偉い人は僕に言いました。

「先物は、やめとけ」

世間一般的にはイマイチ想像しづらい先物取引、営業マン界隈ではとても有名です。何で有名かというと「先物は嫌だ、先物は嫌だ」という恐怖や嫌悪感で有名。商品先物取引の営業マンを辞めたいと思いながら働いている人は、絶対に多いと思います。

ただ、辞めたくなるのも仕方がないですよね。

先物取引の営業職を辞めたいと思ったら、辞めていいと僕は思います。

辞めていい理由

先物取引の市場がどれほどの大きさかということは、世間一般ではなかなか想像できません。ただ、想像が難しいながらも「厳しいのではないか」というイメージを持っている人は多いと思います。実際は、そのイメージよりも厳しいんです。

何が厳しいのかというと、市場の発展が厳しい。

「まだ発展途上だから」と言う人をたまに見るけれど、先物取引という形自体は随分昔からあるんです。昔は穀物をよく先物取引してました。今はそれが貴金属などに移り変わっていますが、仕組み自体は古い。

大阪の堂島あたりに「1620年代」には、先物市場が出来ていたと言われているくらい古いんですよ。

で? 発展いつよ。

何がまだ発展途上な業界だよ、誤魔化すんじゃないですよ。それは、発展しないということじゃないですか、ねえ? これ以上は発展できないから現在の市場の大きさに留まっているということであり、先物業界は今後の成長が見込めないんです。

辞めていい理由のひとつが、業界に将来性が無いということ。

また、先物取引をやろうとする人自体が少なく、営業が難しいのも辞めていい理由です。

先物は価格変動を意識して売り買いを行う投資感覚のものですが、今や気軽に出来る投資は他に充実しています。それらを始めようとする人は多いと思いますが、商品先物取引を始めようとする人はなかなかいません。

それに、投資界隈では「先物はダメ」と言う声も多いですからね。

営業職の仕事は先物取引をさせることですが、なかなか見込み客に対して「YES」と言わせることができません。

また、仮に「YES」と言わせることに成功したとしても、善良な営業マンは心を痛めてしまいます。

「また一人、被害者が増える…」

先物会社の営業マンに乗せられて先物取引を始めたはいいが、大損して借金が残ったという声が大きく、営業マンも儲からないことをわかりながら人に勧めています。詐欺をしているような気分になり、良い人間ほど心苦しくなるんですよ。

そうして精神的に苦しめられるというのも、辞めていい理由のひとつ。

あ、少し訂正します。

辞めていいではなく、辞めたほうがいい、でしたね。

将来性が無い、営業が大変で苦労するし、苦労もなんだか報われた気分にならない…最悪じゃないですか。しかも、給料も決して高くはなく、むしろ低いくらいです。

この仕事を続けるより、転職した方がよっぽど稼げるし、よっぽど精神的に楽ですよ。

その営業力、別のところで活かそう

先物取引の営業を辞めるのであれば、一番オススメなのは他の営業職に転職することです。先物取引という勧誘するのが無茶とも言えるような業界で戦い抜いてきた人なら、大抵の営業職で通用します。これほどまでに営業力が試される業界もありませんからね。

営業力は言い換えると「人をその気にさせる力」ですから、先物営業は高い営業力を持っていると言えるのかもしれません。

また、大抵の営業職なら給料が上がると思います。先物会社は営業職全体から見ても給料が低い傾向があるため、余程のブラック企業にぶつからない限り、給料は上がるでしょう。給料が下がらないように、ブラック企業にぶつからないようにするためには、転職エージェントの利用がオススメです。

ただし!

「先物営業で培った能力」を適切にアピールできなければ、転職は厳しいです。

世間一般的には先物営業のイメージがとても悪く、前職は先物でしたと語るだけでアウトな会社もあると言います。詐欺じみた仕事ですから、それも当然かもしれませんが、転職しようとしている人からすれば酷い話ですよね。

先物取引という業界を見るのでなく、自分自身の能力を見てもらうように仕向けないといけないわけです。

自分の能力を魅力的にアピールできれば、相手はあなた自身を見てくれます。アピールできなければ、先物取引のイメージの悪さを払拭することはできません。

転職活動での適切なアピールを考え出せるかどうかは、自身の営業力にかかっています。自分という商品をクライアントである求人先企業に勧めるわけですから、ここでも相手をその気にさせる力が必要です。

どうしても効果的にアピールできないということなら、そもそも営業が向いていないのかもしれません。

営業職以外なら?

営業職以外であれば、先物の経験を活かす方向より、幅広い人材を受け入れているところを探すほうが良いでしょう。個人的にオススメなのは、こういった業界・職種です。

  • メーカー
  • 事務職
  • 製造業(作業員・品質管理・購買部など)
  • ビルメンテナンス

特にオススメなのは、メーカーの営業や事務と製造業です。これら二つの特徴として「残業が少ない」「完全週休2日」というものがあります。メーカーや製造業はスケジュールがガッチリ決められていて、そのスケジュールに沿って仕事を行うため基本的に残業はありません。

特にメーカーの場合は自社で製品開発・販売を行っているため、クライアントの都合というのが発生しないんです。自社で「一ヶ月でこれだけ生産する」「今月までにこの企画を…」など目標やスケジュールを決めるため、製造・営業・事務など部門に関わらず残業や休日出勤が基本的に無いということなんですよ。

製造業に関しては購買部など裏方の仕事になれば残業は少しはありますが、それでも比較的短いです。

また、製造業は転職ハードルも低めでオススメですよ。

先物営業が、転職で絶対に聞かれること

最後に、先物営業が転職をする際、十中八九聞かれるであろうことの対策を僕なりに考えてみました。

Q「何で先物会社へ就職したのですか?」

A「営業力をつけたいと、純粋に思っていたためです」

Q「先物会社を辞めた理由は?」

A「仕事をしていくうち「これは詐欺ではないか?」と思い、これは自分の目指していた営業像とは異なると結論付けたためです」

一番無難ではありますが、一番効果的な答えではないでしょうか。先物会社のイメージの悪さを払拭できる回答だと、我ながらに思います。このように、就職理由と退職理由で「純粋で真面目な営業マン」という印象を植え付けてしまいましょう。

他の営業職を目指す場合には特に効果的ですよ。

先物取引の営業マンが転職を成功させるためのコツは、悪印象を良い印象に変えること

悪印象だった人が、好印象に変わった場合、最初から好印象な人よりもポイントは高くなりますから。