「ニートから公務員になって一発逆転だ!」という考えに至る人は多いと思います。

その中には、公務員試験を受けるためにニートになる人もいれば、ニートからの社会復帰として公務員試験を受ける人もいる。そして、あなたは恐らく後者の人ではないでしょうか。

今回は、公務員への就職を狙うニートの人が知っておきたいことをまとめてみました。

ニートから公務員になるのは無理なのか?不利なのか?

公務員はニートには無理だとか、不利だとか危惧している人が多いと思います。

公務員は試験があるから、ニートというステータス自体がそこまで悪影響を与えることはありません。人物試験はあるものの、それよりも筆記試験の点数が重視される傾向がありますしね。

ただし、僕は「公務員はニートには無理」という意見があるのも納得できるんです。

公務員は、民間以上にメンタルの強さが必要なんですよ。

地方公務員には、うつ病などのメンタルヘルスにかかる人が多いんです。それも警察とか見るからに大変そうな仕事だけじゃなくて、行政事務という役所勤めの人にも大勢います。

公務員は残業が少なくてマイペースに働けるイメージがあるかもしれませんが、実際には残業100時間を経験する公務員も多く、マイペースとは言えない。もちろんマイペースに働けるような職場もあるんですけどね。

また、対応する市民たちは公務員に対して強く当たります。

役所でネチっこく嫌味を言われている職員や、罵声を浴びせられる職員を僕は何人か見てきました。

ニートは一般的に、メンタルが弱いとされている。

少なくとも、メンタルが強いニートは少数派でしょう。

そのマイナスイメージを払拭しなければ、ニートは不利になると思います。そして、もし合格して採用が決まったとしても、メンタルが実際に弱ければ辞めてしまう可能性が高いです。

自分のメンタル状態を常に客観視し、メンタル管理をすることが求められる。

それをしっかりクリアできて、さらに公務員への適性があればニートだろうと公務員になれます。

公務員に向いてるのはどんなタイプのニートなのか?

公務員に向いてる人の特徴。

  • メンタルが強い
  • 既存のルールにいちいち疑問を持たない
  • 面白くない仕事も淡々とこなせる
  • 粘り強い

メンタルに関しては前項で語った通り、公務員には絶対に必要な条件です。

それ以外にも3点、公務員に向いてる人の条件があります。

まず、既存のルールにいちいち疑問を持たないこと!

公務員というのは、民間企業よりも「前例」を大事にします。過去何年もの書類をファイルに残していて、それをめくれば時系列に対応した仕事が同じようにできるようになっているんです。

昔々、和歌などを送り合っていた時代の貴族は「前例」を残し、後世も同じように仕事ができるように日記をつけた。

未だにそれと似たことをやっているんです。

逆に言えば、前例にならわなければ仕事を進められないということだったり、前例にないことはしないということだったりします。

その前例に基づいて、ルールも決められている。

それらにいちいち疑問を挟んでいては、仕事にならないわけです。もちろん、その前例やルールが今の時代としては間違っているものだったとしても。

それを飲み込み、「仕事だから」と割り切って、淡々とこなさないといけません。

そんな仕事は面白くないかもしれないけど、面白くない仕事を淡々とこなせる人が公務員には向いているんです。

また、公務員は仕事の締め切りが多いんですよ。

その割には前例を気にし過ぎて無駄が多くなっていて、手続きや処理も煩雑になっているんです。四六時中、年がら年中、常に締め切りに追われながら、無駄なことに時間を割いて、仕事と向き合い続けることが求められる。

粘り強さも、大事です。

以上を踏まえて、特に公務員に向いてないと言えるのは、レールから外れたがるタイプのニート。

ニートになった理由はさまざまだと思いますが、「普通の生き方が嫌だった」「企業で定年まで働き続けることに疑問を感じた」「会社の慣習が無意味に感じた」というような理由からニートになった人は、公務員には向いていないと思います。

ニートから公務員になるまでの道のり

第1章:ニートから始める公務員の勉強

公務員になるなら、まずは勉強をしないといけません。

勉強方法は「独学」を基本とし、公務員の専門学校や予備校に入るという手もありますが、ニートが金のかかる専門学校に通うのは非現実的です。

厳しいですが、独学するしかないでしょう。

独学するときに大切なのは、勉強するための環境づくりです。公務員試験は非常に倍率が高く、誰もがしっかりと気合を入れて勉強してきます。それこそ専門学校や予備校に通う人もいるくらいだから。

僕がニートの人に対して抱いている不安は、逃げ道。

自由に時間を使えるニートは、何かにつけて逃げ道を作りがちです。

まずは、自分の趣味のものが無い環境に行くことが必要になります。図書館の自習スペースを使ったり、カフェを使ったり、コワーキングスペースを使ったりすると良いでしょう。

特に図書館の自習スペースは、平日の日中は人が少ないから、かなりオススメです。お金もかかりませんしね。学生が学校に行き、会社員が仕事をしている時間、公務員の勉強をしましょう。

また、公務員を目指しながらアルバイトをすることをオススメします。

自習スペースに人が多くなる土日だけでも、図書館が閉まる夜間だけでもいいんです。とにかく「全く無職な期間」を打ち切りにし、少しでも印象を良くしないといけませんから。

あとは、公務員試験は基本的に併願するものです。

複数の自治体の試験を受けましょう。

第2章:地方公務員試験を受ける

さあ! いよいよ試験です。

地方公務員試験は、筆記試験と人物試験とがあります。

筆記試験は、一般教養を問う試験と、法律系・経済系・行政系という専門科目試験と、論文試験があるんです。一般教養は特に「数的処理」という小中学校レベルの算数・数学や、図形・パズル問題、資料の正しい読み取り方に関する問題がたくさん出題されます。

ここがとても重要です。

そして、一般教養試験は知識的にはそれほど難しいものではないため、誰もが高い点数を取るんですよ。

ここを落とさないことが、前提になります。

公務員試験は筆記試験が山場と言われているので、特に対策が必要な部分です。

あと、ニートとしては筆記の後にある「面接」が不安ですよね。

面接は受験先によってさまざまな形式がありますが、大体は次のどれかです。

個別面接、集団面接、集団討論、プレゼンテーション。

個別面接や集団面接では必ず、「無職期間に関する質問」が行われます。

無職期間に関しては「公務員試験の勉強をしていた」「自分に合う仕事を探してアルバイトをした」など、なるべく好印象になるように応えましょう。

さらに印象を良くしたいなら、ニートに対して不安がられるメンタル面を自己PRなどで補正しておくことが大事です。

メンタルが弱くはないということを示すエピソードを、経験の中から引っ張ってきましょう。

第3章:試験合格後…

試験に合格したら、採用候補者名簿というものに名前が載ります。

これを各機関の採用担当者が見て、調査や選考をして、内定を出すわけです。当然、公務員試験に合格したからと言って全員が採用されるわけではありません。筆記テストの点数、面接試験での印象、各機関への適性などが考慮され、決められます。

ただ、公務員試験は併願が基本と言われているため、内定辞退が出るんですよ。

そのときには、採用されなかった人にもチャンスが回ってきます。

再選考の基準は不明ですが、筆記試験の点数が考慮されることは確実でしょう。だから、筆記試験が山場と言われているわけですよ。

試験勉強と並行して民間企業への就職活動もしておいたほうがいい

公務員試験は受からないことがあるし、受かっても採用されないこともあります。

ここで「また次もあるさ」と考える人が多いのではないでしょうか。

ニートなのだから、時間はあるのだから、と。

ただ、「ニートだからこそ」無職期間が延びることはあまり良いことではないと思うんです。どうしても公務員になりたい、公務員でなければだめなんだという想いがある人は、もちろんそうすればいいでしょう。

だけど、社会復帰の選択肢のひとつとして公務員を選ぶという人には、民間企業の選考も受けることをオススメします。

公務員として採用されれば公務員になり、採用されなければ民間企業で頑張ればいいんだ。

じゃあ業界や職種はどうする? という話ですが、個人的に「公務員に興味があるニートにオススメな仕事」を考えてみたので紹介しましょう。

  • 一般事務
  • 経理事務
  • 営業事務
  • 医療事務
  • 総務
  • 警備員
  • 工場の仕事
  • ビルメンテナンス
  • ライター
  • 農協
  • 電気工事士
  • 介護福祉士

事務関係は、公務員として想像する仕事が役所での行政事務が多いだろうということからオススメに入れています。

しかも、事務関係はニートからでも仕事を覚えやすいし、残業が少なくて働きやすいからニートの社会復帰にぴったりなんです。下手をすれば、公務員をするよりも安定した働き方ができる可能性があります。

経理事務は特に神経質なタイプのニートに向いていますよ。

また、警備員と工場の仕事は「淡々と仕事をこなす」という点で公務員と似ているため、オススメです。地域によっては事務よりも求人数が多く、しかも倍率が低いため、ニートというバッドステータスを抱えていても採用確率が高いのも魅力的。

しかも時間に対してカッチリキッカリとした意識を持った職場が多いので、残業も少ないです。

そして、ライターは「淡々と仕事をこなせる」だけでなく「自分で発想をする面白さ」もあるという、ニートにとっては公務員の良いところを受け継いで悪いところを切り捨てたような仕事と言えます。

ライターは公務員試験の勉強をしながらでもフリーで仕事を受けられるので、勉強中のアルバイトとしてもオススメですよ。

落ちたら本格的にライター業に専念するようにすれば、シームレスに仕事に入れます。それだけでなく、来年の試験勉強もライターを本業としながらも続けられるでしょう。

あとは…ここからは意外かもしれませんが、農協も案外オススメなんですよ。

農協は公務員のようにさまざまな仕事を経験できるだけでなく、地域のためになる。さらに、未経験者歓迎の求人が決して少なくはなく、ニートからの就職ハードルが高くはありません。

注意したいところがあるとすれば、ニートが就職しやすいというわけではないので、ここで挙げたほかの仕事よりも面接対策により力を入れないといけない点ですかね。

また、電気工事士や介護福祉士は仕事に安定を求める人に特にオススメです。

電気工事士と介護福祉士は決して無くなることがない仕事で、一生食いっぱぐれません。特に電気工事士は資格を取れば結構稼げるようになるので、オススメ度が高いですよ。

公務員を目指すなら、以上のような仕事への就職活動と公務員試験と両方を受けて、自分の可能性を広げましょう。