ニートから介護職に就職する前に知っておくべきこと ~職場の選び方、将来設計など~

介護職は、新しい働き手を、ニートを必要としている。

ニートが就職するとき、介護の道を選ぶのは社会にとっても、あなたにとっても凄くハッピーなことです。ニートから介護職はきついと思うかもしれないけど、それ以上に得るものがあります。

そんな介護職への就職においてニートの人に知っておいて欲しいことを、まとめてみました。

ニートに介護職への就職がオススメな理由

  • ニートから介護職は就職ハードルが低い
  • 給料が比較的安定している
  • 食いっぱぐれることがない
  • 人から感謝される

介護職は、とにもかくにも人手不足です。

人手が足りてるよと胸を張って言えるような介護施設は、ほとんどないのではないでしょうか。高齢化が進んで介護を必要とする人は増えるのに、介護を仕事にしたいという人が増えないわけです。

しかも、介護施設は日本中にたくさんある。

そういう背景があるため、介護職ならニートだろうと貴重な人材として受け入れられる可能性が高いんですよ。

また、給料が比較的安定しているのも大きな魅力です。

年収はニート上がりでも300万円は可能だし、経験を積むと400万、キャリアを上げると500万円も可能になります。決して高いとは言わないし、給料が低い職場はとことん低いので職場によっては地獄になるけど、そこさえ注意していれば決して不足するということはないでしょう。

それに、介護の仕事は食いっぱぐれませんしね。

あと、今後は特に需要が急速に加速するため、もっと介護職の待遇は良くなると思いますよ。

最後の「人から感謝される」というのは、やりがいを強く実感できるということです。ニートが長らく感じていない、もしくは感じたことのない「働くやりがい」を介護職ならものすごく強く大きく感じられる。

それも、ニートから介護職に就職する大きな魅力のひとつではないでしょうか。

介護職に採用されやすい人の特徴

介護職に向いてるのは、体力がある人です。

ニートの中には、時間がありすぎて筋トレをしている人や、社会復帰の準備として筋トレをしている人が少なからずいるでしょう。某大型掲示板を休憩中に覗くと、昼間にニートによる腹筋スレッドが立っていることもありますしね。

そういう人は、かなり有利です。

介護職は、力仕事だから。

また、特技があることも介護職に採用されやすい人の特徴と言えます。

ピアノ、ギター、歌、演技、手先の器用さなどなど…。

介護の現場にはレクリエーションがあり、利用者を楽しませることが必要とされるので、そういう特技があるとものすごく重宝されるんです。僕の知り合いの介護職員はニートではなかったものの、ピアノがうまいという理由で一発採用されました。

恐らく、ニートというバッドステータスも消せるのではないでしょうか。

自分の特技をどのように現場に活かすことができるかを、積極的にアピールしましょう。

介護職の職場の種類をザックリと見てみよう

  • 特別養護老人ホーム(特養)
  • 有料老人ホーム
  • 介護老人保健施設(老健)
  • デイサービスセンター
  • デイケア
  • 訪問介護

本当はもっと細かく分類されているんですが、ザックリと最低限の区分だけまとめてみました。

特別養護老人ホームというのは、自治体や社会福祉法人などが運営している「ほぼ公的施設」という感じの施設です。比較的要介護度が高い人が入所するのも特徴のひとつですね。

一方有料老人ホームは、主に民間企業が運営している施設のこと。要介護度が高い人よりも、低い人のほうが多い傾向があります。要介護認定されていなくても入居可能という施設も多く、「年老いてきたけど頼る人がいないからとりあえず」と入居する人も多いですね。

また、老健は医療法人・社会福祉法人が運営する公的施設のこと。主に病気のために介護が必要な高齢者が自宅生活に戻れるように、医療ケアやリハビリを行うことを目的としています。

そして、デイサービスセンターは自宅に住んでいる利用者が日中に通って過ごすための施設です。食事や入浴介助などもありますが、高齢者たちが日中を仲間たちと楽しく過ごす場所という意味合いが大きいですね。

孤立感解消に一役買っているわけです。

デイケアは名前が似ていますが、デイサービスとは違って、医療ケアやリハビリが必要な人が通うための施設。老健に行くほど重くはないが、普通に生活するうえで困ることがあるという程度の人が通っています。

あとは、自宅に住んでいる利用者のところに介護士が訪問して家事の手伝いや介助などを行う訪問介護がありますね。

介護職の仕事内容をザックリと見てみよう

介護職の仕事は、大雑把に分けると4つの介助とレクリエーションです。

まず、入浴介助。

名前の通り、利用者がお風呂に入るのを手助けする仕事です。入居型施設の場合には午前と午後両方に行い、デイサービスなどの通所型の場合は午前中のみに行うのが基本となっています。

2つ目の介助が、排泄介助。

簡単に言えば利用者それぞれのタイミングで、お手洗いを手伝うことですね。

3つ目の介助が、食事介助。

これまた名前通りで、一人で食事を摂るのが難しい人に、食事のサポートをします。食べ物が器官に入ることもあるので、かなり注意が必要な仕事です。

そして、最後が移動介助。

起き上がり、立ち、歩き、座るという日常動作の介助をします。しっかり支えないと転倒することがあり、責任重大な仕事です。あと、起き上がらせるのには力も必要になります。

あとは、レクリエーションという「利用者を楽しませる仕事」ですね。施設によって何を行うかは変わりますが、大体は運動や簡単なゲームの企画、歌や演奏・簡単な演劇などを行います。

介護職への不安をQ&A方式でまとめてみた

1.年齢制限はある?

20代の人はこの心配はしていないかもしれませんが、30代のニートの人は年齢制限が気になるところですよね。体力が必要な仕事だし、専門職だし、30代ニートから働くのは難しいのではないかと考えるのは当然のことだと思います。

ただ、介護職は求人を募集する際の年齢制限が緩い仕事なんです。

59歳までとしている求人もあるくらいなので、30代ニートなんて全く問題になりませんよ。

2.資格って要るの?

資格が無くても、ニートから介護の仕事に就くことができます。

ただし、無資格の人は要介護者の身体に直接触れる排泄介助・入浴介助・移動介助などを行うことや、訪問介護をしたり、介護計画を立てたりすることができません。

無資格で就職した場合、最初は送迎業務・食事の支度や洗濯などの生活援助、事務職の手伝いなどをすることになります。

一般的に、無資格で就職すると、すぐに介護職員初任者研修という資格を取得することを求められるんです。3カ月程度で簡単に取得できる資格で、これを取得すると身体介護や訪問介護などができるようになります。

3.キャリアアップはできるの? 一生介護職決定?

介護職員初任者研修を取得した後にも、キャリアは続きます。

一般的には、介護職員初任者研修を終えた後に、実務者研修を受けて3年の実務経験を経て介護福祉士という国家資格の取得を目指すんです。介護福祉士を取得すると、初任者研修の頃よりも待遇がグンとアップします。

たとえば、初任者研修の時点で月給20万円だとしたら、それが24万円や25万円に上がるんです。介護福祉士を取得して職場での信頼度が上がると、そこからさらに昇給する場合もあり、年収が400万円くらいにはなります。

また、その後のキャリアの幅も広いですよ。

たとえば、訪問介護事業のサービス提供責任者という「ホームヘルパーの指導・スケジュール管理・現場の管理」などの管理職にチャレンジする道があります。介護福祉士を取得していて、訪問介護を仕事にしている人のキャリアパスですね。

介護福祉士を取得したあと、訪問介護事業者に転職する必要があるものの、やりがいは大きいでしょう。

ただ、一般的には「ケアマネージャー」を目指す人が多いです。

要介護者の介護計画・ケアプランを作成する資格のことで、これを取得してケアマネージャーの職に就くと給料が大幅に上がります。高くて、月給40万円程度です。

ケアマネージャーになるには、介護福祉士を取得して5年以上・900日以上の実務経験と、職場において相談援助業務や介護業務を行っている必要があります。まあ、普通に介護職として5年以上のキャリアがあれば満たされる要件です。

ケアマネージャーは在宅と施設勤務とがありますが、在宅のほうが稼げます。

以上のように、介護職の道に入ったとしても、一生現場の仕事ということが確定するわけではありません。

ニートから就職するときにはキャリアプランや今後を気にする人も多いと思いますが、自分次第で管理職やケアマネージャーという道もあるので、安心してください。

ニートにおすすめな介護職の職場の選び方

1.人事制度が充実している職場を選ぶ

研修や評価制度などの人事制度が充実している職場を選ぶことが、ニートから介護職に就職するときにものすごく大事なことなんです。

ニート上がりが介護の仕事に慣れるのには、かなりの時間がかかります。介護職員たちと協力しながら、生身の人間を相手に仕事をするわけだから、コミュニケーション不足の傾向があるニートにはきついんですよね。

体力的にしんどい仕事は初任者研修修了後になるとはいえ、掃除も洗濯も慣れていないときついです。

しっかりと研修を行ってくれる職場で、なるべく早く仕事に慣れる必要があるのではないでしょうか。

欲を言えば、初任者研修の取得を面倒みてくれる職場や、介護福祉士の資格取得支援がある職場がいいですね。

また、評価制度も大事です。

介護職には「生活できないくらい給料が低い」と嘆く人もいますが、そういう人の多くが全然昇給されていないんですよ。介護福祉士を取得しても全然昇給しなかったり、取得後に年次昇給があまり無かったり…。

そういうところは、人事制度があまり整っていないため、評価がうまく行われていない可能性があります。

人事制度が充実しているのは、株式会社が母体の施設に多い傾向があるので、それを指標にしても良いのではないでしょうか。

2.施設の雰囲気

施設の雰囲気は、働く上でものすごく大事です。

ニート上がりの人にとって、働きにくい職場は地獄でしかなく、働くことに対するトラウマが肥大化することに繋がりかねませんからね。

面接の際に施設に行くことになるんだけど、そのときによーく施設の雰囲気を観察してみてください。そうすると直観的に「明るい」「暗い」ということが見えてくると思いますが、暗いところは切り捨てましょう。

職員の仲が悪かったり、モンスター利用者がいたりするため雰囲気が暗くなっている可能性が高いですから。

直観的に明るさを感じたところの中から、男女ともに働いていて、年齢層が高めの人もいれば若い人もいるところだとものすごく良いです。

「ニートからだと職場なんて選べないのでは?」と思うかもしれないけど、介護の求人はたくさんあるんだし、ニートがあまり気にされないので、十分選べますよ。

働きやすい職場を選び、じっくりと長く介護のキャリアに向き合えるようにしましょう。

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これを読んでいただけば、自信を持って就職活動を始めることができると思います。ぜひ参考にしてみて下さい!

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