「時代はフリーランス! 会社に属さず自活したい!」
そんなことを考えているニートの人は多いのではないでしょうか。
実際、SNSを見ると「元ニートのフリーランス」というプロフィールを掲げている人はゴロゴロいますしね。それは、フリーランスになること自体は、難しいことではないためだと思います。
だけど、ニートがフリーランスとして自活するのは簡単ではありません。
そこで、自活するための難易度を職種別に語り、ニートがフリーランスになるうえで大切な心構えなどを紹介したいと思います。
ニートがフリーランスになるメリットとリスク
メリット
- 会社員に比べてフリーになるリスクが低い
- ニート歴はフリーランスになるのにあまり関係ない
- 家で仕事ができる
- 仕事における人間関係の悩みがほとんどゼロ
- 自分の力で稼げるようになる
会社員がフリーランスになるリスクは、かなり大きいです。一定の給料が得られ、福利厚生も有休も与えられている状況をかなぐり捨て、それらの無い世界に飛び立つわけですからね。
だけど、フリーランスになって失敗したとしても、ニートには失うものがありません。
それに、ニート歴もフリーランスになるのにはあまり関係ないんです。職歴が重視される案件も中にはありますが、まずは職歴を問わないような実績作りの案件から取り組めば問題ありませんからね。
また、家で仕事ができるというのもニートにとっては大きなメリットだと思います。
しかも、仕事において人間関係の悩みというのはほとんどありません。職場には常に自分ひとりだけだし、仕事で取引先と直接会う機会も仕事によってはそんなに多くはないですからね。
そして、ニートが「稼げる力を得る」ということが僕が思う最も大きなメリットです。
フリーランスは、自分の能力や技術を使うことでのみお金を得られます。逆に言えば、自分の力で頑張って仕事をしなければお金が得られないということです。だから、必死になって稼げる力をつけようとします。
それは、今後の人生の大きな財産になるでしょう。
もし、フリーランスを辞めてサラリーマンになったとしても、お金が足りなければ副業としてフリーランス時代の仕事をすれば金欠を免れられるわけです。そして、サラリーマンになった後に仕事を辞めたとしても、また自分の力で稼いで急場をしのぐことができます。
これは、一度自分の力でお金を得て生きた経験があるからできることです。
その経験が無い人には、自分の力で金を生み出そうという発想すら出ないことが多い。
フリーランスとして生きる能力、フリーランスという経験、フリーランス特有の考え方、それら全てがあなたを生かしてくれるんですよ。
リスクとデメリット
- 世間からはニートと認識されがち
- なんか妙に絡まれる
- ますます外に出なくなる
- 収入の安定は、ない
- 風邪や発熱が怖い
- メリハリが難しい
- 仕事が頭から離れてくれない
- 孤独
こまごまとしたリスクとデメリットを、たくさん挙げてみました。
まず、ニートからフリーランスになったとしても、世間はあなたを「普通に働いている」と認識してくれません。
自由度が高い勤務形態を理解してくれないので、依然として「ニート」という印象を強く持たれてしまうんです。
だけど、あなた自身の中ではフリーランスとして稼いでいるという自負があります。
このギャップが、妙に苦しいんですよ。
しかも、なんかフリーランスというだけで妙に絡まれるんです。褒められることもあれば、お金があると思ってすり寄ってくる人もいれば、安定した仕事をしろと説教してくる人もいる。
まあ、ただ、それは大したことではないんです。
問題なのは、ニートがフリーランスになると「ますます外に出なくなる」ということ。元々出不精な人が、家で仕事をすれば「忙しい」という大義名分があるためか、余計に外に出なくなるんです。
結果、不健康になります。
ただ、収入の安定が無いフリーランスにとって「不健康」が生むリスクは大きいです。熱が出て寝込んだとき、数日間の収入が無くなりますからね。
また、フリーランスは私生活と仕事とのメリハリをつけるのが難しいです。そのため、常に仕事が頭から離れてくれません。アニメを見ていても、映画を見ていても、友達と飲んでいても、常に「仕事」が頭のどこかに常駐し続けます。
そのプレッシャーに、元ニートの精神力で耐えられるのかが問題。
そして、フリーランスの孤独にも、耐えられるかが大きな問題になるでしょう。
フリーランスにはどんな仕事があるのかまとめてみた
1.ライター
簡単に言えば、文章を書く仕事ですね。
ライターと言っても雑誌・Web・ビジネス文書などさまざまなフィールドがありますが…。フリーランス人口が多いのは特に、Webサイト内のコンテンツを執筆する「Webライター」です。
他のフリーランスの仕事に比べれば専門スキルが必要とされない分、ニートから始めるのに一番楽な仕事と言えます。
ただ、プログラミングなどのスキルが必要とされないからこそ、案件の単価が低いんです。ライターは「1文字何円」という文字単価が一般的なんですが、クラウドソーシングサイトでの相場は1文字0.5円前後となっています。
特に最初は実績もないので、0.3円あたりから始めることになるでしょう。
文字単価0.3円ということは、1万文字書いても3000円にしかならないということです。そして、初心者が1万文字を書くには3~4時間程度はかかりますし、タイピングが遅ければそれ以上の時間がかかります。
この仕事をするだけなら一番簡単だけど、「自活」と言えるほど稼げるようになる難易度は、フリーランスの中でも特に高い方と言えるでしょう。
また、ライターの仕事は突き詰めていくとかなり奥が深い。誰にでも書ける程度の文章力では、月15万円程度を稼ぐのがやっとです。単価を上げるには、自分の文章力を上げないといけません。
求められる文章レベルに自分自身が追い付けなくなった瞬間に収入の上昇が止まるということも念頭に置いておく必要があるでしょう。
ニートからライターになる方法 ~実話エピソード、メリットや注意点を紹介~
2.プログラマー・SE
プログラマーやSEは業界全体で人手不足の状況が続いているため、フリーランスの需要が特に高いです。
会社員の場合はその会社ごとに必要最低限の技術レベルが決められていることが多いですが、フリーランスだと自分のレベルに合った案件だけを受注することができます。それだけ潤沢な案件量があるんです。
だから、技術を学びながら仕事を受けることができます。
また、プログラマーやSEの案件は1件あたり数万円~数十万円と高めです。技術が求められることと、ライターに比べて1件あたりに時間がかかるということもあり、高めに設定されています。
フリープログラマーやSEの月単価相場は50~60万円あたりと言われているほどです。年収300万円前後という人も多いけれど、ライターと違って「月10万円しか稼げていない」という人の話はあまり聞きません。
技術をしっかりと習得することができれば、自活できるようになるまでの難易度はライターより低いと言えるのではないでしょうか。
ニートからプログラマーってどう? ~就職先としてのメリットや求人の選び方などを解説~
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3.Webデザイナー
Webサイトの構成やレイアウト、デザインを作り、それを実際のサイトに形作るためのコーディングまで行うのがフリーWebデザイナーの主な仕事です。デザイン能力も必要になりますが、Webサイト作りのためのHTML、CSS、JavaScriptなどを扱う技術も必要になります。
また、ニートにとっては「Webデザイナーはコミュニケーション能力が重要」という点がしんどいのではないでしょうか。
Webデザイナーはクライアントと打ち合わせをする機会が、フリーライターやフリープログラマーよりも圧倒的に多いんですよ。
ただ、単価は小規模~中規模のサイト制作で10~40万円程度と高めです。ピンキリではありますが、1度案件を受注できれば10~20万円を稼ぐことができると言えるのではないでしょうか。
しかし、案件を受注するまでの難易度が高いんです。ポートフォリオを見せて、それを気に入って貰えてはじめて仕事を得ることができますからね。
ニートから自活できるレベルに達するまでの難易度は、技術習得だけでなくセンスが問われることやコミュニケーション能力が必要なことを考えると、やや高めと言わざるを得ないでしょう。
4.カメラマン
フリーカメラマンは、今回紹介した中で最も難易度が高い仕事と言えるでしょう。
まず、カメラマンの仕事はこれまで紹介した仕事と比べると、クラウドソーシングサイト上の案件数が少ない傾向があります。あるにはあるんですが、スマホ撮影などの簡単なものが多く、1枚100円という低単価がまかり通っているんです。
プロカメラマンとして、専門性が高い仕事の案件は少ないと言えます。
だからかはわかりませんが、しっかり稼いでいるフリーカメラマンの多くは、会社勤めをしていたときのコネを使って仕事を受けていることが多いです。
それが無いニートは、たまにある高単価の仕事に応募しながら単価が低いこまごまとした仕事を受け、たまに広告代理店などに持ち込みをしたりして営業活動をするしかありません。社会経験のないニートが、いきなりこのような営業活動をするのはハードルが高い。
しかも、大きな仕事が受けられなければ月20万円を稼ぐこともままならないでしょう。
自活するレベルに達するまでの難易度は、かなり高いです。
ニートがフリーランスになったら気を付けるべきこと
1.家計簿を付けようぜ
無収入の状態から、自分自身の力で稼いだ金がいくらか入ってくる。
このときの全能感はハンパじゃないんです。
金が振り込まれたのを確認した瞬間、脳裏にはニート時代の悔恨が…! 買えなかったアレやソレ、行けなかった場所、体験できなかったこと…。
そうして、お金を使いたい欲求が無尽蔵に湧き出ることがあります。
結果、来年度支払う税金分が残ってないということになる人がいるんです。
自分がそうなりそうだと思うなら、家計簿を付けて記録しておき、常にお金のことを意識できるようにしておきましょう。
2.ニート生活の延長線上で仕事をするんじゃあない!
自宅で仕事をすることが多いフリーランスには、誘惑がたくさんあります。PCを使って仕事をすることがほとんどだけれど、そのPCにはアニメ・映画・動画・ゲームなどなど、たくさんの誘惑が詰まっているわけです。
ただ、ニートは会社員と違い、仕事時間を仕事時間としてのみ過ごし、あらゆる誘惑に打ち勝つことに慣れていません。
その忍耐力が無いニートが誘惑に勝つには、「休憩時間だろうと好き勝手しないようにする」しかない。
また、ニート生活をしていたときのように昼夜逆転しながら仕事をするフリーランスが多いけれど、そうすると不健康になり、収入が余計に不安定になるリスクがあります。
仕事中にネットを見るな! 栄養のあるものを食え! そして寝ろ!
ニート生活の延長線上で仕事をすると、稼げない上に不健康になるぞ!
ニート生活とフリーランス生活とをスパッと分けることが、ニートがフリーランスになるために最も重要な課題ではないでしょうか。
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