JTBというと最大手とも言える旅行会社ですが、調べてみると、その社風や忙しさなどに不満を抱いている人は少なくないようです。
openwork・キャリコネ・カイシャの評判という企業口コミサイトで退職者や現社員の意見を見ていると、社風・忙しさへの不満のほかに、不平等感を抱いている人がいるということがわかりました。
そこで、それぞれの退職理由に着目しつつ、今「JTBを辞めたい」と思っている人の解決策を考えてみたいと思います。
攻めの姿勢の人には向かない社風
JTBは、受け身の姿勢の人にはとても良い会社です。
新人研修は、受け身でいれば十二分に満足できるようなカリキュラムが組まれており、学習設備が驚くほどに整っていて、まるで学校のように手取り足取りと教育してくれます。
ただ、仕事上で自分の個性を発揮していこうとすると、難しい会社だと感じている人が多い様子。
自分の個性を出して攻めの姿勢でガッツンガッツンと働いていきたい人には、向かないようですね。
そういう人は、JTBのような整った大企業よりも発展途上の中小企業やベンチャー企業のほうが合うのではないでしょうか。
また、旅行会社の法人営業や店舗販売はルーティン業務が多いから、攻めの姿勢の人は違う仕事をすることも考えた方がいいと思います。たとえば、個性を出したいなら「企画」「マーケティング」などが良いだろうし、自発的に働きたいなら「コンサルタント」が良いのではないでしょうか。
コールセンターがすごく忙しい
店舗が激務という話もチラホラと企業口コミサイトに投稿されていますが、コールセンターが激務という意見も多いんです。
「定時で帰れる日がない」ほどに、残業ありきの業務体制がJTBのコールセンターにはある様子。その原因が「メールフォームからの旅行申し込みへの対応」という業務です。電話をするだけでも忙しいのに、旅行申し込み対応も行わないといけないために、パンクしてしまっています。
だから、常に人材不足、上司も部下も先輩も後輩もみんなみんな激務で余裕がありません。
また、人材不足のため研修がほとんど行われないという状況もありますよね。基本を少し教わっただけで電話に出なければならず、わからないことはその都度周囲に聞かなければなりません。
マニュアルも無いことが多いんです…!
それってコールセンターとしてどうなのよ? という感じですけどね。
コールセンターとしての役割を電話に絞っていて、研修やマニュアルが充実している会社に転職したほうが絶対に働きやすいと思います。マニュアルが無いことがある現場で臨機応変さを培ってきたでしょうから、それを活かせば転職先の幅はかなり広くなりますよ。
コールセンターはもちろんですが、店舗販売・サービス業・小売業なども向いているのではないでしょうか。
コールセンター正社員を辞めたい!コールセンターから転職するならどんな仕事?転職経験者が考察
店頭販売の不安定さに不安がある
店頭販売は、地震・台風などの災害に左右される部分が大きく、それ以外にも「交通事情」「天候」「社会的事情」「会社の利益」にもガンガン揺さぶられるためかなり不安定です。
それに、シフト制だから休日も不安定になりますよね。特にショッピングセンターの中にある店舗は年中無休が多く、正月もゴールデンウィークも休めなくなるわけです。
また、店頭販売の価値を向上させるのが難しいというのもあります。
現在はどんどん、旅行商品のネット販売が主流になってきているんです。インターネットでパッケージ旅行などを見て検討し、そのまま予約することができます。ネットを使える人間からすると、店頭で申し込むより圧倒的に楽です。
しかも、「プロの意見を聞くことができる」「自分に合うものをオススメしてもらえる」という店頭のメリットは、だんだん薄くなってきていますよね。
「チャットボット」を導入することにより、AIが自分に合う商品をオススメしてくれるという会社が旅行会社以外にも増えています。旅行会社もどんどん、このチャットボットを導入していくのではないでしょうか。
そうすれば、今まで以上に店頭の売上が不安定になっていく可能性があります。
会社の将来性に不安を感じ始めた人へ。将来性がない会社4つの特徴&転職先の選び方
旅行の仕事がしたい人で安定を志すのなら、企画側に回るのが良いのではないでしょうか。法人営業という手もありますが、個人向けだけでなく法人向け・学校向けのものもネット対応する可能性がありますよね。
そうしたら、旅行会社の営業職の役割は「企画営業」に移っていきます。
それなら最初から、企画側に回っていた方が安定を得られるのではないかということです。
配属される店舗による不平等感
JTBは年末年始しっかり休める店舗や土日には短縮営業となる店舗もあれば、年中無休・土日も通常営業という店舗など店舗ごとに大きな大きな差があるんですよねえ。配属される店舗次第で、ライフスタイルが違ってきます。
結婚・出産などがあると働きづらくなる店舗があれば、支援制度などで働きやすくなる店舗もあり、不平等。
通勤時間に関しても自転車でシャシャーと通える場合もあれば、2時間も通勤に時間がかかる場合もあり、これまた不平等。店舗によって参加できる研修が異なり、これまたさらに不平等…!
隣の芝は青いと言いますが、その感情を同じ会社の人間に抱くことになり、JTBを辞めたいと考えたということでしょうね。
もし、店舗による不平等によって「自分の成長が阻害されている」「働きづらい」「通勤時間が長い」などの不満が膨れ上がっているのなら、ためらうことなく転職したほうが良いと思います。
店舗間異動はあるかもしれないけど、店舗で差があり過ぎる会社で異動するのはギャンブルです。自分が望む店舗に配属されるとは限りませんし、希望とは逆の特徴を持つ店舗に配属されて地獄を見ることもあり得ます。
転職をするほうが、自分の希望通りの道を進みやすいのではないでしょうか?
悩んだら転職エージェントに相談してみよう
これまでさまざまな退職理由と、それに対する対策を簡単に紹介してきました。自分に合う仕事を探すこと、研修やマニュアルが充実している会社を探すこと、自分が望む条件がそろった職場を探すことなどなど、どれも一言で表せば簡単なことです。
ただし、ひとりでそれを実現しようとすると…とてもとても大変なんですよねえ。
そこで、転職エージェントを使うことをオススメします。
「こういう悩みがあり、こういう会社・仕事を探している」と告げると、担当のキャリアアドバイザーがその条件を満たした求人を「あるよ」と紹介してくれるんです。さらに、自分の悩みを解消するためにはどういう仕事に就くべきかということも、提案してくれます。
JTBを辞めたいと悩み始めたら、すぐにでも使った方が良いでしょう。
そうして、もっと自分に合う会社や仕事を見つけることができたときには、本当に転職してしまえばいいと僕は思います。