日々、死と関わる特殊な仕事。納棺師・湯灌師。

「辛い」「辞めたい」という思いを抱えながら働いている人も多いのではないでしょうか。

だけど「本当に転職するべきなのか」「転職したところで違う仕事に就けるのだろうか」などの不安があると、辞められないんですよね。

今回は、納棺師のよくある悩みを分析しつつ、経験を活かすことができそうな転職先候補を紹介します。

ぜひ参考にしてみて下さい!

よくある「納棺師の悩み・辞めたい理由」

さまざまな遺体を扱う大変さ

納棺師が扱う遺体は綺麗な状態のものばかりではありませんよね。

変死や事故死の人の遺体は、とても痛々しいです。首吊死体や焼死体など、故人の死の状況を想起させられるような遺体もありますよね。

そんな遺体を湯灌・納棺し、葬儀を迎えられるような状態にするのが納棺師の仕事です。

日々さまざまな遺体と、さまざまな死の形と向かい合い続けるのは精神的に辛いものでしょう。

体力仕事に体が悲鳴をあげる

納棺師は体力仕事ですよね。

重い遺体を布団の上から簡易浴槽まで運んで湯灌をし、簡易浴槽からまた布団に、そして布団から棺に運ばなければなりません。

さらに、遺体に化粧をしたり衣装を着せたりする際には正座のまま常に前かがみで行いますよね。

納棺師の仕事は常に腰と首に負担がかかっています。腰痛や肩こりなどは最早職業病ですよねえ…。

長時間の運転が辛い

納棺師は1日に数件の現場を移動しますよね。

総移動距離が300kmを走ることもあり、平均でも1日100~150kmは走るという話をネットで見ました。

運転と仕事とを繰り返して、一日中腰に負担がかかるわけです。さらに、運転も納棺師の仕事も両方とも精神力が必要とされるため、精神的な負担が長距離運転により大きくなっています。

悲しむ遺族との関わり方が難しい

納棺師は悲しむ遺族とかかわる仕事です。

納棺師が作業をしている中、遺族が後ろで見守っていることもあるでしょう。悲しみに暮れる遺族とどう関わっていいのか、難しいですよね。特に棺の蓋を閉めるタイミングが難しいのではないかと思います。

棺の蓋は遺族と故人とを隔絶してしまうものです。淡々と蓋を閉めてしまうと遺族の気持ちをないがしろにすることになりかねません。だけど、いつまでも蓋を開けているわけにはいかないわけです。

そういった遺族との関わり方や気遣いなどが難しく、ストレスを感じる人もいるのではないでしょうか。

悩みを解消したいなら転職するしかない

ここまで納棺師の仕事にありがちな悩みを紹介してきましたが、そのほとんどが納棺師の仕事特有のものです。

これらの悩みを解消したいと思うのなら、転職するしか道がありません。

体力的な部分がキツイと感じるなら体力仕事は避けて転職、腰痛が辛いなら座りっぱなしの仕事を避けて転職するべきでしょう。

そのようにして自分の悩みと共通する面を持つ仕事を避けながら、納棺師として得た経験や能力を活かせる仕事を探せば、自分に合う仕事を見つけることができるのではないでしょうか。

納棺師の経験・能力を活かせる「転職先の選び方」

思いやり精神を活かせる転職先

納棺師が葬儀の際に悲しみに暮れる遺族への対応をする際、思いやりが必要になると思います。

そういった思いやりは、次のような接客業に活かせますよ。

  • ホテルスタッフ
  • アミューズメント施設スタッフ
  • 飲食店

どの仕事も、客の要望をしっかり聞き取ったり客を観察したりして、適切な対応をしなければなりません。

たとえば、ホテルスタッフは宿泊客が快適にホテルで過ごせるように考える仕事です。宿泊客が「寒い」と言えば、空調設定を変えられないとしても「毛布を差し入れる」「温かい飲み物を提供する」などの対応をしなければならないんです。

他の接客業もまた、客が快適に楽しく過ごせるようにもてなす「思いやり」が求められます。

この思いやりは接客業界では「ホスピタリティ」と呼ばれ、とても重宝されているんです。

そのため、納棺師は接客業に向いている可能性が高いのではないでしょうか。

タフな精神力を活かせる転職先

納棺師の仕事を経験した人は、人並み以上にタフな精神力が身についている可能性が高いです。

そんなタフな精神力は、次のような「クレーム処理」「接客」が重要な仕事に活かせますよ。

  • コールセンター
  • 夜の仕事
  • 書店などの小売店

以上はどれも顧客への対応が重要になる仕事です。クレームを入れられることも多く、対応するにはタフな精神力が求められます。夜の仕事に関しては他と比べればクレームは少ないものの、さまざまな事情を持ったキャストが入り交じる特殊環境下での人間関係において、精神的タフさが求められるんです。

また、タフな精神力は次のような「トライアンドエラーが多い仕事」にも活かせます。

  • プログラマー
  • システムエンジニア(SE)
  • ライター

プログラマーはバグやエラーが出る度に修正しなければなりません。SEも仕様書を何度もリテイクしたり、変更したり、何かとトライアンドエラーが多いです。ライターは修正指示があるたびに修正しなければならず、時には全文書き直しをすることもあります。

もちろん、プログラマーやSEはプログラミング技術とIT関係の知識を修得する必要があるので、簡単に転職できる仕事ではありません。ただ、興味がある人には挑戦してみることをおすすめします。

このように、納棺師の経験や能力を活かせばさまざまな仕事に転職できる可能性があるんです。

納棺師(湯灌師)の仕事を辞めたいと思っている人は、納棺師としての自分の経験と能力を洗い出し、どんな仕事が自分に向いているのかを探るところから転職活動を始めてみましょう。