ニート3年目に突入すると、不安も焦りも後悔もかなり大きくなりますよね。
石の上にも3年というけれど、ニートをそれだけ続けたとしても悟れるわけでもなければ新しい考えが浮かぶでもない。自分の中でネガティブなものがウズウズ渦巻いていることと思います。
だけど、ただじめじめジッとしていても始まらない!
ニート歴3年を迎えようとしているあなたに、これから就職を始めるにあたりやっておくべきことなどを紹介しましょう。
ニート3年目にして就職を始めようとした知人の話
以前、同僚に「俺の友人がニート3年目に突入してさあ」と相談されたことから、彼と知り合いました。彼の名は仮に北山くんとしましょう。
生まれてずっと関西に住んでいます。
その後、北山くんがニートを脱したと連絡があったので、インタビューに行ってみました。
僕「ニートをしていたときの心境、年々変化があった?」
北「1カ月目は優越感と楽しさがあって、完全無欠や思っとった」
僕「そうだよね、ブラック企業を1か月で退職したら誰でもそうなる」
北「1年が過ぎたとき、暇で暇でどうしようと思った。やりたいことはやりつくした感じ」
僕「2年目は?」
北「人生に張り合いが無くなって、生きる意味を見出せなくなってもうた」
僕「毎日休みだと、確かに張り合いが無いよね、メリハリも」
北「それで3年目に突入した時、ヤバイと思った」
確かに、ニート3年目に突入した当時の北山くんの顔には焦りと不安がにじみ出ていたんですよね。何かに絶望しているような、何にも感じていないような、だけどしっかりと額に冷や汗をにじませて目を泳がせていて…。
僕「就職活動はすぐはじめられた?」
北「履歴書は何枚も書いたし、髪も整えたけど面接には行けん日が続いた」
僕「そこからどうやって脱したの?」
北「兄貴のバンドのライブを聴きに行って、電撃に撃たれた」
僕「感動的にうまかったとか?」
北「下手やったし、オリジナルソングはすげえダサくて、なんやこれって」
僕「それでどうして」
北「就職せずフリーターで夢を追い続けとる兄貴がこれやで? それでも恥ずかしがることなく『これが俺の道や』言うてて」
僕「ニートだからと物怖じしたり、恥を感じたりする必要はない、と」
北「そういうこと」
北山くんが言うには、ニートを続けていると次第に恥をかくことを恐れるようになるんですよね。面接で恥をかきたくないし、外に出て笑われたくない想いが強すぎて誰かの笑いが自分をあざ笑っているように聞こえる。
だけど、よく考えてみるとニートである北山くん自身には「恥を感じるほどのものがない」ことに気づいたんです。
プライドはあるけど、何もせずに身についた根拠も実態もないカリソメのプライド…。
北「自分には何もないと思ったら、就職せなヤバいと思ったし、それ以上に恥も恐れもなくなって面接くらいは受けられるようになった」
その後、北山くんはガムシャラに面接を受けまくり、落とされまくりました。落とされる度にガックリとくるし膝をつきたくなるけど、今就職しないと自分には一生何もないままだと自分を鼓舞して就活を続けたんですよ。
結果、北山くんの就職にかける熱意が通って、とある零細企業に就職が決まりました。
零細企業で人が少ないから結構忙しいときもあるけれど、ブラック企業とは言えないような平均より少し残業が多い程度の会社。
北「新卒のときに掴めなかった、良い会社の縁を掴めたのだから、3年ニートをしたのにも意味があった」
ニート3年目は確かにヤバい状況です。
焦る気持ちはわかります。
だけど、ニート3年目の今、就職活動をすることで未来は掴み取れる! まずは不安と焦りを抱えながらも、自信と熱意を抱くところから始めてみましょう。
学校卒業後ニートになった人は新卒枠を狙えるラストチャンス
学校を卒業した後、一度も就職することなくニートになった人に伝えたい。
今が、既卒として新卒枠に滑り込む最後のチャンスなんです。
昔は既卒は中途枠として、経験やスキルを持った転職者たちと同じ市場で戦わないといけませんでした。ただ、それだとあまりにも既卒に厳しすぎるということで、厚生労働省は「卒業3年以内の既卒者はスキルや経験不問の新卒枠として応募できる」ということにしたんです。
強制力はなかったものの、今では浸透しきり、多くの企業が卒業後3年以内なら新卒枠で応募を受け入れてくれるようになりました。
ただ、このやさしい世界も来年には消えてしまいます。
一度社会に出ているタイプのニートでも厳しいのに、一度も社会に出ていない人が転職者たちと同じ土俵で戦うのは厳しすぎる。
今のうちに、就職活動を始めておいたほうがいいです。
ただし、焦り過ぎても良いことはありません。
焦って就職先を適当に決めてしまって、ブラック企業に入ってしまったのでは元も子もないじゃないですか。先ほど紹介した北山くんのように、ブラック企業に入ってまたニートになることもありますからね。
そうなったら、今よりも心の傷は深く広くえぐられます。
良い機会だから、じっくりと職場を選びましょう。
ニート3年目の人が就職を前にやっておいたほうがいいこと
以前、ニート脱出の下準備を違う記事で紹介したので、それも参考にしてもらいたいところ。
だけど、それ以外にも「ニート3年目の人が就職を目前にしてやっておいた方がいいこと」があるんです。
1.これからどういう人生を歩みたいかを考えよう
ニートとして目をそらし続けてきた、これからの人生と向き合いましょう。
就職だけで人生が決まるわけじゃないけど、就職によって人生のうちの何割かは確実に決まってしまいます。ここを考えずに就職をしたとしても、目指す方向と今の仕事が違うということになり、大幅な方向転換を迫られる可能性が高いですからね。
スタートダッシュが他の人より出遅れているあなたが、就職して数年後にまた大幅な方向転換をするとなると、キャリア構築が難しくなるリスクが高い。
方向転換をしたとしても、あなたが目指すゴールにたどり着けなくなるかもしれないんです。
もちろん、生きていく中で気が変わることはありますが、少なくとも「現時点で目指すべきゴール」を決めておいて、それに向かって目指し始めることは必要でしょう。
適当に生きてきた数年と、目標に向かって生きてきた数年とでは、後に活きるものが全然違いますからね。
まず、ゴールを決めて、そのゴールにたどり着くための業界・仕事選びをする。あとはどういうキャリアを進めばゴールにたどり着けるのかを調べて、自分の人生設計に落とし込むだけです。
それだけの作業で、今後の人生はかなり変わります。
2.3年間何をしてきたかを徹底的に洗い出そう
どうでもいいようなことでもいい。
ニート3年目になって、本当の本当に何もしていないという人は少ないはずです。
たとえば、不安や焦りなどから「たくさん啓発書を読んだ」「とにかく本を読み漁った」「さまざまな仕事について調べた」という人は多いのではないでしょうか。
そういうものは全部「自分に合う仕事や生き方を探していた」と、面接でも語れるようなニートの正当な理由になります。
ほかにも、「これは面接では語れないだろう」と思えるようなことも洗い出してみてください。友達とたまに飲んでいたとか、地元のラーメン屋や飲み屋を制覇しようとしたとか、親の手伝いをしていたとか、そんなものでもいいんだ。
地元の店を制覇したということは「地元を知り尽くしている」というアピールポイントになり、たとえばタクシードライバー・ホテルなど観光案内を必要とする仕事に若干でも有利になるでしょう。
あなたは、それをこじつけだと思うかもしれない。
だけど、こじつけでいいじゃない。
何かを語れば印象が少しでも良くなる可能性があるけれど、何も語らなければ「ニートを3年も続けて何もしていないんだな」と思われてそれで終わりですからね。
3.とりあえず働くことに慣れよう
ニート3年目ということで、焦るあまり最初から正社員で就職しようとする人が多いと思います。
もちろん、できるなら最初から正社員を目指すほうがいいんですよ。だけど、3年働いていない人が正社員で就職することには、飛び越えないといけないハードルがいくつもあります。それで尻込みをして、就職活動をすることすらできない人もいるんです。
だから、ハードルが高いと感じてしまってどうしても動き出す勇気が出ない人は、ワンクッション置けばいい。
たとえば、日雇いバイトをしてみるとか、短期バイトをしてみるとか、派遣や契約社員から社会復帰してみるとか…。
短期バイト程度だとしても「働くとはどういうことか」がわかるし、「働くことの大変さ」「働いているときの生活」などに慣れることができます。
それだけでも、正社員としての就職を目指すハードルはかなり下がるでしょう。
それでもまだ不十分という場合は、派遣や契約社員から就職して正社員登用を狙ったり、契約満了後に再転職して自分の目指す道へ進んだりすると良いと思います。
以上のように、自分の勇気が出る範囲で、自分が動き出せる範囲で、今からでも動き始めましょう。
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↑これを読んでいただけば、自信を持って就職活動を始めることができると思います。ぜひ参考にしてみて下さい!