ニートが就職先としてベンチャー企業を選ぶのは一長一短で、必ずしも良い結果に転ぶとは限りません。

今回は、「メリットとリスク」「就職を成功させるためのポイント」を解説したいと思います。

ニートからベンチャー企業に就職するメリットとリスク

ベンチャー企業はニートが就職しやすいという意見が、ネットの海でささやかれています。

確かに、ベンチャー企業は大企業と比べると圧倒的に競争倍率が低いし、学歴不問・未経験OKという求人も多いんです。「やる気あるニート歓迎!」という見出しをつけている求人も決して少なくはありません。

だから、ベンチャー企業はニートが就職しやすいというのは本当だと思います。

ただし、僕が思うに就職後の仕事のハードルは大企業よりも高いです。

大企業と違って十分な研修制度は整っていないし、マニュアル整備も不完全という会社が多いんですよ。マニュアルに関しては「縛られたくない」「柔軟に仕事をしてほしい」ということから、敢えて整備していない会社もあります。

そして、ベンチャーを起ち上げた人たちは好きで仕事をしていることが多く、激務も辞さない態度です。

また、ベンチャー企業は個人の裁量権がかなり大きく、個人の意見と自主的な行動をかなり重視する風習があります。

これはベンチャー企業の良いところだけれど、社会経験に乏しいニートにとって「個人の裁量と自主性で行動してね」というのは投げっぱなしに感じられるのではないでしょうか。最悪、何をしていいかわからず職場で浮いてしまうということになりかねません。

だから、ニート上がりの人がベンチャー企業で働く場合、相当な覚悟が必要です。

ただ、ベンチャー企業は新人にも若手にもさまざまな経験を積ませます。ニートにとって、さまざまな経験が得られるということは、人生の幅が広がるという意味でかなり大きなメリットです。

それに、自由で行動力重視な環境に身を置くことで、ニートの自分を叩き直す荒療治ができるかもしれません。

結局、ニートがベンチャー企業に就職して働くことは、メリットとリスクの両方がかなり大きい諸刃の剣ということです。それらを受け止めた上で、ベンチャー企業に就職するべきかをじっくり考えた方が良いでしょう。

ニートがベンチャー企業の面接でどんな質問をされるか

コンコンコン。

「どうぞ」
「失礼します」

面接室に入ると、机の真ん中になんだか威圧感を放つ人が座っています。そう、ベンチャー企業の多くは社長が自ら面接をするんです。面接が1回しかないところは最初から社長、数回あるところは最終面接が社長となります。

「お座りください」
「はい、失礼します」

座ると、すごく真剣で威圧感のある社長の目が! いよいよ面接という名のバトルが始まります。

「早速ですが、あなたはどういう生き方をしてきましたか? 現在無職ということですが

これはニートという点を深掘りしようとしているというより、「その人物の深掘り」として誰に対しても行われることが多い質問です。ベンチャー企業はかなり人物性を重視するため、生き方・価値観・人生哲学・キャラクター性に関する質問が多いんですよ。

「常に自分の人生に対し、責任を負うように生きてきました。無職になったのは責任をもって仕事を決め、今後の人生におけるさまざまな出来事に自分自身で責任を負うという覚悟をするためです。」

このように、あなたの人間性がハッキリわかる答え方をしましょう。そして、ベンチャー企業が欲しているのは「個人の裁量で動ける責任感のある人間」なので、ここをアピールするのも手です。

「なるほど、無職になったことに後悔はなさそうですね」
「はい、もちろんです」

「それでは次の質問ですが、あなたには子どもがいるとします。その子どもが病気になったとして、命を救うのには70万円必要だと言われた場合、無職のあなたはどのようにしてお金を集めるでしょうか」

バカバカしく感じるかもしれませんが、実際にベンチャーの面接ではこういう心理テストチックな質問も多いんです。

ただ、こういう質問に関しては、もう素直にあなたの思い浮かんだことを話すしかありません。ここはあなたの人間性と発想力を見ているので、素で何も浮かばなかったなら、その会社と縁がなかったということです。

ちなみに、僕ならこう答えます。

「SNSを使って拡散し、クラウドファンディングや個人融資などを募ります。同時に消費者金融から借りれるだけ借り、親からも借りるでしょう。それでもダメだった場合には日払いの仕事を入れます」

これで、目的のためにあらゆる手段を試す行動力をアピールできるのではないでしょうか。

ただ、相手が納得できなかった場合はこうなります。

「どうして? もっと良い方法なかったの?」
「こういう方法使うとかさ、本当に救う気あるの?」

徹底的に詰められるわけです。

こうなると面接落ちルートまっしぐら、バッドエンドになります。

他の質問に関しては、よくある「無職の原因」「残業に対する考え方」「会社のビジョンに共感できるか」などです。

ニートがベンチャー企業の面接を受ける場合、気を付けるべきなのは突拍子もないようなことを「無職」の状況に絡めて質問されるということ。これへの具体的な対策方法は無いに等しいので、訓練をしておきましょう。

たとえば、発想力を鍛える訓練です。

ネットに転がっている心理テストの回答の選択肢を見ずに、自分ならどうするかをじっくり考えてみると発想力が鍛えられると思います。しかも、心理テストみたいな質問に対する免疫も付きますしね。

ベンチャー企業への就職はキャリアのスタートラインと考えるのが◎

ベンチャー企業の存続率は、創業5年後は15.0%、10年後は6.3%、20年後は0.3%と言われています。

だけど、そもそも僕は「ベンチャー企業にずっと勤務することを前提とするんじゃなくて、これをキャリアのスタートラインにする」という考え方をオススメしたいんです。

ベンチャー企業で働くとさまざまな業務経験が得られるだけでなく、「行動力」「発言力」「発想力」などが養われます。

苦労して得たその能力は幅広く使えるんです。

まず、ベンチャー経験が活きて同じ業種の大企業に就職できる可能性があります。さまざまなことを発想できるアイデア力とそれを発言できる力、行動力は爆発力に欠ける大企業にとって起爆剤になりますからね。

それに、これらの能力は汎用性が高く、どんな仕事にも活かせるんです。

だから、あなたが本当にやりたいことを見つけたときには、ベンチャー経験を活かしてその仕事に就職できるのではないでしょうか。

そう考えれば、存続率の低さはそう大きな問題にはなりません。

ニートが働き続けやすいベンチャー企業の特徴とは?

福利厚生を重視しましょう。

社員数が50~100人規模になると、採用に力を入れるためか、独自の福利厚生を用意する会社が多くなります。

たとえば、無料マッサージ、豪華な社食に20種以上のドリンクが常に飲み放題などです。ベンチャーの福利厚生のほとんどが、「働きやすく」「社員の労を労うように」ということが考えられています。

その分、住宅手当などの大企業には当たり前のようにあるものは未だに弱いです。

だけど、手当類に関しては「書籍購入補助」「アイデア提案手当」などこれまたユニークなものを揃えている会社が多い。

書籍購入補助を使えばプライベートで買った本が全部会社の経費持ちになるし、アイデア提案手当を使えば1つ提案するごとに500円程度のお金が貰えます。

そういうベンチャーならではの福利厚生があれば、ニートに厳しい面があるとしても、自分を適度に癒しながら働き続けやすいのではないでしょうか。

また、社員数が比較的多い会社は効率化のために必要最低限だけはマニュアルを整備していたり、研修を行っていたりすることがあります。

まず、社員数50~100人規模の会社の求人を選び、さらにその中から福利厚生が充実している会社や研修やマニュアルがある会社を選ぶんです。

そうすれば、ニートがベンチャー企業に就職して働く難しさは大きく緩和されるのではないでしょうか。