自衛官を目指すというのは、ニートにとってものすごく大きな決断だと思います。

腹をくくり、覚悟を胸に一念発起しないといけないことです。今は「興味あるなあ、どうしようかなあ」程度に考えていると思いますが、本当に自衛官になるのかどうか、ここでじっくりと考えてみましょう。

そこで、ニートから自衛官になる前に考えておくべきことや知っておくべきこと、試験の対策などを紹介したいと思います。

ニートから自衛官になる前に知っておきたい事実

1.上下関係が超厳しい体育会系

自衛隊において、上下関係は絶対です。

サラリーマンの非ではないくらい、そのあたりが厳しいんですよ。多少の無礼講も許されないような雰囲気があり、少しでもそれを破るとかなりきつく叱られてしまいます。

ニート生活をしている中で上下関係とは完全に切り離されている人が、急にこの組織に所属すると激しいギャップに精神をやられてしまう可能性があるのではないでしょうか。

元々上下関係が厳しい部活にいたとか、ブラック企業にいたとかなら耐えられるだろうけど、そうじゃないときついです。

ただ、上下関係が厳しく体育会系気質があるのは、自衛隊という組織全体なんですよ。個人単位で見てみると、全員が体育会系ぽい性格をしているわけではありません。オタクも、温和な人も自衛官には結構多く、彼らと馴染むのは難しくはないと思います。

問題は「組織」に馴染めるかどうかですね。

そこをしっかりと考えて、自衛官になるかをじっくりと考えた方が良いでしょう。

2.コミュ障はかなりキツい

僕には元自衛官の友人がいるんですが、彼に聞いたところ、自衛官はコミュ力が高い人が多いんだそうです。その友人自身もすごくコミュ力が高く、退官後はよく街コンなどに行って楽しんでいます。

そういう、ネットスラングで言うところの「リア充」気質な人が多い。

自衛隊は、命令を絶対に遵守しないといけない環境だし、安全な訓練のためには先輩後輩同僚との関係性が非常に重要なんですよね。言ってしまえば、高いコミュ力は自衛官生活を送る上でものすごく重要になるということです。

それに、集団生活だし。

人と一緒にいる時間が長いのはしんどい人や、自分から人に話しかけたりできないような重めのコミュ障の人は向いていません。いくら、自衛官仲間と馴染むのが難しくはないと言っても、業務上支障が出ますから。

ただ、逆に言えば「コミュ力を矯正する」ことができるということでもあると思います。

だから、多少コミュ力が低いかなあという自覚がある程度の人なら、自衛官になる価値はかなり大きいでしょう。

3.絶対に! バックレはできない

民間企業なら「今日辞めます」と言っても、大きな問題にはなりにくいです。職場の人に迷惑がかかるとか、上司にものすごく怒られるとかはありますけどね。

ただ、自衛官はそれができません。

休みのときに実家に帰ったきり戻らなくなる人などはいますが、そういうのは脱柵と呼ばれて「絶対にやってはいけないこと」とされているんです。迷惑がかかるとかそういう次元の話ではなく、自衛隊は脱柵者を捜索しないといけないんですよ。

そのためには、かなりの費用がかかるわけです。

脱柵して見つかったら、その費用はあなた持ちになります。

自衛隊は、辞めるときには必ず正規の方法を取らないといけないわけです。ニート上がりにはきつかったと、現実は甘くなかったと、そんな風に思ったとしても辞められるまでには時間がかかります。

それをしっかりと、覚悟してから自衛官を目指しましょう。

ニートが自衛官になるメリットまとめ

  • お金が貯まりやすい
  • 意外と休みが多い
  • 絶対にボーナスが出る
  • コミュ力・根性などを矯正できる
  • さまざまな資格の取得支援がある
  • 再就職支援が得られる
  • 鉄板トークネタができる

まず、自衛官はお金を貯めやすいです。

無一文になっても、自衛官でい続ける限りは生活できますからね。衣食住が保証されている状態で、給料も別に低いというわけではないし、ボーナスもどんな年だろうと絶対に出ますから。

貯金とはほぼ無縁のニート上がりの人が、お金を貯めるのにこんなに良い環境はありません。

また、休みは意外と多いです。

GW休暇もありますし、基本的に週休2日だし、代休はしっかり取得できるし、有給休暇もありますからね。ブラック企業に就職するよりは、ずっとずっと休みが多いと言えます。

お金を貯めることもできるし、休みにパァーッと使うこともできるわけです。

さらに、ニートから自衛官になることでニート生活で衰えたコミュ力や根性・忍耐力などを叩き直すことができます。まあ、荒療治なので最初はかなりしんどいし、人によっては耐えがたいくらいに大変な想いをするでしょうけどね。

また、それは「自衛官を経験すると再就職するときにかなり役立つ」ということでもあります。

そして、資格の取得支援も充実していて、電気工事士・危険物取扱者・情報処理検定・調理師免許・栄養士免許などさまざまな資格を取得する機会があるんです。

これも再就職するときに役立つことと言えますし、そもそも自衛隊は結構手厚い再就職支援を行っています。

自衛官を一生の仕事として捉えるよりも、社会復帰を確実なものにするためのステップとして捉えるほうがニートにとっては良いのかもしれませんね。

自衛官の試験内容と面接の対策

1.自衛官になるためのルートを決める

自衛官になるには、一般的に2つのルートが用意されています。

それが、一般曹候補生という基本的に定年まで働くコースと、自衛官候補生という任期制で働くコースです。

自衛官候補生の任期は1年9カ月間。任期満了後には任期継続か退職かを選ぶことができるんですが、基本的に任期を前にして辞めることはできません。どうしても辞めるというのであれば、勤務期間に応じて定められた金額のお金を払わないといけないんです。

自衛官を辞めるのに時間がかかるというのは、そういうこと。

ただ、僕としては自衛官をキャリアのひとつとして捉えられた方が将来の幅が広がるため、任期制自衛官になる「自衛官候補生ルート」をオススメしたいんですよ。

じゃあ自衛官候補生になるためにはどうしたらいいのかということを、これから説明していきます。

2.自衛官候補生試験のおおまかな内容

試験内容は筆記試験、適性検査と身体検査、面接。筆記試験の内容は中学生レベルの国語・数学・社会科の問題なので、普通に勉強していれば問題はないと思います。この中に苦手科目が無ければ、無勉強でも受かる可能性があるくらいですよ。

次に適正検査ですが、ネットによくある適職診断みたいに質問に回答する形のものと、作文とがあります。ここで性格・思考的な適性を見るわけです。

そして、身体検査で健康状態や体力などをはかるという流れ。

ここまで終われば、次はいよいよ面接です。

2.面接内容と対策

自衛隊の面接は個別面接によって行われます。面接官は3名で、所要時間は10~20分程度です。

これは一般企業でも似た傾向があるんですが、座っている面接官のうち真ん中にいる人が一番位が高い人になっています。入室後に挨拶をするときには、真ん中にいる人に向かってお辞儀をするようにしましょう。

ほかにも、服装は絶対にスーツでビジネス用ソックスに黒の革靴を着用することが大事です。次に、起立時は常にかかとを閉じ、足をしっかり面接官に向けてください。顎を引いて背筋を伸ばし、手は横に。

座ってからも姿勢正しく、手は膝です。

また、次のようなことを質問されることが多いので、答えをしっかり用意しておきましょう。

  • 基地の印象
  • 自衛官の志望理由
  • 自衛官になってどういうことがしたいか
  • 仕事に活かせそうな人生経験や特技があるか
  • 将来設計

入隊後にどういうことがしたいかは、正直に話しましょう。将来設計に関しては詳しく立てているということで計画性と将来を見通す力をアピールできるので、細かく作っておくことをオススメします。

また、別にここで「一生自衛官として…」と語る必要はなく、自衛官というキャリアを人生の中でどのように捉えているかを伝えることが大切です。

そして、意外と「ニートであること」に関しては詳しく聞かれません。ただ、それはニートにとって嬉しいだけではなく、履歴書に書いてある情報だけで経歴が判断されるというフォローができない厳しさとも言えます。

ニートというバッドステータスは、将来設計などの質問への回答で挽回しましょう。

以上のような対策をして試験に合格したら、3カ月間教育を受け、晴れて自衛官生活が始まるというわけです!