契約バリバリ取って働く「ウルトラお仕事マン(ウーマン)」なイメージのある保険外交員。
未経験から飛び込みやすい仕事であるということも相まって、保険外交員への転職を考えている人も多いのではないでしょうか。
保険外交員への転職を考える際、未経験者が知っておくべき情報をドバーッと大放出してしまいましょう!
保険外交員の大変さを知りたい人はこちらの記事もおすすめ → 保険営業を辞めたい人へ。保険営業から転職するための予備知識やコツを解説
保険外交員は個人事業主? 特殊な仕事を紐解いてみよう
保険外交員の仕事は、営業そのものです。
一般家庭・企業など自社の保険プランの対象となる人たちに、最適な保険商品を提案するのが保険外交員の役目。自分勝手に商品を押し付けるのでなく、お客様のライフステージや考えなどをもとにして最適なものを自社商品の中から見つけ、提案します。
新規開拓だけじゃなく、契約見直しの提案をしたりアフターケアをしたりするのも保険外交員の仕事のうちです。
…以上のように、仕事内容だけを見たら「まあ普通に営業職だな」という感じがします。何にも特殊なことはないですよね。
ただ、雇用形態が少し特殊です。
保険外交員と呼ばれる人たちは、営業職と違い「個人事業主」として扱われます。
保険外交員の給料には、毎月固定の「基本給」に加えて歩合制の「外交員報酬」というものがあるんです。これは税務上は給与ではなく、事業所得に当たるものなので、個人事業主扱いということになっています。
保険外交員をまったくの個人事業主扱いしている会社の多くは、基本給をどんどん減らす傾向があるんです。
最初は契約が十分に取れないだろうから十数万円支払われますが、2年後には数千円にまで減ります。これは「一人前なのだから事業所得だけで稼げ」ということなんですよね。
会社側が個人事業主として採用を行うのは、外交員に支払う人件費を完全に「成績と結び付けたい」からだと思います。成績が悪い外交員に対して多くの人件費をかけたくなく、逆に成績が良い外交員にはどんどん還元していきたいと考える。
これにより、保険外交員の上昇志向を煽るわけです。
そのため、ノルマも存在します。
一応保険会社にも正社員の営業がいるんですが、正社員のことは「保険営業」と言い、個人事業主のことは「外交員」と言っているんです。
そのため、ここでは個人事業主として契約を行うという前提で話を進めていきます。
最後に、個人事業主であることのメリットとデメリットを箇条書きだけで紹介するので、参考にしてみてください。
メリット。
- 節税が可能(総合的に税制上有利)
- 副業がしやすい
- 比較的自分のペースで働ける(ノルマさえこなせば)
- 稼げる人は会社員よりも稼げる
- 保険会社の福利厚生が使えるケースもある
デメリット。
- 保険は自己負担
- 給与が一定ではない
- 確定申告がめんどくさい
- いざというときは使い捨てにされる可能性がある
保険外交員への転職を考えるために知るべきポイント
保険外交員は仕事内容自体に特殊性はないけど、雇用形態が特殊。保険外交員の年収は一定ではないため平均も出しにくく一概には言えないというのが、ポイントです。それ以外の知るべきポイントをここでは3点紹介したいと思います。
ポイント1.保険外交員の向き不向き
- コミュニケーション能力が高い
- 「ガンガン稼ぎたい!」など向上心・上昇志向が高い
- 対人ストレスに耐性がある
- 根気がある
- 勉強が好き
- 好奇心旺盛
- 自分のやり方を追求したい
仕事内容が営業活動なのでコミュニケーション能力と、対人ストレス耐性・根気は必要不可欠です。
特に保険商品は人生の節目に立っている人にすすめることが多いので、結構断られますし、結構しつこめに質問されます。断られても簡単には食い下がらない根気と、質問に答え続ける粘り強さが必要です。
また、個人事業主であるために向上心・上昇志向は必要不可欠。
普通よりも稼ぎたいとか、夢や目標のためにお金を貯めたいとか、そういう「目的」がある人にこそ保険外交員は向いているんだと思います。
自分のやり方を追求したいという人も、個人事業主向き&保険外交員向き。
あとは…保険外交員は仕事でさまざまな土地に行くことになるケースがあります。
「その土地の担当者がいなくなった」「新規開拓のため」と、そうなる理由はさまざまです。
そういうことを苦痛に感じず、むしろ楽しめるような好奇心旺盛な人はかなり向いているでしょう。その土地のことを勉強して仕事に活かせる人なら、もう最高かもしれません。
勉強と言えば、保険業界は入社後(契約後)にものすごく密度の高い研修を行うことで有名です。保険外交員として働く上での知識を徹底的に詰め込むことになるうえ、その知識量が膨大なため勉強が好きでないと研修で逃げ出したくなってしまいかねません。
以上が、保険外交員の向き不向き! 当てはまる人は向いていて、当てはまらない人は向いていません。
ポイント2.保険外交員の資格と難易度の話
- 生命保険外交員資格
- 損害保険募集人資格
- ファイナンシャルプランナー技能士資格
保険外交員の仕事に関係する資格は、上記三つです。
生命保険の外交員になるためには、生命保険外交員資格の「一般課程試験」を合格する必要があります。
生命保険外交員の難易度は、「少し勉強したら誰でも受かるレベル」です。
損害保険募集人資格は、自動車保険・火災保険・ゴルファー保険などの「損保」の募集が出来るようになる資格試験。募集と言葉を変えていますが、要は損保の販売などが行えるようになるということ。
生命保険外交員資格同様、難易度はかなり低いです。
ファイナンシャルプランナー技能士資格は、保険に関する幅広い知識を保証する資格。3級は他の資格同様かなり難易度が低く、2級もしっかり勉強すれば受かるレベルです。2級以上の資格を名刺に載せていると、客からの信頼度はグッとあがります。
転職前は保険会社の商品に合わせて資格を取得し、転職後に保険業界で上を目指すなら、FP技能士まで取得しておくと良いでしょう。
保険外交員への転職は会社選びが重要!
客に渡すボールペンなどの景品を自腹購入したり、あり得ないノルマ設定だったり、友人や親族に営業をかけることを強制されたり…会社によってはかなり無茶なことをさせられることがあります。
保険外交員が借金をすることもザラです。
また、個人事業主という雇用形態が一般的であるということも含めて、保険外交員への未経験転職は会社選びが命だと言えるのではないでしょうか。
そういう会社を避けて転職を成功させるためには、転職エージェントを使うのが効果的です。
転職エージェントに「自腹などがない優良な会社に転職したい」と伝えると、その通りの求人だけを得ることができます。転職エージェントは独自調査を行い、会社の実情を把握していますから。
保険外交員の仕事は未経験から飛び込みやすい仕事の中では、結構特殊。
だからこそハマれば面白い仕事と言えるのではないでしょうか。
自分が「そういう人間」かどうかじっくり判断し、じっくり会社選びをして転職を成功させましょう!