「ニートから教師になる!」
一見無謀に思えるこの挑戦は、状況次第ではそう言い切れない現実的なものです。実際にニートから教師になった人は僕の母校にもいたし、ネットにもそういう話はたくさんありますからね。
そこで、どういう状況ならニートから教師になれるのかということや、ニートが教師を目指す上で覚悟しておくべきことなどを紹介しましょう。
「ニートから教師になれるの?」状況別に答えます
1.大卒で教員免許取得済みの人
大学をしっかりと卒業し、教員免許を持っているのなら教師になるためのステップは残すところ教員採用試験だけとなります。状況的には十分「教師になれる!」と言えるのではないでしょうか。
ただ、ニートというステータスが邪魔をして教師になるのは難しいのではないかというイメージがあると思います。
確かに、教師というのは学生に勉強を教えたり、社会に必要なものや考え方などを教えたりする立場ですからね。ニートというステータスが子供に与える影響を考えると、不利ではないかと思うのは当然です。
だけど、ネットを見てみると「ニートから教師になった」という人は結構大勢います。
こう考えればいいのではないでしょうか?
ニートだからこそ、その経験を活かして子どもたちを同じ道に進ませないように力を尽くせるんだ! と。
2.大学既卒で教員免許を持っていない人と、高卒の人
大学を卒業しているけれど、教員免許を持っていないという人は結構多いでしょう。
まず、既卒や高卒で教員免許を取得するには、教育学部に入り直すか通信大学で教員免許を取るかの二択になります。まあ…学費のことを考えたり、社会復帰をして稼ぎながらのほうが良いだろうということを考えたりすると、通信大学のほうが良いでしょうね。
通信大学は入試がなく、申し込んで諸々のお金を支払うと、入学許可証と教材が届くようになります。
そして、届いた教材を使って自分で勉強をし、レポートを作り、提出。そしてスクーリングや科目修了試験を受けて、単位を取るわけです。
必要な単位を全て取ったら、教育実習を経て通信大学卒業! 教員免許も取得!
…と、かなりザックリと道筋を語りましたが、これだけで最短でも2~3年はかかると言われています。
そして、そこからさらに教員採用試験を受けないといけません。
この流れを見るだけでも大変そうだけど、ニートにとっては「お金の問題」がありますよね。通信大学は普通の大学よりも学費が安いとは言っても、入学金が10~30万円、スクーリング科目がひとつあたり4000~2万円あたりはかかります。
大学によっても変わるんですが、大体トータルで100万円程度かかるわけです。
また、高卒の場合は既卒と違って大学の基本学習を終えていないため、通信大学でも最低4年かかります。
非常に大きな努力が必要になることは、覚悟しておきましょう。
そして、学費を支払うことのできる貯金や稼ぎが無い人にとっては非現実的な話であるということも理解しておかないといけないと思います。
ニート脱出のために資格取得!本当に就職が有利になる資格の見極め方を教えます。
教員採用試験の概要と内容をザックリと説明します
教員採用試験は、筆記試験・論文試験・面接試験・実技試験・適性検査などがあります。具体的な内容は自治体によって異なるし、私立学校の場合は学校ごとに異なるんですが、大体それらで構成されていると考えておけば間違いありません。
まず、筆記試験は教職教養と一般教養との2科目が出題されることが多いです。教職教養というのは教員免許を取るために勉強したような「教職に就くために必要な知識や考え方」を広く浅く問うものとなっています。
そして、実技試験は面接官の前で実際の授業を行うという気まずいものです。
ここで焦ったり、調子が狂ったりして落ちる人がいるので気を付けましょう。
また、ニートとしては面接が気になるところだと思います。
教員採用試験の面接で特に注目されるのは、「メンタルの強さ」「ニートである自分を反省し自戒している態度」です。
教師はどんな生徒に対しても粘り強く接さないといけないし、モンスターペアレント問題や教師いじめ問題などもあり、メンタルが強くなければできない仕事ですからね。ニート上がりのメンタルでそれらに立ち向かえるのかどうかが不安視されています。
現在の自分のメンタルの強さを表すエピソードを語ることが、大事です。
どうしても思いつかないのなら、「ニートから一念発起して教師を目指している今の状況そのものがメンタルの強さの表れだと思っていただければ」と語れば説得力があるのではないでしょうか。
そして、ニートである自分を反省し自戒している態度というのは、生徒を正しく導けるかどうかが見られているということ。
ここは「ニートになる転機だった頃、どうすればニートにならずに済んだのか」を分析して発表できれば、それを教育に活かせるとして好印象になるのではないでしょうか。
ニートから教師になる前に、ワンステップ踏む道もある
ニートから教師になるのには、教員免許を持っていたとしても精神的ハードルが高いと感じる人が多いと思います。
それなら、塾講師や臨時職員、家庭教師などで段階を踏んでおくのが良いのではないでしょうか。
学校教師に比べれば塾講師の責任は小さいし、相手にする生徒数も少ないです。だけど、塾講師として教壇に立った経験は教員採用試験の面接で話せるし、ほかのサラリーマンからの転職者よりは優位に立てるのではないでしょうか。
臨時職員や家庭教師に関しても「教育現場の経験」「教える経験」が積めるため、教師人生に慣れるためにはかなり良いステップになると思います。
また、塾講師や家庭教師は教員免許が要りません。臨時職員は教員職に関しては免許が要るけど、調理補助員や事務補助員などは免許や資格が必要ないので、そこで学校という現場を免許取得前から見ておくのも良いと思います。
塾講師ならシフト制だし、通信大学で勉強しながらでも働きやすいので特にオススメですよ。
ニートから教師になるために必要なもの
1.柔軟な考え方
教師は、柔軟性が大事な仕事です。
中学高校時代を思い浮かべてみてください。とてもとても我が強くて頑固な先生が、生徒と反発して喧嘩していたことはありませんでしたか? 僕の学校にはそういう先生がいて、度々親を巻き込んで論争をしていました。
結果、その先生はクビになったわけです。
それでもすこぶる授業がうまくて、生徒の学力向上に一役も二役も買っていたら大きな問題にならないことがあるんだけど、ニートから教師になってすぐだと厳しいですよね。
だから、自分に柔軟な考え方が備わっているかをじっくりと考えてみましょう。
2.トーク力
人にものを教えるということは、淡々と教科書の内容を読めばいいということではありません。
生徒が興味を持つような話し方をしなければ、生徒は教師の話なんて聞かないですからね。学校は生徒にとって受動的な学び場だから、教師側がしっかりとしたトークをしなければ、誰も付いてこない。
僕も昔、話がつまらない先生の授業は全く聞いていませんでした。
趣味でネットラジオを始めてみるとか、原稿を読む練習をするとか、何かしらの特訓をしておきましょう。
また、本当はトークが苦手でも、面白おかしく授業をするのが難しくても、多少はピエロになる覚悟が必要だと思います。
「トークがうまくて面白い教師」という教師としての人格を演じるわけです。
3.覚悟
ニートから教師になると、生活は一変します。
不規則だった生活スタイルは一気に誰から見ても規則的なものになり、毎日毎日「人のため」に仕事をしなければならなくなるわけです。しかも、免許をこれから取るとなると、今後の数年間を教師になるための勉強に費やすことになります。
そういう覚悟が、何よりも必要だということをしっかりと肝に銘じておきましょう。
【おすすめ】ニートから抜け出したい人に読んでもらいたい記事
-
【おすすめ】ニート脱出に強い就職支援サイト2選【就職率は80%以上!?】
続きを見る
↑これを読んでいただけば、自信を持って就職活動を始めることができると思います。ぜひ参考にしてみて下さい!