工場は、ニートにとってものすごくおあつらえ向きな職場です。夜型ニートにも、一人暮らしをしたいニートにも、残業をあまりしたくないニートにも、工場の仕事はオススメしやすい。
ただ、工場はある人にとっては楽で、ある人にとってはきついと意見が二分されています。
そこで、工場が楽な人ときつい人の違いと、ニートが工場に就職するときの注意点を紹介しましょう!
ニートの就職先としての工場 ~「向いている理由」と「覚悟するべき大変さ」
- 淡々と作業ができる
- 業務にコミュ力が必要ない
- 採用ハードルが超低い
工場における製造の仕事は、一度覚えれば何も考えずに作業ができます。「今日の晩飯どうしよう」「そういえば来期のアニメ何見るかなあ」ということを考えながらでも、体が勝手に動いている状態になるんですよ。
そもそも、仕事もすぐに覚えられます。さまざまなセクションがありますが、ひとつあたり1日あれば慣れる程度のものが多いです。
そして、コミュ力が必要になる場面があまりなく、これまであまり多くの人と接していないタイプのニートにとっても働きやすい。
そのうえ、採用のハードルが超低いんです。アルバイトなら面接後すぐに採用ということが多いし、派遣だとしても紹介されたのに派遣先から断られるということはまったくありません。正社員も、単純作業の部署ならニートだろうと関係なく雇っていることが多いです。
だから、「働く」ということのハードルはものすごく低いんですよ。
もちろん、工場勤務にもきついことはある
- 時間が長く感じる
- 腰と背中がすごく痛い
- 夏は暑く冬は寒い
淡々と作業ができるあまり、時間が長く感じることがあります。働いている時間が引き伸ばされたように感じるのは、働くことに慣れていないニートにとってはきついでしょう。
ただ、逆に「時間が短く感じる」という人もいるんです。
また、工場の仕事は腰と背中を痛めがちになります。結構、工場のラインは位置が低めに設定してあり、前かがみで作業をする場面が多いです。そうすると、足よりも腰と背中が痛くなるんですよねえ…。
休憩のときに思いきり背伸びをすると、ボキボキボキと音がするくらい。
しかも、エアコンの効きが弱い工場だと夏はクソ暑く、冬はクソ寒いんですよ。夏には倒れる人もいるくらい。
結局、工場の仕事が自分に合っているかどうかを決めるポイントは、次の二つです。
「単純作業が得意か苦手か」
「体力面のきつさを許容できるか」
ニートにはどの業種の工場がおすすめ?
自動車・食品・化学・印刷などなど、さまざまな業種があるんですが、化学はそっち方面の知識が必要ですし、印刷は単純に「きつい」ところが多いためオススメはしません。
自動車工場か食品工場が、ニートにはオススメです。
まず、自動車工場は名前が知れた有名企業の子会社であることが多く、世間体が良いだけでなくて大手の名前という看板自体がやりがいになるケースがあります。正社員の場合は、他に比べて待遇も結構いいですしね。
ただ、ボディの工場や組み立てをする工場の場合、体力的にきつい仕事が多いです。
自動車関係で最もオススメなのは、ミッション工場。ライン上で専用工具を使って部品の取り付けなどをする単純な仕事が多く、ニート的にはハードルが低いですからね。
また、食品工場は基本的に体力的にきつい作業が少ないという点でオススメです。
細かい仕事内容は何を作るかによって異なりますが、手作業が多く、動かす機械は自動車工場よりも単純で覚えやすいことが食品工場全体の傾向なんですよ。
例えば、明太子工場。
「たらこを洗う」→「たらこを選別する」→「調味液につけこみ、機械を動かす」→「再度検品を行う」→「箱詰めをする」という流れです。
ほとんど手作業で、仕事は半日あれば覚えられます。
食品の種類まで絞ると求人が少ないのが難点ですが、こういう求人の絞り方もアリと言えばアリです。
まあ…そこまでしなくても、自動車と食品、自分に向いている方を選べば失敗はしないでしょう。
流れ作業だけが工場じゃない! 工場の職種とキャリアについて
ここまで製造ラインの仕事を前提として語ってきましたが、それ以外にも工場の仕事はたくさんあります。
製造の中にも、品質管理や品質保証という「管理側」の仕事があるわけです。製造関係以外にまで広げれば、事務・総務・施設管理・購買などがあります。
製造ラインがニートにとって最も就職するハードルが低いし、正社員・派遣・バイト・期間工と働き方の種類が豊富。だから、基本的には「ニートには工場の製造がいい」と僕は思うんですよ。
ただし、正社員に絞り、就職難易度が多少上がっても良いという人には購買をオススメしたいです。
購買の仕事は、原材料・資材の調達をすること。
製品の品質を高く保証するために仕入れ先を開拓し、複数の仕入れ先から品質と価格を比べて実際に仕入れる業者を決めます。このとき、相手が出してきた見積価格の評価を行い、なるべく安くなるように価格交渉を行うのがキモです。
仕入れが決まったら注文書を作り、送る。
その後は納期に原材料・資材が届くか管理し、届いた後に決まった数量で問題ない品質のものが納品されたかを調べます。
社外との交渉や社内部署との連携がキモとなる仕事なので、ニートにはハードルが高いように感じるかもしれません。
ただ、今後工場以外のさまざまなキャリアを視野に入れるのなら、ここで少しハードルが高めの業務を経験しておくのも良いと思うんです。
購買は、仕事上必要な程度のコミュニケーション能力が付き、交渉の基礎とビジネスの基礎を学ぶことができます。さらに、折衝能力・調整能力・見積評価の能力など、幅広く応用できる能力や経験も身につくんですよ。
以下のような仕事が、応用例です。
- 営業
- ディレクター
- コンサルタント
- さまざまな業界の企画職
- 経営企画
- 編集者
また、未経験歓迎・職歴関係なしという求人が多いのも魅力的。
まさに、「工場で終わりたくない」というニートには、打ってつけの部署と言えます。
ニートが工場の求人を探すときに気を付けるべきポイント
1.働く時間に気を付けよう
工場には、2交代・3交代・昼勤のみ・夜勤のみの四種類があります。
夜型ニートは、夜勤のみを選ぶと生活スタイルがあまり変わらずに済むでしょう。しかも、夜勤は事務がいない! 工場のお偉いさんや本社の偉い人もいない! 伸び伸びと働けるし、人付き合いも圧倒的に楽です。
しかも、夜勤手当があるので、稼げます。
それ以外に関しては、好みで選ぶと良いでしょう。
たとえば、健康重視なら日中だけ、稼ぎたいなら夜勤ありの交代制という風に選ぶことができます。
日中だけのシフトは、食品工場に多いです。しかも「日中だけ交代なし10時間勤務」とかではなく、実働8時間が多いのでかなり働きやすいんですよ。特に見学施設を兼ねているような工場だと、その傾向が高い。
また、夜勤あり3交代制は大手の自動車工場に多いです。
ただ、中にはその傾向に外れる求人も多くはないですが、あります。
自動車工場が良いけど夜勤はしたくないという人などは、傾向から外れた求人を血眼で探すか、「シフト考慮あり」の求人を選ぶかの二択になるでしょう。シフト考慮ありだと、事情によっては夜勤なしも対応してくれますよ。
2.寮より借り上げ社宅のほうがいい
現在実家に住んでいるニートの中には、これを機に一人立ちしようと考えている人が多いでしょう。
多くの工場は、寮や社宅を用意しているため、一人立ちをしたいニートには工場勤務はとてもちょうどいいんですよね。
ただし、「寮」は集団生活を余儀なくされるし、壁が薄くプライバシーが薄いところが多いので、ニートが想像する自立した生活とは異なる可能性が高いです。期間工以外ではあまり聞かないけど、相部屋のパターンもありますしね。
だから、借り上げ社宅ありの求人を探しましょう。
借り上げ社宅というのは、社員を住まわせるためにアパートやマンションの一室を借りる形式のことです。これで完全に自立した生活が送れるし、寮よりストレスが少なく、長く働き続けやすくなりますよ。
ただ、このとき「社宅あり」の言葉に注意して欲しいんです。
寮と社宅という言葉の使い分けは、会社によって異なるという曖昧なもの。社宅と書いてあったとしても、集団生活の社員寮というケースが結構あります。
借り上げ社宅という言葉以外は、信用しないようにしましょう。
3.無料送迎の有無を見ておこう
工場は、無料送迎バスを出しているところが結構たくさんあります。
社員寮・借り上げ社宅に住まないで、今住んでいるところから出勤するなら車が必要。ただ、工場の最寄り駅からバスが出ているなら車が無くても出勤できるんです。しかも、交通費が出る会社なら工場の最寄り駅までも実質無料で行けます。
社員寮・借り上げ社宅に住むのなら、無料送迎バスがあるところは寮や社宅から工場までの距離が遠いということだと覚えておきましょう。こういう場合、街中から大きく外れた山の中にあるケースが多く、寮・社宅の付近も不便というケースが多いです。
一方、無料送迎バスが無いところは寮・社宅から工場までの距離が近い。
郊外の街に住むことはどちらも同じなんですが、自転車で通勤できるのに加えてその市の主要駅が近いケースが多く、生活も便利な傾向があります。
送迎バスの有無や寮・社宅近辺の環境は意外とチェックするのを忘れがちになるので、忘れずにチェックしておきましょう!
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