ニートから公認会計士になるのは、いばらの道です。

それは覚悟しておかないといけませんが、決して「ニートから公認会計士になれない」ということではありません。じっくりと試験対策をして、じっくりと公認会計士という仕事と向き合えば、公認会計士としてのキャリアは開けます。

そこで、ニートから公認会計士を目指すかどうかを決めるために知っておくべきリスク、資格取得までの流れ、公認会計士の仕事に興味がある人におすすめしたい他の仕事などを紹介しましょう。

公認会計士の資格を取れば、ニートでも就職は余裕

ニートから公認会計士を目指すというのは、実はすごく合理的なことなんです。

公認会計士の資格というのは、とにかく専門性が高い。ニートという不安材料を打ち消すほどの効力を、公認会計士資格に関係する業務の範囲では持っていると言えます。

しかも、公認会計士というのは絶賛人手不足な状況が続いているんですよ。特に、監査法人で企業の監査業務をする公認会計士は足りていません。公認会計士資格を持っていても、それを活かして一般企業で働く人が多いわけです。

そういう状況にあるため、公認会計士の資格を取得すれば、半自動的に監査法人に就職できると言っても過言ではないと思います。

そして、監査法人の経験を活かせば民間企業でも重要な職に就ける可能性が出てくる。それまでは無収入のニートだったのに、年収600~800万円を目指すことができるわけです。すごく夢がありますよね。

以上のことから、ニートから公認会計士を目指すメリットは大きいんです。

ニートが公認会計士を目指すリスクも知っておこう

ニートが公認会計士を目指すメリットは大きいけれど、リスクも同じくかなり大きいです。見方によってはリスクのほうが大きく感じるくらいには。

まず、公認会計士になるための勉強を教えてくれる専門学校や通信学校などの学費は高く、ニートがそれを払うことは難しいですよね。親に「公認会計士目指すからお金出して!」と言ったとしても、「違う仕事に就いて金貯めてから目指せ!」と怒鳴られてしまうでしょう。

じゃあ独学が良いということになるわけだけど、公認会計士に合格するための勉強時間は3500時間くらいが目安と言われています。

そして、公認会計士に合格するまでの期間は2年あたりが一般的と言われているんです。試験は1次試験の短答式、2次試験の論文式と各年1回ずつなので、1回は落ちることを前提としています。

しかも2年間で3500時間の勉強をするということは、1日あたり平均5時間を毎日続けなければならなくなるわけです。1度試験に落ちても勉強の手を緩めず、それだけの時間勉強し続ける精神力が必要になります。

それに、それだけ勉強しても絶対受かるというものではありません。

公認会計士試験の合格率は、毎年10%前後です。

2年間をささげた挙句落ちたとしたら、再受験するまであと1年…。平均5時間も勉強するとなると、正社員で働きながら勉強するというわけにはいかなくなります。せいぜい、ニートからフリーターに昇格する程度でしょう。

ニートにとって、2年・3年という時間を結果も得られないまま過ごすということは、あまりにリスクが高いです。

もちろん、資格が取れなかったとしても知識は得られるから、完全に無駄というわけではないかもしれない。

だけど、ニート期間やフリーター期間を延ばしてまで結果が得られなかったという不利は、勉強で得た知識による有利よりも就活に大きく作用する可能性が高いです。

だから、平均的な期間である2年で絶対合格してやるという覚悟と、もしダメだったときに諦める覚悟の二つの覚悟が必要になります。

それを持つことができないなら、辞めておいたほうがいいです。

それを持つことができる人は、公認会計士を目指そう。

公認会計士の試験内容と就職までの流れ

1.試験は合計9科目

公認会計士の試験は、短答式試験と論文式試験とに分かれています。

短答式試験が1次試験というような扱いで、科目は「財務会計論」「管理会計論」「監査論」「企業法」の4科目です。マークシート式とはいえ、どの科目も超難関なので油断はできません。短答式すら受からない人がゴロゴロいるわけですからね。

そして、論文式試験が2次試験というような扱いで、「会計学」「監査論」「企業法」「租税法」の必須科目と、「経営学」「経済学」「民法」「統計学」の選択科目のうちから1つを選んで受験することになります。

論文式だけど、会計学は計算問題も出るんです。

合計9科目を勉強しなければならない…壮絶ですよね。

2.合格後、実務補修と修了考査が待っている

試験という過酷な戦いに勝利して合格したとしても、すぐ公認会計士として前線で活躍できるわけではありません。

実務経験が無いニートは、実務補修という実務経験を積むための実習を3年間行うことになるんです。全国に何か所かある実務補修所という専用の施設に通い、監査業務や会計業務・税務など公認会計士としての仕事内容を経験します。

そして、実務補修が終われば修了考査というものがあり、これに通れば晴れて公認会計士として世界に羽ばたくことができるわけです。

3.公認会計士の主な就職先

  • 監査法人
  • 経理部
  • 財務部
  • 経営企画部

監査法人というのは、公認会計士の最も一般的な就職先で、事業会社を外側から評価し、会計処理などが会計基準に基づいて行われているかを確かめる機関のことです。公認会計士としての知識をフル活用できる場と言えます。

経理部は、企業の内部で会計基準に基づいた書類を作成する立場になるんです。監査法人に見張られる立場とも言えますね。

そして、財務部は監査法人の担当者への対応をしたり、これからお金をどのように使うかの戦略を考えたりする仕事です。経理は「使ったお金の管理と処理」の役割で、財務は「これから使うお金の計画」の役割という違いがあるということ。

また、経営企画というのはその名前の通り会社経営のかじ取りをする役割の仕事です。公認会計士の学習範囲には経営学も入っているためか、求人で「公認会計士資格を活かせる」と書かれていることが多いんですよ。

一般的に、公認会計士の就職先とされているのは以上の通り。

一度監査法人を経験して実務経験をたくさん積んでから、財務部や経営企画部などの事業会社における重要なポジションに転職する人が多いですね。

ニートから公認会計士を目指すなら、そういうキャリアを歩むことも視野に入れておきましょう。

公認会計士に興味があるニートにオススメな他の仕事

公認会計士になることを前提として試験内容などを紹介してきましたが、改めて考えて違う道を進むことを決意したという人もいると思います。

そういう人には、「公認会計士と似た仕事で難関な試験を必要としない仕事」を紹介しましょう。

  • 経理事務
  • 購買部

経理事務の仕事は、会社の経費などを管理すること。この仕事に就くのに必須の資格はありませんが、簿記2級があれば有利になります。ニートから簿記2級を取得するのは公認会計士よりも簡単だし、別に簿記が無くても経理事務の仕事自体はできますからね。

最近は誰でも簡単に使える会計ソフトを使う会社が多いため、簿記の意味がだんだんと薄れてきたというわけです。

資格不問の求人を選べば、ニートからでも十分目指せる仕事と言えます。

そして、購買部は製品を作るために必要な資材や部品などの販路を開拓したり、予算を管理したりする役割を持ちます。メーカーの工場で働くことが多く、経験不問の求人数もそれなりにあり、資格も不要でニートから目指しやすいわけです。

以上のような仕事も視野に入れて、公認会計士を目指すかどうか、今一度じっくりと考えてみましょう。