経営者と距離が近くて、責任ある仕事をすることができるベンチャーは魅力的ですよね。

しかーし! ベンチャー企業に転職することには結構大きなリスクもあるんです。転職に失敗して後悔しないように、どんなリスクが潜んでいるのかを知らないといけません。そして、その対策も…。

ベンチャー企業への転職を少しでも考えているそこのあなたに! 僕から「転職リスク」「失敗パターン」「対策法」をプレゼントしたいと思います。

まずは、ベンチャー企業に転職するリスクを把握

ベンチャー企業に転職するリスクは、色々なところに潜んでいます。成長過程にある中小規模の会社、実験的要素も大きく不安定だけどやりがいがある。そんなベンチャーならではのリスクを5つまとめてみました。

1.思ったよりもスキルは伸びないかもしれない

ベンチャー企業は、責任と裁量が大きな仕事を任せて貰えるイメージがありますよね。確かに、ベンチャー企業の多くは社員ひとり一人の働きによる影響がとても大きいです。責任が大きくない社員は誰一人としていないような状態のところがほとんどだと思います。

ただし、リソース不足・マニュアル未整備・業務フロー未整備などの特徴も抱えているところが多いです。

そのために、自分の仕事以外のこともたくさんしなければならなくなります。そもそもそういったものが未整備な状態なのだから、役割そのものが曖昧なんです。気付けばサポート業務が多くなり、思うようなスキルの成長を実現できない可能性があります。

スキルを伸ばしたいという意図からベンチャーを目指す人には、大きなリスクです。

対処法は、自らが先頭に立ってそういうものを整備すること。社員ごとに役割をはっきりさせ、越境しなくて済むような体制づくりを率先して行いましょう。

2.労務制度などが未発達

福利厚生・勤怠管理の方法・評価制度などの整備と発達が、まだあまりできていない可能性があります。その企業がどれくらい成長しているかにもよるんですが、新しめのベンチャー企業は大抵この点が曖昧です。

整備しないというわけではなく、余裕が無いんだと思います。

このリスクを回避するためには、そういった制度がどの程度整っているのかを質問することが大事です。

3.成長過程だからこそのブラックさがある

ベンチャー企業は、まだまだ成長過程にあります。成長させるために実験的なビジネスを行うこともしばしばありますし、基本的に常に忙しいです。古くから「貧乏暇なし」と言いますが、現代においては「ベンチャー暇なし」というわけですね。

たくさん働き、たくさんの結果を出さないとベンチャーは成長できないし生き残れない。

そのために、ブラック気質なところがあります。自分の仕事が終わっても、他の人の仕事を手伝わないといけないなんて日常茶飯事です。長時間残業・泊まり込み・休日出勤も、当たり前のようにあります。

また、それを強制されることも多いです。

回避する方法は、その企業が位置する「成長段階」を見極めること。成長段階が上にあればあるほどブラック気質は緩和されます。

あとは…ベンチャーで働く限り「必ずブラックなところがあるかもしれない」という覚悟をしておくことが大事でしょう。

4.社長の価値観に大きく左右される

ベンチャーは社長との距離が、とても近いです。会社の規模が小さいため、社長がしょっちゅう現場に来ます。社長自ら現場の仕事をすることすらあるでしょう。上下関係が少し曖昧になっているからこそのリスクが、ベンチャーには存在します。

社長の価値観に、何もかもが大きく左右されるということです。

会社の風習や風土・雰囲気はもちろんのこと、採用する社員の性格的傾向や年収・残業という労働条件すらも社長により左右されます。社長の考え・価値観に合わないと、それだけで転職を後悔することになるんです。

このリスクを回避する方法は、社長の価値観を徹底的にリサーチすること。

ベンチャー企業の社長はFacebookやTwitterを利用している人が多いので、そういうSNSを中心としてしっかりチェックしておきましょう。

5.安定はしない

ベンチャー企業は、絶賛成長過程にあります。成長できるできないにかかわらず、成熟しきっていないため不安定な部分が大きいのは否めません。給料が低いとは限りませんが、高くなったり低くなったりしてブレる可能性はあります。

また、急にリモートワーク可能になるとか「オフィスなんて不要だ」と言い出して在宅になるとか、働き方すらも安定しない可能性が高いです。

肩書も給料も働き方も全部不安定というリスクがあるのは、覚悟しておかないといけません。

対策は…ベンチャー企業に勤める限りは、無いのではないでしょうか。あるとしたら「前もって覚悟することにより、柔軟に対応できるよう準備しておくこと」ですかね。

ベンチャー企業への転職における失敗パターンと対策

ベンチャー企業に転職するリスクと対策を紹介しましたが、それだけではまだ失敗して後悔してしまう可能性があります。ベンチャー企業への転職に失敗したり後悔したりする人は、どうしてそうなってしまったのか? 失敗パターンと対策を紹介しましょう。

1.その企業の成長段階を把握していなかったことによるミスマッチ

ベンチャー企業と一言で表現したとしても、その企業が置かれている成長段階によって仕事内容・裁量権の大きさなどが変わってくることが多いです。そのために、ミスマッチが起きることがあります。

起業してすぐの段階か、事業が成長し始めた段階なのか、もうすぐ上場しそうなのか…。そこからさらに「上場した」「企業規模が大きくなった」などの段階があります。

段階が上がれば上がるほどに裁量権は小さくなり、新しいことに挑戦する機会も減るでしょう。絶賛成長中だったり、起業間もなくだったりする段階なら毎日が挑戦の日々になると思いますし、役職が付くなども考えられます。

自分が求めるものが得られるのは、どの成長段階にあるベンチャー企業なのかを考えることによって、ミスマッチを無くしましょう。

2.前の企業の価値観が自分に根付いていることに気づかなかった

大企業・上場企業出身の人がベンチャー起業に転職したとき、前の会社で当たり前だったことが通用しないことによるショックを受けることが多いです。

特に大企業の場合は、制度もシステムも成熟していますよね。それは会社自体が成熟段階にあり「安定」を求めているためです。まずは現状維持するところから、そこから安定的に売り上げを伸ばすのが大企業的考え方と言えます。

逆に、ベンチャーはこれから成長しないといけないため多少ギャンブルチックなこともしないといけなくなるわけです。

だから、大企業の働き方・システム・制度はベンチャーには通用しないことがほとんど。

この「前の企業の価値観が根付いているということ」は、転職してから気付く人が多いです。その価値観から離れてようやく気付きます。

対策は、「前の企業の価値観が通用しないことが多い」ことを覚えておくことです。

3.「ベンチャーが良い」という前提で転職した

  • ベンチャーは自由に働けるだろう
  • みんな優秀なのだろう
  • 挑戦的なのだろう

上記のようなイメージから、「ベンチャーが良い」という前提で転職活動を行う人が多いと思います。

しかし、その場合は「やりたいことと違っていた」「実現したい生き方と異なっていた」などのミスマッチが起きる可能性が高いです。

それだけじゃなくて、単純にベンチャー企業というのが自分に合わなくて失敗してしまうという可能性も非常に高いんですよ。

「これがしたい!」とか「こういう生き方がしたい!」とか、そういう目的を達成するための手段としてベンチャー企業への転職があるんだと僕は思います。

ベンチャーに転職したいという前提は、少しおかしいのではないでしょうか。

なりたい自分とか自分がやりたいこととかを実現するという目的の先にベンチャー企業という選択肢があるのであり、ベンチャー企業に転職することが目的となってはいけません。

ベンチャー企業を起ち上げた人たちも、そのように「手段」としてそうしたんだと思うんです。

僕が一番言いたいのは、ベンチャー企業に転職することを目的とする人は失敗し、手段とする人は成功する可能性が高いということだ!