出向をきっかけに「会社を辞めたい」「仕事が辛い」という気持ちが芽生えたなら、早めに転職に向けて動き出しておいたほうが良いと僕は思います。

今回は、その理由と転職活動のポイントを掘り下げていきたいと思います。

ぜひ参考にしてみて下さい!

出向をきっかけに辞めたくなった人が転職を検討するべき理由

出向先から戻れる保証は無い

いつか出向先から出向元に戻れると思って「辞めたい」気持ちをこらえようとしている人に言いたいことがあります。

「出向から戻れるとは限らない」ということです。

出向期間は出向元と出向先の会社とが取り決めています。一度出向を受け入れたら、自分の意思だけで会社に戻ることはできません。契約によっては、出向の延長が可能な場合もあります。長期間の出向でさらに延長、そしてまた長期間の出向が継続…というふうに、出向先から戻れない可能性があるんです。

実際、出向経験のある僕の知人は「3年で戻れる」という話を信じて、辛いながらも努力していたんですが、6年経っても戻れなかったという苦い経験をしています。

出向から戻りたい一心で辞めたい気持ちを我慢して働いたとしても、戻れる保証はどこにもありません。

我慢して働き続けて、結果戻れたらいいですが、戻れなかったら我慢して働き続けた期間は無駄になります。そのときのショックは、はかりしれません。

今の会社から気持ちが離れているのなら、戻れるかわからないまま我慢し続けるよりも、自分に合った環境で自分のやりたい仕事をやれるように転職するべきではないでしょうか。

ストレスで潰されてしまう可能性がある

出向にはさまざまなストレス要因が潜んでいます。

たとえば、「出向先で自分のやりたいことができない」「出向後に給料が下がった」「地方に出向で家族と離れ離れ」などです。他にも、出向先の会社が自分に合わないとか、人間関係のストレスとかもあるでしょう。

そういったストレスを抱えながら働き続けると、メンタルヘルスに何らかの悪影響を及ぼしかねません。

具体的に言えば「自律神経失調症」「出勤困難症」「うつ病」などです。

実際、先ほども語った「出向経験のある知人」は無理をして働き続けた結果、出勤困難性を患った挙げ句うつ病になり、退職を余儀なくされました。

もしも、出向に大きなストレスを感じているのなら、ストレスに潰される前に転職したほうが良いのではないでしょうか。

モチベーションが低下し、成長が止まってしまう可能性も

出向をきっかけに仕事のモチベーションが下がる人が多いです。

するとどうなるか?

「もっとこうしてやろう」と仕事の成果向上・クオリティ向上を狙う気持ちが失われます。難しい仕事に挑戦するという、自身の成長のために行動する気力も無くなるんです。

結果、成長もできずに成果も挙げられなくなります。

これが人生の無駄遣いではなくてなんなのでしょうか。

早めに転職をしていれば、モチベーション高く貪欲に働いて成果を挙げて成長を遂げることもできるのではないでしょうか。「無駄な時間を過ごした」と後悔する前に、転職をしたほうがいいと僕は考えます。

出向中の転職活動のポイント

「出向中」という事実は隠さないほうが良い

「出向中」という事実は不利になるかなあと誤魔化したい気持ちはわかりますが、たとえ自分が不利になることだとしても経歴を隠したり偽ったりするのは好ましくありません。経歴というのは、思っているよりも簡単にバレます。

実際、新入社員や中途入社社員の経歴詐称が問題になることがありますよね。ネットニュースやSNSなどで話題になることも少なくはありません。

会社も新しく人を雇うのには慎重になります。ある程度の調査は行っているのが自然です。だからバレるんです。

そして、バレたら内定取り消しなどの不利益を被ることになる恐れがあります。

出向中の退職手続きの進め方

まず、通常の退職手続きと同じように退職願や退職届を用意します。

問題はこれを「誰に」提出するのかということでしょう。出向元に提出すればいいのか、それとも出向先に提出するのか…。

在籍しているのは出向元ですが、現在従事しているのは出向先ですからね。ややこしく感じてしまいますが、実は答えは簡単です。

基本的には、籍を置いている出向元に提出すればいいんですよ。殆どの場合、出向先の人事権は「就業規則を適用させる」「労働条件を変更する」などに限られていて、「解雇・退職」などの人事権は出向元が握っています。

だから、出向元なんですよ。

出向元に退職願や退職届を提出したら、あとは一般的な退職手続きと同じです。出向元の上司と話し合って退職日を決め、退職日までに出向先で引き継ぎなどを済ませます。そうして退職日がきたら晴れて退職、というわけです。

出向中の転職で不利にならないための対策

出向中の転職は不利になるのではないか、という不安が頭をよぎることがあるでしょう。

確かに出向はマイナスイメージを持たれることが多いです。対策をしなければ、不利になるかもしれません。ただし、対策をすれば不利になることなく転職をすることができます。

その対策方法は次の二つです。

「転籍出向ではなく在籍出向だったことを説明する」
「出向元で残した実績や出向先で残した功績などをアピールする」

まず、ひとつ目について説明しましょう。

出向というと「転籍出向」を思い浮かべる人もいます。転籍出向は事実上のリストラとして捉えられてしまいかねません。リストラされた社員には問題があるのではないか、と会社は慎重になりますよね。だから不利になってしまうんです。

在籍出向を命じられた場合には誤解されないよう、在籍出向だったことをしっかり説明しておきましょう。

次に、二つ目の対策方法について説明します。

出向元の実績をしっかり語れば、「左遷やリストラのような意味を持つ出向ではない」ということが伝わりやすくなるんです。

それだけじゃありません。「キャリア形成のためなのだろう」「栄転のようなものかもしれない」と好意的に出向を解釈してくれる可能性が生まれます。

さらに、出向先でもしっかり実績を挙げたことを伝えることができれば、「出向先でも腐らずに頑張り続けた人間だ」、と人間的評価が高くなる可能性があるのではないでしょうか。

その上「あなたの有能さ」を存分にアピールできるんです。

伝えるべきことをしっかり伝えるだけで、出向中の転職を不利にすることなく転職できます。

場合によっては有利に進めることすら可能です。

これまでの実績などを振り返って、恐れることなく転職活動に身を捧げましょう。