僕は、無能なのか?

自分が仕事に対して無能なことに気づいた瞬間、「辛い」「辞めたい」という想いが胸の中をいっぱいにしますよね。無能なことに気づくということは、自分の社内の立ち位置にも気づくということ。

上司や同僚が呆れ顔をしているのを見て、同僚とは誰とも話せなくて、周りの人が自然と自分を避けていく。

あまりに、辛すぎて「死にたい」と考える人も多いと思います。

だけど、全くもって無能という人は、この世にはいないません。僕はそう思います。

今回は、僕の友人のエピソードを紹介しつつ、転職で今の状況を変えることができるという可能性の話や、どうやって転職先を見極めればいいかを掘り下げていきたいと思います。

自分を無能だと思っていた人間の話

今からするのは、「自分は無能だ」と思っていた人の話です。

僕自身の話ではないんですが、リアリティを持たせるため「僕」と称してその人の話をしたいと思います。少し小説のような形式になるので、軽い読み物程度に考えてください。

これは、僕が傍で見ていた、話を聞いた、昔からの友人の話――。

ここから、友人視点でお送りします。

—–【第一部】—–

僕は、何をしても上手くいかなかった。中学生の頃入っていた陸上部、記録が伸びずコーチに何度も「死ね」と言われた。記録が伸びないだけじゃなく、普段からウォームアップに使っている「ハードル」を何度も倒していた。その度、コーチに「死ね」と言われる。

このとき、僕は、自分は無能なんだと悟りました。

高校の頃入っていた演劇部、毎回オーディションに落選。裏方に回り、舞台監督に任命されても舞台をうまく回せませんでした。高校演劇大会の仕込みのとき、舞台の配置決めのときリーダーシップを取らないといけないのに、役者陣の言いなりになる自分。その年の演劇大会は、敗退しました。

「舞台監督が、ダメだったのが敗因」

情けなくて、悔しくて、ただ何もできない。

大学受験をするも、第一志望にあと1点足りず落ちてしまいました。その他に受けていた第二希望・第三希望には掠りもしないで、第一志望の半分程度の偏差値しかない滑り止めの大学しか受からなかったんです。

その大学も、1年で辞めてしまいました。

就職した会社、今度こそ誰かに貢献できる男になろうと思い奮闘するも、同僚との成績の差は開くばかりです。高卒で入社した先輩からは見下され、同期入社した大卒の年上からも見下される毎日。

取引先との関係もなかなかうまくいかず、外交も折衝も苦手。

「お前はもう、外回りに行くな」

こうして、社内ニートの誕生です。

「あのクソ、半端な仕事しかしねえな」
「大学も半端に辞めちまったし、クソみてえな人生なんだろう」

耳を塞ぎたくなる言葉に、胸の中をいっぱいにされる日々。僕も、彼らのように少なくとも人並みには仕事ができるようになりたい。半端だった人生、少しでも良くしたい! 今のままだと、彼らの言う「クソみたいな人生」になってしまう。

辛い、死にたい。

だけど、死ぬ前に何かしたい。

「辞めてやる」

—–【第二部】—–

僕は、仕事を辞めました。

上司は「この会社を辞めたら、行くところないぞ」と言ったけど、僕にはその会社自体が「僕の居るべき場所ではない」と思えたんです。半ば勢いで辞めてしまいましたが、仕事を辞めてからは冷静に考えることができました。

振り返ってみると、陸上部も演劇部も、あの大学も僕に合っていなかったんだと思います。

単純に「運動が苦手」だし、「空気を読んで動くのも苦手」だし…。行きたかった大学ではなく、行きたくない大学だったから当然居場所はなかった。仕事や会社も、「営業職が就職しやすい」というだけで選んだものでした。

だから、僕に合った仕事を選ぼうと思ったんです。

それから転職活動を始めました。一人で転職したらまた妥協してしまうと思い、転職エージェントを頼ったんですよ。キャリアコンサルタントの手厚いサポートのおかげか、転職は思ったより楽でした。

そして転職…。

今は、少なくとも人並み程度には仕事をこなすことができています。無能だと思い続けてきた人生でしたが、それは「自分に合わないことを無理やりやろうとしていたから」なんだと気づかされました。

無能なんて、幻想なんです。

無能なのは、今の仕事に対してだけ

筆者ヒサダの友人の話をお送りしましたが、彼の話から伝えたいことはただ一つです。

自分が無能だと気付いたのなら、転職したほうが良いということ。

無能と感じるのは、仕事内容か職場かどちらかが自分に合っていないからなんです。仕事内容を変えただけでも人並み程度に仕事が出来るようになるし、職場を変えるだけでもまた然り。

薄々感じているはずです。

今の仕事は、自分のするべきことじゃない。
今の会社は、自分のいるべきところじゃない。

人間には、向き不向きというものがあります。何もかもに向いていない人はいないし、何もかもに向いている人もまたいないんです。「運動が苦手な人」は、「ゲームが得意」かもしれない。「営業が苦手な人」は、「事務が得意」かもしれません。

だから、転職したら「無能じゃなくなる」可能性が高いですよ。

では、どうやって「自分が無能じゃなくなる転職先」を見極めるのか?

自分は今の仕事に向いていないのか? それとも職場と自分の性格が合わないのか?

無能になってしまう人の大抵は、そのどちらかだと僕は思います。僕の友人の場合は前者だったようですが、後者もあり得ますよ。

仕事内容は合っていたとしても、職場の雰囲気ややり方が合わないだけで仕事がうまくいかないなんていうことはよくあることです。

たとえば、ブラック企業勤めの場合。生産性の悪い残業ばかりさせられて、残業代も出なくてモチベーションも上がらない。そんな状態で働いても、うまくいくわけがありませんからね。

ブラック企業からホワイト企業に転職するだけでも、仕事がうまくいきます。

自分がミスマッチを起こしているのは、仕事? それとも職場?

転職をするのなら、最初にそれを考えましょう。自分の性格や特徴と、仕事の特徴・その仕事に求められる適正を照らし合わせると、仕事と自分がマッチしているかどうかがわかります。

職場とマッチしているかどうかも、同じことをすればわかりますよ。

その上で転職エージェントに登録し、「こういう仕事(職場)は合わないから、候補から外したい」と言うことを伝えましょう。これだけで、仕事や職場とのミスマッチを防ぐことができます。

それだけで、あなたは無能ではなくなるわけです。

君は無能なのか?

違う。

ただ、自分がいるべき場所にいないだけ。

とにかく、ネカティブに考えても何も変えられない。ポジティブな思考で動き出してみましょう!