接客業を辞めたい!さてどんな職種に転職しようか?と思ったとき、選択肢として有力なのが「接客業から営業への転職」です。

コミュニケーション能力を活かせる仕事だから、接客業経験者に転職先として営業を薦める人も多いです。

自分の経験を活かし、逃げの転職ではなく前向きに進むための転職をするには、営業はとても良い選択肢。

ただ、本格的に転職に進む前に、接客業と営業はどんな共通点や違いがあるのか、どんな人に向いているのか、どんなことに気をつけて転職先を選べばいいのかなどを知っておきましょう。

接客と営業は、似ていない

接客業を辞めたい人が、営業に転職するときに「似ている仕事だから今の悩みを引きずってしまうのではないか」という不安があるかもしれません。確かに、一般的に似ているイメージがあるんですよね。

ただ、僕から言わせてみれば…営業と接客業は似ていません。

ある程度共通点があるし、お互いの経験が活かせるタイミングはめちゃくちゃ多いけど、仕事としては全然違うんですよ。どこが違うかを、これからじっくり紹介したいと思います。

わかりやすいのは、小売り接客との違い

小売り接客なんて、営業に似ている仕事じゃないの? と思うかもしれませんが、違います。小売り接客の担う役割は、商品を売る流れにおける一番最後の部分なんですよ。「ん、どういうこと?」と思う人もいるかもしれないので、一から説明しますね。

商品を売るとき、需要が発生してからその需要を満たすための商品があることを客に知らせる段階があります。これが一番最初の段階で、この部分を担うのが営業です。客になりそうな人に需要を生み出し、「そんなあなたにこんな商品がありますよ」と紹介するわけですね。

次に、客はその商品の種類・価格・使い方・自分の行動パターンなどを考えて、自分が手に入れられるものか、手に入れるべきかを調べ始めます。そして、その商品を使う自分を想像し、「欲しい」と思うと次に「予算」を検討し始めるんです。

そして、予算と比較したり、他社製品と比較したりしながら商品を選びます。

営業職が担うのは、最初からこの部分までです。

商品を選んだら、客はもう一度「これを買うべきか」考え始めます。使っている自分を明確に想像したり、選んだ商品の評判を調べたりして、選んだ商品を実際に買うわけですよ。

小売り接客が担うのは、「この商品を買おうかな」と決めてから情報・評判を集めたりする段階なんです。何かを買おうと思わない限り、客は店に足を踏み入れませんからね。小売り接客は、客観的な情報を客に伝えて買うべきかどうか的確なアドバイスを送るのが仕事です。

営業は、需要を作って提案する段階がメインだから、小売り接客とはまるで違いますよね。

小売り以外、サービス業にも似たようなことが言えます。わかりやすく言えば、接客業は客と接することによって既存の客のニーズを掴む仕事だけど、営業職はニーズを作りだしてそれに合う商品を提案することが仕事というわけです。

営業に転職して、何が変わる?

営業の種類にもよりますが、勤務形態が変わる可能性が大きいです。

法人営業だと、企業は土日祝休みがほとんどだから、営業も土日祝休みになります。個人営業だと、シフト制が多いです。もし、今シフト制の仕事をしていて法人営業に転職したとしたら、勤務形態が変わり安定します。

また、接客業と営業は評価の仕方が変わることも多いです。

接客業は、チームワークが重視されることが多いですよねえ。個人の頑張りよりも、職場のチーム全体の頑張りが評価されて連帯的に評価が上がる…。「僕が私が一番頑張ってるのに! どうしてあいつと同じ評価なんだ」と憤る人もいると思います。

そんな人が営業に転職すると、いいことがありますよ。

営業の評価基準は、個人の成績ですから。あなたが結果を出せば、それはあなたの手柄になるんです。

あとは…給料がアップすることも多いと思います。

以上が、営業に転職して変わること、営業に転職することのメリットです。正直、評価基準と給料が一番のメリットだと思います。

接客業から営業、活かせるスキルと新しく必要になるスキル

接客業から営業に転職する際、活かせるのはコミュニケーション能力というのは半分正解半分間違いです。そもそも「コミュ力」という言葉はザックリしすぎなんですよねえ…。

先ほど接客業と営業の違いを説明しましたが、営業の仕事は「人の需要に入り込んで、その人の需要を掘り起こし、商品を提案すること」なんです。一方、接客は既存の需要に当てはめて商品を「売り込む」仕事と言えます。

その違いによって、必要なコミュ力の種類が少し異なるんです。こう表現すると少しわかりやすいかもしれません。

接客業に必要なのは、自ら話す技術。
営業に必要なのは、聞き出す技術。

話し上手と聞き上手というわけですねえ。

実際、自分から話をしすぎる営業はあまり好かれません。人は自分の中にある需要を認識していない段階で、強く推されすぎると逆に引いてしまうんですよ。だから、営業マンはクーラーを売るときにはまず「汗だくですみません…最近暑くありませんか?」と、相手の需要を聞き出します。

そして、需要を自覚させた後に「それならこういう商品がうちにありますよ」と提案するわけです。人から悩みを聞き出して、解決策を提案するのに似ていますね。

営業職を目指すなら、聞き出す技術を磨いたり、聞き出す技術を面接でアピールしたりしましょう!

法人か個人か、オススメは?

僕なら、法人営業を選びます。

個人営業は、営業の辛い部分がギュッと濃縮還元されていますからねえ。飛び込み営業とか、電話かけ放題地獄とか…。下手な鉄砲数撃てば当たるというような側面がどうしてもあるし、一件一件の単価も低めだからノルマ達成のためにはたくさん当てないといけないし…。

その分、ノルマ達成率を上げれば法人営業以上に稼げるポテンシャルはありますが、ギャンブル性が強くてオススメはできません。

自分から「やりたい!」というのなら、挑戦してみる価値はありますよ。

ただ、僕は法人営業がオススメ。

法人営業は、休みが安定するというメリットがまずあります。土日祝が休みになるという安定感は、接客業経験者からしたら大きな魅力だと思いますから。それに、飛び込みなどの失礼なことはあまりしません。単価も個人より高いです。

新規顧客の営業ならノルマがある職場が多いですが、ルート営業ならノルマから解放されます。

ガンガン稼ぐなら新規顧客の法人営業、安定した給料と休みが欲しいならルート営業という選び方が良いでしょう。

自分に合う営業の種類を把握し、聞き出す技術が高いことをアピールすれば接客業から営業への転職はそれほど難しくはありません。あとは、転職エージェントに登録して対策をより盤石にするとか、ブラック企業を避けるとか色々な対策があります。

接客業を辞めたい!

その思いを前向きに進むエネルギーに変換し、営業として心機一転頑張ってみましょう。