宅建の資格を活かせば、ニートの就職は有利になります。

それも、不動産業界だけではありません。宅建は、意外な業界にも活かせる資格なんです。不動産だけじゃなく、ほかの業界も含めて、自分に合う就職先を見つけてみてください。そのために、宅建を活かせる就職先の一覧などを紹介したいと思います。

経験者の声から見る「宅建でニートの就職がどれくらい有利になるのか」

1.宅建が就職を有利にする理由を知ったニート、宅建を取る。

彼の名前は、瀬戸永澄(仮名)。

永澄さんの就職するという意思は、とても強い。ニートから就職活動を始める精神的ハードルは、既に乗り越えていたようでした。

「よし、面接ガンガン受けて就職してやる! 目指せリーマン」

そう意気込んで面接を受けるも、撃沈に次ぐ撃沈。意気消沈することはなくとも、「このままじゃダメなのでは?」と自分自身を疑い始めました。

「こうなりゃ資格取得しかない!」

ネットをさまよっていると、どうやら宅建が有利らしいという話を目にします。

宅建がニートの就職に有利になるという理由は3つです。

まず、業務独占資格ということ。不動産契約をする前の説明や、説明書面への記名、契約後の記名などは宅建を取っていないと行えません。

次に、設置義務があるということ。事務所人数5人につき1人以上は宅建士の資格を持った人を置かないといけないんです。だから、不動産業を営む会社としては、宅建士が不足しないよう、なるべく多く抱えておきたいんですよ。

そして、不動産業界以外に就職するときにも、不動産関係・民法関係の知識があると判断されるということです。

そういった理由から、永澄さんは宅建を取ることに決めました。

2.宅建を取ったニート、勇み足で就活へ。

無事宅建を取得したニート永澄さん。

「これで就職してやるぞ!」と勇み足で就活に乗り出します。就職先の業界は、「不動産業界」にしました。

しかし、最初の選考では門前払いをされます。理由を尋ねたところ、「宅建取引士証持ってないやんけ!」ということでした。

宅建取引士証は、登録実務講習を受けなければ取得できません。これを持っていなければ、宅建の資格を持っていても門前払いを食らってしまいます。

登録実務講習費用は、約2万円。資格登録手数料に3万7千円。宅建取引士証交付手数料に4,500円。合計6万円とちょっとかかります。

「うげえ! 金なんて無い…。」

驚いた永澄さん、部屋を飛び出してリビングにいる親の前で土下座をします。

「すまん、就職するために宅建取引士証取りたいんや! お金を貸して欲しい。初任給で全額返す!」

永澄父「よかろう」

無事に親からお金を借りた永澄さんは、早速宅建取引士証を取得し、再度就活をはじめました。

3.ニート、不動産受かったってよ。

永澄さんは、実家から通える範囲の某地方都市で就職先を探すことにしました。そして、大企業というほどではないものの、従業員3桁規模の会社に絞って求人を探します。数は多くないものの、未経験可能という求人が見つかりました。

永澄さんの考えはこうです。

「多少大きな会社のほうが、ニートを雇う余力があるのでは?」

また、営業一択じゃなく、管理業務などに配置してくれる可能性も、大きめの会社のほうが高いと考えたんです。

これが大正解。永澄さん内定ゲットで焼き肉パーティ。永澄父が喜びの舞を踊り、永澄母は静かに涙を流しました。

研修後、配属されたのは管理業務担当。

管理業務は営業と違い、ノルマなどがありません。それが自分には合っていると感じたわけですね。

無事就職した永澄さんは、今は2年目。

基本給は25万円。資格手当1万円程度をもらい、ボーナスもしっかり年に2回もらっています。残業は月20~30時間程度。絵に書いたような好条件です。

永澄さんは、ニートだった当時のことを振り返ってこう語ります。

「宅建は、《絶対有利になる資格ではない》。汎用性が高いわけでもない。だけど、有利になる業界の範囲内であれば、就職するまではかなり有利になる。その後の業務は宅建が必要ないものになるかもしれないし、あとはニート上がりの自分が仕事について行けるかだけ。」

宅建の資格を活かせる就職先まとめ

1.不動産

不動産売買や賃貸仲介、マンション管理など幅広い業態の会社への就職に宅建を活かせます。

まあ…一番スタンダードな宅建の活かし方ですね。

ただ、不動産会社における宅建持ちの仕事内容は営業になることが多いです。不動産営業はブラックとホワイトとが極端なんですよ。

ブラックな不動産の場合は、残業三昧ノルマ地獄になりがちです。ホワイトな不動産の場合は、残業もノルマも控えめになります。ホワイト企業をしっかりと見極めなければ、ニート上がりで不動産営業を続けるのは難しいのではないでしょうか。

実際、結構出入りが激しい仕事ですから。

また、先程の体験談の主人公永澄さんのように、管理業をするという選択肢があります。

不動産管理業務は、賃貸料を徴収、未払いの賃貸料の督促、入居の立会、入居者や不動産の持ち主からの苦情対応などです。とても幅が広いですよね。

ニート上がりが急に業務量の多い仕事をするのはハードルが高いと感じるかもしれません。ただ、研修が充実している会社なら、ひとつひとつじっくり覚えられます。研修の充実度に重点を置いた求人探しをすれば問題ありません。

それに、ノルマのプレッシャーなどがない分、不動産営業よりもニート向きです。

宅建を活かしたいニートには、不動産管理業を僕は推したい!

2.建設関係

大きい建設会社には、完成物件の販売を行っているところがあります。販売には宅建が必要とされるため、宅建資格を持っている人の需要が高いんです。

たとえ販売を行っていない会社だとしても、不動産や建設に関する知識をアピールできるので、宅建を持っていると就職に有利になりますよ。

また、建設関係にはハウスメーカー、デベロッパー、ゼネコンなどの種類があります。

ハウスメーカーは名前の通り、住宅をつくる会社です。ハウスメーカーの業務は、土地取引の仲介、自社用地の販売、住宅販売などさまざま。そのどれに就くことになろうとも、宅建の資格で得た知識を活かせます。

デベロッパーは、簡単に言えば不動産開発の企画を行う会社です。

デベロッパーの業務は、事業用の土地を取得したり、その土地をどう使うのかを考えたり、完成物件にテナントを誘致するために営業活動をしたりすること。そのどれもが、土地や不動産に関する知識が必要です。

ゼネコンは、実際の工事を請け負う会社。施工管理などにおいて、不動産関係の知識を活かすことができますよ。

3.金融関係

金融業界は、不動産や建設業に次いで宅建取得者が多いです。

金融機関の業務の柱は、貸出業務ですよね。ここに、不動産関係の知識が大きく関わっています。

たとえば、住宅ローンです。

住宅ローンの審査をするときには、不動産業者と金融業者との交渉が行われます。審査には、客の信用情報のほかにも、その不動産の価値という情報も必要になるんです。

不動産の知識が無い人だと、うまく交渉を進めることができませんよね。

そのため、金融業界は宅建を取得する人が多く、宅建を取得している人が重宝されるんです。

ただ、大手銀行などは新卒主義。中途採用が少ない上に、ニートを採用してくれる確率はとても低いです。

金融を狙うのなら、住宅ローンを商品に含めている保険会社や信用金庫などのほうが良いのではないでしょうか。

4.小売・飲食業

意外かもしれませんが、小売・飲食業でも宅建を活かせます。

部署は、店舗開発部と総務部です。

店舗開発をするときには、土地が必要ですよね。そして、しっかりとした集客を行うためには、立地条件が重要になります。良い立地の土地やテナントを得るには、不動産の知識が必要不可欠なので、宅建の資格を持っていると有利なんです。

また、総務部においては「社宅関係の業務」で宅建士としての知識が役立つことがあります。

こういう意外なところにも、宅建が有利になる仕事はあるんです。

宅建を持っていれば、ニートの就職確率は上がります。

ここで紹介した仕事のうち、自分に向いている仕事を選び、胸をはって就職活動をしましょう。