清掃員は、さまざまな状況の人に人気がある仕事です。定年過ぎた人にも、前科がある人にも、ニートにも引きこもりにも! 清掃業は積極的に「なりたい」という人が少ないからなのか、驚くほどに懐の深い業界なんですよ。
だから、ニートが清掃員に就職するのは、合理的。
そこで、清掃員の仕事や年収の話から、清掃員のキャリアの話までさまざまなことを語りたいと思います!
清掃員の仕事内容と給料の話
- ビル清掃
- ハウスクリーニング
- ホテル清掃
- ラブホテル清掃
- 商業施設など各種施設の清掃
清掃員の仕事は、上記のような場所を「綺麗にすること」です。
基本的な仕事内容はどの場所も同じですが、職場ごとに「清掃の進め方」や「清掃する箇所」が異なります。
特にハウスクリーニングとホテル清掃は、ベッドメイクがあるんですよね。それに、ハウスクリーニングは各家庭で掃除する箇所が微妙に異なるのが特徴的。
そして、ホテルはホテルでもラブホテルとその他のホテルとでは、仕事の進め方が全然違います。ラブホテルの清掃は、部屋が空き次第「その都度清掃する」のが基本。一方、ビジネスホテルなどは「チェックアウト時間後にまとめてやる」のが基本です。
決められた時間に決められた室数をこなすホテル清掃のほうが、ラブホ清掃より忙しい傾向があります。
また、清掃員の年収は250万円前後が相場です。そしてアルバイトの時給は1000円、単発バイトの日給は8000~10000円程度が平均となります。
ニートが就職で狙うべき年収の目安は?目標と妥協点の見つけ方を解説
ニートが清掃員になるメリット
- 受かりやすい
- 仕事内容が単純
- コミュニケーションが苦手でも問題ない
- 日常生活に活かせる
- 働き方や仕事の時間を選べる
ニートだろうと清掃員に受かりやすいというメリットには、ひとつ注意点があります。
清掃員は平均年齢が結構高く、定年後に働く人も少なくはありません。そのためか、若すぎると「どうして清掃なのだろう」「もっと他に良い仕事があるのでは」と疑問を持たれ、落とすような会社が少なからずあります。
それでも、ニートから就職するハードルが比較的低いことに変わりはありませんけどね。
1件や2件落とされても、めげてはいけないということです。
また、最後の「働き方や仕事の時間を選べる」ということも詳しく説明しないといけませんよね。
清掃の仕事は、職場によって仕事の時間が異なります。ホテルの清掃はチェックアウト後の時間に行うことから、午前中だけで終わることが多いです。ラブホ清掃は夜勤と昼勤のシフト制だし、ビルや商業施設なども人がいない夜間に清掃を行うケースがあります。
自分が活動しやすい時間を選べるというのは、ニートにとっては凄く大きいメリットではないでしょうか。
そのうえ、アルバイト・単発バイト・派遣・正社員と働き方も自由自在です。最初から正社員が躊躇われるならアルバイトでもいいし、最初から長期バイトはハードルが高いと思うなら単発バイトから始めてもいい。
以上の理由から、仕事内容的にも、働き方的にも、ニートにとってハードルが低い仕事と言えるわけです。
清掃員に向いてるニートと向いてないニートの違い
まず、清掃員の向き不向きを大きく二分する要素があります。
黒子に徹することができるかどうかです。
たとえば、サラリーマン経験があって変にプライドが高いタイプのニートは向いていません。特にビルの清掃というのは、彼らを支える側の仕事です。サラリーマンに扉を開けて欲しいとお願いするときに、「俺も前まではあっち側だったのに」と切ない気持ちや違和感を抱いてしまうことがあります。
そのコンプレックスは、ビルだけじゃなく、さまざまな場所で付きまとうんですよ。
清掃員のことを、だれも見向きもしないということが、コンプレックスを呼び起こすんだと思います。
だから、黒子に徹することができないとダメなんです。
ただ、人が支える仕事がしたい人や、裏方のほうが好きという人にはかなり向いています。
そこから、次の要素でさらに向き不向きが細かく分かれるんですよ。
- 淡々と作業をこなすことが苦痛かどうか
- 汚いことに耐えらるかどうか
- 自意識過剰かどうか
- スピードとクオリティの両立に納得できるかどうか
淡々とした作業が辛い人に向いてないのと、汚いことに耐えられない人に向いてないのは当たり前ですよね。
三つ目の自意識過剰かどうかというのが、意外と大事です。清掃員は見下されるとか、惨めとか考える人がいます。そういう人は仕事中も「笑われている」「見下しやがって」などの不安と怒りを抱くことが多いので向いていません。
清掃員に対する差別意識というのを抱くあまり、自意識過剰になる人は、この仕事はただ辛いだけです。
また、スピードとクオリティの両立に納得できるかどうかも地味に大事。
清掃は「スピーディに、だけどしっかりと」が求められるんです。
ただ、時間は限られているため、クオリティの追求には限界があります。妥協点を探って「とりあえずこんなものでいいか」と判断する必要があるんですが、それに納得できないという人もいるんです。
真面目な人や几帳面な人にありがち。
そういう人は、清掃員に向いてないと思います。
以上のような基準から、自分が清掃員に向いてる人かどうかを判断して、就職するかどうかを決めましょう。
清掃員で一生やっていけるのか?「次のキャリア」の話
ニートから清掃員になったとして、「清掃員として一生やっていけるのか」「一生清掃員のまま終わってしまうのか」という不安を抱く人は多いと思います。
まず、清掃員として一生やっていけるのかということから語らせてください。
清掃員は、資格を取得することでキャリアアップをすることができるんです。清掃員の資格というと、次のような資格が代表例になります。
- ハウスクリーニング技能士
- ビルクリーニング技能士
- 建築物環境衛生管理技術者
ハウスクリーニング技能士は、国家資格です。この資格を取得していれば客からの信頼度が上がり、待遇も上がりやすくなります。
受験資格は「実務経験3年以上」です。
ハウスクリーニングをしたいと考えているなら、3年後にこの資格の取得を考えると良いでしょう。
資格を取って信頼を得られれば、個人開業も考えられるようになりますよ。
そして、ビルクリーニング技能士は「ビルの清掃」の国家資格です。基礎2級・基礎1級・3級・2級・1級と細かく等級があり、それぞれで活躍の幅が変わってきます。
2級を取得するとチームリーダーを任されるようになり、1級を取ると「清掃作業監督者」として現場責任者や班長になることができるようになるんです。自分のキャリアに合わせて等級を上げていくことにより、職場での立場も上がりやすくなりますよ。
最後の「建築物環境衛生管理技術者」というのは、清掃という域から飛び出す資格です。
この資格を取得することで、清掃・害虫駆除・水質検査・空調検査・電気設備や消防設備の点検・衛星設備の点検などを行うことができるようになります。2年以上の実務経験があれば受験できるので、キャリアアップの一環として目指すと良いでしょう。
年収も300~400万円程度の水準に上がりますし、そこからさらに経験を積めば年収500万円も可能になります。
ここまでくれば、一生の仕事として続けることもできるのではないでしょうか。
また、「一生清掃員のまま終わるのか」という不安を抱く必要は、ありません。
清掃員を踏み台にして、違う道に進むこともできるんです。
建築物環境衛生管理技術者はその一例ですが、ビルメンテナンスや清掃に全く関係が無いところにも進めるんですよ。
ニートから清掃員になることで、社会経験が発生します。
ニートというバッドステータスが消えるだけで、選択肢はかなり広がるんです。
さらに、「作業のスピード感がある」「作業を効率化できる」「マニュアルを順守できる」「応用力がある」などを清掃員経験からアピールすることができるんですよ。
それらの能力を活かせる仕事の中には、次のようなものがあります。
- 営業職
- 一般事務
- 経理事務
- 人事
- 総務
- イベントスタッフ
- タクシー運転手
- 運送業
ニートから清掃員になることで、清掃・ビルメンテナンス・設備保守関係のキャリアが開けるだけでなく、違うキャリアもたくさん開ける。
清掃員は決して底辺の仕事ではありません。
自信をもって清掃員になり、仕事をしながら、次のキャリアも考え始めましょう!
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