社会復帰を目指しながら小遣い稼ぎができるポスティングは、ニートにとってものすごく都合のいい仕事のように思えます。
実際、散歩がてら配り歩けるのでニートにとっては手をつけやすい仕事と言えるでしょう。だけど、ポスティングの仕事のことを何も知らず飛び込むのはオススメしません。どんな勤務形態なのか、給料はどれくらいなのか、正社員として働くことはできるのか…。
そういった、ニートが知りたいポスティングの仕事のさまざまなことをまとめてみました。
ニートから新聞配達員に就職 ~求人選びの注意点、その後のキャリアなどを解説~
ポスティングの仕事内容と給料の仕組み
ポスティングの仕事内容は、一言で語れます。
チラシをマンションなどのポストに投函することです。建物の中をずかずかとあがっていくわけにはいかないので、階下にある集合ポストに投函することになります。
配りまわるのは徒歩でもいいし、自転車でもいいし、バイクでもOKです。ただ、徒歩の場合は重いチラシの束を抱えて歩くことになるので、筋肉に結構大きな負担がかかります。鍛えられそうですよね。
免許があるならバイク、無いなら自転車が吉。
また、ポスティングの給料は時給制バイトの場合は時給800~900円程度、歩合制業務委託契約の場合は1枚2~5円です。稼げる仕事とは言い難いけど、ニート生活の小遣い稼ぎくらいにはなるといった感じですね。
ちなみに、業務委託だと個人事業主的な扱いになります。
ポスティングは正社員もあるの?
ポスティングの仕事はアルバイトか業務委託契約が主流ですが、一応正社員の求人もあるんです。
実際の求人を見てみると、「新聞配達兼ポスティング」という求人が多いですが、「ポスティングのみ」の求人も結構あるんですよ。
ポスティングのみの求人を出しているのは、アウトソーシング事業を行っている会社が多いです。クライアントが自社の人材を使ってやるのはコストがかかったり、面倒だったりすることを、アウトソーシング事業会社が代わりに行うというもの。
その中のポスティング事業というところに配属されるという形です。
そして、問題の給料ですが…月給20万円前後が一般的です。中には未経験の初任給は18万円程度だけど、勤続年数や実績に応じて25万円程度は出すという会社もあります。バイトや業務委託の給料から考えると、意外と給料が低くないんですよね。
また、勤務形態は週5日・1日実働8時間というところが多く、一般企業のサラリーマンとあまり変わりません。完全週休2日制で夏季休暇と年末年始休暇もアリが多いというのも魅力的。中には週休3日制で月給20万円からという求人もあります。
正社員求人はバイトや業務委託に比べて数が少ないですが、自分の住んでいる地域から通える範囲で見つけたのなら、応募してみても良いのではないでしょうか。
社会復帰の足掛かりやニート生活の小遣い稼ぎ程度に考えている人じゃなく、本気でこれを機に社会復帰を目指したいという人にとっては、バイトや業務委託より、正社員のほうがかえって働きやすい可能性がありますよ。
ニートがポスティングの仕事をするメリット
1.仕事自体は誰でもできる
まず、これですよね。
ポスティングの仕事自体は誰でもできるということが、多くのニートをポスティングの仕事に駆り立たせる理由だと思います。完全な引きこもりではなく、普通に外に出歩いているタイプのニートなら何不自由なく働けるでしょう。
ただ、ポスティング先で住民に出会ったときには、かなり冷たい反応をされます。
怒鳴られたり、投函したばかりのチラシを投げつけられたりすることもあるのでストレスはかかるでしょう。そういうときに「変わった人だな」「かわいそうな人だな」と思えるメンタルは必要です。
2.仕事中は完全にひとりきり
ポスティング中は、完全にあなたひとりきり。
チラシを貰うときには職場の人と会うことがあるけど、一度外に出てしまえばこっちのものです。煩わしい人間関係もなく、コミュニケーションの必要性もない。人とのコミュニケーションが少ないニートにとっては、精神的負担が少ないと思います。
最終的には人とスムーズにコミュニケーションを取りたいと考えているとしても、まずは「社会復帰」を優先させてポスティングに就くという道もありそうです。働くことに慣れた後、今度はコミュニケーションに慣れるための仕事に就く。
そうして段階的に社会復帰できるというのも、ニートにとってのポスティングの魅力となるでしょう。
3.業務委託なら出社すら必要ない
正社員やアルバイトはチラシを貰いに出社しないといけないけれど、業務委託ならチラシが家に届くケースが多いです。届いたチラシを好きな時に好きな量だけ配れるんですよ。もし、届く枚数が物足りないなら増やしてもらえるし、多すぎるなら減らして貰えます。
出社する必要すらなく、働きたいときだけ外に出て働けばいい。
この気軽さが、ニートにとっては仕事を続けることのできる支えとなるでしょう。
4.配達系と違って雨の日は休める
ポスティングと似ている仕事に、郵便配達などがあります。
ただ、配達系の仕事は雨の日にも変わらず仕事をしないといけないんです。郵便物は雨の対策をしているし、メール便や宅配便もまた同じくですからね。
この雨の日の配達というのがかなり肉体的にも精神的にも負担がかかるところなんです。
だけど、ポスティングは「雨の日はNG」なんですよ。
届けるのはペラペラな紙ですからね。運んでいる最中に濡れて台無しになる。運んでいるときにはビニールなどで保護するとしても、外に晒されているタイプのポストだと投函した瞬間から雨に濡れてダメになってしまいます。
だから、雨の日は休めるというか、会社側が「雨の日はポスティングはしない」と決めていることが多いんです。
ポスティングの面接で聞かれる内容をまとめてみた
1.ニートということだけど、引きこもり?
ニートなのは別にいいけど、引きこもっている人はポスティング的にはNGなんです。
外に出られないのにどうやってポスティングするんだということもありますが、ここで最も気にされているのは「体力」なんですよ。重いチラシを運ぶ仕事ですから、当然体力が必要なわけです。
ここは「面接に来ている時点で、仕事に支障が出るほど家にこもっているわけではありません」と答えておきましょう。
加えて、日ごろからどれくらいの運動をしているのかも話しておくと良いですよ。もし、まったく運動していないなら嘘でも構いません。
たとえば、「社会復帰のため、毎朝散歩を日課にしています」くらいなら嘘でもバレませんし、毎朝しっかり散歩できる体力があるならポスティングもできるという安心感を与えられます。
2.なんでポスティングなの?
ニートが社会復帰するのなら、もっと他の仕事をしたほうが良いのではないかという考えがこの質問の根底にあるんだと思います。ここでは「今の自分の状況でできる仕事を探した結果、ポスティングだった」という感じで答えるとOKです。
たとえば、こんな感じ。
「働くことに慣れていないため、最初から営業などは難しいと思います。ただ、ゆくゆくはそういう仕事も視野に入れたいと思っており、まずは外回りに慣れるためポスティングの仕事が良いと判断しました」
アルバイトや業務委託の場合は「ゆくゆくはこの仕事を離れる」ということ前提で採用しているでしょうから、こういう答え方でもマイナスにはなりません。
正社員の場合は「長く働くつもりはないのかな」という新たな不安が生まれますが、これを「向上心の高さ」として語ることができればそれを上回るアピールになるでしょう。
ポスティングは枚数命だから、向上心が高い人のほうが「たくさん投函してくれそう」と安心できるんです。
また、こういう答え方もアリです。
「社会復帰するため、毎朝の散歩を日課にしており、この経験をポスティングで活かせればと思いました」
アルバイトや業務委託の場合は、「この経験」の部分を「この時間」に変えると大体何時間くらい働けるのかということも伝えられるのでより効果的です。
ポスティングは違法なの? 安心して働ける?
ニートとしては、安心して働ける仕事かどうかがとても気になるところですよね。
これは難しい問題なんですが、大抵は違法性はないと言われています。
違法性があるのは、「チラシお断り」という文言が目立つところに書いてあるにも関わらずポスティングした場合などです。ポスティングをするときにチラシお断りの張り紙やシール、看板などが無いかを注意深く観察しましょう。
また、過去に怒られたことがあったり管理人の意向だったりでポスティングNGな物件もあるんですが、そういう物件はあらかじめ会社から教わります。
判断が難しいときは管理人に確認するというマニュアルもあるので、それに従っていれば違法になることはまずありません。
それに、ちゃんとした会社がちゃんとした事業として行っているものです。
安心して、ポスティングの仕事を始めましょう。
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