残業時間が長くなったり精神的に追い詰められたりすると、「過労死」が脳裏をよぎることがありますよね。

僕も残業三昧の会社で働いたことがあります。当時は過労死という三文字が何度か頭に浮かびました。ホワイト企業で余裕を持って働いている今、その頃の自分の辛さを思い出しながら、「過労死」について調べてみたんです。

過労死の原因と前兆、過労死の危険が高まる残業時間のライン、過労死になりやすい行動パターンなどなど…。

「過労死しそう」「過労死の危険がある会社を辞めたい」と思っている人のために、それらの調査結果と転職に向けたアドバイスをココに記しておきます。

ぜひ参考にしてみて下さい。

過労死の原因と前兆を知っておこう

過労死等防止対策推進法によると、過労死の原因は脳血管疾患と心臓疾患と精神障害との三種類に分けられています。

そして、過労死の前兆は疾患や障害のケースによってさまざまです。

そこで、脳血管疾患と心臓疾患、精神障害の前兆として挙げられるものをそれぞれまとめてみました。

脳血管疾患

  • 片方の手足のしびれや麻痺
  • ろれつが回らなくなった
  • 急なめまいやふらつき、嘔吐がする。
  • 激しい頭痛

参考:http://www.syck.jp/medical-care/cerebropathy

心臓疾患

  • 少し歩くだけで息切れがするようになった
  • よく咳が出るようになった
  • 短期間で体重が増えた
  • 理由もなく身体がむくんだ
  • 呼吸が苦しくて眠れない
  • 食欲不振

参考:https://www.jhf.or.jp/publish/heartnews/vol34.html

精神障害

  • なんだかイライラすることが多い
  • 明らかに集中力が下がってきた
  • 楽しみや喜びを感じなくなった
  • 好きなことがわからなくなった
  • 寝付きが悪く途中で目が覚めることが多い
  • 毎日毎日つまらない

参考:https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_307.html

以上が、過労死の死因となる病気の前兆です。

心臓疾患の前兆には一見あまり関係なさそうに感じるものもあるかもしれません。たとえば、体重の増加・むくみなどですね。ただ、これらは心臓がうまく機能せず血液の循環が滞ることによって発症するものです。しっかり心臓と関係しています。

関係ないかな? と思っても油断せず、病気の前兆かどうかを見極めることが大切です。

そして、以上のような前兆があるようなら、病院の受診や転職を考え始めることも大切ではないでしょうか。過労死してしまっては、全てが遅いですから。

過労死の危険性がある残業時間

過労死の危険性がある残業時間がどれくらいかということは、人によって意見が異なる場合があります。

最もよく語られているのは、月80時間以上の残業が何ヶ月も続いている場合は過労死の危険性が高いということです。

厚生労働省の資料によると、健康障害のリスクは月45時間を超えたあたりから徐々に高まるとのこと。そして、月100時間または2~6ヶ月間に渡り残業時間が月80時間を超えると、健康障害のリスクが最も高くなるということが記載されています。

これが「月80時間を超えると過労死する危険性が高い」ということの根拠です。

ただ、僕は残業時間が月80時間を超えていなくても過労死の危険性はつきまとうと考えています。

同じ残業時間でも感じる精神的負荷や身体的負荷には個人差がありますよね。月45時間で既にうつ病の兆候が出る人もいれば、月80時間を超えても平気な人もいます。

それに、精神的負荷は環境によっても変わりますよね。好きな仕事をしている人と嫌いな仕事をしている人。ハラスメントがある職場と無い職場。そういった条件によっても負荷は変わってきます。

残業時間だけでは過労死の危険性の有無をはかることはできないのではないでしょうか。

だから、残業時間が80時間を超えていなくても身体的または精神的に「もう限界」と感じ始めたら過労死の危険性がある、というのが僕の意見です。

あなたは大丈夫? 過労死しやすい人の特徴

過労死には個人差があると先ほど語りました。

個人差があるということは、過労死しやすい人もいるということです。

過労死に繋がる疾患や障害の原因のひとつは、ストレスだと言われています。つまり、ストレスを受けやすい人は過労死になりやすいということです。

メイヤー・フリードマン博士とレイ・ローゼンマン博士という心臓病の権威が、1959年に「心臓病になりやすい人に共通する行動パターン」を発表しました。

これはストレスが心臓病を引き起こす恐れがあるという前提で考えられたものです。つまり、この行動パターンに当てはまる人はストレスを受けやすい人だと言えます。

  • 自ら精力的に動く
  • 時間を惜しみがち、せっかち。
  • 競争心がとても強い
  • 敵愾心がとても強い

以上の行動パターンの人がストレスを受けやすいのには、次のような理由があります。

自分自身に積極的にプレッシャーを与えているためです。

以上の行動パターンをまとめると、「時間を最小限に抑えて最大限の成果を得ようとし、自ら積極的に行動することで周囲の人間よりも抜きん出ようとする人」と言えるでしょう。

自分自身で時間制限を与え、競争の環境に自ら身を置くことで大きなプレッシャーがかかります。それがストレスとなるわけです。

これは心臓病になりやすい人の行動パターンとして考えられたものですが、脳血管疾患や精神障害にかかりやすい人にも当てはまると思います。それらすべての原因のひとつに、ストレスがありますから。

当てはまる人は、自分自身に余裕を持たせることを意識してみてください。

自分自身に余裕を持たせるには、イライラしたりストレスを受けたりしたときに深呼吸をして休憩を取ることが大切です。

ときには休暇をとり、仕事のことを考えずに羽を伸ばしましょう。

過労死の危険を少しでも感じるなら、転職活動を始めておくべき!

ここまではあなたの身の回りに潜む過労死の危険性について語ってきました。その危険性を取り除くために、転職活動を始めるべきだと思うんです。

1.退職より死を選んでしまう可能性がある

仕事によってあまりにも追い詰められると退職より死を選んでしまうことがあるんです。

人間、追い詰められると判断力がなくなりますからね。

僕がブラック企業で働いて残業三昧だったときは、日常生活の簡単な判断もできませんでした。

「明日はゴミの日だからゴミをまとめておこう」という普通ならすぐ判断できることを、そのときは判断できなかったんです。

ましてや、「会社を辞める」という判断は判断力が十分にあるときでも難しい判断ですよね。転職先が見つかるかどうか、貯金が足りるかどうか、など判断を鈍らせる不安要素がたくさんありますから。

そんな難しいことの判断を、残業などで追い詰められているときに下すことができなくなるのは当然ではないでしょうか。

そして、判断力が低下したまま働き続け、死んでしまう。

過労自殺の場合は思考力と判断力の低下で視野が狭くなり、「働き続けるか死ぬかのどちらかしか道がない」ように思えて、自殺を選んでしまうというわけです。

過労死しそうだと悩んでいるあなたにも、そうなる可能性があります。

もう限界だという人はもちろんですが、余裕が残っている人も「まだ大丈夫だから」と思わず、転職活動をはじめておきましょう。

今のうちに辞める判断をしなければ、辞められなくなりかねませんから。

2.まずは休職するのもアリ

もう既に限界を迎えているのなら、まずは休職するのもアリです。

休職をして心身ともに余裕を取り戻してから、転職についてゆっくりと考えましょう。心身ともに限界の状態で転職活動をしても、じっくりと職場選びをすることができない可能性がありますからね。

もし、会社の人が休職を許してくれないのなら、そんな会社はすぐに辞めてしまいましょう。

休むか辞めるかしないと、本当に死にかねませんから。

3.失業手当はすぐ受け取れる可能性が高い

過労死しそうなほど心身ともにきついから、辞める。それは自己都合退職として処理されてしまうことがあります。心身ともにに追い詰められる原因は会社にあるのに、です。

ただ、失業手当の給付申請をするときに過剰な残業があったことを伝えれば、会社都合としてすぐに失業手当を得ることができるケースがありますよ。

その条件は次の通りです。

  • 退職日から過去6ヶ月の間に、3ヶ月連続で残業時間が45時間を超えた期間がある。
  • 1ヶ月の残業が100時間以上になっていた。

以上のどちらかに当てはまるのであれば、すぐに辞めて失業保険をもらいながら転職活動を始めることができます。

過労死しそうだから会社を辞めたいのなら、安心して辞めていいんですよ。

そうして、自分が自分らしく生きられる会社で、のびのびと働きましょう!