花屋の仕事は、ほかのさまざまな仕事に通じています。

花屋を辞めたいという人には、二つの道がある。

悩みを解消できる花屋に転職すること、花屋の経験を活かして別の仕事に転職すること。

それぞれの転職活動の戦略を紹介します。

花屋あるある! 自分の悩みを整理しよう

1.人間関係がしんどい

花屋さんの悩みを調べていると、人間関係に問題があると語る人が多いことがわかります。

主にハラスメント問題ですね。

怒鳴る店長、暴言や人格否定の言葉を吐く店長、物に当たる店長。店長が何かと人格的に問題があり、殺伐とした雰囲気になっている花屋が多いように感じられます。そのためか、店員同士のいじめが発生するなど、職場全体の雰囲気が荒れてしまうこともある。

こんな荒れた人間関係の中で働き続けると、あなたの心まで荒れてしまいます。

人は知らない間に、身近にいる他人に影響を受けるんです。長く付き合っている友人と考え方や喋り方なんかが似てくるのと、同じですよ。

折角「花」という「人を和ませるもの」に囲まれているのに、「他人を平気で傷つけるような人」と一緒に働くのは辛いし、何より「もったいない」と僕は思います。

2.店がブラック

ブラック花屋は拘束時間が長いですよね。

定時は9時~18時だけど、実際は7時~終電ということがある。

出勤時間が早くなるのは、開店前の準備などに時間がかかるためです。終電まで残業になるのは店の閉店時間が遅い上に、閉店後に雑務や事務作業などに追われているため。これだけで十分すぎるほど辛いです。

ただ、それよりも大きく深い問題があります。

早朝出勤も、深夜までの残業も、ただ働きということ!

その上、花屋の月給は18万円、年収は300万円未満が平均値です。ボーナスが出ないこともよくあります。

社員に利益をしっかり還元できていない花屋が多い上に、ブラックな労働形態が重なれば、花屋を辞めたいと思うのは当然のことでしょう。

「できることなら花屋の仕事を続けたい!」という人へ

1.人間関係が一番の問題だと思う人へ

どうすれば人間関係に問題がある店を見極められるのか?

僕は、男女比が偏っていない花屋を探せば、人間関係の問題は解決すると考えています。

男女比の偏りが人間関係をややこしくしているからです。

そこで、男女比の偏りが人間関係をややこしくする原因を詳しく見ていきましょう。

同じ性質を持つ人の集団の中に、違う性質を持つ人が少数紛れ込むとする。このとき、多数派の性質を持つ人たちは、少数派の性質を持つ人たちを排除しようとするんです。

この「多数派の性質」を女性、「少数派の性質」を男性に置き換えると、花屋の男性店員が人間関係に悩まされる原因になります。

大きなスケールで言うと、白人社会における黒人差別や、異性愛者たちの同性愛差別などと同じです。

また、同じ性質を持つ集団の中に、「性質は同じだけど価値観が違う人」が表れたときにも、その人を排除しようという動きが生まれます。

女性店員同士のいじめ、陰口、パワハラなどが生まれる原因がこれです。

以上を逆に考えれば、男女比が偏っていない花屋に転職することで、人間関係の問題が解決するということになるのではないでしょうか。

2.拘束時間の長さが一番の問題だと思う人へ

残業が長くなりやすいのは、閉店作業と、閉店後の事務作業や雑務などのため。営業時間中に事務作業などに取り組む余裕が無く、残業をするしかなくなるんですよね。

その原因を踏まえて考えると、残業を短くする方法は二通りあることがわかります。

第一に、営業時間が短い店を選ぶ方法です。営業時間が短くなれば、閉店後に残業があるとしても、拘束時間全体は短くなりますから。営業時間が短い店を探すときは、個人店に的を絞ると楽ですよ。店主の都合で営業時間を短くしている店、結構多いですから。

第二に、雑務が少ない店や、忙しすぎない店を選ぶ方法です。閉店後の作業自体が少なくなれば、自ずと残業が減りますからね。

3.給料の低さが一番の問題だと思う人へ

待遇を基準に店を探すときには、チェーン店に的を絞ることをオススメします。

利益を社員に還元するという意識が、個人より法人のほうが高くなりやすいからです。

チェーン展開している会社は多くの社員を抱えています。これは「多くの社員を抱えないと仕事が回らない」ということでもあるんです。

そこで、会社は社員のモチベーションを高めて会社につなぎとめる方法として、「利益を給料や福利厚生で還元すること」を考えます。

結果、チェーン店のほうが給料が高くなりやすいんです。

花屋を辞めたい人に知って欲しい転職先の選択肢

1.フラワーデザイナー

フラワーデザイナーは、フラワーアレンジメントや花を使った室内装飾のデザインと制作をする仕事です。就職先は、主に結婚式場や葬儀場、花屋になります。

花屋だと待遇があまり変わらないので、結婚式場や葬儀場に転職すると良いでしょう。そのときの年収は300~350万円が平均的です。

給料が花屋の店員よりも高い上に、より多くの時間を花と向き合うことに使えますよ。

2.メーカーの購買部

購買部の仕事と花屋の仕事は、一部似ています。

花屋の仕事に「買い付け」があるでしょう。

購買部の仕事は、この「買い付け」をより深く追求することです。

商品を製造するための資材や原材料を、品質を高めながら価格を抑えて購入することが購買部の使命。

そのため、仕入先を入念に選び、見積価格の評価を徹底し、価格交渉を行います。

この仕事は、完全未経験者だと結構つまずくんですよ。

未経験者は、原価や利益率などに対する基礎的な考え方が備わっていません。そして、仕入先の選び方や見積価格の評価の仕方などもわからないんです。

逆に、花屋で買い付けの仕事を経験したことがあるのなら、完全な未経験者より有利に転職できるんですよ。

3.バーテンダー

花屋の仕事は、ただレジに座って客が商品を持ってくるのを待てばいいというものではありませんよね。

客は店員にさまざまな質問や要望をし、店員は客にさまざまなアドバイスや提案をすることになります。

たとえば、シチュエーションや好みに応じた花選びなどですね。

一方、バーテンダーもただ客の注文した酒を提供すればいいという仕事ではありません。

客は店員にさまざまな質問や要望をし、店員は客にさまざまな提案をすることになります。

たとえば、好みに合う酒の傾向と選び方を提案したり、「甘いもの」という曖昧な要望を受けてオススメの酒を提案したりするんです。

両者を比較すると、花屋の仕事とバーテンダーの仕事は似ていることがわかります。

だから、花屋を辞めたい人にバーテンダーを勧めたいんです。

4.ソムリエ

花屋はソムリエに似ています。

ソムリエは、「ワイン」「日本酒」など、特定ジャンルに関するスペシャリストになることが求められます。銘柄の知識、温度や湿度が酒に与える影響、飲み口や味わいの違いなどを勉強しないといけません。

花屋の仕事もそうですよね。

花に関して深い知識を持つ必要があります。

両者ともに「特定ジャンルのスペシャリスト」になることが求められる仕事です。だからこそ、花に対する情熱をそのまま酒に移せる人や、花よりも酒が好きだという人には、ソムリエはかなり向いている仕事と言えるのではないでしょうか。

花屋を辞めて幸せになった人の話

立花さん(仮名)は、子どもの頃から花にかかわる仕事をしたいと思っていた。

だから花屋に就職したんだけれど、立花さんが就職した店はブラックでした。

月の残業時間は100時間、給料は15万円。賞与ナシ。

ふらつく足、切れる息。

知識が得られる楽しさ、大好きな花に囲まれた幸せは、長すぎる拘束時間に奪われていきました。

それから1年。

店長の様子が変わりました。

失敗をしたときには、「ノータリン」と罵倒される。顧客に好かれると「色目を使った」と難癖を付けられる。

優しかったのは、新人だったからというだけだ。

「これが本当の顔、これまでは偽りだったんだ。それじゃあ、私がこれまで頑張った日々もひょっとしたら、偽りだったんじゃ…」

花屋を辞めたい。

「ほかに能が無い私に、他の仕事なんてできるわけがない。それに、花に関わる仕事は続けたい。どうしたら…」

そんなとき、フラワーアレンジメントの先生をしている固定客が、立花さんを教室に誘ってくれたんです。

教室での体験は、立花さんにとって、久しぶりに感じる幸せそのものでした。

「先生、私はこんなに幸せな気持ち久しぶりです。今の仕事は辛くて辛くて…どうしたらいいですか」

相談する立花さんに、先生がこう言いました。

「長くは雇えないけど、とりあえず見習いとして教室の手伝いをしながら考えたら?」

立花さんは花屋の仕事を辞め、教室の手伝いに入りました。

フラワーアレンジメントの勉強をしながら、立花さんは自分のこれからの人生をどうしたいか、考えたんです。

結果、転職して、フラワーデザイナーになりました。

今では、楽しそうに働いています。

今後は、もっと活躍の場を広げるため、独立を考えているのだとか。

立花さんの話から、僕が言いたいことはひとつだけです。

花屋を辞めたいと悩み続けるよりも、あなたに合う職場を、あなたに合う仕事を、前向きに探してみて欲しい。

それが、あなたが幸せになる道に繋がるから。