ウェディングプランナーを辞めたいと思いながら働き続けるのは、危険かもしれない。

精神的にも、肉体的にも、大変な仕事ですよね。ウェディングプランナーの仕事自体、もう嫌だと思う人は少なくないと思います。一方、ウェディングプランナーは続けたいけど、今の職場ではもう無理だと感じている人もいるのではないでしょうか。

どちらにしても、一度しっかりと転職を検討したほうが良いと思います。

今回は、転職経験者の僕が、ウェディングプランナーを続けながら悩みを解消する方法と、ウェディングプランナーにオススメの転職先候補を考察してみたいと思います。

「転職」という選択肢を考えるための資料として参考にしていただけたら嬉しいです。

ウェディングプランナーによくある悩みを整理しよう

1.営業ノルマがきつい

ウェディングプランナーは、営業職ですよねえ。

毎月、目標数字というノルマが二種類あります。

まず、新規顧客の目標数字です。これは、来店数と個人の契約率を考慮して設定されます。

そして、お客さんと打ち合わせをしているときにも、目標数字がありますよね。これは、見積額をどれだけ上げられるかというものです。

ここに、大きな葛藤が生まれます。

見積額を上げるように努力するということは、「どんどん値段を高くする」ということです。自分にとっては利益になるけれど、そのために不要なものまでお客さんに押し付ければ、お客さんにとっての不利益になります。

客がそれに気づけば、折角築き上げた信用が、白紙になる。

最悪、「もうあなたには頼みません」ということにもなりかねません。

ノルマを達成すること自体が難しいというストレスと、この葛藤による精神ストレスとの二重苦。

それが、ウェディングプランナーにとって「ノルマがきつい」ということになっているのではないでしょうか。

2.残業と休日出勤が辛い

素敵で華やか、きれいで憧れる。

その裏には、激務にあえぐウェディングプランナーの姿があります。

週末や土日には、婚礼が朝昼晩めじろおし。もちろん、来館するお客さんに対する営業活動もあります。

平日には、報告書を作り、企画を練らなければならない。そのうえ、無駄に長い会議や、社長ブログの更新、客からの電話やその他雑務もあるわけです。婚礼は大体土日だから平日は楽だと思われがちだけど、平日にも終電まで勤務することがありますよね。

週末は、「明日朝から婚礼担当だから帰宅しないほうがいいや」と思うことさえあるでしょう。

そして、「やっと休日! 疲れたあー」と思っても、客の都合で休日出勤になることもあります。

身も心も、休まる暇がありませんね。

3.困った客に、むかつく。

これは、ネットで見つけた「実際にあった困った客の話」です。

「相手がいないのに申し込みをする客」

新郎の名前や連絡先を適当に書き、式の直前にキャンセルしてきます。本人は「婚約破棄」と言い張るけれど、打ち合わせ時点で矛盾が目立つんですよね。実際に、新郎がいない結婚式を挙げる人もいるのだとか。

「新郎に色目を使った! と言ってくる客」

親身になって打ち合わせをし過ぎると、こういう勘違いをされることがありますよね。マリッジブルーになっている新婦もいますから。

「でしゃばる親」

結婚式は当人たちのものなのに、親が出張ってくることはよくあります。親が勝手に式場をキャンセルしたり、親が演出プランに口出しをしてきたり…。それに翻弄される新郎新婦と、ウェディングプランナー。

相当に、ストレスが溜まるのではないでしょうか。

4.プレッシャー

結婚式は、新郎新婦にとって人生の一大イベントです。

それだけ大切なイベントに関わるウェディングプランナーのプレッシャーは、とても大きい。

自分の失敗が大きな波紋を呼び、新郎新婦を傷つけることがありますよね。

ネットで見た話に、こういうのがあります。

リングガールを予定していたが、プランナーがすっかり忘れていた。当日プランナーが謝罪すると、新郎新婦は「いいですよ」と笑って許してくれました。

後日、手紙が届いた。

そこには、「楽しみにしていたのに残念だ」ということが、何枚にもわたり綴られていました。

ショックでひとり、そのプランナーは泣いた。

もちろん、失敗は失敗です。

ただ、人間だれしも、失敗をすることがある。それすら、なかなか許されない仕事なんですよね。このプレッシャーに押しつぶされると、ウェディングプランナーにとっても、ひとつの失敗が一生の傷になってしまうのではないでしょうか。

5.給料が低い

ウェディングプランナーの仕事は多岐に渡る。

残業が多く、休日出勤もある。結婚式という一大イベントに関わるプレッシャーもある。誰が見ても「大変な仕事だな」と思うでしょう。

ここで、給料を見てみよう。

一般的には、ウェディングプランナーの給料は300~350万円程度です。400万円以上の年収は、余程待遇が良い会社に勤めるか、キャリアを積み上げるかしないと得られません。

僕は、ウェディングプランナーは「仕事の大変さに見合う給料を得られていない」と感じます。

今の状態を放置したら、鬱になる危険があるぞ!

家に帰れないくらい働いて、働いて。ノルマと顧客満足度との間で板挟みにされて。困った客にもしっかり対応する。そんな状況の中失敗が許されず、小さな失敗が客にとっても自分にとっても大きな傷になって。泣きながら仕事して…。

それでも、新郎新婦と参列者の笑顔によって、報われる。

仕事の大変さを整理する中で、ウェディングプランナーとはそういう仕事だと僕は感じました。

ただ、この状態を放置し続けると、鬱になるのではないかと思います。

結婚式が無事執り行われた達成感も、自分の仕事が報われたという事実も、既に少しずつ感じなくなっていっているのではないでしょうか。

このまま本当に何も感じなくなってしまい、働くやりがいが失われてしまえば、残るのは「苦労」だけです。

そうなる前に、少しでも良い職場に転職するか、この仕事自体を辞めてしまうか、どちらかを選ばないといけないのではないでしょうか。

それでもウェディングプランナーを続ける道は、ある

クレームとプレッシャーは、この仕事を続けるなら避けられないことです。その二つが一番辛いという人は、ウェディングプランナーを続けても幸せにはなれないと思います。

ただ、それ以外の人にはウェディングプランナーを続ける道が残されているんですよ。

それは、残業とノルマが少なく、代休が取れて、今より給料が高い職場に転職することです。

この中で、実現するのが難しいのは「残業とノルマが少ない」という項目。ほかは求人に記載されていますが、これらは求人には正直な数字が記載されないことが多いですから。

ただ、残業が多い会社やノルマが多い会社には、ある程度の共通点があります。

まず、みなし残業を導入している会社は残業が多いと思ったほうがいいです。

みなし残業というのは、「残業〇時間分の残業代を、最初から給料に入れておく」という制度のこと。これを導入するメリットのひとつに、「基本給を下げておけばコストカットになる」というのがあります。

この制度で得をするのはどんな会社か。

そう、残業が当たり前になっている会社です。

しかも、この制度を悪用する会社があるんですよ。

本来、所定残業時間を上回れば、追加で残業代を出さないといけないと決まっています。ただ、労働者の知識不足を良いことに、残業代を出さない会社があるんです。「出さなくてもいい」と本気で勘違いしている経営者もいます。

激務を避けるのに、みなし残業を避けるのは、最早必須です。

そして、インセンティブがある会社も避けたほうが良いと思います。

「ノルマ達成に応じて給料をプラスする」というのは、「給料を上げて欲しければガンガンノルマをこなせ」ということでもあるのではないでしょうか。

以上のことに気を配り、疑わしい会社を避けるようにすれば、良い会社に巡り合える可能性が上がると思います。

そうすれば、ウェディングプランナーを続けることもできるのではないでしょうか。

ウェディングプランナーからの転職先候補

1.ホテルの仕事

ウェディングプランナーに大事なもののひとつに、ホスピタリティがあります。

それは、新郎新婦や参列者の満足のため、日夜奔走する思いやりの心です。

ホテルの仕事も、宿泊客が快適に過ごせるように働くホスピタリティの仕事と言えます。フロント、ベルボーイ、コンシェルジュ、ハウスキーパー。ホテルで働く全ての人が、ホスピタリティを持っているんです。

だから、ホスピタリティの意識が高いウェディングプランナーは、ホテルの仕事に向いていると言えるのではないでしょうか。

2.アニメ制作進行

ウェディングプランナーの仕事は、ひとりでは成り立ちませんよね。

衣装、音楽、照明、料理人、各業者。さまざまな人との連携で成り立つものです。そして、ウェディングプランナーは、彼らに指示を出して束ねないといけません。

その経験から、監督能力やディレクション能力が育つと言えるのではないでしょうか。

これと似た仕事が、アニメ制作進行です。

アニメの制作進行の仕事は、多岐に渡ります。

制作するアニメ全体と、担当する話数の内容確認。担当話数の作業にスタッフを振り分け、進捗確認をし、納品物の回収と配達をする。そして、監督や演出家との間に入って調整を行い、放送局に納品するまでの面倒を見続けるんですよ。

「調整作業」と「管理業務」に特化した仕事です。

さまざまな人をまとめるのが上手だったウェディングプランナーには、とても向いているのではないでしょうか。

3.飲食店の店長候補

営業能力、ホスピタリティ、監督能力など…。ウェディングプランナーの能力を包括的に活かせるのが、飲食店の店長候補です。

飲食店の店長は集客対策をしないといけないため、営業能力は必須。当然、飲食店なのでホスピタリティも求められます。

そして、売上やスタッフを管理するための監督能力も大切です。

今の仕事の経験を前面に押し出してアピールすれば、飲食未経験から店長候補として採用される可能性が高いのではないでしょうか。

しかも、店長候補の時点で月収が25~30万円程度になることがあります。実際に店長になれれば、もっと上がるんです。

自分の能力をフルに活かして、今よりも稼げるようになるのは、とても楽しいのではないでしょうか。

4.インテリアデザイナー

以前、僕はインテリアデザイナーに関する記事で、インテリアデザイナーの仕事は演出に似ていると語ったことがあります。

客の要望を空間設計に落とし込む仕事だからです。

たとえば、ホテルの客室をデザインするとしましょう。顧客となるホテルが「実家のようなホテルにしたい」と要望を出してきました。ここで、インテリアデザイナーは「実家のようなホテルとは何か」を考えます。

生活感を出すために家具をハンドメイドにしてみようか。

癒しを演出するために「やわらかい素材感と色味」にこだわってみようか。

リビングのような交流スペースを作るのもいいなあ…。

このように、さまざまな観点から、客の要望に合った演出を考えるわけです。

これは、ウェディングプランナーの仕事と似ていると僕は思います。

だから、ウェディングプランナーからインテリアデザイナーに転職するのも、アリなのではないでしょうか。

ライター

ライターの仕事には、営業ノルマがありません。

フリーランスは顧客を選べるから、困った客に当たることもなくなります。会社員は残業があるかもしれないけれど、帰れないことも休日出勤を余儀なくされることも、ほとんどありません。

フリーランスの場合はスケジューリングをうまく行えば、労働時間を無理のない範囲におさえることができます。

また、ライターはクライアントの要望に応える「対応力」が大事です。そのうえで読者のことを考えるという、一種のホスピタリティも必要になります。さらに、自分自身をディレクションできるライターはとても強いんです。

自分の文章の粗を見つけたり、進捗管理をしたり、そういうことができるライターは少ないんですよ。

以上のことから、ライターは「ウェディングプランナーの悩みを多く解消でき、ウェディングプランナーの能力を多く活用できる仕事」と言えるのではないでしょうか。