銀行員は高年収や安定というキーワードから就活生や女性からの人気が多い職種ですが、実際は…激しいストレスに昼夜問わず襲われてしまう超・超大変な仕事ですよね。

激務、プレッシャー、浸食されるプライベート、求められる責任、ノルマ、出世競争…。さまざまなものが襲いくる銀行員という仕事を、「もう辞めたい!」と考えている人は多いと思います。

じゃあ、銀行員から転職するときの戦略を考えよう! ということなんですが…。

銀行員と言っても、さまざまな種類がありますよね。

そこで、「営業部の仕事」「受付の仕事」「本部勤務」とに分けて、それぞれの「辞めたい理由」から転職戦略や転職先候補をまとめてみたいと思います!

銀行員の転職先として多いのは?

銀行員が転職をすると、結局、金融関係の仕事をすることが多いです。

金融業は倒産しづらく、いつの時代でも比較的安定しているということを理解しているからこそ、金融業から離れないのでしょうね。

たとえば、銀行員から信用金庫やクレジットカード会社、証券会社や保険会社など金融にかかわる業界に転職する人が多いです。

「銀行員やってました!」という経歴を、わかりやすくアピールできますからね。

不動産やコンサルティング会社など銀行員の仕事と共通項の多い仕事にも、転職する人が多いです。

でも、銀行から銀行に転職する人は少ないんですよね。それだけ、銀行に嫌気がさしているということでしょうか。

銀行で勤務成績が良い人は金融業界に転職できない!?

これは人から聞いた話ですが、銀行で成績が良い人は金融業界に転職できないというんですよ。

その人は元銀行員で金融業を営んでいる人なんですが、ある機会で知り合うことがあったんです。

彼と転職の話や仕事観の話なんかで盛り上がったとき、彼が漏らしたんですよ。

銀行で優秀な成績を収めた人は、金融業界への転職は無理。

「うちなら雇わないよ」

どういうことですか? と、聞きました。

「優秀な成績を収めている人…エース級の人を雇ったりなんかしたら、銀行に恨まれますからね。銀行との関係が悪くなると、こちとらやっていけませんから」

証券会社や街金・クレジットカード会社・信用金庫などは、銀行との関係悪化をすごく気にしています。

だから、元銀行員を多く雇っていたとしても、成績が優秀だと逆に雇えないんだそうです。その人は元銀行員が面接に来たら必ず聞くことがあると言ってました。

「一年でどれくらいの金融商品を売りました?」

逆に、雇いやすいのは銀行員歴が浅い人だそうです。

半年で辞めたとか三年未満で辞めたとかいう人のほうが「この人なら引き抜いても良さそうだな」と安心できるのだとか。

若手でも成績が良ければ雇わないし、逆に落ちこぼれ銀行員の烙印を押されそうな人のほうが金融業で雇われるなんていうんだから、良くわからない業界ですよね。

こういうところも、銀行や金融業界が古臭いと言われる所以なのでしょうか。

銀行の営業職を辞めたい人の転職戦略

  • 心が痛む
  • 数字と本部の圧力
  • 一般職がやりたかったのに…
  • クソ忙しい

銀行の営業を辞めたい人が最も語りがちな理由が、「心が痛む」ということです。個人営業の場合は、一個人を相手に試算の預金・投資・運用などの商品を売ることになります。その人が得をすれば良いけれど、損をしたときには心が痛むということです。

法人営業にも「どうしても」と頼み込まれているのに「どうしても」融資ができない心苦しさなどがあります。

また、国内支店・営業部の営業担当は、本部により「利益の上げ方」「予算」「ノルマや進捗」を管理されているというプレッシャーもかかりますよねえ。ただでさえ、ノルマが厳しくて大変なのに…。

そして、最も根本的な理由が「一般職がやりたいけど、営業に回されてしまった」ということですよねえ。特に、昔ながらの風習が色濃く残る銀行では、男性の場合このケースが多く見られます。

女性でも、優秀な人は営業になるし…。

あと、銀行員がやたらと忙しいという話はよく聞きます。特に渉外業務を行うときには直行直帰ができませんから、一度営業部に戻って書類仕事をして…としていると自然に残業が増えていきます。

以上のほかに、法人営業特有の理由もあるでしょう。

  • 業務の規模の大きさがプレッシャーになる
  • 接待がある
  • 勉強することが多すぎる

銀行の法人営業は、業務の規模がとにかくデカイ! 融資業務は数千・数億レベルの案件に携わることがあるし、為替業務も企業だと額が大きくなりがちだし…相当なプレッシャーですよね。

また、法人営業特有と言えば接待。

銀行が顧客の信用を見るように、顧客もまた銀行の信用を大切にします。大口の案件を取るためには、プライベートの時間をも削らないといけない。

そして、法人営業は「経営者の視点」「コンサル的役割」などが求められるため、各業界についての見識を広げる必要があり、案件ごとに勉強の連続になります。

接待しなくてもプライベートの時間なんて、なかなかないのではないでしょうか。

以上のような辞めたい理由を見ていると、銀行の営業職を辞めたいという人の転職活動は「二つのプ」が大事だと感じます。

それは…数字のプレッシャーから逃げ、プライベートを大事にすることです。さらに、営業の経験を活かすことができれば最高ですよね。

それを実現できる仕事の例を簡単に紹介します。

  • メーカーの法人営業
  • 社内SE
  • 品質管理
  • Youtuber事務所のマネージャー職
  • 企画職

メーカー法人営業はノルマが少なく、残業が少ない働きやすい営業職として、厳しい世界の営業を経験した人から人気があります。営業のスキルを存分に発揮できるため、営業に向いてない人以外なら大きな結果を残すこともできるのではないでしょうか。

また、社内SEは少し意外かもしれませんが、dodaの残業が少ない職種ランキング10位になるほど残業時間が少ないケースが多い仕事です。納期はあるものの、数字のプレッシャーからは逃れられますし、法人営業の「マネジメント力」や銀行員としての「折衝能力」を活かせるためオススメ。

マネジメント力を活かすということなら、Youtuberのマネージャーも向いてると思います。

受付(テラー)を辞めたい人の転職戦略

  • トイレを我慢しがちになる
  • 給与水準が他の仕事と比べて低い
  • モニター対応という苦行
  • 営業目標がある(クレジットカード・ローンの獲得件数、新規口座開設数など)
  • 飲み会でセクハラされがち
  • お局・派閥など人間関係

まず、銀行のテラーはとても忙しい! 待っている客がいる限りは待たせるわけにも行かず、なかなかトイレにも行けませんよね。サービス残業もよくあるし、その際はなぜか「PCを切って残業をする」という謎の習慣もあるし…。

忙しい割には、給与水準が新人行員レベルなのも辛いところです。10年以上勤続してくると事情は違ってくるものの、気が遠い…。

また、客になり済ました外部調査員の対策をするという苦行があります。「爪の長さ」「メイクは適切か」「髪の長さは? 結っているか」「お辞儀の角度と手の角度」などなど、細かすぎる!

そして、クレジットカードやローンの獲得件数などと言った営業目標があるのも辛いところです。せっかく一般職として仕事をしているのに…という気持ちにさせられます。

あとは、女性特有の「セクハラ問題」「お局や派閥問題」なども深刻です。

テラーが転職を考えるのであれば、残業と給与とのバランスと、男女比がを重視して仕事を選ぶという戦略が良いのではないでしょうか。

さらに、「コミュニケーション能力」・「礼儀正しさ」・「対応力」・「体力」などを活かせると、より良い立場にキャリアアップすることも考えられると思います。その基準を満たす仕事には、たとえば次のようなものが挙げられるでしょう。

  • 一般企業の事務職
  • 企業受付
  • 秘書
  • ホテルフロント
  • コールセンター
  • 介護職
  • デザイナー
  • インテリアコーディネーター

以上の中でも特にオススメなのが、ホテルフロントです。

まず、ホテルは職場によってフロントの男女比が大きく異なり、男女比が半々程度の職場もたくさんあります。ホテル業界はdodaの残業が少ない業種ランキングの7位というだけではなく、年収の水準がサービス業の中でトップクラスに高いんです。

そして、ホテルの仕事には高い将来性があります。

昨今、日本は観光産業に力を入れているため、宿泊業の重要度が上がってきているという意味で将来性があるんです。そのうえ、フロントからコンシェルジュにキャリアアップしたり、働くホテルのグレードを上げたりさまざまなキャリアパスがあります。

テラーは長く働いても給与水準が低く、立場も上がりにくいですよね。

ホテルのフロントは、テラーの辞めたい理由や不満要素を総合的に解消しながら、テラーとして培った能力を活かせる「理想の転職先」とも言えるのではないでしょうか。

銀行の本部勤務を辞めたい人の転職戦略

  • 融資審査部
  • 営業統括部
  • 事務統括部
  • リスク管理部
  • 監査部

本部勤務の仕事というと、以上のように「統括」「管理」「審査」などの要素が絡むことが多いですよね。

その仕事の辛さというと、「責任」が挙げられるでしょうか。

たとえば融資審査部の場合は、次のような責任によるプレッシャーがありますよね。

融資を実行した会社が倒産し、回収できなくなったときには、審査した人間の責任が最も大きくなる。特に企業融資ともなると何千万・何億というお金が絡む重要な判断を、稟議書というデータと文字だけで下さなければならないというのは…考えるだけで胃が痛い。

また、どの仕事もベテラン銀行員が就くことが多いということで「銀行・金融という業界そのものが嫌になった」という人も多いのではないでしょうか。

以上のような辛さがあり銀行員を辞めたいと思っている人が多いと思うんですが、裏をかえせば「分析力と判断力」が人よりも優れているということですよね。

そこを踏まえて転職を考えると、本部の仕事をしている人は「金融業界」を避け、なるべく責任やプレッシャーを減らせるようにしながら、「分析力・判断力」を活かす仕事を選ぶという戦略が浮かびます。

その条件を満たす転職先としては、次のようなものが挙げられるでしょう。

  • 企画職
  • Webアナリスト
  • 飲食・小売・流通業のスーパーバイザー
  • 経営企画
  • 各種コンサルタント職

企画職は、社会的情勢・想定ターゲットなどを分析して需要を探り、それに合う企画を立てる「分析」が命の仕事です。企画はひとりで行うわけではなく、基本的にチームで行うものなので責任が分散し、プレッシャーは今よりも大きく軽減されるということもあり、特にオススメな仕事と言えます。

分析を行う仕事ということであれば、Webアナリストもオススメです。

Webアナリストの仕事は、Webサイトのアクセス解析から課題を分析し、改善案を提案する仕事。Webの知識などは必要になるものの、勉強に苦を感じないのであればオススメですよ。

また、キャリアのことを考えるなら「スーパーバイザー(SV)」を目指すのも選択肢のうちです。SVは、担当する地域の店舗運営を分析して解決策を探り判断し、アドバイスを行うコンサルティング職。

店舗スタッフ→店長→SVという流れが一般的ですが、中途採用の場合はSV候補として採用を行うため、適性があれば比較的早くその位置につくことができます。

総じて、「マネジメント・コンサル的な役割を持つ仕事」が良いのではないかということです。

「どれも責任ある仕事じゃないか!」と思うかもしれません。

ただ、「責任感は求められる」ものの、金融のように「お客様のお金を資金として使う」ものではないため、プレッシャーは軽減されますよ。

銀行からの転職を成功させるために大切なこと

銀行員を辞めたい理由を解消しながら自分の能力を活かせる仕事を探せば、今よりずっと生き生きと働ける。その参考となるよう、職種や役割ごとに転職先の選択肢を紹介してきました。

しかし、ストレス要因や、どの能力をどの程度持っているのかなどは人によって異なります。自分自身にとって最も良い道は何なのかを、ここで紹介した戦略の考え方などから分析しないといけません。

そのために、転職エージェントを使うことをオススメします。

転職エージェントに相談することで、自分でも気づいていない辞めたい理由を客観的に掘り下げてもらうことができるし、客観的に見た能力の度合いも示してもらうことができるんです。

そして、辞めたい理由や能力から「こういう仕事がオススメ」ということを、僕が紹介した職種以外にもアドバイスしてもらえるでしょう。そこからもっと踏み込んで、「自分に適した面接対策」もしてくれます。

銀行員から転職して幸せな道を歩むには、「辞めたい理由の分析」と「能力の分析」とを転職エージェントの助けを得て行うことが最も重要と言えるのではないでしょうか。