貿易事務を辞めたい人へ。経験や職能を活かせる転職先候補を紹介

「貿易事務を辞めたい…」

残業の多さや時間外対応など、貿易事務ならでは辛さに耐えかねて辞めたくなっている人も多いのではないでしょうか。

この記事では、貿易事務を辞めたいと思っている人に向けて、転職経験者の視点で「転職で解決する道」を掘り下げてみたいと思います。

ぜひ参考にしてみて下さい!

貿易事務を辞めたい理由【みんなの声を調査】

1.業務量が多すぎる

貿易事務の仕事は、あまりにも業務量が多いですよね。

そもそも、仕事の種類が多いです。

貿易書類の作成・管理、輸送や通関などの手配、出荷と納入の管理などなど…。貿易事務特有の仕事だけでもこれだけあります。そこに、電話対応やメール対応などの一般業務も加わるわけです。

会社によっては、来客対応や郵送物の発送・仕分け、備品管理・発注などの一般事務的な仕事も貿易事務が担当することがありますよね。

これでは業務量が多くなるのも納得です。

そして、膨大な業務量をこなすために、どうしても残業をしなければならなくなることがあるんですよね。しかも勤務時間中はトイレに行く時間もないほどに忙しいという話がネットによくあがっています。

ただ、残業時間に関する悩みは「他の事務職」に転職することで解決する可能性がありますよ。

たとえば、一般事務は月の残業時間が平均20時間以下という会社の求人が多数見つかります。

事務の仕事は嫌いじゃないけど残業時間がネックだという人は、一般事務などに転職してみてはいかがでしょうか。

2.不確定要素が多すぎる

貿易事務の仕事は、不確定要素が多いですよね。

たとえば、納期です。

震災などによって輸送機関が麻痺すれば、取引が滞ります。空輸の場合にも台風などが影響してきますよね。台風はまだ天気予報による予測があるため納期の調整などができますが、その調整業務自体が貿易事務の負担になってしまいます。

また、国際情勢によって輸入出の制限がかかることもあるでしょう。

こういう不確定要素に振り回されるのが、貿易事務の辛さですよね…。これを解決するには、この仕事を辞めるしかないのではないでしょうか。

3.時差によって生まれる時間外対応

他国との取引には、「時差」が絡んできますよね。

日本時間では既に勤務終了時間だけど、相手国ではまだ勤務開始時間ではないということがあります。そのため、相手国の勤務開始を待つために残業をするということもあるのではないでしょうか。

また、相手国との時差によっては相手国の就業時間が日本では「帰宅後」になってしまうこともありますよね。そのときは、自分の時間を削ってまで対応しなければならないケースもあるでしょう。

時差があるから仕方がないとは言え、時間外対応が増えるのはよくありません。

ストレスが溜まりますからね。それに、プライベートと仕事とを完全に分けることができずメリハリが失われてしまいます。

転職しましょう。

貿易事務から転職する前に、現状を整理しよう

貿易事務から転職するにあたって、自分のスキルの洗い出しや今現在の待遇を整理してみましょう。

そうすることで、貿易事務として別の職場に転職するという選択肢も生まれるかもしれませんし、異業種・異職種の転職先を選ぶ際にも自分に合った仕事を見つけやすくなると思います。

貿易事務で培ったスキルの洗い出し

  • 貿易書類作成、処理、管理
  • 貨物を運ぶための輸送の手配
  • 税関に対する通関の手配
  • 品物の出荷・納品管理
  • お客様の問い合わせ電話・メール対応
  • 取引先などの来客対応
  • 郵便物の発想処理や仕分け・備品管理などの事務作業

貿易事務の仕事を簡単にリストアップすると、以上のようになりました。

輸送手配と税関に対する申請などの作業は、メーカーや商社だとそれらの作業を代行してくれる会社に委託するケースが多いです。

どんな会社でも貿易事務が行う仕事には、貿易書類仕事以外に「品物の出荷依頼や在庫確認・納品スケジュール調整」や「お客様への対応」「一般的な事務作業」があります。

輸送手配と税関に対する仕事を外部に委託する会社に転職したなら、貿易事務の仕事の専門性はかなり低くなると言えるのではないでしょうか。

残業時間と給料

貿易事務の残業は一般的に見れば多くはありませんが、一般事務などと比べると多いです。

毎月15~30時間くらいは、残業することになります。もちろん1日にこなす作業量によって残業時間は大きく変わるため、残業が少ない会社を探すことも可能です。

貿易事務の給料は、派遣の時給にして1600円、正社員の月収にして25万円程度、年収にして350~400万円程度が平均値です。初任給は大抵18~20万円くらいが一般的なんですが、経験により給料は少なからずアップしていきます。

事務職全般の中だと、比較的高めの平均年収です。

勤続年数が10年・15年と長くなれば年収500万円・600万円も十分狙えます。

貿易事務の仕事のやりがいとメリット

  • 貿易関係の知識が得られる
  • 自分の能力を幅広く活かせる

貿易に関わる仕事だから貿易の知識は大なり小なり得られますし、その知識を使えばキャリアの幅は広がります。貿易事務を経験してからまた違う貿易の仕事にキャリアチェンジすることも、十分考えられるわけです。

また、英語力・コミュ力・事務処理能力などなど自分の能力を幅広く活かして働けるのも、面白いところです。しかもそれで会社に大きく貢献することができるし、感謝や信頼を得ることもできますからね。

貿易事務を辞めたい人におすすめな転職先

貿易事務の仕事の悩みは、異なる事務職に転職するか、全く異なる仕事に転職するかのどちらかで解決する可能性が高いです。とは言え、全く異なる仕事に転職するのには大きな不安がありますよね。

この章では転職に活かせる貿易事務の職能と、それを活かせる仕事の例を紹介します。これを参考にして転職先探しをすれば、あなたに合う仕事が見つかるはずです。

スケジュール管理能力を活かせる転職先

貿易事務は、スケジュール管理能力が必要な仕事ですよね。

商品の生産スケジュール管理、納期管理などなど…。その能力が必要とされる場面は多々あります。

そんなスケジュール管理能力を活かせる仕事には、次のようなものがあるんです。

  • 営業
  • タクシー運転手
  • トラック運転手
  • イベント運営
  • フリーランス

最後のだけ、仕事というより働き方ですけどね。

上から順に、簡潔に説明しましょう。

まず、営業は1日のスケジュールを守ることがとても大切です。法人営業の場合、アポを取った会社に時間通りに訪問できなければ相手に迷惑がかかりますよね。その時点で、商談は破断も等しいでしょう。

法人営業以外でも、スケジュールを守って仕事をしなければ効率よく売上を伸ばすことはできません。

続いて、タクシー運転手は休憩時間をある程度自由に決められます。勤務時間の使い方に関する個人の裁量がとても大きいんです。スケジュール管理が得意な人は、苦手な人よりも時間を有効に使い、より大きく稼ぐことができるでしょう。

さらに、トラック運転手は決められたスケジュール通りに荷物を届けなければならないため、スケジュール管理能力が問われます。

そして、イベント運営は開催日に間に合うように各種調整をしなければなりません。当日にもスケジュール通りに進行させるために時間を管理する必要があり、常にスケジュール管理能力が求められます。

また、フリーランスは自分自身でスケジュール管理ができなければ、納期が遅れたり稼げなくなったり仕事として成り立たなくなることもあるんです。

だから、貿易事務はスケジュール管理能力を活かして、以上のような仕事および働き方を選ぶことができるのではないでしょうか。

英語力を活かせる転職先

貿易事務は、英語力が必要な仕事ですよね。

海外企業とのメールや電話は英語で行います。貿易書類の中には英語の書類があり、それを翻訳したり英語で書類を書いたりすることも求められるでしょう。言わば「英文理解力」と「英会話力」の両方が貿易事務には備わっているわけです。

中には海外企業と電話や直接会って話をすることがなく、英会話力が求められないこともあるでしょうけどね。

それでも「英語力」は必要です。

そんな英語力を活かせば、次のような仕事に転職することを視野に入れられます。

  • 翻訳業
  • 特許事務
  • ホテルレップスタッフ
  • ホテルスタッフ
  • 英会話講師

前半二つは英語の読み書きをメインに活かせる仕事で、後半三つは英会話力をメインに活かせる仕事です。

翻訳業にはさまざまな種類があります。中でも産業翻訳が貿易事務の能力を活かしやすいです。産業翻訳はビジネスで用いられるさまざまな書類を翻訳する仕事。貿易事務で覚えたビジネス用語などが使えます。

特許事務の仕事は特許出願に関する事務作業などです。中には「外国特許」の出願作業もあります。その際は英語の書類を読んで理解しなければならないため、英語力が必要です。

ホテルレップスタッフは、ホテル予約事務所で働く人のことを指します。ホテル予約事務所にはさまざまな客が問い合わせをしてくるんです。その中には、当然海外の人もいます。

英語のメールを読み書きしたり、英語で電話対応をしたりしなければなりません。

ホテルスタッフも、やはり海外からの宿泊客に対応するため英会話力が必要です。

英会話講師は、言うまでもありませんね。

英語力を活かせる仕事は他にもたくさんあります。

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僕がここで挙げた「活かせる能力」も一例に過ぎません。あなた個人には僕が考えつかないような能力や経験が備わっているかもしれませんよね。

それを活かせば、転職先の候補はまだまだ増えます。

自分にはどのような経験や能力が備わっているのかを考え、転職先の候補を広げましょう。

そして、それらの候補の中から「これだ!」と思える仕事を探せば、あなたにぴったりな仕事が見つかるのではないでしょうか。

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