残業代が出ない会社は辞めるのが正解。サービス残業で人生を搾取されたくない人は読んでください。

「残業代が出ない」という理由で会社を辞めるのはアリなのか?

僕は、そんな会社は辞めたほうがいいので、とにかく早めに転職活動を始めておくべきだと思います。

まず、残業代を出さないのは普通に違法です。

労働基準法では、所定労働時間(会社の規定による)もしくは法定労働時間(1日8時間/週40時間)を超えた場合、残業代を支払わなければならないとしています。たとえ休憩時間中の電話対応や来客対応、着替え時間や仮眠時間のために所定労働時間を超えたとしても、残業代は払わないといけません。これらは裁判で「労働時間だよ」と認められています。

そして、残業代を出さないような会社は、いつかあなたを徹底的に裏切ったり、手を変え品を変えて搾取してくる可能性がとても高いです。

そんな会社で今後も働き続けたいと思いますか?

今回は、残業代が出ない会社の実態を分析しつつ、転職以外の対処法サービス残業がない会社に転職する方法などを語りたいと思います。

ぜひ参考にしてみてください!

残業代が出ない会社の実態

みんなはどのくらいサービス残業させられてるのか?

第一生命経済研究所のマクロ経済分析レポートによると、年間のサービス残業の平均時間は195.8時間とのことです。これを1か月単位にすると約16時間ということになります。

さらに、それより古いデータにはなりますが、日本労働組合経済連合会の労働時間に関する調査にはさらに詳しいサービス残業時間の調査結果が掲載されています。

1ヶ月の平均的なサービス残業時間を調査したところ、最も多かったのは10時間未満(59.7%)。続いて10~20時間が16.8%、20~30時間が8.3%、飛んで60時間以上が5.0%となっています。

そして、この調査によると「サービス残業をせざるを得ないことがあるかどうか」という質問に対して、「ない」と答えた人が全体で57.4%もいます。

つまり、「普通に残業代が出る会社、もしくはサービス残業があったとしても短時間の会社」に勤めている人が半数以上というわけです。

「残業代が出ないのは当たり前」という洗脳教育

「あの…うちの会社って残業代出ないんですか?」

恐る恐る上司に聞いてみたらこんな返事→「残業代? 出ないのなんか当たり前だよ。この業界はどの会社もそうだよ?」

残業代が出ないのなんて当たり前だと豪語する会社は「うちの業界は残業代が出ない会社が多い」という論調で社員を洗脳しようとします。新卒の場合は、結構騙されるんですよね。まだ「他の会社」なんてよくわかっていないから。

確かに、近年ブラック企業が話題を目にすることが多くなり、「サービス残業が当たり前」のような印象を受けます。

しかし、それは「悪い例」として紹介されているものにすぎません。社会全体がそうとは限らないんです。

ただ、新卒で入社した人は他の会社を知らず、会社=社会だと勘違いしやすいため、「残業代が出ないのは当たり前」という論調に騙されてしまいがちです。

残業代が出ない時間外の勉強会や会議

仕事が終わった後の勉強会や会議がサービス残業扱いになるというケースもあります。

もちろん、強制参加の場合は労働時間とみなされるので残業代が発生してしかるべきです。

「残業代出ませんよね? それなら任意ということでしょうから私は参加しません」とキッパリ断ってよいものなんですが、実際それは難しいですよね。

文句を言ったら、同僚から嫌われるかも…。 上司からの評価が下がるかも…。

なんてことを考えながら、結局は同調圧力に屈して、サービス残業扱いを当たり前のものとして受け入れている人が多いんじゃないでしょうか。

各種制度を利用して残業代を搾取

残業代の出費を抑えるために会社側が使う手口が、「みなし労働時間制(実際の勤務時間に関わらず、あらかじめ定めた時間を勤務したとみなす制度)」の導入です。みなし残業(固定残業代制度)とも言われます。

この制度を口実に残業代を出さない会社が結構多いようですが、みなし労働時間制であっても、所定労働時間を過ぎたら残業代を支払わなければなりません。

「みなし労働制だから残業代は出ないよ?」

こんなことを言ってくる会社は、あなたを騙しにかかっています。

ちなみに、「変形労働時間制」や「フレックスタイム制」や「年俸制」であっても同様に所定労働時間を超えたら残業代を支払う義務があります。

大企業はサービス残業が少ないはずなのに…

大企業や上場企業はサービス残業が少ない傾向があります。

有名企業ともなると、国に注目されます。有価証券報告書を提出して決算情報を公開しなきゃいけなかったり、国からの調査が入ったりするので、会社全体で違法就労をさせていたらバレるし、それなりのお咎めもあります。

そのため、会社全体としては「残業は申告してね、残業代を払うから」というスタンスなんですが、それでも残業代が出ないことがあります。

その理由は、部署ごとに申告しているからです。

上司がサービス残業をさせたいと思ったら、申告しなければいいだけの話。上層部にバレないようにタイムカードを誤魔化したり、職場の電気を消して仕事をしたりするわけです。

某大企業の社員が「正直にタイムカードを押すと過重労働になってしまう。そうなると上司から怒られるので、ほふく前進で入館ゲートをバレずに通過して残業時間を意図的に減らしていた」という話を見かけたことがありますが、上司が圧力をかけて残業を無きものにしているケースも多いようです。

サービス残業によってあなたはどれだけ損しているのか?

残業代が出ない会社で働くことでどれだけ損をしているか、「給料」を基準に考えてみましょう。

前章で紹介したデータによると、サービス残業の時間平均は1ヶ月あたり約16時間。この支払われるべきなのに支払われない残業代はいくらになるのか計算してみます。

年間休日日数は120日、1日の所定労働時間を8時間とし、「1時間あたりの賃金」を基に、16時間分の残業代を算出するとこうなりました。

  • 月給20万円の場合:約24,500円
  • 月給25万円の場合:約30,600円
  • 月給30万円の場合:約36,800円

平均サービス残業時間で計算してみても、結構な金額になりますよね。

ちなみに、月60時間分の残業代はこうなります。

  • 月給20万円の場合:約92,000円
  • 月給25万円の場合:約115,000円
  • 月給30万円の場合:約138,000円

これが5年・10年・20年と続いたらものすごい額を損してることになります。

早めに対策を打ちましょう。真っ先に浮かぶ対処法は「転職」ですが、次の章ではまず転職以外の対処法から紹介します。

転職せずに残業出ない問題を解決する方法【リスク・デメリットあり】

残業を拒否する

サービス残業はそもそもが違法なので拒否できます。

サービス残業を断るとクビになるのでは? と思うかもしれませんが、基本的にこれは解雇の理由にならないんです。労働契約法第十六条により「解雇は客観性と合理性を欠き、社会通念上当然のことだと認められない場合は、無効にする」と定められています。

サービス残業という違法行為を断るのは社会通念上当然のことであり、これを理由にして解雇するのは客観性も合理性も欠けることです。

つまり、解雇まではされない可能性が高く、仮に解雇を言い渡されたとしても正面から戦えばこちらが有利になります。

ただし、拒否した場合には、職場内に居づらくなったり嫌がらせをされたりする可能性があることは否めないんです。

それでも大丈夫だという覚悟のある人以外には、拒否はおすすめできません。

違法行為として告発する

サービス残業は違法なので、もちろん告発も可能です。

告発する場合に必要となるのは「サービス残業をさせられた証拠」です。これは「残業時間の証拠」と「給料の証拠」の二つが必要になります。

残業時間の証拠はたとえばタイムカードや業務日報、パソコンのログオン記録・書類の作成日時などですね。

給料の証拠は給与明細が基本です。これら二つを照らし合わせたとき「残業をしているのに残業代がしっかり出ていない」ということが証明されます。

証拠を集めて準備ができたら、次の3つのいずれかの方法で告発しましょう。

まず、会社のコンプライアンス窓口などに相談する方法です。

一番手軽な方法ではありますが、小規模の会社だとこういった窓口がない場合もあります。存在したとしても所詮は会社内の組織なので握りつぶされる可能性もゼロではありません。

続いて、労働基準監督署に相談するという方法があります。

明かな法律違反行為になるので、証拠さえそろっていれば対応してくれる可能性が高いです。

また、残業代を取り返すだけなら自分で会社に対して残業代の請求書を送る方法もあります。サービス残業が会社ぐるみではなく、部署単位で行われている場合には効果が発揮される可能性が高いです。

うまくいけば「サビ残がある実態」に気づいて何らかの対処をしてくれるかもしれませんよ。

ただし、以上の方法を使ったとしても告発が受け入れられる確証はありません。

受け入れられなかった場合は、孤立したり上司から酷い嫌がらせをされたりする可能性が高いです。職場に居づらくなるかもしれません。

結局のところ、サービス残業を拒否したり告発したりするのはリスクが高いです。

それよりも、転職してサービス残業をしなくてもいい会社で働く方が、デメリットが小さくメリットが大きいのではないでしょうか。

残業代が出る会社への転職を成功させるには?

残業代が出る会社を狙って転職するのは、結構難しいです。

企業は平気で嘘をつきますから。

「求人先企業の入ってるビルに行き、電気がついてるか確認する」など古典的な確認方法はありますが、骨が折れます。それに、電気を消して残業をする会社もあるので確実性は低いです。

社員の口コミを調べるという方法もありますが、あくまでも匿名の投稿なので、真実という確証はありません。

そこで、転職エージェントを使うことをオススメします。

転職エージェントは求人先企業の調査を独自に行っており、残業代をしっかり支払っているかなどを把握しています。サービス残業をしたくないと言えば、サービス残業がない会社の求人を選んで紹介してもらえます。

ちなみに、せっかく転職エージェントを利用するなら、いっそのこと残業がない会社や残業が少ない会社を狙うのもいいかもしれませんね。扱っている求人数がとても多いので、全然不可能なことじゃないですよ!

他にも、仕事の大変さと給料のバランスを取ることを意識して求人を探したり、休日数が多い求人を探したり、転職先探しのアプローチはいろいろあります。

その辺りもアドバイザーに相談することができるので、今はまだ転職するか迷っている人もまずは相談だけでもしてみてはいかがでしょうか。

※転職エージェントについては以下の記事で詳しく解説しています↓

仕事や会社を辞めたい気持ちが少しでもある人へ
ヒサダ

はじめまして。当ブログの管理人ヒサダです。

僕がこのブログに訪れたすべての皆さんに伝えたいこと…

それは、「仕事や会社を辞めたい気持ちが少しでもある人は、すぐに転職活動を始めるべき」ということです。

転職という選択に対して消極的な印象を持っていた僕がそう思うようになったのは、僕自身、転職したことで人生が好転したからです。

  • 転職を決断する勇気が出ない
  • この程度の悩みなら我慢したほうがいいんじゃないか
  • 転職後の自分をイメージできない
  • 辞めることを言い出しにくい
  • 自分の年齢や能力で転職成功できるか不安
  • 他の業種・職種に転職したいけど、どうすればいいかわからない

これは転職を考えている人なら誰しもが感じることだと思います。

でも、一昔前とは違って今は転職支援サービスがとても充実しているので、気軽に質の高い転職活動ができるようになっています。それに、転職活動を始めること自体には何のリスクもありません。むしろ早めに動き出しておくことは、いざというときの備えとしてメリットしかありません。

だから、悩みや不満の大小に関わらず、自分の人生が今より良くなることに希望を持って、自分なりの形で転職活動を始めてほしいです。

僕がおすすめしている転職支援サービスは無料の転職エージェントです。就業相談から求人紹介、採用対策まで、転職活動全般をサポートしてくれるサービスです。僕も実際に利用して転職を成功させました。

そして、数多くある転職エージェントの中で1番おすすめなのはマイナビエージェント。当ブログで150人を対象に行ったアンケート調査で評価が最も高かった転職エージェントです。

アンケート調査の詳細やその他のおすすめ転職エージェントはコチラの記事をご覧ください↓

上記のページでは、転職エージェント利用者の口コミや、転職活動を早めに始めるメリットなども紹介しています。

仕事に対して漠然とした悩みを抱えている人も動き出すきっかけが見つかるかもしれません。ぜひチェックしてみてください!

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