「あの…うちの会社って残業代出ないんですか?」

恐る恐る上司に聞いてみたら、こんな返事がきた。「残業代? 出ないのなんか当たり前だよ。それがうちの方針だからさ。周りもこんなだと思うよ?」と。ブラック企業やサービス残業が当たり前という風土の会社は、みんな口をそろえて同じことを言うんですよ。

会社の方針だから、周りもそうだから…と。

ただ! 納得しちゃダメですよ? そんなのは詭弁ですからね。

周りもそう…本当にそう?

残業代が出ないのなんて当たり前だと豪語する会社は「残業代が出ない会社が多い」という論調で、社員を納得させようとします。新卒の場合は、結構騙されるんですよね。まだ「他の会社」なんてよくわかっていないから。

ただ、他の会社に入社した大学の同期や高校・中学の友人なんかに聞いてみてください。「うちの会社も残業代出ないんだよ!」と愚痴大会に発展することもあるでしょうが、「はあ!? 残業代は出るのが普通だっての!」と反論されることも多いはずです。

確かに、近年ブラック企業が話題に上っていて「サービス残業が当たり前」のような印象を受けます。

しかし、それは「悪い例」として紹介されているものにすぎません。ブラック企業はその会社がブラックなのであって、それが社会全体同じとは限らないんです。ただ、新卒で入社した人は他の会社を知らず、会社=社会だと勘違いしやすいため、「残業代が出ないのは当たり前」という論調に騙されがちになります。

騙されないでください、残業代は出るのが当たり前なんです。

洗脳される前に抜け出さないと危険

残業代を出さない会社は、そのほとんどが違法です。事業所外みなし労働制を適用可能な職場で、実際の残業時間がみなし労働時間を超えていない場合は別途残業代を支給しなくても違法にはなりませんが、稀な例だと思います。

現代社会に蔓延るサービス残業のほとんどは、違法であると思ってください。

上の人間は「サービス残業をすることが会社のためになり、会社に尽くすことが自分のためにもなる」と言って、社員を洗脳しようとします。確かに、昔はサービス残業が自分のためになるという側面もありました。

サービス残業やサービス休日出勤で会社に対して忠誠心を見せ、その対価として出世や高い年収を得ていたんです。その時代を生きた人が、今は上司や会社の上層部となって若い人材を動かしています。

ただ、それは終身雇用が当たり前だったから成立したことですよね。

今は昭和やバブル期じゃないんだよ!? 平成だよ!

今は終身雇用なんて夢物語と言われています。大企業ですらリストラを行うことがあるほどに、正社員という身分が安定しているというのは幻想に近いものとなりました。

そんな現代において、サービス残業が出世や高年収という形で報われるということはなかなかありません。現在のサービス残業は、労働力の搾取に他ならないんです!

だから、会社にどう言われても耳を貸す必要はありませんよ。

洗脳されて搾取され、絞りつくされ抜け殻になる前に、転職したほうが身のためです。

残業代が出る会社に転職するにはどうしたらいい?

残業代が出る会社に転職する…というよりも、残業代が出ない会社を避けるという方が正しいですね。残業代が出る方が普通で、当たり前なんだから。

ただ、求人情報にはどこも残業代に関しては書いていません。残業時間に関しては書かれていますが、実は残業時間は実際より少な目に書かれてることが多いです。求人情報だけで残業時間の長さや、残業代の有無を判断するのは非常に困難。

だって求人は「広告」だから! 悪いことは書きません。

それを判断するためには、企業の人事ではない第三者に話を聞くしかないんです。その第三者となり得るのは、転職エージェントと社員の口コミ投稿サイト。

転職エージェントは付き合いのある会社の情報や、職場の情報がデータとして記録されています。その中には、訪問したキャリアコンサルタントが感じた雰囲気や、見た職場の実態なんかも記録されているんです。

キャリアコンサルタントの仕事は「転職者と求人先のマッチング」だから、基本的に転職者の嫌がるような職場はオススメしてきません。転職後にミスマッチが発覚したら、転職エージェントの信頼が落ちますからね。

だから、情報も信頼できます。

社員の口コミサイトに関しては信ぴょう性が薄いものの、サービス残業が当たり前という口コミを多数見た時点でその会社を避けるようにするという使い方が出来るのでオススメです。

こういうネガティブ要素を調べるのには、とても役立ちますよ。

転職ついでに残業が少ない会社に転職してみては?

残業代が出ないというのも大事な要素ですが、それと同じくらい大事なのが「残業が少ないこと」ですよね。残業代による給料の上乗せよりも、自由な時間が取れることの方が大事だと考える人は近年とても多くなってきているように思います。

僕自身もそうだから。

お金は努力で増やすことができるけど、時間は増やせないからねえ。時は金なりなんて言うけれど、時間はお金と同列に語ることができないほど大事なものです。

だから「残業時間が短いこと」はめちゃくちゃ大事。

転職エージェントや口コミサイトを使って「残業時間が短い職場」を探すのもいいですが、現在の仕事に愛着が無いのであれば「平均残業時間が短い業界」を探すのもアリです。

どうしても「職種全体で残業が当たり前の業界」というのがありますからね。

逆に残業の少ない業界や職業もあります。

残業が少ないのは「スポーツ関連施設」「メーカー」「ホテルや旅館」といった業界です。残業が少ない業界の共通点は「シフトが決められていること」でしょうか。メーカーやホテル・旅館は交代制でしっかり時間が決められているから、残業時間に限りがあります。

スポーツ関係の施設も営業時間とシフトが決められているので、際限なく残業をすることは難しいです。

シフト勤務はそれはそれで大変な部分もありますが、残業代が出ることと残業が短いこと両方を重視したいのならオススメですよ。

残業代だけを重視するにしても、残業が短い業界を探すにしても、大切な考えはひとつ。

「残業は当たりまえじゃないし、サービス残業なんてもってのほか!」