薄れゆく日本の第一次産業の一角を担う水産業! おさかな大好きな僕としては、この仕事に興味を持ってくれた人には「ありがてえ」の一言しか出ません。水産業への未経験転職に少しでも興味があるのなら、どうぞこのまま読み進めてみてください。

「ありがてえ」以外の言葉を絞り出して、未経験者が水産業への転職を考えるときに知っておくべく知識をまとめてみましたから。

水産業の仕事内容とは?【漁業・水産加工業】

水産業の仕事内容…と言っても、水産業には主に漁業と水産加工業とがあるわけです。ここでは漁業と水産加工業とに分けて、それぞれの仕事内容をザックリと語りたいと思います。世界よ、これが日本の水産業だ!

1.漁業の仕事をまとめてみた

漁業の仕事というと、まず思い浮かぶのは漁師でしょうか。

漁師と言っても「遠洋」「沿岸」「沖合」「海面養殖」の4種類があります。さらにその中でも何を獲るかによって種類が分かれていることもあるんです。

遠洋漁業は海外の海にまで向かうことになり、かなり長期間船に乗っていることになりますね。主にマグロとかカツオとかを獲ります。

沿岸は対極的に「日帰り」で獲れる魚を獲り、沖合は200海里以内の往復2~3日かかる漁をするんです。海面養殖はその名の通り。

漁師の仕事のスケジュールは、それぞれで異なります。

ここでは一番わかりやすい「沿岸漁業」の漁師を例にとってみましょう。

  • 早朝3時ごろ起床後、港で出港準備。
  • 早朝4時ごろ出港
  • 漁を行う
  • 9時くらいには帰港して魚の選別と仕分け作業
  • 漁具のメンテナンス・翌日の漁場管理・船の整備
  • 14時頃に業務終了

漁師の朝は早い。

定置網漁業の場合は早朝1時台に集合して出港し、早朝3時台に帰港・選別を行い、競りの準備をします。最後に船・網・漁具の整備を行うのは同じですね。

沿岸の仕事だと、基本的には「早朝に始まり、昼に終わる」スケジュールが多いです。

また、漁業には漁協も関わっています。

  • 総務…漁協内部の仕事、漁業者への指導および連絡
  • 販売…市場での販売や競り
  • 購買…漁業に使う資材や道具の仕入れおよび販売・給油など
  • 信用…融資など
  • 共済…漁の生産物・漁業施設・船などの保険、一般的な生命保険など保険業務
  • 種苗…育成と放流(主に鮭・アワビ・ワカメなど)

漁協の仕事の中で漁業とかかわりが深いのが、上記の仕事です。

漁業関係の仕事と言っても、色々ありますよね。漁師か漁協か、それらの中でどの仕事をするのか…じっくり考えて選ぶ必要がありそうです。

2.水産加工業の仕事をまとめてみた

水産加工食品というと、缶詰・練り物・乾物などがそうですね。

水産加工業の仕事は、そういった水産加工食品を作ること。

まず、仕入れた水産物の内臓などを取り出す加工作業があります。その次に商品を調理する工程があり、続いて包装・検品・出荷と続いていくわけです。この作業の順番は何を生産するかによって変わる場合があります。

また、水産加工会社の求人は本社勤務よりも、そういった工場での仕事の求人が圧倒的な数を占めているので注意が必要です。

工場での仕事は一般的な食品工場の仕事と似ており、食品工場経験者にとっては馴染みやすいでしょう。

ライン作業となるところが多いため、かなりの単純作業になります。

ただ、水産加工食品の中でも明太子を作る工場の中には、ライン作業ではないことも多いです。男性は加工と調理を担当し、女性は検品・包装などを担当するという風に性別で作業が分かれているケースもあります。

具体的な仕事内容は「何を作る会社かにより大きく異なる」ため、求人をよくチェックすることが大事です。

水産業に転職するときのポイント

水産業に未経験から転職するときには、知っておくべきポイントが2点あります。それらを知ることにより、転職成功にグッと近くなるわけです。転職するかを判断するためにも、転職を成功させるためにも、しっかりチェックしておきましょう。

1.水産業に向いてる人を見てみよう

漁業に向いてる人の特徴。

  • 体力のある人
  • 起きてすぐ行動できる人
  • 生物学に興味を持っている人
  • 気象学に興味を持っている人
  • 勉強が好きな人
  • 船が好き、海が好き
  • 協調性が高い人
  • コミュ力が高い人
  • ガンガン稼ぎたい人

漁業…特に漁師の仕事は体力勝負なのは、もう言うまでもないことでしょう。

起きてすぐ行動が大事というのは、「仕事の時間があまりに早い」ために起床時刻から仕事開始時間までの時間が短くなりがちなためです。寝起きが超弱いという人は、漁業に向いていません。

漁師だけじゃなく、漁協の仕事も朝が早いことが多いので同じく向いていないでしょう。

また、生物学の知識があると漁が圧倒的に捗りますし、養殖とか種苗部の仕事とかに興味があるのなら必要な知識です。漁には気象も関係しているため、気象学に興味があるというのも大事なことだと思います。

何よりもそれらを勉強するのが苦にならないという素質が、必要です。

漁業は意外と勉強に告ぐ勉強! 体力と勉強が物を言う世界。

あとは、協調性とコミュ力。

「仕事は見て聞いて覚えろ」というのが、漁業では一般的ですから。先輩に教えを乞うためのコミュ力は必須となります。

水産加工業に向いてる人の特徴。

  • 同じ作業の繰り返しが苦にならない人
  • 臭いが気にならない人
  • 几帳面な人
  • 積極性が高い人

水産加工業の中でも特に工場は同じ作業の繰り返しだし、臭いがかなりきついです。死んだ魚特有の嫌な臭いがするため、臭いに敏感な人にとっては地獄の窯の中にいるような感覚になります。

また、几帳面な人はかなり有利です。

仕事には正確性が必要だし、検品するには几帳面な性格がかなり活きます。

仕事は見て聞いてやって覚えろというのは水産加工の現場においてもかなり根付いている文化なので、積極性も必要です。

2.水産業への転職に有利・必要な資格まとめ

  • フォークリフト
  • 大型自動車免許
  • 小型船舶操縦士
  • 漁業無線免許
  • 水産練り製品製造技能士

漁港や水産加工工場ではフォークリフトを使うため、免許があると便利です。大型自動車もよく使うし、小型船舶免許は取得していれば船の運転ができるため重宝されます。独立するのなら、絶対に必要な免許ですね。

沿岸漁業の運転には「1級小型船舶操縦士」の免許と「2級海上特殊無線技士」の資格が必要になるので、覚えておきましょう。

水産練り製品製造技能士というのは、練り物に関するスペシャリストです。

水産加工品の製造における知識と技能を幅広く学ぶことができます。資格を持っていると未経験者だけど即戦力になるということをアピールできるため、圧倒的に有利です。

また、工場だけでなく商品開発の仕事への道も開けます。

転職エージェントに相談しよう

水産業は、結構特殊な業界です。

特に漁師になるのなら求人を得る方法も特殊だし、場合によっては就業支援などを探す必要も出てくると思います。そもそも転職する踏ん切りをつけるのも、結構難しいですよね。それさえできてしまえば、漁師への転職は案外難しくないんですが…。

また、水産加工業に転職するときにも不安はたくさんあるでしょう。

それらを解消するため、まずは転職エージェントに相談してみよう。

相談した結果をもとにして「本当に水産業に転職するか」を真剣に考え、決断を下すことで、自分の人生をよりよくできるのではないでしょうか。