司法書士補助者を辞めたい? それなら一般企業に転職しよう。
よく事務員と間違われがちな仕事だけど、各種届出を出さないと仕事ができないという特殊な立場なのが司法書士補助者ですよね。ただ、その仕事の始めにくさと、仕事内容の専門性の高さには合わないほど低い待遇に悩む人が多いんです。
そんな司法書士補助者から転職するときは、一般企業が吉! 辛い仕事からさよならできるオススメ転職先を語りたいと思います。
司法書士補助者は責任が重めなのに、待遇が低い
司法書士補助者の仕事は、責任がめっちゃ重いですよねえ。司法書士の補助的な仕事をして、登記制作とか裁判所提出書類を作るとか、裁判所などに出向いて手続きをするとか…。とにかく責任重大な仕事なんです。しかも、業務量が多くて幅が広い!
特に外回りのプレッシャーはハンパじゃないですよねえ。登記書類を法務局に提出するとき、一日に何箇所・何十箇所も回ることがあると思います。いろいろな人の権利書や印鑑証明などという重要書類を預かり、さまざまな場所を回る…考えただけで恐ろしいことです。胃が痛くなりそう…。
営業職の外回りとは、「外回り」という言葉の重みが違いますね。
しかも、朝一番に事務所を出ても全部提出し終わると日が暮れるという時間がかかる仕事でもあるんだ。
当然仕事は登記書類の作成と提出だけじゃないから、事務所に帰ってからまた仕事をすることもあり、残業が多くなるんですよねえ。残業が多くなるためか、みなし残業を導入する事務所も近年は増えているようで、みなし残業時間を越えた分の支払いをしないというトラブルも多発しています。
また、「ボーナスあるよー」と言って募集していたのに、実際はボーナスなんて貰えなかったというトラブルも多いんですよ。司法書士という法に関する仕事をしているにも関わらず、雇用関係のトラブルが多いというのも司法書士事務所の特徴かもしれません。
いやな特徴だなあ、オイ。
司法書士補助者は責任が重い割には、事務所内の立場は良くありません。当然給料も高くはなく、普通の事務員と同等くらいの待遇で、知識がある人をいいように使い倒しているという印象があります。
事務のほうが良いのでは?
司法書士補助者の仕事の辛い部分を調べていて個人的に思ったのが、これは事務のほうが良いのではないかということです。
司法書士補助者を辞めたいと思っている人はわかっていると思いますが、その待遇は事務員並みなんですよね。ボーナスが貰えなかったりみなし残業があったりする分、一般企業の一般事務より待遇が悪いと言える可能性すらあります。
というか、一般企業と比べたらほぼ確実に待遇が低いですよ。
その割に専門性が高いし、残業があるし…。
これもう、一般事務に転職した方が幸せになれるんじゃないかなあと思います。一般事務は業務内容の専門性は低いですが、給料は特別高くなければ低くもなく、バランスが取れているんです。残業もほとんどありませんし、ボーナスは普通に出ます。
営業などに比べるとボーナスも低めではありますけどね。
それでも貰えないよりは絶対いい。
専門性の高い仕事がしたいというわけじゃないのなら、一般事務オススメです。
有資格の補助者が別の司法書士事務所に転職するなら…
司法書士補助者の中には、司法書士登録をしてもらいたいと思っている有資格者もいると思います。だけど、事務所トップの司法書士はなかなか補助者を司法書士登録しようとしません。
決済件数が少なめの事務所だと、司法書士登録させる必要がないから、有資格者の補助者としてそばに置いておきたいんです。
そのほうが都合がいいんだ。
また、司法書士事務所は開業者のトップが優位に立って運営しているところが多い印象があります。ワンマン経営みたいな運営方法が、違和感なく行われているんです。「個人事務所」の多くがそうなりがちなんですけどね。
開業者とその補助者たち、みたいな立ち居地になりますから。
司法書士の資格を持っているなら、決済件数が多い事務所に転職しよう。
決済件数が多いところは司法書士の人数を増やす必要があるため、司法書士登録させてもらえる可能性が高いです。それに、司法書士の人数が多くなればなるほどワンマン的な傾向も薄れていきます。開業者と同等に近い権限を持つ司法書士の人数が多いため、意見しやすいんです。
司法書士登録している人が少なければ、開業者の独壇場になるためワンマン化するわけだし…。
司法書士登録をしたいなら、決済件数が多い大きい事務所が、オススメです。
司法書士補助者からの転職にオススメの一般企業部署
司法書士補助者から転職するとき、一般事務の仕事がオススメだと語りました。だけど、司法書士補助者からの転職先に選びやすい一般企業の仕事は、一般事務以外にもあります。僕なりに考えた、司法書士補助者にオススメの転職先が、これだ!
- 一般事務
- 営業事務
- 総務部
- 法務部(有資格者ならなお良い)
司法書士補助者の「補助者」という側面に注目してみたんですよ。
そこに注目すると、営業事務と総務の仕事が合うと気づくんだ…!
営業事務の仕事は、営業職の補助です。営業に必要な書類の整理をしたり、時には作成をしたり、電話応対などをします。書類仕事が落ち着いているときにはテレアポをすることもありますが、そこは会社によりけりですねえ。テレアポを営業事務にさせない会社もあります。
司法書士補助者として、司法書士のサポートをしてきた経験が活きると思うんですよ。
営業職が気持ちよく働けるように、時には考えを先回りしながら仕事をするというのは、未経験からだと最初はなかなか難しいものです。司法書士の補助を経験したあなたなら、「営業」という仕事のことがわかってきたと同時に先回りができるようになるでしょう。たぶん、司法書士よりも営業職のほうが考えを読みやすいと思います。
自虐みたいだけど、専門性低いし…。
総務の仕事は、「みんなのサポート」みたいな感じです。総務は、社内の全部の部署とかかわりを持ちます。そこには会社の舵取りをしている経営陣も含まれるんですよ。社内全体を客観的に見渡す「会社の目」としての役割が総務に求められています。
具体的な仕事内容は、「ほかの部署では扱わないけど、必要なしごと」です。
そう、何でも屋!
必要な適正は「他部署の目線に立つこと」と、「部署間をうまくつなげること」と、「サポート役としての公正な視点」の三つです。これは、司法書士補助者として「司法書士やクライアントの目線に立って」「さまざまな役所をつなげて」「サポート役に徹してきた」人には、ぴったりな仕事なのでは?
また、資格を活かして法務部という手もあります。
必ず資格が必要なわけではなく、補助者の経験があれば優遇されるかもしれませんけどね。資格があれば確実に優遇され、転職活動も比較的楽になるんじゃないでしょうか。
とにかく、司法書士補助者に一番言いたいことをひとつ挙げるとしたら――。
サポート経験を活かして、一般企業で働こう!