営業事務の仕事は辛い。
「事務=楽」というイメージを持っている人がいますがとんでもない!
営業職の僕はいつも営業事務に助けられてるので、その仕事の大変さがわかります。実際に「営業事務を辞めたい」と言っている人も数多く見てきました。
というわけで今回は、営業事務ならではの悩みを分析しながら、営業事務から転職するなら転職先はどこがいいのか掘り下げていきたいと思います。
ぜひ参考にしてみてください!
営業事務を辞めたい理由で多いのは?
事務? 電話受付じゃないか!
営業事務は、事務職です。
最初から当たり前のことを書いてしまったと思ったんですが、結構的を射ていると思いませんか? この仕事、事務職とは名ばかりで電話受付とテレアポばかりさせられることが多いんですよねえ。
本職の営業マンたちに非効率なテレアポを任せるのは得策ではないと気付いている会社が、営業には外回りをさせ、営業所にいる営業事務にテレアポをさせるという。くぅー、賢い! 賢いけど、営業事務には迷惑だ。
イメージしていた仕事と違うじゃないか!
思っていた仕事と現実の仕事内容とのギャップに苦しみ、辞めたいと思う人はめちゃくちゃ多いんです。
仕事のペース配分ができない!
営業事務の仕事は、営業の仕事と直結しています。営業職が無理なスケジュールに苦しめられたら、営業事務も同様に無理なスケジュールに苦しめられるんですよね。
急な対応を余儀なくされることも多く、「やっと帰れるわー」と思ったら「明日の朝までにこの書類お願い」と言われて「なん…だと…?」と絶望する。
自分自身で仕事のペース配分をすることが出来ず、辛いという人は多いと思います。
事務職のわりに責任重め!
営業事務の仕事は、対応力とスピードが求められると同時に正確性が求められます。さらに、一度に多くの仕事が降りかかることも多いですよね。だけど、そこでミスをしてしまうと客が怒って「契約は取りやめだ!」と言う可能性もある。
営業と直結しているから、かなりのプレッシャーになりますよねえ。
事務職と言うには責任重大過ぎて辞めたいという人も多いです。
担当の営業職と反りが合わない!
営業事務を採用している会社は、営業ひとりあたり営業事務ひとりという体制が一般的。そうでない会社はそもそも営業事務がいないという、0と1しかないような仕事です。
担当の営業さんと反りが合わないとなると、途端に仕事が辛くなります。反りが合わない人のサポートをするなんて、精神的に大きな苦痛になるでしょう。
それだけで、もう仕事したくないとか辞めたいとか会社に行きたくないとか思っても、誰も文句は言えません。
「おい営業マン、いい加減にしろ!」営業事務を辞めた人の話
僕の知り合い…というか以前いたブラック企業に、キレた営業事務がいたんですよ。
営業事務の仕事は、担当する営業職に左右されます。メイン業務は営業職のサポートだから、担当営業職との関係は密接になるわけです。密接にならなければ、いけないんだ! 望むと望まないとにかかわらず。
だから、合わない人だと本当に辛い。
しかも、営業職の中には営業事務を下に見ている人も多く、営業から「これやっといて」と仕事を押し付けられることが多いんですよね。もともと営業事務の仕事量も多いのに、押し付けられるし、サポートする立場という関係上強く断れない…。
僕の前いた会社の営業事務も、そんな仕事の押し付けに苦しめられていました。
営業先に対する交渉・依頼ごとの押し付け、営業戦略の作成などの仕事の押し付け…。ちょっとした書類仕事じゃなく、結構重要なことまで押し付けてくる営業マン。
その仕事を肩代わりして契約が取れたということも、たくさんありました。だけど、営業事務には一円も入ってこない! その営業事務の子は同期入社だったから、僕によく愚痴ってました。
「こんなのって、おかしいでしょ!? 私のおかげで契約取れたのに。くれよ、金をよ…!」
上司も営業事務の働きは、見て見ぬふり。
その割にはテレアポなどの非効率的営業活動をさせられる日々。契約取れても、営業職じゃないから歩合は付かないと言われる理不尽さ。営業職に対するクレームを肩代わりする精神的苦痛…!
そんな毎日に耐えかねたのか、ある日プッツンと彼女はキレました。
「いい加減にしろよ、営業マン…! お前らだけ忙しいみたいに思ってんじゃねえぞ! 私らがいなかったら満足に仕事もできない癖によ」
職場中に響く怒声、あんぐりと口を開ける担当営業マンたち。
その翌日から、彼女は会社に来なくなりました。
後々話を聞いてみると、「辞めてよかった、スッキリした。今は営業やってるよ」と元気ハツラツとしていました。
僕が、彼女を見ていて思ったのが、営業事務が辛い仕事なのは「立場がハッキリしないから」なのではないかということです。
営業職のようでもあり、事務職のようでもある。
時にはそれがこの仕事の魅力ともなりえるわけですが、逆にそれが悩みの種になっていることが多い。曖昧な仕事だからテレアポ営業など、事務所にいながらできる営業活動をすることになるし、曖昧な仕事だから営業職の仕事の肩代わりなども発生する。
彼女に「営業事務の仕事とは何だと思う?」と聞いたところ、「よくわからない」という回答がきたんです。
よくわからないというのが、ある意味正しいのかもしれませんね。
結局、この曖昧さが営業事務を苦しめるだと思います。
営業事務に向いているのはこんな人。向いてない人は転職を
- 人を支えるのが好きな人
- 人の考えを読むことのできる人
- とにかく明るい人
- 柔軟性のある人
- 人に合わせることのできる人
- 責任感のある人
営業事務は、営業を支える仕事です。
前線に出てバンバン銃を撃ちまくりたい人よりも、自軍陣営にて指示・管制・治療などがしたい人に向いています。RPGで言うところのヒーラー役、ドラマで言うところのわき役・バイプレイヤーです。
また、人の考えを読む力はとてもとても大事。
営業の考えを先読みすることができれば、細やかなサポートができます。クライアントの考えを先読みすれば、効果的な一手を打ち営業成績に貢献できますよね。
さまざまなトラブルが起こる可能性があるため、柔軟性がある人も営業事務に向いていますね。
営業事務は貢献度が高い仕事だから、その分責任感も欲しいところ。
これらの特徴に当てはまらない人は、営業事務に向いてない可能性が高いので、今後の仕事人生を考えて、早めに転職を決断したほうが良いと思います。
転職先は事務職繋がり? 営業繋がり? はたまたそれ以外?
営業事務が立場をハッキリさせるには、まず二つの選択肢が目の前にあります。
あ、一般事務と営業職だ…!
営業事務の「事務仕事」という側面を強めるか、営業という側面を強めるか。
一般事務を転職先に選ぶメリットは、仕事量が給料に見合うものになるということと、残業が少なくなるということです。営業事務で培ったコミュニケーション能力も活かせますし、サポート業務に終始しています。
営業職を転職先に選ぶメリットは、給料が高くなることと、仕事が正当に評価されやすいことですねえ。残業はホワイト企業に転職するとそれほど多くはありませんが、事務職より多いことは確かです。
ただ、営業事務も営業に引っ張られて残業をすることがあると思います。
人に引っ張られて残業することになるよりも、自分の仕事で残業をすることになるほうが納得はできるでしょう。今より特別残業が減ることはないかもしれませんが、増えることもないと思います。
それに関しては転職エージェントを利用するなどして、ホワイト求人を見分けることで解決可能です。
また、サポート業務の経験や事務スキル・コミュ力を活かして、事務と営業以外の仕事を転職先に選ぶという道もあると思います。たとえば、サービス業やカウンター販売などですね。
営業事務から転職するとき、大切なのは転職先が「何繋がりの仕事なのか」を考えて計画を立てることだと思います。事務繋がり、営業繋がり、コミュ力必要繋がりなどですね。カウンター販売は営業繋がりとも言えるかもしれません。
とにかく、曖昧な立場の仕事を避けることです。自分が「活かしたい」と思える業務経験や自分のスキルに基づく仕事として、自らの立ち位置をハッキリとさせ白黒つけること。曖昧な立場の仕事は、給料が高くならなければ報われることもなかなかないぞ。
ネット上のあらゆる記事に「曖昧さ回避」という言葉がある。
営業事務を辞めたい人が重視すべきなのは、何よりもそれだ! 曖昧さ回避…!