このご時世、【情報過多による脳のキャパオーバー】【不安や焦燥感、精神的な落ち込み】などが原因で「仕事が手につかない」と悩んでいる人が増えているようです。
ただ、こういう話をすると「甘えだよ!」とかいう敵が現れるんですよねえ。本当にうざい輩です。
断言します。仕事が手につかないとか、やる気がでないのは、甘えではありません。
最悪の場合、うつ病や前うつ状態、新型うつ病、適応障害といった深刻な病気の可能性もあります。
今すぐ対策に向けて行動を起こしましよう。
仕事が手につかない状態を生み出す根本的な原因とは?
仕事が手につかないのには、必ず原因があります。対策を考える前に、仕事が手につかない状態を生み出している根本的な原因を探らないといけません。それは人によっても異なるし、今置かれている状況によっても異なるものです。
そんな原因の例をそれぞれ簡単に紹介しましょう。
マルチタスクで集中力低下
人間の集中には限界があります。
一度に大量の処理をすることはできません。人間の脳というのは、注意力を必要とするタスクを処理しながら他の情報を処理することは出来ないようにできています。エヤル・オフィス博士という神経科学者は、「人間はマルチタスクしてないよ、タスクの切り替えをしているだけだよ」と語っているんです。
やっぱり、マルチタスクを必要とする仕事は人間には無茶なんです。
どれだけタスクの切り替え速度が速く、上手な人だとしても限界があります。マルチタスクは、集中力を鈍らせてしまうんです。
マルチタスクの仕事をしている人は、その仕事自体が「集中できない原因」かもしれませんよ?
家庭の問題があると、気もそぞろに
親との衝突や、パートナーに関する悩み、子どもに関する悩みなどなど…。
家庭の問題というのも、僕らの頭の中を支配してしまう大きな悩みですよね。これも恋愛によって集中できない状態になるのと理屈は同じで、脳がそればかりに支配されているため。一度、家族で話し合う場を設けてみると改善されるのではないでしょうか。
自律神経が乱れている
集中力が続かないとか、仕事が手につかないとか、そういう症状は自律神経が乱れたときの典型的症状です。冒頭で語った「脳が疲れている状態」で、「うつ病・前うつ病」にも繋がってくる状態と言えます。
自律神経が乱れると、交感神経と副交感神経の切り替わりスイッチが壊れるんです。
眠りたいときに興奮状態になり眠ることができなかったり、集中して仕事すべきときに眠くなったりやる気が出なかったりするのは、そのスイッチの故障のせいと言えます。
責任感が強すぎるのかもしれない
もしかして、あなたは責任感が強すぎるのかもしれません。
仕事の責任感、「自分がやらなきゃ」というのを敏感に感じ取り過ぎているがために、心が疲れているんだと思います。責任感というのはそのまま精神へのプレッシャーになり、ストレスになってしまうんです。
責任感から仕事を頑張ってきたタイプの人は、たまに責任から解放される時間を作らないと、仕事が手につかないガス欠状態になるのではないでしょうか。
完璧主義の人…ではないですか?
心にプレッシャーがかかっている…ということで言うなら、完璧主義の人もそうだと思うんです。仕事において完璧を目指すのは理想だけど、完璧を目指すと時間と手間がかかるんですよね。それが正当評価されるならまだしも、仕事が遅いというマイナス評価に繋がりかねません。
スピードと完璧さを両立させようとすると、パンクする。
完璧主義なだけでも心に圧力がかかるし、心はパンクしてしまいます。完璧を目指すと、どうしても気が張った状態が続いてしまうから。
適度に気を抜くことが、大事です。
今の仕事が向いてない可能性もある
向いていない仕事をしているというのも、集中力が欠ける原因になりがちです。向いていない仕事をしているとき、何気ないようなことも「無理をしてしまっている状態」になります。
無理をするとストレスがたまり、頭がぼーっとする状態や集中できない状態を作り出すんです。それに、向いていないことを頑張ってもなかなか報われなくて楽しくないじゃないですか。
向いている仕事を頑張るほうが楽しいし、そのほうが集中力は増すのではないでしょうか。結局、人は自分にとって本当に無理なことはできない生き物なんだと思います。
最近、強く我慢していることがあるのでは?
禁酒・禁煙・過度なダイエットなど、最近何かを強く我慢していませんか?
人の心はゴムボールのようなもので、我慢過ぎる力が強すぎるとかえって爆発してしまいます。爆発するまでに我慢によるストレスが蓄積され、「食べたい飲みたい吸いたい」「やりたいやりたいやりたい!」という欲望がどんどん溜まるわけです。
その欲望の蓄積によるストレスから、仕事が手につかないのではないでしょうか。
自分の欲求に対する制限を、もう少しゆるくしてみると良いと思います。
仕事が手につかない=前うつ状態かもしれない
「現代人は、とにかく脳が疲れている!」と冒頭に書きましたが、実際現代人の多くは脳の疲労を抱えています。昔の仕事は「体を動かすこと」だった。だけど、今はIT革命の末に「仕事は頭を動かすこと」になったんです。
仕事は体力勝負の時代から、仕事は脳をフル回転させる時代。
当然、仕事をして疲れるのは肉体よりも脳になりますよね。特に仕事のストレスが無い状態だとしても、脳が疲れるんです。その上ストレスが多く考えることが無駄に増えるとどうだろう?
仕事の脳疲労+ストレスの脳疲労=脳の過労。
これは「前うつ状態」と呼ばれます。
現代社会は仕事で脳を働かせる時代、さらに現代社会はストレス過多と言われている。だから、現代社会は脳疲労を起こして「前うつ状態」になる人が増えるように出来ているんです。
これを放置すると…。
うつ病になります。
うつ病セルフチェック! 当てはまったら病院行こう
本当に簡単な質問をしてみたいと思います。実際に精神科などで行われる質問やネットで見た質問の中から、僕が「特に重要そうだな」と思ったものだけピックアップしました。
当てはまる部分が多い人は病院に行ってみましょう。
- 休日は何もやる気が起きない
- 集中力の低下を感じる
- 息切れや動機がすることがある
- 寝つきが悪い、または起きられない
- 人と会うのがおっくう
- 鬱々とした気持ちが続く、または頻繁になる
- 常に眠気や体のダルさを感じる
- 風邪をひきやすくて、しかも治りにくい
以上の質問に対して、「あてはまる」「少しあてはまる」「あてはまらない」の三段階でポイントを付けてみてください。「あてはまる」が2ポイント、「少しあてはまる」が1ポイント、「あてはまらない」が0ポイントですよ。
10ポイント以上の方、念のため病院に行ったほうがいいと思います。
健全な状態なら、0~2ポイント。「ストレスあるなあ、辛いわあ」という状態が、3~5ポイント。「脳疲労気味、前うつ病状態かもしれない」という状態が、6~9ポイントです。
10ポイント以上の方、素人判断からしてみてもうつ病の疑いがあります。病院行きましょう。
新型うつ病の可能性もある
よく「甘えだ」と言われてしまうのが、新型うつ病の人です。
実際、今は新型うつ病と呼ばれている症状は、以前まで甘えと言われていたものなんですよ。「本当のうつ病はこういうのだ、お前のは甘えだよ」と、古い人間は新型うつ病の人に対して言います。だけど、「新型うつ病は甘えじゃなくて、これもうつ病の一種」と断言しましょう。
新型うつ病は、「自己主張をあまりしない、他人の目を気にする、良い子ちゃんタイプ」の性格の人がなりやすいとされている病気です。
気分的な症状は、「集中力散漫」「好きなことに対しては明るく元気」「怒りっぽい」「不安が強くなる」などが当てはまります。好きなことに対して元気だから、甘えと捉えられがちなんです。
「本当のうつ病は好きなことも、趣味もできない」とかね。
いやいや、これは新型なんです。
また、昔からのうつ病は「朝から午前中が一番憂鬱、夕方は少しマシ」だけど、新型うつ病は「夕方から夜にかけてが一番憂鬱」という特徴もあります。
他にも、昔からのうつ病は食欲低下気味だけど新型うつ病は加飾気味とか、なんだか真逆の特徴もあるんですよね。だから、昔からのうつ病の症状に詳しい人ほど「これはうつ病じゃないわ」と判断してしまいます。
だけど、違う。
何度も言うけど、これは「新型」うつ病だ。
少しでも「あれ、当てはまるんやないかワイ」と思った人は、念の為病院に行っておいたほうが良いと思います。
仕事が手につかないときの6つの対処法
「仕事が手につかないとか、やる気がでない状態は甘えじゃない」と主張してきたけど、だとしたら、そういう鬱々とした気分を和らげる方法が知りたいですよね。
僕が実践して効果を感じた6つの対処法を紹介するので、ぜひ参考にしてみて下さい。
対処法1 体を動かして考える余裕を無くす
人が悩む原因は、「過去や未来に関して考えてしまうこと」が多いんですよ。今のことは行動することで解決可能だけど、過去や未来はどうにもなりません。
だから、グルグルグルグル考えすぎてしまうんですよ。答えも出ないから、ずっと悩み続けることになる。悩み続けると脳が傷つき、うつになる。
じゃあ、考えすぎないようにすればいいという話ですね。
そこで、利き手と逆の手を使って生活してみて下さい。
利き手以外の手を使うと、意識が手に持っていかれます。たとえば、マウスを逆の手で持ってパソコンをしてみてください。とてもやりづらくて、「今左手でマウスを使っている」ことを意識しながらマウスを操作していると思います。
人は、仕事しているようで「明日どうしよう」とか「これから上司に怒られるのかな」とか、余計なことをアレコレ考えているんですよ。
だから、利き手と逆の手を使って「自分が今何をしているか」を意識することによって「作業しながら別の悩み事を考える」ということを無くすことにより、鬱々とした気分が和らぐんじゃないかという理屈です。
僕も実際、やってみました。
不思議と作業に集中できますよ、これ。パソコンを見ながら「明日の仕事どうしよう」と考えることもなく、パソコンの作業をスムーズに行うことができました。
要は、意識して体を使えということです。
意識して体を動かすと他のことを考える余裕が無いから、過去や未来のことを考えて鬱々とするのをある程度防げるようになるでしょう。
対処法2 我慢してきた「やりたいこと」を思いきりやってみる
強すぎる我慢のために仕事が手につかないケースがあります。
そういう人に今必要なのは、休むことというよりも、欲望の解放です。あなたがこれまで「やりたいけど我慢してきたこと」を一度、思いきり楽しんでみては? 集中力を取り戻すということを抜きにしても、たまにガス抜きしてあげないと心はダメージを受けますからね。
旅行がしたいなら有給休暇を取得してどこかに出かけて、美味しいものを食べて美しい景色を見て美味しい酒を飲んでお風呂に入ってグッスリ寝よう!
ダイエット中だからジャンクフードを控えているという人も、一日思いきりピザを食べるくらいは許されます。
脂肪がつくのは日々の積み重ねだから、その程度で人は太りません。
禁煙中の人や禁酒中の人は、たばこやお酒の代わりになるものを見つけてみては? たばこならVAPEが代わりになるし、お酒なら僕は炭酸水を代わりに飲むことをオススメします。
あとは、他に熱中できることを見つければ、不思議とお酒を飲みたいという意欲も減るものです。我慢できなくて集中力が減るということは、少なくともなくなります。
対処法3 意識的に人を頼るようにする
完璧主義の人、責任を感じすぎる人は、仕事で人を頼ることを覚えましょう。
自分ひとりで何とかしようとするのは、これからの仕事生活で不要になることです。仕事というのは作業自体は一人で行えるものだとしても、仕事全体が一人きりで完結することはありません。
たとえば、システムエンジニアの仕事もデザイナーやディレクター・営業職たちと一緒に、プロジェクトを作り上げます。事務職も、一人ひとりの作業は独立しているようでも全体で見れば全部一つの流れなんですよね。
仕事は絶対、一人ではできません。
また、これから先、人の上に立つようなことがあったとき、部下を頼らない上司は信用されません。
どのみち、ここで人を頼ることを覚えた方が良いわけです。最初は、人を頼ることにストレスを感じるかもしれませんが、慣れると人を頼ったほうが精神的にも体力的にも楽になりますよ。
頼り頼られが、仕事と人生の基本だと僕は思います。
対処法4 バランスよく栄養を摂る
集中力には、栄養も関係します。
人間のエネルギー消費量の20%を脳が占めていると言います。一番大きいのが骨格筋22%、続いて肝臓21%、そして脳が20%というわけです。人間のあらゆる臓器の中で三番目にエネルギーがかかるのだから、まず「たくさんエネルギーをとること」が大事!
朝食・昼食・晩御飯どれも抜いてはいけません。
三食しっかり食べることが集中の源です!
あとは、栄養バランスを整えることも大事です。ビタミン・ミネラルを摂り、良質なたんぱく質を摂って集中力を高める効果があるレシチンも摂りましょう。
タンパク質はゆで卵、レシチンは納豆に豊富に含まれます。朝食に、ご飯・納豆・ゆで卵を食べるとちょうど良さそうです。あとはミニサラダでもつけてビタミンをとり、足りない分はサプリメントで補ってみてください。
これだけでも、仕事が手につかない状態はかなり改善できると思います。
対処法5 考える前にとりあえずやってみる
集中力は、作業を始めなければ高まりません。
とりあえず、「仕事が手につかないなあ」と考える前に「3分だけ」「5分だけ」という気持ちで仕事に取り組んでみましょう。僕は仕事が手につかない日には、「メールチェックだけでもしておくか」という気持ちで仕事を始めます。
そのうちに不思議と仕事をしている自分がいるんです。
嫌な仕事とか向いてない仕事とかならまだしも、現状に納得している人なら「やり始めること」だけでも、仕事が手につかない状態を打破するきっかけとして十分だと思います。
ただ、集中力は長くは続かない。
続け過ぎるとガス欠してまた仕事が手につかなくなるから、こまめな休憩を挟むことも大事です。
対処法6 悩みがあるなら誰かに打ち明ける
悩みがあるせいで仕事が手につかないという人、多いと思うんです。
仕事が手につかない原因には「恋愛の悩み」と「家庭の悩み」の二つを取り上げましたが、大きな悩みがあると脳が悩みを処理するのに精いっぱいになります。悩みが大きいために、脳の大部分を占領してしまって、普段は脳の大部分を占める仕事というのが外に放り出されているわけです。
たとえるなら、「親の知り合いが家にきたときの子供」のように、仕事は脳の中で萎縮している。
まずは、悩みを小さくするために誰かに打ち明けましょう。
アドバイスを貰ったり、励ましてもらったりすることで悩みを小さく軽くした後で、解決に向けて動く出すんです。それで、仕事が手につかない状態からは脱出できますよ!
根本的な問題解決が必要な場合もあるから転職活動だけは始めておこう
上で紹介した対処法を試したとしても、根本的な問題の解決にならないケースもあります。
たとえば、待遇に問題があるとか、残業が多すぎる労働環境や、ギスギスしている人間関係、ミスを連発してしまう向いていない仕事など…。
その悩みやストレスから「うつな気分」になり、仕事が手につかないという場合はどれだけ考えすぎを無くしたところでダメ。
辛い気持ちは蓄積されるから、知らない間に前うつ状態が進行する可能性があります。
このままだと、本格的なうつ病を発症する可能性があるんです。
待遇や労働環境などの会社に対するストレスや、合わない仕事に関する悩みは転職で解決できます。
なので、まだ転職する意志がなかったとしても、念のために転職活動を始めておきましょう。
とりあえず、転職エージェントに登録するところから始めてみると良いと思います。
転職エージェントに登録すると、「仕事が手につかないんです。だから転職活動を始めてみようと思ったんです。」と単刀直入に相談することができ、「どういう仕事が能力的に向いているか」「どういう仕事なら今の悩みやストレスを解消できるか」などのアドバイスをもらうことができます。
そして、その条件に基づいた求人をメールで紹介してくれます。
最初はあまり現実味が無いと思いますし、仕事が手につかないのに転職活動なんて…と思うかもしれません。ただ、始めてみると「仕事が手につかないのに、転職活動には精が出る」という状態になると思います。
どうしてそうなるか?
実際の求人を見ていくうちに気持ちが晴れて、前向きになるんです。
「こういう仕事があるのか!」「こういう会社もあるんだ!」
「合わないけど仕事を続けなきゃ」「クソみたいな会社だけど続けなきゃ」と、凝り固まっていた視野が、たくさんの選択肢を前に一気に広がるんです!
前うつ状態を吹き飛ばすのは、前向きな気持ち。
転職活動は…転職は、前向きに生きるための起爆剤です。
僕がこのブログに訪れたすべての皆さんに伝えたいこと…
それは、「仕事や会社を辞めたい気持ちが少しでもある人は、すぐに転職活動を始めるべき」ということです。
転職という選択に対して消極的な印象を持っていた僕がそう思うようになったのは、僕自身、転職したことで人生が好転したからです。
- 転職を決断する勇気が出ない
- この程度の悩みなら我慢したほうがいいんじゃないか
- 転職後の自分をイメージできない
- 辞めることを言い出しにくい
- 自分の年齢や能力で転職成功できるか不安
- 他の業種・職種に転職したいけど、どうすればいいかわからない
これは転職を考えている人なら誰しもが感じることだと思います。
でも、一昔前とは違って今は転職支援サービスがとても充実しているので、気軽に質の高い転職活動ができるようになっています。それに、転職活動を始めること自体には何のリスクもありません。むしろ早めに動き出しておくことは、いざというときの備えとしてメリットしかありません。
だから、悩みや不満の大小に関わらず、自分の人生が今より良くなることに希望を持って、自分なりの形で転職活動を始めてほしいです。
僕がおすすめしている転職支援サービスは無料の転職エージェントです。就業相談から求人紹介、採用対策まで、転職活動全般をサポートしてくれるサービスです。僕も実際に利用して転職を成功させました。
そして、数多くある転職エージェントの中で1番おすすめなのはマイナビエージェント。当ブログで150人を対象に行ったアンケート調査で評価が最も高かった転職エージェントです。
アンケート調査の詳細やその他のおすすめ転職エージェントはコチラの記事をご覧ください↓
上記のページでは、転職エージェント利用者の口コミや、転職活動を早めに始めるメリットなども紹介しています。
仕事に対して漠然とした悩みを抱えている人も動き出すきっかけが見つかるかもしれません。ぜひチェックしてみてください!