サービス残業が常態化しているような会社で働いている人は、人生損してます。

同じ残業時間を有給で行えば、一体どれだけのお金が得られるのか…。そして、サービス残業をすることによってどれだけ自分の人生が失われていくのか。サービス残業が常態化している会社を辞めたいと思うのなら、今一度、じっくりと考えてみましょう。

今回はサービス残業によってあなたがどれだけ損をしているのかということと、サービス残業がない会社に転職するときのポイントをメインに語りたいと思います。

サービス残業の平均と実態を見てみよう

サービス残業の平均と実態を知ることによって、あなたの会社のサービス残業時間がどれだけ異常なのかを客観的に判断することができます。そこから、転職するべきかどうか自分なりに判断してみてください。

第一生命経済研究所のマクロ経済分析レポートによると、年間のサービス残業の平均時間は195.8時間とのことです。これを1か月単位にすると約16時間ということになります。

さらに、それより古いデータにはなりますが、日本労働組合経済連合会の労働時間に関する調査にはさらに詳しいサービス残業時間の調査結果が掲載されているんです。

1ヶ月の平均的なサービス残業時間を調査したところ、最も多かったのは10時間未満(59.7%)。続いて10~20時間が16.8%、20~30時間が8.3%、飛んで60時間以上が5.0%となっています。

そして、この調査によると「サービス残業をせざるを得ないことがあるかどうか」という質問に対して、「ない」と答えた人が全体で57.4%もいます。

つまり、「サービス残業をしないか、サービス残業をしても少ないか」という人が半数以上というわけです。

こうしてサービス残業の実態を見ていると、サービス残業が多い会社の異常性が浮き彫りになりますね。

サービス残業は人生の無駄遣い。大損こいてるから辞めるべき

僕はいつもこう言います。

「サービス残業は人生の無駄遣いだ」

人生の無駄遣いという言葉は「趣味の世界に没頭する人」などが前向きに使うことが多い印象がありますが、これはそんな「良い意味での無駄遣い」ではなく正真正銘「悪い意味での無駄遣い」です。

サービス残業は労働者にとって大損ですからね。

どれだけ損をしているか、「給料」を基準に考えてみましょう。

平均サービス残業時間は約16時間ということでした。じゃあ、この16時間でどれだけの金銭が発生するのかを計算してみましょう。

計算条件は月給以外共通とします。

年間休日日数は120日、1日の所定労働時間を8時間とします。

365日から120日を引き、8時間を掛け、12で割ると1ヶ月あたりの労働時間が算出されるんです。

1カ月当たり163時間労働していることになります。

月給を163時間で割って算出した「1時間あたりの賃金」を基に、残業代を算出するとこうなりました。

  • 月給20万円の場合:約2万4千500円
  • 月給25万円の場合:約3万600円
  • 月給30万円の場合:約3万6千800円

平均サービス残業時間で計算してみても、結構な金額になりますよね。

少し極端にはなりますが60時間の場合で同様に計算してみましょう。計算に用いる条件は先ほどと同じです。

  • 月給20万円の場合:約9万2千円
  • 月給25万円の場合:約11万5千円
  • 月給30万円の場合:約13万8千円

「明らかに損をしている」と実感しますよね。

転職せずに解決する方法【リスク・デメリットあり】

1.残業を拒否する

サービス残業は拒否できます。

単純な話、サービス残業は違法ですからね。労働基準法第三十七条には「残業に対して、労働時間または労働日の賃金計算額の二割五分以上五割以下の範囲で割増賃金を払わないといけない」と定められています。

法律が味方してくれているから、拒否はできますよ。

サービス残業を断るとクビになるのでは? と思うかもしれませんが、基本的にこれは解雇の理由にならないんです。労働契約法第十六条により「解雇は客観性と合理性を欠き、社会通念上当然のことだと認められない場合は、無効にする」と定められています。

サービス残業という違法行為を断るのは社会通念上当然のことであり、これを理由にして解雇するのは客観性も合理性も欠けることです。

つまり、解雇まではされない可能性が高く、仮に解雇を言い渡されたとしても正面から戦えばこちらが有利になります。

ただし、拒否した場合には、職場内に居づらくなったり嫌がらせをされたりする可能性があることは否めないんです。

それでも大丈夫だという覚悟のある人以外には、拒否はおすすめできません。

2.違法行為として告発する

サービス残業は違法です。告発しようと思えば、できます。

告発する場合に必要となるのは「サービス残業をさせられた証拠」です。これは「残業時間の証拠」と「給料の証拠」の二つが必要になります。

残業時間の証拠はたとえばタイムカードや業務日報、パソコンのログオン記録・書類の作成日時などですね。

給料の証拠は給与明細が基本です。これら二つを照らし合わせたとき「残業をしているのに残業代がしっかり出ていない」ということが証明されます。

証拠を集めて準備ができたら、次の三通りの方法で告発しましょう。

まず、会社のコンプライアンス窓口などに相談する方法です。

一番手軽な方法ではありますが、小規模の会社だとこういった窓口がない場合もあります。存在したとしても所詮は会社内の組織なので握りつぶされる可能性もゼロではありません。

続いて、労働基準監督署に相談するという方法があります。

明かな法律違反行為になるので、証拠さえそろっていれば対応してくれる可能性が高いです。

また、残業代を取り返すだけなら自分で会社に対して残業代の請求書を送る方法もあります。サービス残業が会社ぐるみではなく、部署単位で行われている場合には効果が発揮される可能性が高いです。

うまくいけば「サビ残がある実態」に気づいて何らかの対処をしてくれるかもしれませんよ。

ただし、以上の方法を使ったとしても告発が受け入れられる確証はありません。

受け入れられなかった場合は、孤立したり上司から酷い嫌がらせをされたりする可能性が高いです。上司があなたに仕事を押し付けて、あなただけサビ残が増えるかもしれません。

職場に居づらくなります。

結局のところ、サービス残業を拒否したり告発したりするのはリスクが高いです。

それよりも、転職してサービス残業をしなくてもいい会社で働く方が、デメリットが小さくメリットが大きいのではないでしょうか。

サービス残業がない会社に転職するために転職エージェントを使おう

サービス残業が少ない会社を狙って選ぶのは、難しいです。

企業は平気で嘘をつきますからね。「求人先企業の入ってるビルに行き、電気がついてるか確認する」など古典的な確認方法はありますが、骨が折れます。それに、電気を消して残業をする会社もあるので確実性は低いです。

そこで、転職エージェントを使うことをオススメします。

転職エージェントは求人先企業の調査を行っているんです。そのため、月の平均残業時間や平均サービス残業時間などを把握しています。サービス残業をしたくないと言えば、サービス残業がない会社の求人を選んで紹介してくれるんですよ。

転職エージェントを使った転職も視野に入れて、サービス残業が常態化している今の会社とどう戦うか、またはどう逃げるかをじっくりと考えましょう。