介護業界の、縁の下の力持ち! それが生活相談員だ。

生活相談員は「実質的に介護士からの昇格」と言われることも多いんですが、調べてみると「あれれー? おかしいぞー?」な実態があることがすぐにわかります。いろいろ辛い実態があり、生活相談員を辞めたい! もう辞めてやろうかこのやろう! と嘆き叫ぶ人は多いです。

人の役に立つ仕事だからこそ、辛い。

そんな生活相談員から転職するときどうしたらいいか、どんな転職先があるのか? じっくり考えてみました。

色々な人とのかかわりが、大変

生活相談員の仕事は、人と人とのかかわりあいですよね。介護士・ケアマネ・看護師・利用者・利用者の家族・行政・施設のお偉いさんなどと打ち合わせをし、意見をすり合わせ、仕事をしていきます。

こんなにいろんな人と打ち合わせをして、意見が合うわけがない! まず施設のお偉いさんと現場で働く介護士とは意見が異なるし、利用者の家族と運営側の意見が異なるのは当然。

それらをすり合わせながらの打ち合わせには、神経をすり減らしますよね。

色々な価値観を持つ人の間で中心的な役割を持つ生活相談員の気苦労は、はかり知れません。このストレスが、生活相談員を辞めたい理由の最も大きな部分を占めているのではないかと僕は感じています。

生活相談員、第二の問題。キャリアを巻き戻す?

給料安いんだ、これが。

生活相談員の給料は、大体月給20万円から25万円程度です。ケアマネは23万円から27蔓延程度となっていて、介護系専門職の中だと相場が低い仕事と言えます。介護士を経験して生活相談員になり、キャリアアップのように捉えられているのに、下手したら介護士より給料安いんだぜ!

おかしいぜ! 名探偵が「おかしいぞー?」と言い出してもおかしくはないくらい、おかしい。

これが本当にキャリアアップなのか、責任者はどこか! 「生活相談員を辞めたい」という気持ちを加速させているのが、この給料逆転問題なんですよね。キャリアアップというのにほとんど介護士と給料変わらず、抜かれる可能性すらあるという虚しさ。

この原因になっているのが、介護事業の処遇改善加算精度だと言われています。

これは、利用者の人数に応じて介護事業者に支払われる給付金みたいなもので、1人あたり約1万円程度まで平成29年に増額しました。これによって介護士の給料が上がったものの、生活相談員の給料はあまり変わらず、差が縮まったというわけです。

介護士の給料待遇改善については、今後ますます加速していくと思います。

生活相談員も待遇改善されなければ、介護士のほうが稼げるようになるでしょう。

介護の仕事が嫌いではないのなら、介護士に戻るというのも一つの手ではないでしょうか?

介護士に戻る場合の転職先選びのポイント

生活相談員から介護士に戻ると、かえって給料が良くなるということを語りました。僕としては生活相談員を辞めたい人は、介護士に戻るのもアリだと思うんです。ただ、転職先選びのポイントはしっかりと抑えておきましょう。

まず大事なのは、優良な介護事業者を選ぶことです。

介護職の応募をしている事業者は多いんですが、中にはブラックな職場も多数ありますからね。

転職エージェントを利用して、求人先企業の離職率や残業時間・待遇・教育制度などを調べましょう。離職率は求人に掲載されないけど、転職エージェントには情報がある場合があります。比較的大きな事業所だと、ネットに口コミが転がっていることも多いです。

離職率が高ければ、そこはブラックな職場かもしれないという推測が出来ますよね。その時点でそこを転職先候補から外せば、ブラック事業者を選んでしまう可能性が低くなります。

また、残業時間・実際の待遇を調べることも大事です。

残業時間があまりに長かったり、実際の待遇があなたが欲しているよりも明らかに低い場合はその求人も転職先候補から外しましょう。

教育制度に関しても、生活相談員経験が長く介護士としてのブランクが長い場合には、大事なことです。介護に求められることは状況に応じて変わり、あなたの記憶が通用しないケースもありますからね。

実は、離職率・残業時間・待遇・教育制度以上に大切なことがあるんです。

人間関係。

介護士が仕事を辞めたいと思うきっかけのほとんどが、人間関係なんですよ。給料が良くても残業が少なくても、人間関係が自分に合わないことで転職をしてしまう人は大勢います。

人間関係が合わないということにより、実務にまで悪影響を及ぼすケースが多いんです。

僕の知り合いの介護士が、以前話してくれたことがあります。

「私を嫌う人によりパソコンのデータ改ざんをされたり、勝手にレクリエーションのプログラムから外されたりした。どうしてそんなことをするのかと証拠をおさえて問い詰めたら、嫌いだからとただそれだけだった。」

その経験から、彼女は「介護士が最重要視するべきなのは人間関係」と僕に語ってくれたんです。

転職エージェントを使えば、職場の人間関係の傾向がわかります。どのような人が多いか、どのような考え方で介護をしているかなどを知ることで、そこで働く人の人間性が見えてくるわけです。

合わなさそうだなと少しでも不安に感じたのなら、転職先の候補から外しましょう。

そうして生き残った求人の中から、残業時間や待遇などを比較して自分にとってベストな転職先を見つけるというのが、生活相談員から介護士に戻る人の転職活動のポイントです。

ほかの介護関係の仕事に転職するという、選択肢は?

介護士にキャリアを巻き戻さず、生活相談員から介護関係の仕事に転職するというのなら、ケアマネージャーが真っ先に浮かびますね。介護系の仕事の中だとトップクラスで給料が高く、現場職というより管理職という色合いが強く、生活相談員からの転職先としては魅力的です。

もし、介護施設での実務経験が5年以上あるのならケアマネを目指すのもいいでしょう。

各自治体の介護支援専門員実務研修試験に合格する必要があり、転職のハードルは高いですが、それを飛び越えるだけの価値はあると思います。介護にかかわる仕事を続けたい人、現場仕事で体力をすり減らすよりも管理側の仕事がしたい人などにオススメです!

また、社会福祉士として働くという道もあります。

社会福祉士は、生活相談員の多くが取得している資格ですよね。介護のイメージが強いかもしれませんが、社会福祉士の活躍の場所は介護業界だけではありません。

障害者支援施設や、地方自治体にある福祉事務所、各種福祉サービスを提供する民間企業、病院や保健所などなど、活躍の場所は広がっています。もし、生活相談員として社会福祉士の資格を取得しているのなら、結構潰しがきく資格を持っていると言えるため、それを活かす道を選ぶのもいいのでは?

介護・福祉関連以外の職種でおすすめの転職先、転職先選びのポイント

介護・福祉関係の仕事に転職する選択肢と、そのときのポイントを語ってきました。

しかし、介護も福祉も辞めてやるー! と叫ぶ人も多いと思うんです。生活相談員には他の介護職と違う悩みも特徴もあるものの、介護・福祉業界というのは他業種に比べて特殊だということに変わりはありません。

その特殊な業界に身を置くからには、生活相談員だろうと介護士だろうとケアマネだろうと共通の悩みが出てきます。

だから、介護・福祉関連以外の職種の選択肢も見つけるべし!

そのとき、生活相談員としての経験を活かす方向か、悩みを解消する方向か、どちらを優先するかを決めておきましょう。

もちろん、両立することは前提です。

ただし、経験を活かしながら悩みを全部解消するのは難しく、悩みを全部解消しながら経験を活かすのは難しい。どちらを優先するかを決めておけば、あとは「経験を活かせる仕事」をピックアップしてからどんな悩みを解消するかを考えることで、転職先は決まります。

まず、経験を活かす道を優先した場合を考えてみましょう。

生活相談員の経験・強みというのは、たとえば「利用者と施設の橋渡しをする」ということが転職に使えると思うんです。

人と人との橋渡しを担う役割の仕事というと、営業・ディレクター・編集者・総務・人事などが挙げられます。営業はIT業界だとSEとクライアントとの中間に立つ仕事だし、ほかにも制作系の現場だと営業職はしばしば仲介者になるんです。

そういう仕事を選べば、転職しやすいと思います。

ほかには…。

  • 接客能力
  • コミュニケーション能力
  • クレームの処理能力
  • 事務処理

生活相談員の仕事で身につく経験・能力には、以上のようなものもありますよね。

それを活かせば、こういう仕事に就くことが可能です。

  • 営業職
  • カウンター販売
  • 接客業(販売業など)
  • サービス業
  • ディレクター
  • 編集者
  • 事務職
  • 総務
  • 人事

ただ、この方法だと生活相談員の仕事自体に嫌気が差して辞めたいと考えている人には不向きな仕事ばかりじゃないか? と思いますよね。

生活相談員の仕事が嫌な人も、「これは苦手(嫌い)だけど、これはそうでもない」というものがあると思います。たとえば、クレーム処理は嫌だけど人と関わることは嫌いじゃないとか、人と関わるのは苦手だけど事務仕事は苦にならなかったとか。

前者の人はサービス業よりも、カウンター販売や人と人との間に立つディレクター・IT営業などが向いているかもしれません。

後者の人なら、事務職関係が向いていると思います。

先ほど「経験を活かす道」「悩みを解消する道」どちらを優先するかと語りましたが、経験を活かす道を優先して後から悩みの解消を考えるというのは、そういうことなんです。

僕が挙げたような仕事の中から自分の「この悩みを解消したい」という思いに合う仕事を選べば、良い転職先に出会えます。

ただ、介護関係の悩みというのは「仕事内容」に関するもの以外は、介護・福祉業界特有だったり、職場によるものだったりすることが多いです。

経験を活かす道を優先したとき、転職先の絞り込みをかけるのは「仕事の向き不向き」だと思います。悩みを解消することに関しては、職場選びや求人選びに頼ることになるでしょう。

じゃあ「先に悩みを全部解消したいという思いから仕事を絞り込むことはできないのか」という疑問が湧いてくると思いますが、そうでもないです。

悩みを解消することを最優先するのであれば、まず自分の持つ悩みと同様の特徴を持つ「業界」を調べます。

その業界を排除して、残る業界の中から「興味がある」「自分の経験に合いそう」と感じる業界を選び、職種を絞り込めば悩み解消を最優先したとしても、良い転職先に出会えるわけです。

とにかく、まずは自分が目指すべき転職の道を定めましょう。

そして業界・職種の洗い出しと絞り込みを行うんです。

その後は良い職場・求人探しのみ!

最後に

今回は、生活相談員からの転職先をあらゆる選択肢で紹介しました。

何か気になる仕事はありましたか?

このブログでもよくオススメしていますが、まずは転職エージェントを使って転職活動を始めてみることをおすすめします。

いろいろな求人を見ることでココで紹介されていないような選択肢が見つかる可能性もあるし、現実的に「転職可能かどうか」ということも相談にのってもらえます。

とにかく、生活相談員を辞めたいという人には、目の前と後ろに活路がある!

社会福祉士として頑張るか、職場だけを変えるか、介護士にキャリアを戻すか、それとも他の業界を目指すか…。

案外道が多いから、後悔しないように吟味しよう!