ニートが就職活動をするときには、十中八九「空白期間について」質問されます。

この質問に対して、悪印象を与えないように答えるのがニートが就職するときの鬼門なんですよねえ…。

そこで、ニートが就職活動で空白期間について聞かれたときに印象が悪くならない方法をこれからじっくりと語っていきたいと思います。

空白期間を嘘で塗り固めたニートの末路

これは、ネットで拾った話に少しの脚色を加えたものです。

佐伯さん(仮名)は、家でゲームばかりしているニートでした。一人暮らしだから家事は少しならするけれど、料理はほとんどしません。少しのカップ麺を食べ、野菜ジュースを飲み、ぐうたらとしていました。

そんなある日、実家の親から連絡があったんです。

「お父さんがリストラされたから、当分仕送りはできない。就活資金だけは送るから働きなさい!」

親から送られてきた就活資金は2か月分の生活費と同額でした。これは早々に就職をしてしまわないといけないと焦り、佐伯さんは就職活動を始めます。

しかし、面接で空白期間を聞かれたとき、毎回うまく答えることができませんでした。

「何もしていない私には、嘘をつくくらいしか…」

そして、ある面接で「空白期間は自転車で日本一周をしていた」と答えたんです。当時佐伯さんは「ニートが自転車で日本一周してみた」という動画にハマっていたんですよ。それに影響されてしまったんですね。

自転車で日本一周をしたという話に、面接官はかなり食いついてきます。

「一番印象深かった都道府県は?」「旅の中で印象的なエピソードはありますか?」

嘘が嘘を呼んだと言いましょうか…とにもかくにも、どんどん入るツッコミに嘘で返すことが続いていきました。

しかし、話の中で矛盾してしまうことがあり、面接官に嘘がバレてしまいます。そして、説教をされてしまったんです。

その説教の内容は、次のようなもの。

「嘘は表情とか身振り手振りとかでバレるよ。君の場合は身振り手振りが普通のときよりも大きくわざとらしかったからね。」

「これが日本一周という嘘だったからまだよかったよ。アルバイトをしていたとか経歴を偽ったら経歴詐称だからね。それに、経歴詐称なんて雇用保険の加入記録とかから簡単にバレるから。」

経歴の嘘が後からバレたら解雇になることもある。折角採用されたのに、それじゃあ意味ないでしょ?」

当然、その面接には落ちました。

説教に面食らってしまい、どうしていいかわからなくなった佐伯さん。彼女は就職活動を一旦諦め、実家に戻ることにしましたとさ。

悪印象にならない空白期間の作り方

1.正当な理由がある場合

ニートの空白期間において正当な理由とは何か?

たとえば、本人の病気やケガ、家業の手伝い、家族の介護や看護、資格の勉強などですね。これらの理由があれば空白期間が続いていても、「まあ仕方がないな」と思ってもらえます。嘘を吐かず、正直にありのままを語りましょう。

ただ、「アルバイトくらいなら両立できたのでは?」というツッコミが入る可能性があります。

そのときには「はい、それに気づいたため就職活動を始めました」と答えれば悪印象になりません。

2.正当な理由がない場合

本人は遊んでいたり、怠けて何もしていないと思ったりしていることでも、言い換えれば空白期間の説明になります。

何かひとつの趣味を続けていた人は、その中で達成したことなどを語ればいいんです。そして、最後に「ニートを続けていたことを反省して就職しようと決意した」という言葉を入れると効果的ですよ。

たとえば…楽器を続けていたとしたら、「楽譜を見ずに弾ける曲がたくさんある」ということを語ることができると思います。料理を続けていたのなら、「和食と洋食ならなんでも作れます」というようなことが語れるでしょう。

これを空白期間の説明に仕上げると、こうなります。

「空白期間は楽器を弾き続けていました。この1年間の空白期間の中で、楽譜を見ずに10曲弾けるようになったほどです。そのため、記憶力などには自信があります。しかし、趣味にばかりうつつを抜かしていてはいけないと気付き、就職活動をすることにしました。」

また、趣味で人に話せるほど達成した物事が無ければ、この言い換え術を使いましょう。

自分の空白期間内の行動を、どれだけ些細なものでもいいから洗い出してみてください。

そして、それらの行動を就職と結び付けて言い換えるんです。

たとえば、ネットばかりしていた人は「自分に合う仕事を探していた」と言えます。散歩をしていたという人は「就職するための基礎体力と生活習慣作り」と言えるわけです。些細な行動を就職のための準備であると説明すれば、悪印象になることは避けられるでしょう。

3.本当に何もしていない場合

ネットや散歩でも空白期間の説明になるくらいだから、本当に何もないという可能性は低いです。もっと自分を良く振り返ってみることをオススメします。

ただ、それでも本当に何もしていない場合は…正直に伝えるしかありません。

何もしていなかったことに気づかされたということを話し、そんな自分を変えたいという決意を語りましょう。ポイントは「何もしていなかった自分を反省している」ことと「働く気になった理由」とを語ることです。

空白期間の受け答えに説得力を増強させるポイント

1.視線を一点に定める

視線が泳ぐと説得力が薄れてしまいます。

面接官はそこまで見ていないと思うかもしれません。ただ、日常生活の中で「なんか見られているなあ」「目をそらされた気がするなあ」ということがありませんか?

そういう風に、見ようとしなくても気づくものなので、面接官があなたの視線の動きに気づいているということを前提に面接を受けた方が安全です。視線はまっすぐ面接官のことを見つめたままにしておきましょう。

そのために、普段から人の目を見ることを習慣付けないといけません。

買い物をするときには店員さんの目を見て「ありがとうございます」と言いましょう。親と話すときも、しっかり相手の顔を見て話すようにしてください。そうすれば、自然と視線が一点に定まりますよ。

2.すぐに答える

空白期間に関する質問をされて狼狽えたり、言葉に詰まったりしてはいけません。詰まってしまうとそれだけで「今考えているのかな」「少し後ろめたいことがあるのかな」と思われてしまう可能性があるからです。

どうしても言葉に詰まるのなら「はい、空白期間は…」と話す内容に繋ぐための言葉を入れましょう。

その間に、事前に準備しておいた空白期間の説明を頭の中心に持ってくるとスムーズに説明に入ることができます。

3.ハキハキと答える

どれだけ話す内容がよくても、小さな声でモゴモゴと喋っていては伝わりません。

大きめの声でハキハキと喋ることが大切です。そのためのコツを紹介しましょう。

  • 大きな口を開けてゆっくりめに話す
  • 滑舌を良くする
  • 「〇〇だと思います」ではなく「〇〇です」と言い切る

まず、自分自身で「これは少しゆっくり過ぎかな?」と思うくらいゆっくりめに話してみてください。伝える内容が決まっているとき、よりうまく伝えようとすると人は自然と早口になってしまいます。

早口をややゆっくりめに矯正するのだから、やや大げさなくらいがちょうどいいというわけです。

そして、速度を矯正したら今度は滑舌を良くすることが大切になります。この練習には外郎売がオススメです。演劇に携わる人が良く行っている練習なんですよ。外郎売の良いところは、ストーリー形式なので、滑舌が良くなると共に「話す内容を伝える意識」が身につくことです。

また、語りに説得力を持たせるには説得力の高い言葉を選ぶことも大事なんですよ。「〇〇だと思います」だとなんだか少し自信が無さげに感じられます。そこを「〇〇です」と言い切ることにより、自信にあふれた印象を与えられるんです。

ここまでの内容を実践すれば、あなたは普段からハキハキと喋れる人になれますよ。

4.今後の展望を詳しく語る

空白期間をただ説明して「就職しようと決意した」というだけで終わるよりも、入社して何がしたいのかということや、将来的にどういうキャリアを進みたいのかということを語るほうが説得力が高くなります。

こうすると相手は「目的があるから就職する」と感じられますから。

そのために、キャリアプランをしっかりと作っておきましょう。あなたは最終的にどういう人間になりたいですか? どういう職業に就きたいですか? 目指すべきゴールを設定して、それを逆算するとあなたが進むべき道が見えます。

それをそのまま、空白期間の説明の結びの言葉に加えましょう。

また、明確なキャリアプランが思い浮かばない人は「入社後にどうやって会社に貢献するのか」を考えると良いですよ。

空白期間の質問対策を徹底した人の成功談

これもまた、冒頭のエピソードと同じように、ネットで拾った話に脚色を加えたものです。これを読めばここまでの内容をおさらいできると共に、ニートにとっての就職での鬼門「空白期間の説明」を乗り越える自信が沸きます。

野崎さん(仮名)は、実家でネットばかりしているニートでした。

ところが、「就職しないとネット回線切るよ!」と親に脅されたんです。親はネットをしない人なのでネット回線が無くなっても全く困りません。だから、これがこけおどしではないことが野崎さんにはすぐわかりました。

「ネットが無くなるのはマズい」と、野崎さんは就職を決意したんです。

ただ、やはり空白期間の説明で詰まってしまいました。

野崎さんは自分自身が嘘を吐けない性格であることを自覚していたので、空白期間はなるべく正直に話したいと思ったんです。だけど、「特に印象良くなるようなことはしていない」ため「何もしていない」と答えていました。

それで何度か面接で落とされてしまったんです。そこで、「何もしていない」はダメだろうと、野崎さんは自分の行動を徹底的に見直したんですよ。

野崎さんの生活というのは、インターネットに支配されていました。

ただ、自分の行動を見直してみると面接でも話せそうなことがあったんです。野崎さんは普段からネットを使って動画ばかり見ていましたが、たまに危機感に駆られてさまざまな仕事について調べていたんですよ。

これを空白期間の説明にしようと思い立ちました。

「自分に合う仕事を探していました」と。

そして、空白期間の説明をしっかり構成した後の初面接。

用意していた答えを述べると「この仕事のどこが自分に合うと感じたのか」と聞かれました。この質問に対する答えは用意しておらず、ここでも言葉に詰まってしまったんです。

応募先の仕事と自分自身の能力や性格が合うことの説明や証拠が必要だということに気づかされた野崎さんは、空白期間の説明をより強化します。そして、この作業が幸いして「本当に自分に合う仕事とは何か」がわかるようになりました。

同時に、自分の面接練習を録音して聞き、自分の弱点を見つけたんです。

「オドオドしている」「滑舌が悪い」

ハキハキと喋るための練習も始めました。

そして、また面接…。

空白期間の説明をし、応募先の仕事と自分の能力や性格とが合うということを語り、手ごたえを得た。その後も2社くらいの面接を受けていたんですが、最初に手ごたえを感じた企業の内定をゲットします。

その会社に就職し、今は自分に合う仕事をして毎日楽しそうにしていますよ。

以上のように、徹底的に対策をしていればニートの就職活動の前に立ちはだかる「空白期間」という壁は乗り越えられます。悪印象を与えるどころか、かえって好印象を与えることもできるでしょう。

これを参考に、自分なりに空白期間の説明を構築してみてくださいね。