ニートに人気な事務関係の仕事の中でも、医療事務は特殊な仕事です。

ただ、特殊だからこそ「ニート」というバッドステータスが、あまり深刻に考えられにくいと言うことができます。ニートも医療事務をしたことがない社会人も、等しく「医療事務未経験者」だからです。

そんな医療事務にニートが就職するメリットや、医療事務の面接で大切なこと、資格の話などなど、今あなたが知っておくべき知識をじっくりと紹介しましょう。

まずは、医療事務の仕事内容と給料を見てみよう

医療事務の仕事は、三つに分けられます。

まず、受付と会計業務です。

そして、患者さんと看護師や医師との橋渡しをする、「呼び出し」「電話対応」「カルテ・レントゲンの準備」などのクラーク業務があります。

三つ目が、医療事務にとって最も重要な仕事である「レセプト業務」です。

通常、僕らが病院に行くときには保険証を出して、医療費の3割を負担しますよね。ただ、これは自動的にそうなるわけではありません。

医療事務が、診療点数を計算し、費用を審査支払機関という場所に請求する必要があるんです。そのために提出する請求書の役割を果たすのが「レセプト」という、診療報酬の明細書。

それを作成・提出するのが、医療事務本来の役割ということです。

ニートにとって、仕事内容の不安といえば「受付」だと思いますが、病院の受付は結構淡々とこなすことができます。暗い顔をして接するわけにはいかないものの、販売業や接客業とは違い、「呼び出しと会計をするくらい」だから、案外すぐ慣れますよ。

だから、コミュ力は、そんなには求められません。

それよりも、医療事務にとっては「作業の正確さや几帳面さ」「事務処理能力」のほうが大事ですから。

また、医療事務の年収は250~350万円程度と言われています。大きな病院だと400万円程度になることも、少なくはありません。

決して高くはないものの、安定して300万円程度が得られるのは事務系の強みですね。

ニートが医療事務になるメリットと、医療事務の大変さ

ニートが医療事務になるメリット。

  • 幅広い経験を積むことができる
  • 社会に貢献している実感が得られる
  • 一度経験すれば、ブランクが生まれても再就職しやすい

医療事務の仕事内容からもわかる通り、医療事務をすることで様々な経験を積むことができます。

事務経験、医療現場の知識と経験、社内調整の経験、接客経験…。ニートが社会復帰するときにこれだけの経験を積めるというのは、かなり大きなメリットです。そこから、医療事務以外のキャリアが開けるし、自信も付きますしね。

また、医療事務という仕事をすることで人から感謝されたり、社会の役に立っている実感を得たりできるというメンタル面のメリットもあります。

そして、医療事務は経験があればブランクがあっても再就職しやすいんですよ。だから、今後の人生で何かがあってまた無職になろうとも、違うキャリアに進んで失敗しようとも、出戻りできるというのも大きなメリットではないでしょうか。

ニートが医療事務になる大変さ。

  • 人間関係
  • 業務の幅が広い
  • 人数がギリギリの職場が多い

ニートが医療事務になる大変さは、主に人間関係ですね。

医療事務の業務全体における接客の比重は低いとしても、職場には医者や看護師もいるわけです。さまざまな立場の人が同じ職場で働く医療現場では、人間関係がドロドロとしていることが結構あります。

職場選びを間違えれば、ニートが社会復帰して人間関係のストレスやトラウマを植え付けられ、ますます社会復帰できなくなるリスクがあるんです。

また、業務の幅が広いというのはメリットでもあるので、どう捉えるかですね。

最後の人数がギリギリの職場が多いというのは、仕方がないことです。世の中に病院やクリニックはたくさんあるわけですが、どこも余計な人件費を払える余裕があるわけではないし、そもそも医療事務経験者がそんなに大勢いるわけでもないですからね。

ニートが医療事務になるのに資格は必要?

医療事務になるのには、資格が必須ではないものの、あった方が良いというのが一般論です。

ただ、医療事務の資格は、実はたくさんあります。

その中で最も知名度が高いのは、診療報酬請求事務能力認定試験というものでしょう。一番信頼度が高い資格ではあるものの、合格率約30%という医療事務の中では最難関資格です。必要とされている勉強時間は、通信講座を受講して9カ月程度とされています。

時間がかかりすぎますよね。

他にもっと簡単に、短期間で取得できる資格もあるにはあるんですが、簡単なものほど信頼度は低くなります。

ニートが医療事務に就職するために取る意味は、あまり感じられません。

医療事務の求人には、経験・資格不問という求人が少なからずあります。そういう求人を探して就職活動をしながら、診療報酬請求事務能力認定試験の勉強を進めましょう。

医療事務の資格の勉強をしているというだけでも面接でのアピールポイントになります。それがニートにとっての医療事務の面接で大切なことです。

ただ、どうしても何かしらの資格を取ってからにしたいなら、「医療事務の職業訓練校」を利用すると良いでしょう。

一度申請してみて、訓練校に通えないと言われたら、就職を目指すのもありかもしれませんね。

ニートから医療事務になるためのQ&A集

Q1.医療事務は男でもなれる?

医療事務の男女比は、圧倒的に女性に傾いています。

僕がよく行く病院やクリニックは、全員女性。男性もいるにはいるんですが、まだまだ少ないのが現状ですね。事務職自体が昔から「女性の仕事」と思われてきたこともありますし、「受付業務」は今もそういう風潮があるということが医療事務に男が少ない最たる理由だと僕は思っています。

ただ、男性がいる病院もあるんですよ。

たとえば、夜間救急の受付は男性がしているケースがあります。夜勤がしづらい兼業主婦などのことを考慮して、夜勤を男性が担当しているのかもしれませんね。

また、男性は医療事務のリーダーを任されることも多いです。

医療事務として男性を入れることのメリットは、「夜勤対応しやすい」「ライフステージによる退職が少なくリーダーや管理職にしやすい」ということ。

そこを面接でアピールすれば、ニート(男)が医療事務になることも十分考えられるのではないでしょうか。

また、働きやすさより就職しやすさを取るなら、男性は大きな病院に絞ることをオススメします。クリニックには夜勤が無いし、医療事務の人数が少ないからリーダーとか特に関係ないことが多いですしね。

Q2.科目ごとの違いはある? あるならニートにおすすめなのは何科?

医療事務にとっての働きやすさが、科目ごとに違います。

基本的に、複数科目がある大きな病院は忙しかったり、覚えることが多かったり、大変というケースが多いです。単科のクリニックのほうが医師と看護師が少なく人間関係が単純で、業務範囲も絞られるためニートには働きやすいと言われています。

人間関係や業務の幅が広いという、「ニートが医療事務になる大変さ」を打ち消せるわけです。

特に、皮膚科と歯科は働きやすいと評判ですよ。

大きな病院はキャリアアップとして捉えるのが良いのではないでしょうか。