ニートが年収400万円を狙って就職することは、無理…ではありません。
しかし、年収400万円というのは、30代前半の年収中央値である約390万円を上回る額です。社会経験が無かったりブランクが長かったりする人がその額の年収を得るのには、かなりの工夫が必要になります。
一朝一夕で叶えられる額ではないし、ただ年収400万円可能としている求人に応募するだけでは足りないんです。
そこで、どのような工夫をすれば年収400万円を得られるのかをじっくりと語りたいと思います。
ニートが就職で狙うべき年収の目安は?目標と妥協点の見つけ方を解説
ニートがいきなり年収400万円を得るための一般的な道
未経験から年収400万円可能と明言している求人は多いですが、その中には「一人前になったら年収400万円可能」という求人がたくさん含まれています。一人前になるための年数は仕事によって異なりますが、どの仕事でも大体3年以上はかかるというのが一般的な感覚です。
ただし、年収400万円という金額は30代前半の年収中央値を上回ります。そのことを考えると、最低3年で年収400万円が得られるなら十分早い方なのではないでしょうか。
だから、ニートが年収400万円を得る一般的な道は、年収400万円可能という求人を出す会社に就職し、3年以上の経験を積むことだと言えます。
それでもまだ「長い」と感じる人のために、これから「就職した時点で年収400万円が得られる方法」を紹介しましょう。
資格を取ると年収400万円は十分狙える
資格を取得してから就職することで、年収400万円は十分可能になります。しかも、資格を取得するまでの勉強期間は、仕事で一人前になる期間よりも短いです。特に「資格が無いと困る仕事」に関しては年収が高くなりやすい。
その中でも特に取得難易度が低く、ニートから就職しやすい業種の資格を紹介しましょう。
1.第二種電気工事士
第二種電気工事士は、実際の電気工事を行うために必要になる資格です。問われる知識や能力は電気に関する基礎中の基礎なので、そんなに難しくはありません。
そして、第二種電気工事士は受験資格が特になく、誰でも受験することができます。
合格率は年によって上下しますが、大体50~60%程度と高めなんですよ。
合格までにかかる期間は1日の勉強時間にもよりますが、だいたい2~3ヶ月程度と言われています。サラリーマンの転職活動にかかる期間とだいたい同じくらいというわけです。ニートの就職活動にかかる期間と比較すれば、確実に短いでしょう。
毎日しっかり勉強して1ヶ月で合格したという人も少なくはないですしね。
しかも、電気工事士は人手不足でニートの採用率が高いと考えられます。
ニートが年収400万円あたりを狙って就職するには、ちょうどいい仕事と言えるでしょう。
ニートから電気工事士になれば一発逆転が可能。そのために知っておきたいことをまとめました。
2.ガス溶接技能者
ガス溶接技能者というのは、工場や建設現場などでガスを用いた溶接を行うための資格です。18歳以上なら誰でも取得することができます。
しかも、講習を受けるだけで取れるんです。その受講料も16,200円程度とそこまで高くはなく、講習は2日間で終わります。そんなに簡単な資格だと需要も低いのではないかと思うかもしれませんが、そうではありません。
危険を伴う作業で、しかも建設業界も工場も人手不足が叫ばれている業界です。「やりたい!」という人がそんなに多くない割には、鉄工関係で溶接は必要とされているから、需要が高いんですよ。
しかも、収入も安定します。
平均年収は420万円程度、平均月収は30万円程度です。ニートだろうと実務経験が無かろうと、ガス溶接が扱えるというだけで採用ハードルはガクッと下がりますし、最初から年収400万円を提示している求人もたくさんありますよ。
3.玉掛技能者と移動式クレーン運転士のセット
玉掛技能者は、荷重1トン以上の揚貨装置・クレーン、デリック、移動式クレーンなどに物を掛け外しする作業を行う技能者を認定する国家資格です。「掛け外しするだけ?」と思うかもしれませんが、この作業はかなり危険なので、確実な技能が必要なんですよ。
これもガス溶接技能者同様、受験資格が特になく講習で取得することができ、難易度はかなり低めです。
ただ、玉掛技能者だけだと就職には弱いんですよ。
同時に、クレーン運転士の免許を持っておくとかなり有利になります。
玉掛作業とクレーン操作を一人で行えるわけですからね。
クレーン運転士の免許にはいくつか種類がありますが、まずは一番基本的な移動式クレーン運転士免許を取得しましょう。
移動式クレーン運転士免許は学科講習と実技講習を受け、試験を合格するだけで取得可能です。問題があると言えば受講料が学科6万円、実技10万円と高めとなっていることでしょうか。
ただ、講習時間自体は学科20時間、実技12時間とそんなに長くはないので気軽なのには変わりありません。
そして、玉掛技能者とクレーン運転士を持っていると400~600万円程度の年収が見込めますよ。
4.中型免許
中型免許は、トラックを運転するための免許です。
中型免許を取得するには、普通免許を既に取得し、2年以上が経っている必要があります。普通免許を取得したときのように教習所で講習を受け、試験に合格すると免許が取れるという形式です。
講習時間はMTとATとで異なり、現在AT限定ならMTを持っている人よりも4時間くらいは追加講習があります。
トラックは、基本MTですから。
講習費用は、合宿免許の場合は20~22万円程度が一般的となっています。
中型免許を取得すれば、トラックドライバーとして就職することが可能です。その時点で年収400万円を狙うことも可能になりますし、就職時点では350万円くらいだとしても大型を取れば400万円から450万円くらいを狙えます。
しかも、大型免許の取得支援がある会社が多いので、このときの費用はほとんどかかりません。
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ニートが資格やスキルナシでもなれる年収400万円の仕事
1.風俗のボーイ
いきなりパンチが強い仕事だなと思うかもしれませんが、資格もスキルもナシで最初から年収400万円くらいを狙うならこういう仕事も視野に入れたほうがいいということですよ。
風俗のボーイは世間で言われているほど底辺的な仕事ではなく、怖い人がバックにいるということも最近はありません。世間の偏見はこの仕事において、大抵間違いであることが多いのでまずは安心してください。
風俗のボーイの仕事内容は店舗型と非店舗型とで違うので、そこから順に説明しましょう。
まず、店舗型の仕事は受付・案内・会計という接客業務と、部屋の清掃・見回りが基本となります。
一方、非店舗型の仕事は電話番・ドライバーの手配・ホームページの更新が基本です。店舗型の場合は店の仕事に専念してもらうために、Webスタッフが別にいることが多いのでホームページの更新などの仕事はありません。
問題は風俗ボーイの給料体系ですが…。
初任給は25~30万円が相場となり、25万円の場合は1~3ヶ月程度の研修期間を終えたら30万円になることがほとんどです。初年度から年収400万円あたりを狙えるわけですよ。
さらに、風俗業界は昇進スピードが早く、1年くらいあればマネージャー職に昇進できる可能性があります。マネージャーになると月収35万円くらいになり、そのうえに歩合が付くようになるんです。
年収は500万円以上が見込めます。
そして、3年くらいあれば店長になる人もいる。店長になると月収50万円+歩合となり、年収1000万円を超えることも多くなるんです。
年収優先で考えれば、こんなに夢のある仕事もなかなかないでしょう。
ニートだろうと関係なく公正に面接してくれるし、ニートには優しく接客マナーから教えてくれるので就職ハードルも低いですよ。
2.タクシー運転手
タクシー運転手は給料が低い会社もありますが、未経験でも年収400万円を提示している求人もかなり多いんです。
タクシー運転手になるには普通二種免許が必要なんだけど、実際は普通免許を持っていれば採用されるケースがほとんどとなっています。これはタクシー業界が人材不足を解消するための策なんですよ。
「会社が二種免許の取得費用などを支援するから、就職後に取得してください」ということ。
じゃあ就職してから二種免許を取得するまでは何をするのかというと…回送運転、事務作業、清掃作業、電話番などですね。「合宿免許で取得して来い!」というケースもありますから、どういう過程で取得するのかは面接時に確認しましょう。
また、タクシー運転手としてニートが最初から年収400万円を得るにはコツが必要です。とても簡単な、ね。
まず、業務委託という契約形態は避け、断固として正社員のみに絞ってください。そして、年収の下限が350~400万円あたりになっていることを確認しましょう。月収で書かれている場合は、25~30万円あたりが下限になっていると年収400万円くらいになります。
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実際にニートから年収400万円を得た人の話
ここまでニートが年収400万円あたりを狙って就職する方法などを語ってきましたが、実際にニートから年収400万円を得た人の話を最後に紹介したいと思います。
彼は社会経験が学生時代のアルバイトだけという、新卒の就活を失敗してずるずる引きずられるようにして出来上がったタイプのニートです。大学時代から周囲とあまり馴染めない性格で、とにかく妥協するのが苦手だったんですよ。
妥協して人付き合いするのも、妥協して恋愛するのも、妥協して就職するのも嫌。
だから、ニートから就職を目指すときにも「年収400万円がいい」と妥協しない姿勢を崩しませんでした。これは、大学を同期で卒業した人がSNSで年収400万円くらいだと語っていたからということも理由のひとつです。
だけど、彼は年収400万円が簡単な額ではないことをネットで調べて知ります。
資格を取得するか、夜の仕事をするか迷った彼は、結局なぜか営業職を選びました。これは僕の推測でしかありませんが、妥協をしない彼のことです。新卒当時は総合職希望で就活をしていたので、そのときの自分に負けないぞと思って営業にしたんでしょう。
それに、人手不足の会社が多いからニートだろうと雇ってくれるだろうという打算もあったはずです。
それから彼は必死になって就活を行いましたが、面接は10回ほど落とされました。
面接のときにも妥協せず、「年収は本当に入社時から400万円なんでしょうか」「直近でボーナスが出ていない年はありますか」という念押しの質問をしていたんです。それ自体は、僕は良いことだと思います。
落とされたのは単に、ニートの不利さと彼の「営業適正への疑問」でしょうね。
結局、11回目でやっと営業職に就くことができました。
初年度の年収は、400万円です。
しかも、向いてないと思えた仕事に関しても、社会に出てからメキメキと力を付けていったんですよ。彼の妥協しない性格が、外交的ではないことよりも相手の印象に強く残り、顧客に気に入られていったということだと思います。
そのあとは妥協しない恋愛も叶えてしまい、今は順風満帆だそうです。
次に叶えるのは妥協しない結婚と妥協しない子育て、そして妥協しない死に方くらいのものですね。
以上、彼のようにニートが年収400万円を狙って就職し、幸せに生活することは可能です。
ポイントになるのはこれまで語った通り、資格が無いと作業ができないような資格を取得したり、資格が無くても400万円程度は狙える仕事を選んだりすること。そして、彼のように面接時にしっかりと念押しをすることです。
それさえしっかり踏まえていれば、あなたも彼のように…いや、もしかしたら彼以上に幸せになれるのではないでしょうか。
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