「これだけ働きました、とみなします!」

本来みなし残業制度(固定残業代)というのは、労働者にとって大きなメリットがあるものであるはずですよね。残業時間がその時間に達していなくても、その時間分の給料が貰えるんだから。

「今月は残業が短いから、ラッキーだなあ」ってなもんです。

だけど!残業が多い分には損をする……

そんなこと、本当はあってはならないんですよ。追加の残業代が出ない状況の人は、今一度「みなし残業」という制度について詳しく知り、企業の誤魔化しと横暴を見抜きましょう!

みなし残業とは何か

実際どれくらい働いたかなんて関係なく、「一か月これだけ働いたよ」とみなす制度が所謂みなし残業制度…みなし労働時間制です。あまり知られていないんですが、このみなし残業には法的に二種類あるんですよ。

まず、みなし労働時間制に基づいた「みなし残業」です。

これは、上司の指示が届かない仕事をしている場合に適用されます。たとえば携帯電話で上司からの指示を受けず仕事をする営業職であったり、研究職なんかに適用されることが多いですね。

これの適用は「出勤・退社時間や休み時間などの時間配分を、社員自信の裁量で決定している」ことが条件となっています。

上司に直接労働時間に関する指示を受けている場合は、その対象になりません。本来適用されないはずなのに、裁量労働のみなし残業を取り入れているところが多いです。これが企業の誤魔化しだよ。

次に、固定残業に基づいた「みなし残業」です。

基本給の中に最初から残業代が含まれているというもの。職種の制限や「上司の指示が届かない」などの制約もないため、適用されやすいです。基本給30万円のうち5万円を残業代とする…というような感じですね。

残業が多い会社だと「みなし残業」の方が管理が楽なので、導入します。

また、一般的に「みなし残業」と言うと、このタイプを指していると考えて良いでしょう。僕も、最初に説明したものを「裁量労働制」と表現し、固定残業を「みなし残業」と表現することにします。

これが「みなし残業」の概要です。

規定時間オーバーしたら?

みなし残業に設定されている残業代分の残業時間をオーバーした場合、会社側は残業代をきっちり耳を揃えて支払う必要があります。

会社は残業代を抑えるために知恵を絞って「みなし残業を導入しよう!」と決断したのでしょうが、追加の残業代を支払わないとアウトになってしまうんですよ。会社側はグレーゾーンと言い張るんですが、完全にブラックゾーンなんです。

みなし残業の適用範囲や規定時間オーバー分の残業代の扱いに関して知らず、ごまかされて泣き寝入りしている人はたくさんいます。

ただ、泣き寝入りしちゃダメだ!

徹底的に戦わねば。

根本的解決は転職でしか得られない

みなし残業手当の規定時間をオーバーしても追加分を支払わない会社に対して、根本的解決は望めません。今更彼らが考えを改めるわけがないんです。彼らは制度のことを詳しく知ってか知らずか悪用し、労働者をだましているわけですから。

彼らとの戦いの決着は、転職でつけるしかない。

そして、ハッキリ言いましょう。

「みなし残業」は避けた方が無難だ、と。

「みなし残業」が本来金銭面で会社側にメリットがあるものではないということは、概要を知ったことで理解してもらえたと思います。会社側のメリットを挙げるとするなら、労働時間の管理が楽になることくらいです。

金銭的メリットは、労働者側にしかありません。労働者側としては「残業時間少ないからラッキー」だし、「みなし残業時間を超えても残業代が貰えて嬉しい」制度です。

そんな制度を会社が積極的に導入する意味は?

恐らく、ほとんどの会社は悪用目的です。

ただ、裁量労働は本当に労働時間管理のために導入している会社も多いと思います。研究職や営業職なんかは裁量労働の方が、圧倒的に楽ですから。ただ、僕が思うに固定残業を導入する意義というのは、裁量労働より何倍も弱いです。

それに…。

管理楽になるの、残業が多い職場だし。

転職には転職エージェントを使おう

求人情報から裁量労働制やみなし残業を避ければいいんですが、各人追加で色々と追加条件があるはずです。残業が少ない職場がいいとか、給料をアップしたいとか…。残業代だけを理由に転職するのは、なんだかもったいないですよ。

どうせなら、他の希望も一緒に叶えましょう。転職とは本来「前向きに明るい未来を掴み取るためのもの」ですから。

転職エージェントを使えば、他の希望条件も重視しながら「裁量労働」や「みなし残業」を避けることができます。

彼らは各社の情報や職場の実態というデータを保有しているので、求人情報ではわからないようなところまで分析して求人のマッチングをしてくれるんです。転職をするにあたって、マストなツールと言えます。

辞めるのなら、請求したほうが良くない?

ひとりで転職活動をすると、転職活動をするだけで精一杯になってしまいます。他のことになんか手を回せないんです。

ただ、転職エージェントを頼ると転職活動が楽になるので、手は空きますよね。

会社を辞めるんなら、未払いの残業代を請求したほうが良くない? 残業時間に関して証拠になる記録を何か取れるのであれば、内容証明を送り付けるなどして未払残業代を請求しましょう。

必要になる証拠は次の通り。

タイムカードや出勤簿のコピーなど、実際の労働時間を証明する証拠。そして、雇用契約書や就業規則など規定の労働時間がどれくらいであるかという証拠。この二つで「残業時間がどれだけ発生していたか」を見ます。

次に必要なのは、全労時間が記載されている給与明細です。これが未払残業代があったことを決定付けてくれます。

最初は直接会社と話し合いをして交渉すると良いでしょうが、ブラック企業だとまともに話し合いに応じないこともあるので注意しましょう。

そんなときには内容証明で強行突破!

内容証明だけで相手が動かなかった場合、労働審判や訴訟といった手続きで残業代を回収できます。

審判や訴訟までいくと面倒かもしれませんが、内容証明くらいなら送り付けても良いのではないでしょうか。

多少面倒でも「徹底的に戦ってやる!」という気持ちがあるのなら、最後まで徹底抗戦することをオススメします。過去に何かやり残したままだと、未来に進むことなんてできませんからね。

直接戦ってから、転職を戦うのもスッキリして良いものですよ。