強迫性障害が原因で仕事が辛いという思いから、仕事を辞めたいという気持ちを抱えながら生活している人は多いでしょう。
しかし、そんな辛い生活とさようならできる方法があります! それが「症状と向き合い、うまく付き合っていきながら症状を改善させること」です。
転職は、その方法のひとつ。
今回は強迫性障害を持っていても働きやすい仕事探しの基準を軸に、アドバイスしましょう。
今の状況を我慢して働き続けると危険です!
一般社団法人日本うつ病センターのページを見ると、「強迫性障害の患者がうつ病を併発していたケースは全体の約1/3にものぼる」ということが記載されています。
どうして併発するケースが多いのかは僕にはわかりませんが、強迫性障害を持っていて仕事が辛いと感じている現状を放っておいて働き続けることが危険ということは、誰にでもわかることではないでしょうか。
強迫性障害は強迫観念と強迫行為のトリガーを避けるなどすればうまく付き合えるかもしれませんが、うつ病はそういうわけにはいきません。仕事を続けることができなくなる可能性は高いし、今後のキャリアが閉ざされることに繋がることだってあります。
今のうちに対策しておかなければ、取り返しのつかないことになるのではないでしょうか。
また、強迫性障害の治療を続けていて全治とまでは言えなくとも症状がかなり緩和されているという人も、油断はできません。
「強迫性障害は治るのか-強迫性障害の寛解と再発について」という、兵庫医科大学精神科の教授にインタビューをした記事があります。
そこには、「治療を継続すれば多くの場合が病気の80%程度までは治るものの、強迫行為が日常的習慣になって残ったり、そこから再発したりすることがある」ということが述べられているんです。
今後のキャリアのことを見据えると、早いうちに自分に向いてる仕事に就いておき、再発リスクやうつ病併発リスクを抑えることが重要になるのではないでしょうか?
転職を、しましょう。
強迫性障害を持っていても働きやすい仕事探しの基準
強迫性障害を抑えながら働くには転職も大切ということですが、ただ転職するだけでは意味がありません。強迫性障害を持っていても働きやすい仕事というのは厳密には人それぞれ異なると思いますが、共通する「仕事探しの基準」があるんです。
- ストレスが少ないこと
- 責任やプレッシャーが重くないこと
- 予測しやすい仕事であること
- 自分がとらわれている強迫観念と強迫行為を呼び起こさないこと
まず、自分自身が今の仕事のどこにストレスを感じているのかを考えてみてください。強迫性障害の症状によるストレス以外の部分にも目を向けて、症状を抑えるだけでなくそれも解消できる仕事に転職することで、かなり働きやすくなりますよ。
仕事の責任やプレッシャーが重いために強迫性障害を発症する人もいるので、それらから逃れることも大切。たとえば、僕の取引先には「経理の仕事をしていたが、不安が強くなり確認行為が激しくなり強迫性障害の診断を受け、経理を辞めた」という人がいます。
また、不測の事態が多い仕事や臨機応変な対応を常に求められる仕事も、不安を煽られて強迫観念のトリガーが多くなるので、予測しやすい仕事を探すことも大切です。
たとえば、飲食店や警備員などは避けたほうがよくて、工場のライン作業などの役割がハッキリしていて簡単に予測がつき強迫観念のトリガーが少ない仕事が良いのではないでしょうか。
「強迫観念と強迫行為を呼び起こさない」仕事を選ぶというのは、自分の強迫観念・強迫行為のトリガーを避けられる仕事を選ぶという考え方です。次のような仕事選びの例が挙げられます。
加害恐怖がある人…接客業など人と関わる仕事は不向きだけど、事務は向いているだろう。
確認行為がある人…事務や経理など正確性が求められる仕事は不向きだけど、接客などは向いているだろう。
以上のような基準から仕事を選ぶことにより、強迫性障害で辛い想いをしながら働かずに済むのではないでしょうか。
求人探しの大変さは転職エージェントで解消
強迫性障害とうまく付き合いながら働いたり、治療をしたりするのなら転職をしたほうがいい。転職をするときには、自分自身の強迫観念・強迫行為のトリガーを避けながらストレスを減らしたりプレッシャーを減らしたりすると効果的。
ただ、実際にそうして転職活動をしようとすると、とても大変です。
そこで、転職エージェントを使いましょう。
転職エージェントを使えば、求人先企業に求める条件を伝えるだけでそれに沿った求人が得られます。仕事選びの基準を複数反映させて求人集めをすることもできるし、さまざまな職種をオススメしてもらった上で自分に最も合った職種を選ぶこともできるんです。
以上のことから、強迫性障害が原因で仕事を辞めたいという人にとって、転職を成功させるには転職エージェントが必須だと思います。
そうして対策を立てることにより、仕事と日常のストレスを減らし、今よりもずっと気楽に生きることができるのではないでしょうか。