靴屋。僕は好きで、よく行きます。靴が好きなんです。

あるとき、馴染みの靴屋の店員さんが言いました。

「正直、もう靴屋辞めたいと思ってるんですよね~」

あの店員さん、結局辞めたのかな?

今回は、靴屋を辞めたい人にありがちな悩みを分析しつつ、転職経験者の僕なりに転職戦略を考えてみたいと思います。

ここがツラい! 靴屋の販売員あるある

1.個人ノルマが辛い

靴屋には、個人に課せられたノルマがある。

それがシステム上で集計され、閲覧可能になっている店もあります。そのため、ノルマの達成率に関して、とても厳しく管理されるんですよね。

しかも、ノルマの額が平日一人当たり10万円以上など、結構高い。

メンテナンスグッズや、中敷きなどの小物類にも、別個のノルマが課せられることもあります。

それらを全部、コンスタントに達成し続けるのは難しいです。

ただ、未達が続けば、金額が少ないコーナーに飛ばされます。

そして、また未達が続けば、どんどん小さな店舗に飛ばされていく…。

なんとしてもノルマを達成しなければ、という、プレッシャーがハンパナイ。

2.忙しいのが辛い

靴屋は、長時間勤務が当たり前ですよねえ。

特に年末年始やお盆などの繁忙期には、閉店時間より1時間半以上遅くまで残ることがあります。閉店作業などで普段から残業があるのはわかるけれど、それ以外の残業が多くなると、結構辛いですよね。

シフト制交代勤務なのに12時間くらい働いているということも、あるでしょう。

それに、休日出勤もあります。

これだけ働いて、働いて、働いても、残業代が出ないことが多いです。

あまりにも、辛いですよねえ…。

3.個性的なクレーマーが辛い

接客販売業に、クレームは付き物。

ただ、靴屋のクレーマーは少し個性的ですよね。ネットで見た靴屋のクレーマーあるあるを、一部紹介したいと思います。

靴の知識を延々と店員に披露し続け、挙句「そんなことも知らないのか」と嘲笑する痛い客。特にメンテナンス系の知識を語る人が困った客になりがち! 延々と知識を語った後、メンテナンスグッズを買おうとするんだけれど、そういう人が決まって言う痛いセリフがあります。

「あれ? これ置いてないの? 基本だろ、それくらい置いておけよ!」

グッズにこだわりがあるなら通販しろよ!

また、かすかな接着汚れやシワを口汚く指摘してくる人もいる。普通なら気付かないようなところにも、気付く人がいるんですよね。

靴は、こだわる人はとことんまでこだわります。だから、こういう痛いクレーマーが生まれるのかもしれませんね。

4.教育不足が辛い

靴屋として持っておきたい靴の知識を、教えてくれない。

それだけなら、調べれば済む話なのかもしれません。

だけど、接客方法や販売ノウハウなどの教育も無いのは、辛いです。自分で調べて勉強しろと言われても、同じ店の中で全員が違う販売手法を取ってしまっては、客が困惑してしまいますよね。

スタッフとしても、統制が取れなくて混乱してしまうでしょう。

教育不足の結果、働きづらさを生んでいます。

他の靴屋に転職することで悩みを解消できる可能性アリ

靴屋の悩みあるあるを紹介してきました。

これを見ていると、会社によって異なるものが多いと感じたんです。

会社選びに気を付けれて転職すれば、悩みを解消できるのでは?

たとえば、ノルマ。

求人で「ノルマがこれだけあります」と書く会社は、ほとんどありません。

ただ、店に行けば、ノルマの厳しさを察することができます。

ノルマが厳しい店は、店員が「しつこく」なるんです。客をマークして、声をかけて、とにかく売り込まないとノルマが達成できませんからね。それに、「店の売上が高くなればそれでいい」わけではない。自分が売らないと個人ノルマは達成できませんから。

逆に、ノルマが緩い店、ノルマが無い店は、店員もまた緩いのではないでしょうか。

だから、気になった求人があれば、求人先の店に行き、店員の様子を観察すれば、過大ノルマは避けられるというわけです。

そして、過大ノルマを避けることができれば、忙しさも少なからず軽減されるでしょう。

また、教育に関しては、求人で見分けることができます。

「研修アリ」だけではなく、具体的にどのような研修や教育をするのかが書かれている求人を選んでください。それが、「教育に力を入れている会社の求人」なんです。

力を入れていない部分を詳細に語れば、ボロが出るし、嘘になってしまうことがあります。求人に詳細を書けるということは、実際にそこに力を入れていて、自信があるということです。

※ただし、クレームは靴屋の宿命であり、避けられない。

靴屋以外の仕事に転職!経験を活かせそうなオススメ転職先を紹介

1.靴メーカー

小売店ではなく、メーカーで働く道もあると思います。

営業職、企画職、製造スタッフ、靴屋に比べて職種の幅が広い。自分に合うものを選ぶことができるところが、魅力的です。

特に営業は、販売職経験者が優遇されることがあります。現場で消費者と関わってきたため、消費者の目線を知るとして、メーカーから好まれるんですよ。その経験を強くアピールできれば、商品を作る企画側の仕事に就くこともできると思います。

靴屋からの転職先として、靴メーカーの営業と企画は、特にオススメですよ。

ただ、顧客と関わる仕事や、ノルマがある仕事は嫌だというなら、製造のほうが良いと思います。

2.靴修理店

駅構内や百貨店によくある、靴の修理店。

靴は好きだけど販売は嫌という人には、とてもぴったりな仕事だと僕は思います。

靴修理店の仕事は、接客サービス業でありながら、職人的な仕事でもあるというのが、面白い。

売り上げを気にする必要はあるものの、販売店と違い、ノルマノルマ…と必死になることは少ないところも魅力的。

サービス業なので、ノルマも大事だけど、それよりも顧客満足度が大事なんです。

客に感謝される仕事をしながら、靴の修理を学べるというのは、靴好きにとっては大きなやりがいになるのではないでしょうか。

3.フットケアサロン

靴、靴、ときて足。

思わずツッコミを入れたくなるかもしれないけれど、靴の知識と足の知識は近いんです。靴が好きで自分でしっかり勉強をしているという元靴販売員は、サロンにとって、店のホープにもなり得る逸材ではないでしょうか。

そして、フットケアの知識と技術を身につけて高めていけば、独立開業も目指せます。

靴屋の仕事がどうにもうまくいかないけれど、夢を持って働きたいと考えている人にはとてもオススメですよ。

4.アミューズメント施設のスタッフ

アミューズメント施設とは、ゲーセン、カラオケ、映画、ボウリング、ラウンドワン、パチンコ屋などの娯楽施設のことです。

そこでの仕事は、接客の割合が低いという特徴があります。

施設内に入れば、客は思い思いに楽しんでくれますからね。接客をするのは、受付・会計、問い合わせ対応くらいのものです。あとは、清掃、部屋の片づけ、調理、ドリンクや食事の提供などの裏方的な仕事ばかり。

人と関わるのは好きだけど、販売や接客のストレスが辛いという人にはぴったりではないでしょうか。

5.バーテンダー

突拍子もない転職先候補だと思うかもしれません。

だけど、靴屋とバーテンダーの仕事は、ほんの少し似ているんです。

靴屋には、こういう客がいるだろう。

「こういう感じの靴が欲しいんだけど」
「私(俺)に合う靴はどんなのだと思いますか?」

靴のデザインを決めかねていたり、デザインは決まっているけど何がいいのかがわからなかったり。曖昧な希望を店員にぶつけてくる。靴屋の店員をしていると、そういう客の希望を聞いて、それに合うものを見つけるという能力が自然と鍛えられるのではないでしょうか。

一方、バーにもこういう客がいます。

「なんか甘いの作ってください」
「〇〇っぽい酒作ってください」
「〇〇な気分に合うの作ってください」

こういう曖昧な希望に合わせて酒を提供するのも、バーテンダーの仕事のうちです。決まったカクテルレシピだけじゃなく、オリジナルレシピを作ることもあります。

ほら、似ていますよね。

だから、バーテンダーは靴屋で鍛えた能力を活かせる仕事と言えるのではないでしょうか。