日本中に、医療事務と顔を合わせたことのない人いない説。それだけ馴染み深い仕事ということで、医療事務に転職してみたいなと考えている人は決して少なくはないと思います。

ただ、未経験から医療事務への転職に興味がある人は医療事務の仕事について、それほど多くを知っているわけではないのではないでしょうか。知っていると言っても、患者として接するイメージくらいのもの…。

医療事務とは? 医療事務に転職するときに気を付けることは?

今あなたが知っておくべき知識を紹介しましょう。

医療事務の仕事大解剖! 給料から労働環境まで徹底的に紹介します

医療事務への転職を本格的に考える前に、まずは医療事務とは何かということを知りましょう。医療事務の仕事内容と職場の種類、労働環境と給料などなど…。知識は転職の基本装備。蓄えるんだ! 知識を…!

解剖File1:医療事務の仕事内容と医療機関の種類

まず、医療機関には種類があるという話をしたいと思います。

  • 病院
  • 診療所

病院は、病床20床以上の医療機関。

診療所は病床19床以下の医療機関。

病床というのは入院設備のことです。診療所は「〇〇クリニック」「なんとか医院」という言い方をするのが一般的ですね。全く病床を用意していないクリニックも多く、開業場所をあまり選ばないために数が非常に多いです。

以上の職場で働く医療事務の仕事は、まず受付から始まる!

患者の手続き・病院の案内を行い、診療が終わった後には会計もします。僕たち患者からすると完全に「受付の人」というイメージですよねえ。

ただ、医療事務の仕事の本分は患者と接するところ以外にあります。

それが「レセプト業務」と言われるものです。

僕ら患者が払う医療費は、保険により減額されていますよね。患者側からすると自動的に減額されているように感じるんですが、実際には「どれだけの診療費がかかったため、保険割合で支払いがこうなりました」という報告をしないといけません。

診療に対する医療費を保険者に請求するわけです。ここに、医療事務としての専門知識が必要とされます。

その仕事が医療事務の「事務」たるゆえんといったところでしょうか。

また、患者のカルテを作成・分類・保管をするのも医療事務の事務的仕事と言えます。

解剖File2:医療事務の労働環境と給料

事務界隈は残業が少ないと言われていますが、医療事務は残業をすることが結構多いです。

接客という意味合いも含むため、最後の患者の会計が終わるまでは帰れません。レセプト業務とカルテ作成管理業務と多くの仕事をこなして「よし帰ろう!」というときに、閉院ギリギリ滑り込みで患者が来ることもあります。

レントゲンとか胃カメラとか時間がかかる診療・処置をする場合、軽く2時間くらいは延長になるんです。

その間…かなり暇になります。

忙しく残業をするよりも「暇なのに残業をする」というのは、かなり苦痛です。

また、月初めはレセプトのまとめ作業があるため駆け込み患者がいなくても残業になります。レセプトは毎月10日あたりに提出と決められていることが多いですから。

ブラックとまでは言わないのかもしれませんが、労働環境は決してやさしくはないということだけは知っておかないといけません。事務特有のゆるいイメージで転職すると、絶対に失敗します。

それだけ残業をすることがある医療事務、給料はというと…。

年収にして300万円前後です。

施設の規模が大きくなればなるほど平均年収は高くなり、350万円を超えることもあります。逆に小さければ小さいほど平均年収は低くなり、300万円を下回ることも少なくはありません。

医療事務に未経験転職するときの注意点とポイントをまとめてみました

医療事務に未経験転職するときに知っておくべきことは、基礎知識だけではありません。基本装備を手に入れただけですから! これから紹介するのは言わば「周りに差をつけるアクセサリー」です。身に着けるだけで戦闘力はかなり上がりますよ。

1.医療事務の資格を知ろう

医療事務の仕事をするときには、資格が不要です。

ただし、資格があったほうが転職に有利なことは言うまでもないでしょう。

「医療事務の仕事に就く前の知識を学ぶ資格」として、医療事務検定試験があります。

医療事務検定試験の受験資格は、日本医療事務協会が行う「医療事務講座」を修了した人。まずは講座を受けることで知識を学び、試験で資格取得を行うというのは多くの資格で共通している流れです。

試験は毎月行われていますし、そんなに難しくはないので「今すぐにでも取得を考えられる」のではないでしょうか。

通信講座の場合、医療事務の資格は3ヶ月から半年くらい取得に時間がかかります。通学の場合は全日制だと最短10日程度で講座の受講が終わるので、転職を前提に取得するなら退職後に全日制で取得というのがスムーズでしょうね。

試験に関してはスケジュールによりますが、毎月行われているので転職活動をしながら待てる人は待って受験したほうが良いと思います。

ただ、仮に転職を急いだり落ちたりしたとしても、面接時に「講座は修了した」と伝えておくと資格取得後ほどではないにしても有利になると思います。

2.診療所と病院…どちらに就くかを決めよう

診療所(クリニック)の特徴とメリット・デメリット。

  • 求人数が多い
  • 少人数体制のため総合的に業務を学べる
  • 少人数体制のため人間関係が密になりやすい
  • 派遣・直接採用の正社員など雇用形態のパターンが豊富

病院の特徴とメリット・デメリット。

  • 入院説明業務や入院会計業務などの経験を最初から積める
  • 部署異動がある
  • 大病院は直接雇用が少なく、医療事務専門人材会社の請負が多い
  • 規模が大きいほど業務が細分化され、知識が必要ない仕事もある
  • 求人数が少ない

以上を踏まえると…未経験者はクリニックに勤務したほうが良いと僕は思います。

病院は規模が大きくなるほど業務が細分化されてしまうため、医療事務の仕事の一部しか学べないこともあるんです。資格を持たない人の場合は十中八九「知識不要の仕事」に回されてしまい、医療事務らしさを味わえなくなります。

入院関係の仕事を最初から学べる機会があるのは良いことですが、結構難しい仕事になるため未経験者がその仕事に就けるかの確証はありません。

それよりも、クリニックに勤務して医療事務の仕事を総合的に経験した後に、スキルアップやキャリアアップの一環として大きな病院に移るほうが良いのではないでしょうか。

ただ、業務の幅や人間関係などに関しては向き不向きもあるので一概には言えません。以上を参考にして自分なりに「どちらが合っているか」を考え、判断しましょう。

まずは転職エージェントに相談してみよう

医療事務の転職は未経験からでも十分可能ですが、考えるべきことがたくさんあります。その考えをサポートしてもらうという意味でも、医療事務未経験者の面接対策をする意味でも、転職エージェントに相談してもらってみてはいかがでしょうか。

医療事務の仕事に就くとはどういうことか?
就くには具体的にどのような面接対策をすればいいか?

たくさんのことが見えてきます。

自分だけでは見落としがちな見聞をしっかり広げ、総合的に転職を判断しましょう。