法律は人を守るが、人は法律を守らない。

特に労働に関する法律を守らない人が、多いですよねえ。ブラック企業とかもう違法スレスレどころか、残業代を出さないなどの違法がまかり通っています。法律は人と人社会の秩序を守るためにあるものだけど、それを人が守るとは限らない。

本来、法律を専門にする行政書士事務所すら、法律を守っているとは限らないわけです。

労働環境や待遇面、そして「法律」に関して不満に思い、行政書士事務所を辞めたいという人は行政書士・行政書士補助者ともに大勢います。

そんな人たちが行政書士事務所から転職するときのメソッドや、転職先のアドバイスなどを紹介しましょう。

実は多い!? ブラックな行政書士事務所

行政書士事務所を辞めたいというようなことを検索すると、「うちの職場はブラックだ」という話がわんさかと出てきます。「日本は深く掘ればどこでも温泉が湧く」と言われますが、「日本は深く掘ればどんな業種にもブラックがある」とも言えるのではないでしょうか。

たとえばどんな話があるかというと、タイムカードや日報などを付けさせず、就業時間に関する証拠を残さない職場の話。残業代を出さないための姑息な手段なので、残業代は出ない上に残業が多いんです。

「行政書士事務所はブラックだ」と語る人の多くが、「残業が多くて残業代が出ない」ということを理由にしています。

それもそのはずで、行政書士事務所はどこも少人数体制なんですよ。

1部の大きな事務所を除いて、行政書士事務所のほとんどは個人規模の経営規模。開業者とあと一人か二人程度の行政書士に、行政補助者が一人程度といったところが多いです。当然、役割分担がままならず、一人当たりの仕事量が多くなりますよね。

特に、行政書士補助者を複数雇う余裕が無いから、行政書士補助者の仕事量がとてもとても多くなるんです。行政書士を増やすメリットはあるけど、規模が小さなところで補助者を増やすメリットはそれほど大きくはないと判断するんでしょうね。

そのために残業が多くなるものの、経営に余裕が無いため「残業代を多く払うことはできない」と判断します。

そこで、残業代を出さないための姑息な手段に出るわけです。

労働環境の悪さは、今後も変わらない

労働環境が悪いというのが、行政書士事務所を辞めたい理由になるわけですが、これはどうしようもないと思うんですよ。行政書士ビジネス全体が不況だし、経営に余裕が無いからどうしても残業代は出せないし増員も出来ないんです。

手詰まりだよ、これじゃ!

行政書士には法律の知識があり、法律をどうやって潜り抜けるかの考えも働きます。だから、どんなブラック企業よりも効果的な手段を用いて、従業員に残業代を出さないようにしているんです。

しかも、個人規模の事務所はボス行政書士の顔で成り立っているようなもの。そこで働く従業員という立場にいる以上、それに逆らうことはなかなかできません。

だから、行政書士事務所を辞めたいのなら、行政書士事務所から転職するしか方法が無いんです。

ただし、路地のような心細い道なら、もうひとつあります。

零細事務所から大きな事務所に転職するという、横道

零細事務所に勤めているのなら、規模が大きな事務所に転職することで悩みが解決することがあります。大きなところにもブラックな職場はあるものの、零細と比べると「残業代を出さない」というようなことは少ないです。

だから、残業代関係が辞めたい理由のメインなら、大きな事務所に転職するのはアリ。

規模の大きなところで働くと、いい経験になってスキルアップも狙えますしねえ。今よりもいい仕事ができるようになる可能性もあるし、行政書士資格を持っているなら、将来起業する可能性も大いにあるわけです。

もし、行政書士の仕事自体が嫌じゃないのなら、小さな規模から大きな規模へ移るのがオススメですよ!

行政書士事務所に勤めている人のプラスイメージを活かした転職

行政書士事務所から全く違う業界に転職するとき、大切になるのは「今の仕事のプラスイメージ」です。行政書士や行政書士補助者という、行政書士事務所勤務の「いいイメージ」というのは、転職においてどういうものか? 僕なりに考えてみました。

  • 真面目で律儀そうなイメージ
  • 事務処理能力が高いイメージ
  • 法律関係の知識がしっかりしているイメージ

素人の僕がパッと思い浮かぶのが、この三つのイメージですねえ。

特に、法律関係の知識があるというイメージと事務処理能力が高いイメージは、転職に活かしやすいです。事務処理が高いイメージがあると、事務職への道が開けるし、事務仕事もある営業職などにも転職しやすくなります。

営業に関しては、律儀なイメージも相まって強いですねえ。

ただ、行政書士事務所で働いた経験があるなら、一般企業の法務の仕事がオススメです。

法律の知識と事務処理能力を活かしてということなら、一番転職先に選びやすいのが法務でしょう。資格と業務経験をそのまま活かせるから、書類で行政書士事務所の勤務経験を詳しく書けば、欲しがる会社は多いと思います。

法務の仕事をするメリットは、「色々な人とチームで仕事ができる」「将来的な安定収入が期待できる」ということでしょうか。

行政書士事務所はそれぞれの行政書士が独立して仕事しているみたいな感覚がありますが、法務はその職場全体で仕事に取り掛かります。一般企業ということで給料はしっかり伸びていくし、評価制度がしっかりしているところを選べば、行政書士事務所にいるよりも安定して稼げるようになるでしょう。

ただ、一つ注意点!

法務の求人、実は結構少ないんです。

あとは、職場選びを間違えると労働環境の悩みは解決しないということ。求人の量と職場選びの二つをクリアできなければ、転職成功はありません。

行政書士事務所からの転職で二つの難点をクリアする方法

転職エージェントを利用すること。

転職サイトの公開求人だけだと、どうしても限界があります。転職エージェントは公開している求人のほかに、条件がいい求人を非公開として隠し持っているんです。

どちらかと言えば、その非公開求人と転職希望者とを結びつけるのが、転職エージェントの本懐と言えます。

公開求人はおまけなのです…。

だから、求人の量と労働環境の問題という二つの難点をクリアするには、転職エージェントは必須です。非公開にしているのは質が高い求人だから、労働環境が悪いところに当たる可能性は低くなります。

それに何よりも、公開求人と非公開求人両方ともで求人量をカバーできるのが大きいですねえ。

行政書士事務所を辞めたいのなら、求人の量と質を確保することを、常に考えておきましょう!