デザイナーを辞めたい!経験を活かせる転職先を見つけるための考え方

ファッションデザイナー、プロダクトデザイナー、Webデザイナー…他にもいろいろなデザイナーの仕事がありますが、デザイナー特有の悩みや大変さを抱えて「辞めたいなあ」と思っている人も多いのではないでしょうか?

今回は、デザインの仕事をしている友人(プロダクトデザインに携わってます)と協力して「転職の考え方・立ち回り方」を考えてみました。

デザイナーの労働環境には闇がある

  • 給料低い
  • 残業時間ヤベエ
  • ブラック気質な企業が多い
  • キャリアパスが独立しか用意されていない
  • まっとうな評価を受けづらい

「クリエイターには昼も夜もない」

昔からよく言われていることです。その言葉を投げかけると、僕の友人でデザインの仕事をずっと続けている葵さんは、「むしろ朝もないけどね」と笑いました。朝から朝まで仕事三昧…。

帰れない!

「辛いです」と相談をしたとしても、会社の人には「デザイナーだから仕方がないでしょ? 自分で選んだ道だよね?」と言われてしまいます。デザイナーには残業が当たり前、やっぱり朝も昼も夜もない。

ブラック気質…。

栄養ドリンクを手放すことができない日々に「デザイン業界まじ疲れた」と思いながら働いて働いても、まっとうな評価を受けることなかなか叶わず。

良い意味でも悪い意味でもサラリーマンなんですよね。

会社の人たちは都合よく「クリエイター」という言葉を使うだけで、創造性への対価の支払いを疎かにしパターン化された仕事を行うだけの機械化してしまうことが多いです。なんだか旧時代的な仕事の仕方だし、モッタイナイ。

しかも…。

デザイナーにとって、キャリアパスというのは「会社員か独立か」しか用意されていないも同義です。

キャリアアップして年収上げようね! ということでもないわけですよ。

デザイン業界の現状は、デザイナーには優しくないと言えます。少なくとも会社員デザイナーを続けていては、将来性は暗いかもしれません。

デザイナーの仕事自体に嫌気が差してしまったなら異業種転職に踏みだすべきだし、デザイナーの仕事自体を諦めきれない気持ちが少しでもあるなら対策を考えるべきだと、僕は思います。

新卒1年目でデザイナーを辞めた知人の話

僕の知人は、某造形大のデザイン系の学部を卒業した後、新卒でデザイン事務所に入り、グタフィックデザイナーとして働き始めました。最初の2ヶ月ほどは先輩の下に付いて仕事を学び、その後は実際に小さな案件から一人で仕事をするようになったんです。

最初の仕事は楽しんで進めていました。それなりに忙しかったし大変だったけど、好きなことだからと考えると楽しめたんです。そうして初仕事を終えて上司に提出…したものの、ダメだしの嵐。

それがただのダメ出しなら彼は謙虚に受け止め、その後も何食わぬ顔で仕事を続けたはずです。

しかし、そのダメ出しは彼の感性や思想自体を否定するものでした。

「新人だからわからないかもしれないけど、君の思想・趣味趣向は反映させなくていい。クライアントに求められているものを、求められているように再現するのが僕等の仕事なんだ。僕等が行うデザインというのは、クライアントが頭で思い描いている抽象的なイメージを、ほんの少しの付加価値を加えて具体的に再現することに過ぎないんだよ。」

僕は、その話を聞いて「正論だなあ」と感じました。だけど、それは僕がクリエイティブな技術を学ばなかった営業職だからという話。

技術を学べばこだわりが生まれるもの。

ただ、そのこだわりが仕事の邪魔になると言われたわけです。そこからは、自分を殺して仕事をする毎日が続きました。だけど、自分を殺しすぎると「技術さえあれば誰にでも出来る仕事」に感じられるんですよね。

だから、彼は仕事が楽しくなくなりました。

楽しいからと誤魔化されていた仕事の忙しさが容赦なく彼に襲い掛かり、事務所に泊まり込むことも増え「何のための仕事か」と自問自答する暇すらなく…。

最終的に、自分を殺しすぎた彼のデザインは採用されなくなりました。どれだけ考えても良いデザイン・レイアウトが思い浮かばず、腹を痛めて生み出したものも没にされてお蔵入り。そんなだから、給料も安い。

「どうしたらいいんだ!」とわからなくなり、飛び出すようにして仕事を辞めたわけです。

成功するデザイナーとは?

デザイナーを辞めたいあなた。あなたは、デザイン自体が嫌いになりましたか? どれだけ好きだったことだとしても、仕事にしてしまうと嫌いになる人は一定数います。僕は多分、そのタイプです。

そのタイプの人間なら、一度デザイナーをはじめとするデザインの仕事全般から身を引いた方が、デザインが好きな自分を取り戻し幸せになれるでしょう。

ただ、別にデザイン自体は嫌いじゃないという人はどうだろうか。

心のどこかで、まだ「成功したい」という気持ちがある人も多いのでは? だけど、今の仕事を続けて成功する保証はないし、今いる会社や事務所の待遇や過酷さなどが変わるわけでもありません。だから、辞めたいと思う。

じゃあ、成功するデザイナーとはどういう人だろう?

一度デザイナーから離れた知人が語るには、「自分はクリエイターではないと割り切りながらも、いつかはオリジナルのものを作りたいと夢見て、どれだけ砕かれようとしても、謙虚にその姿勢を保っている人」が成功するデザイナーだそうです。

デザイナーとして作った広告が、自分個人の作品として見なされる日が来ると信じる人。

デザイン界隈の人間の中で、「この広告はこの人が作った」というような話が出回ることがありますよね。広告を出す会社からの依頼として作ったのに、デザイナー個人の作品のように語られる。

デザイン業界じゃなくても、コピーライターなどにもよくあることです。広告コピーという企業の依頼のものなのに有名な人、結構いますよね。

日々、クライアントの依頼を忠実にこなす仕事をしながらも自分の感性を磨き、研鑽し続けられる人が成功するんだなあと、僕も思います。

そういう人は、まだ辞めるべきじゃないんでしょうね。少なくともまだ年数が浅いのなら辞めるには早すぎる人材だと思います。その夢を捨てきれないなら、折れてしまった僕の知人や諦めてしまった人、嫌いになった人よりもそれを叶えられる可能性が高いですから。

逆に、「もういいや」と思ったり、「デザインするのも嫌になった」と考えたりしている人は、辞めたほうがいいでしょう。

デザイナーから転職するときの考え方

考え方1.デザインの仕事が好きなら…

フリーになるという選択肢もあると思うんです。

デザイナーを辞めたいと思っている悩みの多くが労働環境にある場合は、フリーになることで劇的に変わります。特にスケジューリングがうまい人は労働環境を自分自身の手で、ガラッと化けさせることができるんです。

在宅個人の仕事というのは、「どれだけ仕事に集中できるか」と「どれだけスケジュール管理ができるか」にかかっています。

自宅だからと仕事に集中できなければ稼ぎは減るし、スケジュール管理できなければかえって自由が無くなるわけです。逆にうまくいけば稼ぎは増えるし、自由な時間も増えて実利的にも精神的にもかなりの恩恵が得られます。

問題は成功できるかどうかですが…。

フリーのデザイナー界隈は副業の人が多く、デザイン業界未経験者も意外といます。その中にデザイン業界の経験がありなおかつ本業で仕事をする人がいれば、すごく重宝されるんです。

報酬に関してはドラフト制に近いですね。

経験が豊富で実力がある人なら、年収500~600万円は稼げる印象があります。もちろん個人での仕事が向いていない人だと稼げませんけどね。

今一度、自分にどれだけの実力があるのかということと、個人の仕事の向き不向きとを考えてみても良いのではないでしょうか。

考え方2.自分の強みを活かすことを考えよう

デザイナーから異業種転職をするなら、自分の強みを活かしましょう。

悩みは色々あると思うんです。体力がしんどいとか、仕事にギャップがあったとか、デザイナーになったことに後悔しているとか…。ただ、そういうものは仕事選びに反映させなくても解決することができます。

労働環境的問題は会社選びで解決するし、仕事のギャップや後悔するかどうかはリサーチで解決できるんです。

とにかく、仕事選びは純粋に自分の強みを活かして「自分にできる仕事」を探すところから始めましょう。

その中から比較的興味関心が強いものを選べば、それが自分に向いている仕事だと思います。

アピールポイントは個人で変わると思うんです。その中で一般的に「デザイナーの強み」と言われているものを、現役デザイナーの友人である葵さんに聞いてたので、箇条書きで紹介しましょう。

  • コミュ力や折衝能力
  • 気遣い
  • 美的センス
  • 段取り能力

美的センスにはデザインの知識も含まれます。

専門知識や技術とそれによって成るセンスというのは、たとえ職種が違うとしても活かせることがあるんです。たとえば、広報の仕事をするときに広報冊子をデザインしたり、会社のイメージキャラクターを作ったりできるかもしれませんよね。

本業とは違う活躍なのかもしれないけど、そういう+αの活躍というのは会社から認められやすいです。

デザイナーは本業だから当然の働きと見られるけど、+αの活躍は当然の働きではありませんからねえ…。

三つ目の段取り能力というのは、デザインの仕事をしているうちに自然に培われるものだと思います。

デザインというのは「段階ごとに作業を進める仕事」なんですよね。構成を考えあたりを取り、レイヤーごとに描き分けを行い…。そういう段取り能力は、どんな仕事でも活かせます。

デザイナーはよく「潰しがきかない」と言うんですが、葵さんと僕に言わせてみれば「それはしっかり自己分析していないから」なんです。
自分の強みは必ずあり、それを活かせる仕事はあるはず。

そこをしっかりと考えてみましょう。

デザイナーからの転職先おすすめ一覧

  • 広報
  • 総務
  • ホテルの仕事
  • 小売・販売の仕事
  • 旅行業界の仕事

先ほど紹介した「一般的にデザイナーの強みと言われているもの」をアピールポイントとして使い、実際に活躍できるだろう仕事だけを挙げています。

そしてほとんどの仕事が「デザインの経験を活かして+αの働きができる」ものなんですよ。

総務はさまざまな仕事が舞い込んでくるから、活かすチャンスも多いんです。ホテルの仕事も「朝食メニューのアピール」「ホテル自体の広報」などを行うこともありますし、その際にデザイン経験者は重宝されるでしょう。

小売・販売はポップや商品陳列にそのセンスを活かせるし、旅行業界の仕事も旅行の企画をする際などに活かせるわけです。

他にも…気遣いや段取り能力なども活かせます。

まだまだあなたに向いている仕事は、あるはずです。

その中から自分が少しでも興味を持てるものを探し、転職エージェントを使って会社選びをしっかり行うことで悩みを解消しながら「楽しく働ける仕事」に就くことができる!

自分の可能性を突き詰めましょう。

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