コインには表があり、裏がある。人にも表の顔があり、裏の顔がある。

仕事もまた同じく、表と裏があるものですよね。グラフィックデザイナーの仕事の表と言えば、「クリエイティブなイメージ」「好きなことを仕事にしているということ」だと思います。

じゃあ裏は? という話になってくるんですが、それを知ってしまうと辞めたい気持ちが沸々わいてくることがありますよねえ。

もっといい転職先があるのでは? と思ったりして…。

というわけで今回は、グラフィックデザイナーによくある悩みや辛さを分析しながら、適した転職先を考えていきたいと思います。

こだわりを殺し、自分を殺す

デザインを学ぶと、その人なりのこだわりというものが出てきます。「こんなものが作りたい」「こんな雰囲気が好き」「こういう色使いにこだわりたい」などなど、人の趣味趣向がこだわりとしてあらわれてくるんですよねえ。

だけど、仕事となると話は別です。

グラフィックデザイナーの多くは、こだわりを殺して仕事をしています。僕の知人はグラフィックデザイナーとして入社して結構すぐ、自分のこだわりを打ち砕かれました。それがきっかけで仕事が楽しくなり、辞めてしまったんです。

その話は違う記事で語っているので、興味がある人はぜひ読んでみてください。

僕は「こだわりよりクライアントの意向を取ることは大事だし、そのためにこだわりを殺すのは必要」と思っているんですが、デザイナーからしたらそれは自分を殺すことと同義です。

デザインが好きだからグラフィックデザイナーになった人にとって、致命傷になりえます。

僕は問いたい。

自分の作った成果物が、自分の作品として認知される日が来ることを夢見て、ある程度割り切って働けますか?

NOの人は、グラフィックデザイナーを辞めたほうが賢明だと思います。

グラフィックデザイナーの仕事は、きつい

グラフィックデザイナーの仕事、かなり激務ですよね。

激務、しかも給料が安い。

  • 残業代なんて無いさ
  • ボーナスなんて嘘さ
  • 福利厚生なんて聞いたこともないさ

職場にもよりますが、グラフィックデザイナーを取り巻く実情はそんな感じだとよく聞きます。残業が多い癖に残業代が出ないし、正社員なのにボーナスなんてほとんどありません。というか、残業が多いから残業代が出ないのかも…。

無い袖は振れない状態、なのでは? 破綻しとるのでは?

特に、小さなデザイン事務所の場合は福利厚生すらままならないところが多いです。大きな会社に転職するか、グラフィックデザイナー自体からさよならするか、独立するかの三択を求められているように感じます。

ちょっと脇道:独立はどうなの?

グラフィックデザインの仕事を本格的に取り組みたいのなら、独立するという選択肢があります。もちろん、業界に長い間勤めていてある程度のパイプが形成されていないと独立は厳しいですが、それはいったん置いておきます。

問題なのは、独立したらデザイナーの悩みは解決するのかということ。

たとえば、独立したら「自分のこだわり」を追求したデザインができるかどうか考えてみたいと思います。独立して名が知れていると、あなたを指名してくれるクライアントも出てくるでしょう。そのときには、「あなたのデザイン、こだわりが求められている」から自分を最大限活かした仕事ができると思います。

だけど、最初の数年は顔と力を売らないといけない。

自分を出せる仕事と、自分を殺す仕事とを並行して行う必要が出てきます。

それに耐えて、虎視眈々と続けられるかどうかですね。

当然、独立したら福利厚生もボーナスも残業代もありません。成功すればそんなことが気にならないくらいのお金が入ってきますが、成功できなければ悩みを解決するどころか…。

余計に悩みが深刻になってしまうわ!

結局、独立は、僕から積極的にオススメできることではありません。

グラフィックデザイナーの経験を活かして、転職先を選ぼう

グラフィックデザイナーを辞めたいのなら、転職先選びだけでも始めてみることをオススメします。「どんな仕事がいいかなあ」と空想するだけなら、だれにも迷惑かけませんから。

それで、空想するときに大切なのが「グラフィックデザイナーの経験をどのように活かすか」「デザイナーという経験・経歴に、どんな仕事の経験を付け加えるか」ということです。言ってしまえば、「牛丼のトッピング」みたいなものを考えようということ。

たとえば、こんな感じ。

「グラフィックデザイナーに企画やディレクション経験を足し、現場仕事も管理もできる人材になる。」

僕としては、グラフィックデザイナーには企画や管理系の仕事をオススメしたいんですよねえ。デザイナーという現場職・技術職の経験がプラスになり、その知識・知恵・考え方などが求められるのが、企画職やディレクターなどの管理側の仕事ですから。

同じ業界なら「その業界での地位を上げる」ことができるし、違う業界だとしても「デザイナーとしての自分も、企画職やディレクターとしての自分も高めること」になります。

今までのキャリアを経験として引き継ぎながら、新しい仕事の経験を足していく。牛丼に生卵を足したらもっとおいしくなるように、納豆キムチ牛丼が超うまいように!

企業にとっても自分にとっても「おいしい人材」になれるんだ。

そういう感じで、「何かを足す」「今の経験を引き継ぐ」という方向で転職先を検討してみるのが一番いいと思います。今の業界も、違う業界も視野に入るでしょう。企画だけじゃなく、営業なども考えられると思います。

空想するのに、転職エージェントの力を借りるのもアリですねえ。

グラフィックデザイナーから転職したい!

さあ、転職先、あなたなら何をトッピングする?