自己啓発系のブログや本を読んでいると、「同期に差を付けろ!」というフレーズを良く目にします。資本主義社会だから、社会人同士が切磋琢磨したりシノギを削るのは良いことだと思うんです。

思うんだけど…同期に差を付けられたらたまったもんじゃない!!

そう、同期に差を付けるということは、同期に差を付けられる人も生まれるということ。喜びと悲しみが同時に生まれるこの資本主義社会において、悲しみの側に立ってしまうのはとても辛いことです。

僕の周りにいた一人の「悲しみの側に立った人間」の実話を紹介しながら、どうすればいいのかを語ってみましょう。

そこは、競争社会だった

僕の知り合いの吉田さん(仮)が入社した会社は、競争社会だった。

吉田さんは入社当時、競争社会を生き抜いて勝利してやるぞとやる気満々。意気込み十分で仕事という戦いに臨んだわけです。彼は決して仕事が出来ない人間でもなく、不真面目な人間でもありませんでした。彼は実直でとにかく「仕事頑張るぞ」という熱意にあふれ、ゆくゆくは「たくさん稼いでやる」という野望を持った人だったんです。

ただ、競争社会の悲しい運命が彼を待っていました。

彼らは営業職で、最初の1年は同期同士で差が付いていなかったんです。最初の1年は先輩の付き添いが多く、個人で仕事をすることもなかなかありませんでしたからね。ただ、2年目になってくると話は違います。

個人で仕事をする機会が増え、自分の実力が物を言うようになりました。

そうなると同期の中でも、早々に成績に差が付いていったんです。

彼は頑張って上の方に食らいついていきましたが、ある日突然変化が起きました。それまで横並びの成績だった同期に、差を付けられてしまったんです。今まで競っていただけに彼のショックは大きく、とても凹んでいました。僕はそんな吉田さんの愚痴をよく聞いたものです。

差を埋めようと努力したが

吉田さんは差を埋めようと努力をしました。

野心溢れる彼ですから、一度差を付けられた程度で心は折れたりしません。愚痴るだけ愚痴ってスッキリしたのでしょう。それからメキメキ営業努力に勤しんだわけですよ。

しかし、状況は変わらなかった。それどころか今まで自分より成績が悪かった同期にすら、追い越されてしまったわけです。吉田さんが売り上げ上位だったのは、ビギナーズラックと言えるようなものだったのだと今となっては思います。

それからしばらく経っても、差は開いたまま。

吉田さんは「同期より仕事が出来ない」と、悩んでしまいました。野心を持っていただけにその悩みは深く、どうしようもないほどに落ち込んでいたんですよ。「辞めたい」と、何度も。僕は当時まだ転職をしていなかったので正直それどころではなかったのですが、大学の頃からの先輩である彼に転職を勧めました。

自分も転職を考え始めていたので、なんとなく話に出してみたんですよ。

その後しばらくしたら、彼はスッキリした顔でこう言ったんです。

「転職したよ」

転職後、彼はどうなったか

吉田さんは、それまでとは違う商材を扱う会社に営業職として転職しました。今まではOE機器の営業をしていたんですが、今時OE機器は売れにくいしあまり稼げない。それに何より自分には機械系の営業は向いていないのではないかと考えたそうです。

彼は「稼げて、もっと人のためになるものがいい」と、自分に合った業界を探りました。その時、僕と同じように転職エージェントを使ったそうです。自分ひとりでは「どんな業界がいいのか」わかりませんからね。

結果、吉田さんは不動産会社に転職しました。不動産は人のためになるものだし、OE機器とは違って需要が無くなることはほとんどない。仕事は忙しいもののしっかり稼ぐことができ、吉田さんの希望にはぴったり合っていました。

結果、なんだかパズルのピースがうまくはまったかのように成績もうまくいっているようです。僕にはOE機器から不動産に行くだけでそれだけ差が出るのかと、目から鱗でした。本人にもよくわかっていないような向き不向きが、あったんでしょうね。

以上、同期に差を付けられた吉田さんのエピソードでした!

吉田さんから学べること

吉田さんの話から学べることは、同期に差を付けられたとして「自分は仕事が出来ない」とか「何もできないクズ人間だ」とか思う必要はないということです。確かに、同期よりも仕事が出来ないのかもしれない。だからこそ差を付けられたわけだから。

ただ、それは何もあなたが仕事が出来ないせいではないと思うんです。職場に偶然スーパーエリートが居たという運の問題かもしれないし、業界や職種があなたの能力・性格に合っていないのかもしれない。

僕としては、後者の可能性が大きいと思います。

誰しも、向き不向きがありますよね。

自分に向いていない方向に努力をしても、その努力が報われる可能性は低いと思います。吉田さんがそうでしたから。魔法使いが物理攻撃力に乏しかったり、戦士のMPが少なかったりするのと同じです。

自分自身のステータスが、仕事で求められるステータスと合っていないんですよ。

ゲームでも、キャラクターの特性にあったジョブというものがありますよね。このキャラクターはもともとMPが高いから、杖装備させて魔法専門職にしようと考えたりするものです。うっかり合わないジョブにしてしまったら、ダーマ神殿とかで変えてもらうわけ。

現実世界で言うところのダーマ神殿が、ハロワだったり転職エージェントだったりということ。

同期に差を付けられた、同期より仕事が出来ないと悩んで「辞めたい」と嘆くくらいなら、自分の能力を最大限活かせる仕事にジョブチェンジしてみよう! その方が、成績も伸びて待遇も伸びて、仕事もプライベートも充実するはずです。

さあ、勇者○○よ、ダーマ神殿に向かうのじゃ!