10年前に比べて、カメラ関係の進歩はめざましいですよね。今ではスマホひとつでハイクオリティな写真が誰でも撮れてしまい、しかもその場で加工もできてしまうという…。インスタ映えなんかがもてはやされて、カメラシーンは変わったという感じがヒシヒシと伝わってきます。

それと同時に、カメラマン・フォトグラファーという存在がかなり遠くなっているように感じるんです。

カメラマンの実情というのは、僕たち素人が思っている以上に大変なのかもしれません。なりたいという人が多いのと同じように、辞めたいという人も多いと思います。

カメラマンから転職するということを、オススメの転職先だけでなく、カメラ業界の今と昔そして未来をも踏まえながら考えてみましょう。

昔、写真・カメラは特別だった

オイオイオイ、なんだこのやたらとノスタルジックな見出しは!?

いやいや、これを考えずにカメラマンからの転職を考えることはできませんから。転職先の話をする前に、「そもそも本当に辞めるのか」をこの話を読みながら自分なりに考えてみてください。僕からは「辞めるべき」とは言いません。

僕が子供のころ、10年くらい前ですかね。カメラというと少し特別なイメージがありました。日本には江戸時代・嘉永元年から写真があると言われているから、特別も何もないだろうと思うかもしれません。だけど、確かに特別だったんです。

10年くらい前というと、性能の高いデジタルカメラがたくさん出てき始めていたころだと思います。カメラマンの仕事道具が、フィルムからデジタル一眼に変わり始め、その扱いに奔走していた頃とも言えるでしょう。

当時のデジタル一眼というと、今みたいに手軽に扱えるものではなく、少し扱いづらかったんです。「結局フィルムのほうが使いやすくね?」と感じることもあり、しかし、時代は確実にデジタル一辺倒に突き進み始め、それに対応できないカメラマンが消えていきました。

僕ら素人目線の話をすると、ガラケーの写メがよく使われていましたよね。画素数もどんどん上がってきて、新聞やテレビが一般人のガラケー撮影の写真を使うということもありました。

よく見たら、「これガラケーじゃん!」みたいなねえ。

ただ、本格的な写真が欲しければ写真館や子供館に行ってプロに撮影をしてもらい、それを買うというのが一般的だったんですよね。カメラマンというと、なんか職人みたいなイメージがあって専門性が高い印象がありました。

カメラマンから「カメラもできる○○」への転職

デジタル一眼がとてつもなく扱いやすくなり、スマホの登場で写真に興味を持つ人が増え、個人が気軽に写真を研究できる時代になりました。Webサイトの記事を見ても、スマホ撮影の写真が結構使われているし、プロ顔負けと思えるような写真を撮る素人が多い!

そんなんだから、プロに写真をお願いするという選択肢を僕らは考えなくなりました。

証明写真すら、インスタントで十分ですからねえ。僕もパスポートを取得するときの証明写真とか、就活のときのとか、全部インスタントです。

プロに撮影をお願いするのは、客から出向くよりもカメラマンの出張撮影という選択肢をとる人が増えたようにも感じます。

また、カメラの機材も安くなりましたよねえ。

知人のカメラマンによると、ギャラも安くなったようです。出張撮影みたいな手間と拘束時間がかかるようなものでも、安いギャラしか支払われないという世知辛い状況。しかも、素人の写真がテレビで使われることも多くなり、プロカメラマン頼みの綱だった雑誌は売れ行きがどんどん悪くなっています。

カメラマンをとりまく現状というのは、どんどん悪くなっているんですよね。

そのためかはわかりませんが、写真館に行くと「ひとりのスタッフさんが接客・照明・撮影・ヘアメイク・レジ打ち全部やっている」みたいな光景を目にすることがあります。カメラマンとして働いているというより、トータルで撮影のサポートを行う人みたいになっているんですよね。

カメラマンの職人性もどんどん希薄になっているように、感じざるを得ません。

今後、兼業カメラマンが一般的になるはずです。

「写真が撮れるデザイナー」「写真が撮れるECサイトの運営者」「写真も撮れるライター」などなど、カメラの技術というのは「メイン業務に付随したサブスキル」になると、僕は思っています。

カメラの技術をサブとし、メインを違う仕事に置き換える。これによって、カメラマンを辞めたいと思っている気持ちが落ち着くこともあると思います。カメラマンというよりも、「カメラもできる〇〇」という感じだから、カメラマンとしての悩みを引き継ぐことにはなりませんからね。

それを踏まえて、転職するかどうか、慎重に決めましょう。

兼業ができないカメラマンは、遅かれ早かれ淘汰されていく可能性が高いです。自分が生き残る道を見出すか、転職するか…。辞めたい気持ちと、写真・カメラが好きな気持ちとを天秤にかけましょう。

カメラを使わない転職先という選択肢もある

カメラマンとして生き残る道を探すか、カメラを使う仕事から完全に転職するか、どのみち「今のまま」というのはダメだということなんだけど、その二択で「転職」を取った人も多いと思います。

完全な異業種に転職するとき、接客関係の仕事を選ぶ人が多いです。

カメラマンとして何を主体に撮ってきたかにもよりますが、人を撮る仕事は接客がつきものですからね。その経験を活かせると思って、接客関係の仕事を選ぶ人が多いんだと思います。

経験を活かすということなら、カメラマンとしてどの業界にいるかによっても転職先の選択肢は広がりますよ。

たとえばブライダル関係にいるなら、カメラマン以外の職種もたくさんあるわけです。プランナーになるのもいいと思うし、メイクの仕事をしてみるのも面白いと思います。料理や物を中心に写真を撮っていた人は、飲食に転職する人が多いです。

要は、カメラマンとして働いている業界の違う職種か、これまでメインに扱ってきた被写体に関係する仕事を選ぶということですね。

経験を活かせて、興味もわきやすく、カメラマンからの転職先を選ぶときにはとてもオススメな考え方です。カメラマンの人に「ここがいい」と断言するのは、難しいんですよ。それぞれ確固たる興味分野があったり、「何がしたいか」がはっきりしていたりする人も多いだろうから。

だから、僕から「この仕事がいいよ」というよりも、あなたの「現在」から「未来」を見出すほうが、あなたにとっていい仕事が見つかると思います!

カメラマンを辞めたいなら、道を選べ!

そして、その道に誇りを持ち、歩み始めましょう。