技術を用いる仕事には、たいてい「アシスタント」というのがつきものですよね。助手をしながらその人の技術を盗み、いつかは第一線でと夢見て頑張るわけです。言ってしまえば、アシスタントという仕事は下積みということ。

だからこそ、アシスタント稼業に悩みは尽きません。それは、カメラマンアシスタントもまた、そうなんだと思います。

カメラマンを辞めたいと検索すると、カメラマンよりアシスタント関係の記事のほうがヒットするんですよ。

仕事が辛いと感じているカメラマンアシスタントが転職を考えるとき、どのように考えを整理して、どのように行動するべきか?

それを僕なりに見出してみました。

カメラマンアシスタントの辛いところ

カメラマンの単価は、だんだんと下がってきています。クオリティの高い写真の供給量が素人・プロ問わず上がってきているにも関わらず、プロの撮る写真の需要が少なくなってきているんですよね。雑誌はもう風前の灯火みたいな感じだし、テレビはTwitterを頻繁に使うし…。

だから、カメラマン自体、儲かっている人というのは一握りです。

そんな状況の中、カメラマンアシスタントの給料は、当然のことのように低くなります。カメラマンの職人性は年々下がってきているように感じるものの、技術系の仕事はやはり「下積み」という意識が強いですからねえ。

ましてや、職種名に「アシスタント」とついているからもう、給料が高くなる道理がありません。

また、カメラマンのサポートや仕事の片づけなどの問題で、勤務時間が延びる傾向もあります。職場にもよりけりだと思いますが、残業代が出ないところが多いというような話も耳にしますし、給料が低い・残業が多い・残業代が出ないというのは、カメラマンアシスタント三重苦と言えるかもしれません。

この三重苦は、ブラック企業にありがちな三重苦でもあります。

だからと言ってカメラマンアシスタント=ブラックとは言えませんが、それでも辞めたいと強く感じるのなら辞めたほうが幸せになれる可能性は高いのではないかと思うんです。

ただ、「辛いから辞めたい」と思ったときネックになるのが、カメラマンアシスタントから転職するということはカメラの仕事から足を洗うということになるのかということ、でしょう。

転職するということは、カメラの仕事を辞めるということになるのか?

カメラマンの世界は狭い、と言われます。

一度辞めてしまったら、もう二度と戻ってはこれないぞと。脅し文句みたいですよねえ。だけど、そんな言葉が語られているのは「職人としてのカメラマン」という一握りの人だと思うんです。

たとえば、有名カメラマンのアシスタントをしている人が辞めたら? それは村八分にされてしまっても納得ができます。まあ、「バカみたいだなあ」とか「古臭いなあ」とは思うけどねえ。

ただ、それは「有名カメラマンになる道は、一握りの職人カメラマンになる道は閉ざされているぞ」と、そういう話なんです。

カメラを扱う仕事をする道が閉ざされるわけでは、ありません。

カメラを本業としなくても、カメラを扱う仕事はたくさんあります。最近はデザイナーも写真を撮るし、Webディレクターがサイトにアップするための写真を撮るということもあるんです。主に広告・Web業界に多いですけどね。

また、カメラを本業としていても写真館や出張カメラマンという道もあります。

道はたくさんあるから、カメラマンアシスタントから転職するからといって、カメラの道が閉ざされるわけではありません。カメラの仕事を続けたいのなら、アシスタントの経験を活かして別の道を模索することも可能ですよ。

カメラ以外の道もある。あきらめるな!

カメラを使う仕事以外だと、アシスタント経験を活かして「誰かをサポートする仕事」に転職するのもアリですし、思い切って「前線に立つ仕事」を目指すのもいいと思います。

前者なら、営業事務が向いているでしょうし、後者なら営業…というのは安直ですね。実際、オススメできる仕事ではありますが、もう少しひねって考えてみたんです。

サポートする仕事ということで、加えて前線にも立てる仕事というと「Webディレクター」が思い浮かびました。しかも、カメラを使うことができるし、もちろん使わないこともできるわけです。

ディレクターの仕事は、デザイナーやコーダーなどいろいろな人との調整や管理などなど。それもまた、サポート業務の一種の形ですよねえ。しかも、最前線でバリバリ働く仕事とも言えるという、カメラマンアシスタントの経験を活かしながら「アシスタントでは終わらない!」みたいな気概も持てる、とてもいい転職先ではないでしょうか。

カメラマンアシスタントから転職するとき…というかアシスタント業務から転職しようとするとき、「前線には立てない」と感じてしまうと思うんです。「やりたかったカメラマンのアシスタントも、ままならなかったのに…」という気持ちが、どうしても残るんでしょうね。

だけど、「アシスタント業務の経験を活かしながら、前線でしっかり働く」という選択肢もあります。

誰かのアシスタントをしたり、サポートをしたりする仕事の経験は、実はどの仕事にも活きてくるものですからねえ。

カメラマンアシスタントを辞めたいという人に一番いいたいのは、「諦めるな!」ということです。

カメラを使う道も、それ以外の道も全部、あきらめずに追及しましょう!