古くから伝わり、新しいものも続々誕生するビジネスマナー…。
中には「当然だな」と感じるものもあるんですが、くだらないのがあまりにも多すぎる! 合理性のかけらもない過剰なビジネスマナーに振り回されるのはめんどくさいですよねえ。
今回は僕が「意味不明で気持ち悪い過剰なビジネスマナー」と感じたものを紹介した上で、それらの呪縛から解放される転職先の選び方を紹介したいと思います。
【不要だろ!】くだらないビジネスマナー集
飲み会編
- ラベルを上にしてビールを注ぐ
- 日本酒は徳利の注ぎ口から注がない
- 新人は酌をして回る
- 翌日は挨拶に回る
まず最初に挙げたやつ! これはワインのときのマナーだから…。ラベルを上にすることでラベルを汚しにくくなり、「どの銘柄かがハッキリわかる」という点がこのマナーの肝です。
ほとんどの居酒屋で二択しかない瓶ビールのラベルをそこまで丁重に扱う必要はないのでは?
本当無駄ですよね。
徳利のマナーも謎です。注ぎ口は「円の切れ目」が「縁の切れ目」を連想させるのだとか。実際そんなこと連想する人はいない。第一注ぎにくいですよね。それでこぼしたらそれこそマナー違反でしょう。
酌をして回るのも無駄が多いですし、翌日の挨拶回りも無駄ですよね。
名刺編
- 名刺は左手で受け取った後にすぐ右手を添える
- 胸のあたりで差し出す
- 相手が差し出した高さより若干下げる
- 名刺をすぐに収納しない
左手で受け取った後すぐ右手を添えるなら、最初から両手で受け取りに行けばいいと思うんですよねえ。そのほうが丁寧のような…。
胸のあたりで差し出すのも正直どうでもいい気がします。相手の高さより下でというのも「謙遜」の表現になるのでしょうが、無駄ですよね。気を遣い合って名刺の下げ合いが始まることもあります。あの時間は何なんでしょうか。
名刺をすぐに収納してはいけない。だけど出しっぱなしも「忘れてると思われるからNG」。これが難しくて煩わしい。名刺に書かれている内容を確認して名刺トークが終わったら収納すればいいだろ! と思います。
上司編
- エレベーターの乗り降りの順番
- 上座と下座
- 上司に代案を提案するのは失礼
- 上司の愚痴は黙って聞くもの
- 役員が来たら仕事を中断して起立する
- 上司の後ろを通らない
エレベーターの乗り降りの順番は面倒ですよね。自分が先に乗るのか、上司を先に乗せるのか。このマナー、諸説あるところが厄介です。
上司を先に乗せる説と自分が先に乗る説…どっちが正しいのか。
また、上司に代案を提案するのは失礼だということをマナーとして流布する人がいます。これはただ単にその会社が「風通しが悪い会社」だと宣言しているだけですよね。合理的ではありません。
役員が来たら仕事を中断するというのも不合理ですよね。
何故起立して役員が見えなくなるまで目で追わなければならないのか、と前々から不思議です。
上司の後ろを通らないというマナーに関しては、「前を通ってはいけない」というマナーが同時に存在することがあります。上司がいなくなるまで待たなければならないわけですが、やはり時間の無駄…。
取引先編
- ミーティングでノートPCを使ってはならない
- 着席を促されるまで座ってはならない
- 着席を促されても1度目は「立ったままで結構ですので」と断る
- 相手より先にお茶を飲まない
ミーティングで使う道具を制限されるのは意味がわかりませんよね。メモパッドとか電子メモよりもノートPCの方が実用性が高いときがありますから。
着席を一度は断るというマナーについても、意味がわかりません。僕がこれをやられたら「いいから座れやめんどくさい」と思ってしまいそうです。
お茶に関してもそう。
相手より先にお茶を飲まないのがマナーと言うけれど、相手が茶を飲まなければどうするんでしょうか。「商談に影響がありそうだから飲まないのが正解」と語る人もいます。せっかく用意してくれたお茶を飲まないほうが失礼だと思うのですが、どうなんでしょうね。
とにかくビジネスマナーというのはバカバカしい! 実にくだらないものが多いです。
こんなものを守らなければならないのには嫌気が差しますよね。
ただし、マナーは「相手との信頼関係を築くため」「円滑に商談を進めるため」にあります。それを逸脱した過剰なビジネスマナーが多くても、そういう目的がある以上は無下にはできません。
それなら…過剰なビジネスマナーが求められにくい仕事に就けばいいのではないでしょうか。
その仕事の例を紹介しましょう。
ビジネスマナーから解放されたい人にオススメの転職先
1.技術職
技術職はくだらないビジネスマナーに囚われずに仕事をすることができる可能性が高いです。
技術職は顧客と直接関わる機会が少ない傾向があります。たとえばプログラマーがそうですよね。顧客と直接話し合いをするのは営業やSEの仕事です。SEも技術職ですが「管理者」としての側面もあるため、顧客と関わる機会が多くビジネスマナーが求められやすくなります。
つまり、「管理者」ではない純粋な技術職に就けば気持ち悪いほどに過剰なビジネスマナーとはさよならバイバイできるということではないでしょうか。
技術職にもさまざまな種類があります。
IT系・製造系・メカニック系・音楽系などなど…自分の興味がある分野の中から選び、勉強して転職しましょう。
2.事務職
過剰なビジネスマナーがはびこりがちなのは「取引先とのやり取りがある仕事」です。取引先に失礼のないように、マナーだと言われている以上は多少過剰だろうとも守ろうとするんですよね。
そして、職場内で誰かと連携を取る機会が多い仕事もマナーが求められやすいです。
要は「コミュニケーションの機会が多い仕事はマナーが重要になる」ということでしょう。マナーとは信頼関係を築くためにあるのだから。
事務職は取引先とのやり取りがあまりありません。仕事内容もデスクワークですし、職場内で誰かと連携を取る機会すら少ないんです。そのため、ビジネスマナーはあまり求められません。
3.工場の仕事
工場ではビジネスマナーがあまり求められません。
工場という場所は、効率と合理性を何よりも重んじる場所なんです。決められた時間内に決められた数だけ生産しなければなりませんからね。可能な限りシステマチックに、可能な限り効率化して無駄を省かないと生産数を上げることはできません。
くだらないビジネスマナーのように非合理的で非生産的な文化は、工場には馴染まないんです。
そのため、工場ではビジネスマナーがあまり求められません。
ここまで三つの職種を紹介してきましたが、要はビジネスマナーが求められにくい仕事というのは次のいずれかまたは全ての特徴に当てはまる仕事ということです。
- 顧客や取引先と関わる機会が少ない
- 職場で連携を取る機会が少ない
- 効率重視
この特徴に当てはまる仕事の中から自分に合う仕事を探せば、ビジネスマナーに翻弄されることなく仕事に集中することができるのではないでしょうか。