生活相談員は「実質的に介護士からの昇格」と言われることも多いんですが、調べてみると不遇な実情があることがわかります。
SNSやネットで調べてみると、「生活相談員を辞めたい」という声がいくつも見つかります。
このページでは、生活相談員の悩みを解消できる転職先候補を考えていきたいと思います。
生活相談員の「辞めたい気持ち」を引き起こす原因
人間関係のストレス
生活相談員の仕事は人と人とのかかわりあいですよね。介護士・ケアマネ・看護師・利用者・利用者の家族・行政・施設のお偉いさんなどと打ち合わせをし、意見をすり合わせ、仕事をしていきます。
これだけいろいろなタイプの人と関わるのはとても大変です。まず施設のお偉いさんと現場で働く介護士とは意見が異なるし、利用者の家族と運営側の意見が異なるのは当然。
それらをすり合わせながらの打ち合わせには、神経をすり減らしますよね。
色々な価値観を持つ人の間で中心的な役割を持つ生活相談員の気苦労ははかり知れません。このこのストレスが生活相談員を辞めたい理由の最も大きな部分を占めているのではないかと僕は感じています。
給料の安さ
生活相談員の給料は、大体月給20万円から25万円程度です。ケアマネは23万円から27万円程度となっていて、介護系専門職の中だと相場が低い仕事と言えます。介護士を経験して生活相談員になり、キャリアアップのように捉えられているのに、下手したら介護士より給料安い。
「生活相談員を辞めたい」という気持ちを加速させているのが、この給料逆転問題なんですよね。キャリアアップというのにほとんど介護士と給料変わらず、抜かれる可能性すらあるという虚しさ。
この原因になっているのが、介護事業の処遇改善加算精度だと言われています。
これは、利用者の人数に応じて介護事業者に支払われる給付金みたいなもので、1人あたり約1万円程度まで平成29年に増額しました。これによって介護士の給料が上がったものの、生活相談員の給料はあまり変わらず、差が縮まったというわけです。
介護士の給料待遇改善については、今後ますます加速していく可能性もあります。
生活相談員も待遇改善されなければ、介護士のほうが稼げるようになるかもしれません。
介護の仕事が嫌いではないのなら、介護士に戻るというのも一つの手ではないでしょうか?
生活相談員から介護士に戻る場合の転職先選びのポイント
前章では、生活相談員から介護士に戻ると給料が良くなる可能性があるということを語りました。介護士に戻るのもアリだと思います。
でも、転職先選びのポイントはしっかりと押さえておきましょう。
まず大事なのは、優良な介護事業者を選ぶことです。
介護職の応募をしている事業者は多いんですが、中には劣悪な環境/待遇の職場も多数ありますからね。
転職エージェントを利用して、求人先企業の離職率や残業時間・待遇・教育制度などを調べましょう。離職率は求人に掲載されないけど、転職エージェントには情報がある場合があります。比較的大きな事業所だと、ネットに口コミが転がっていることも多いです。
離職率が高ければ、そこは避けるべき職場かもしれないという推測が出来ますよね。
また、残業時間・実際の待遇を調べることも大事です。
残業時間があまりに長かったり、実際の待遇があなたが欲しているよりも明らかに低い場合はその求人も転職先候補から外しましょう。
生活相談員経験が長く介護士としてのブランクが長い場合は、教育制度に関してもしっかりチェックしましょう。当時のやり方やスキルが通用しないケースもありますからね。
そして、特に重視したいのは人間関係。
給料が良くても残業が少なくても、人間関係が自分に合わないことで転職をしてしまう人は大勢います。
人間関係が合わないということにより、実務にまで悪影響を及ぼすケースが多いんです。
転職エージェントを使えば、職場の人間関係の傾向がわかります。どのような人が多いか、どのような考え方で介護をしているかなどを知ることで、そこで働く人の人間性が見えてくるわけです。
合わなさそうだなと少しでも不安に感じたのなら、転職先の候補から外しましょう。
そうして生き残った求人の中から、残業時間や待遇などを比較して自分にとってベストな転職先を見つけるというのが、生活相談員から介護士に戻る人の転職活動のポイントです。
他の介護関係の仕事に転職するという選択肢も
介護士にキャリアを巻き戻さず、生活相談員から介護関係の仕事に転職するというのなら、ケアマネージャーが真っ先に浮かびますね。介護系の仕事の中だとトップクラスで給料が高く、現場職というより管理職という色合いが強く、生活相談員からの転職先としては魅力的です。
もし、介護施設での実務経験が5年以上あるのならケアマネを目指すのもいいでしょう。
各自治体の介護支援専門員実務研修試験に合格する必要があり、転職のハードルは高いですが、それを飛び越えるだけの価値はあると思います。介護にかかわる仕事を続けたい人、現場仕事で体力をすり減らすよりも管理側の仕事がしたい人などにオススメです!
また、社会福祉士として働くという道もあります。
社会福祉士は、生活相談員の多くが取得している資格ですよね。介護のイメージが強いかもしれませんが、社会福祉士の活躍の場所は介護業界だけではありません。
障害者支援施設や、地方自治体にある福祉事務所、各種福祉サービスを提供する民間企業、病院や保健所などなど、活躍の場所は広がっています。もし、生活相談員として社会福祉士の資格を取得しているのなら、結構潰しがきく資格を持っていると言えるため、それを活かす道を選ぶのもいいのでは?
介護・福祉関連以外の職種に転職!おすすめの転職先候補
まず、生活相談員としての経験を活かせる転職先を考えてみたいと思います。
たとえば、「利用者と施設の橋渡し」の経験は強みになると思います。
人と人との橋渡しを担う役割の仕事というと、営業・ディレクター・編集者・総務・人事などが挙げられます。営業はIT業界だとSEとクライアントとの中間に立つ仕事だし、ほかにも制作系の現場だと営業職はしばしば仲介者になるんです。
- 接客能力
- コミュニケーション能力
- クレームの処理能力
- 事務処理
生活相談員の仕事で身につく経験・能力には、以上のようなものもありますよね。
それを活かそうとするなら、以下の転職先候補が考えられます。
- 営業職
- カウンター販売
- 接客業(販売業など)
- サービス業
- ディレクター
- 編集者
- 事務職
- 総務
- 人事
生活相談員の仕事が嫌な人も、「これは苦手(嫌い)だけど、これはそうでもない」というものがあると思います。たとえば、クレーム処理は嫌だけど人と関わることは嫌いじゃないとか、人と関わるのは苦手だけど事務仕事は苦にならなかったとか。
前者の人はサービス業よりも、カウンター販売や人と人との間に立つディレクター・IT営業などが向いているかもしれません。
後者の人なら、事務職関係が向いていると思います。
僕がこのブログに訪れたすべての皆さんに伝えたいこと…
それは、「仕事や会社を辞めたい気持ちが少しでもある人は、すぐに転職活動を始めるべき」ということです。
転職という選択に対して消極的な印象を持っていた僕がそう思うようになったのは、僕自身、転職したことで人生が好転したからです。
- 転職を決断する勇気が出ない
- この程度の悩みなら我慢したほうがいいんじゃないか
- 転職後の自分をイメージできない
- 辞めることを言い出しにくい
- 自分の年齢や能力で転職成功できるか不安
- 他の業種・職種に転職したいけど、どうすればいいかわからない
これは転職を考えている人なら誰しもが感じることだと思います。
でも、一昔前とは違って今は転職支援サービスがとても充実しているので、気軽に質の高い転職活動ができるようになっています。それに、転職活動を始めること自体には何のリスクもありません。むしろ早めに動き出しておくことは、いざというときの備えとしてメリットしかありません。
だから、悩みや不満の大小に関わらず、自分の人生が今より良くなることに希望を持って、自分なりの形で転職活動を始めてほしいです。
僕がおすすめしている転職支援サービスは無料の転職エージェントです。就業相談から求人紹介、採用対策まで、転職活動全般をサポートしてくれるサービスです。僕も実際に利用して転職を成功させました。
そして、数多くある転職エージェントの中で1番おすすめなのはマイナビエージェント。当ブログで150人を対象に行ったアンケート調査で評価が最も高かった転職エージェントです。
アンケート調査の詳細やその他のおすすめ転職エージェントはコチラの記事をご覧ください↓
上記のページでは、転職エージェント利用者の口コミや、転職活動を早めに始めるメリットなども紹介しています。
仕事に対して漠然とした悩みを抱えている人も動き出すきっかけが見つかるかもしれません。ぜひチェックしてみてください!