調査してみると「自衛隊を辞めたい」という人は結構多いようです。
自衛隊という組織と性格が合わないとか、先輩が鬱陶しいとか仕事内容が嫌だとか激務だとか、心身ともに辛く集団生活に疲れたとか…。
ただ、自衛隊を辞めたいなら、注意すべき点もあります。考えなしの丸腰では、自衛隊を辞めてハッピーな転職をすることなんてできません。
というわけで今回は、自衛隊から転職を成功させるための注意点と転職先の見つけ方を、転職経験者の僕なりの視点で解説したいと思います。
ぜひ参考にしてみてくださいね!
自衛隊を辞めたい理由で多いのは?
- 集団生活がしんどい
- 残業代が出ない
- 生活の規律が厳しすぎる
- 圧倒的激務…!
- 訓練超しんどい
- 残業代云々の前に、給料そんなによくない
- 世にいうパワハラは当然
- アルハラもあるよ
- 転勤が多すぎる(幹部)
- 出世したら残業が増える(幹部)
- 整理整頓が出来なければ教官に荒らされる(教育隊)
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自衛隊全体の不満から、幹部や教育隊の不満まで数多くあります。基本的には「生活と仕事がキツすぎる」ということを辞めたい理由としている人が多いようです。
圧倒的に激務で、訓練がたくさんあるし、訓練の後も片付けしたり備品を磨いたり当番をしたりして、残業になるわけです。残業代も出ないし、そもそも給料はそんなに高くない。
自衛隊は国民を守る仕事と考えると、給料はあまりに割に合わないですよね。公表されたデータは無いものの、自衛官は年収600万円から750万円くらいが平均だと言われていますが実際はどうなんでしょうか。
また、パワハラ・アルハラが当然という組織のあり方にも疑問を投げかける人は多いです。
さらには、幹部になると転勤があまりに多いとかデスクワークが増える分残業が多くなるとかいう不満も積み重なります。幹部を辞めたいと語る自衛官、多いです。
自衛隊を辞めることに躊躇っている人の中には、後悔しないかどうか不安な人も多いと思うんですが…。
自衛隊を辞めるときに気をつけたいこと
脱柵、ダメ、絶対
自衛隊を辞めたいですと伝える勇気が無かったり、引きとめられてすんなり辞められなかったり、人によって状況は様々ですが、脱柵と呼ばれる脱走行為をする人がいますよね。それくらい辞めたい気持ちが強く、追い詰められているということですが…。
でも、脱柵で他の隊員にどれだけ心配と迷惑をかけるかを考えるべきだと思います。
所在不明隊員として捜索対象になり、実家やその近辺を捜索しなくてはならなくなるんです。命令任務がしばらく中止になるんですよ。他の隊員が捜すのをやめた後でも、教育隊なんかは必死に探すことになります。
また、脱柵者の捜索にかかった費用は脱柵者本人の負担になります。脱柵したら、デメリットだらけです。何も良いことはありません。脱柵だけは、ダメ、絶対。
任用一時金に注意
自衛官候補生として入隊すると、候補生教育終了時「任用一時金」が支給されますよね。
もしも、あなたが任官後1年3ヶ月未満で自衛隊を辞めようと思っている場合は、要注意です。その場合、任用一時金を返却しなければならなくなります。任官から離職までが早ければ早いほどに、返却割合は大きくなるので注意。
任官後、3ヶ月未満で辞めた場合は全額返却。3ヶ月以上7ヶ月未満なら75%、7ヶ月以上11ヶ月未満なら50%、11ヶ月以上1年3ヶ月未満だと25%…。4ヶ月ごとに25%ずつ割合が減っていきますが、返さなければならないことに変わりはありません。
任用一時金を返さないといけない場合にあたる人は、注意してください。出来るならば、返却義務が発生しなくなってから辞めたほうがお得です。今すぐ辞めたい気持ちがあるでしょうが、ここはグッと辛抱したほうが良いでしょう。
退職意志を伝えるタイミングに注意
自衛隊を依願退職するときには、可能なら退職日の半年くらい前に退職の意思を伝えることをオススメします。
また、退職を認めてもらいやすくするために、年度末とか転属シーズンの前とか区切りの良い時期を退職日にするという手があります。
自衛隊を辞めるときには、所属部隊の人事、上級舞台の人事まで全部調整してもらわないといけませんからね。人事が「調整しやすいよ、ありがたい」と感じるような時期を設定すると手続きがスムーズに進むと思います。
退職意志の伝え方に注意
自衛隊を辞めるときの言い方が地味に大事!
「向いてない」「人間関係が辛い」「仕事辛すぎ」「給料割に合わん」「私生活が無い」というのを理由にすると、めちゃくちゃ引き止められます。僕の友人の体験談です。こういう感じで、引き止められます。
- 任期あるんだから、それまで頑張ろう?
- 配置換えしたらいいんじゃない?
- 休んでリフレッシュして来い
- 転職先は? あるのか?
自衛隊を辞めるときの言い方、一番いいのが何か、ここから見えてきませんか?
「転職先が見つかったので辞めます」
「他にやりたいことがあるので辞めます」
要は自衛隊じゃもうダメなんだというのを、ハッキリ伝える必要があるということです。
自衛隊から民間企業への転職は難しいのか?
自衛隊から民間企業への転職は可能です。
ただ、それよりも、民間企業でやっていけるのかという心配をする必要があります。民間企業は自由で楽しくやりがいもあるように、その目には映っているかもしれませんが、民間企業は民間企業で大変です。
自衛隊が潰れることは考えられませんが、民間企業はガンガン潰れます。ガンガン潰れて、どんどん新しい会社が出来ての繰り返しで、民間企業の社会は成り立っているんです。要はライバル会社との戦争をしているようなもの。
そして、同僚間での出世競争や、嫌な上司との人間関係、不当な待遇… あらゆる面でサラリーマンは戦っています。本当に信頼できる人間など職場にはおらず、心身ともにすり減らし、命を削ってお金を稼ぐのがサラリーマン。
そしてその土壌は、決して安定しているとは言いがたく、近年では正社員でも安心できないような雇用情勢です。
自衛隊は、国家公務員で非営利団体。他人を蹴落としたり、他人に蹴落とされたりということもなく、誰よりも稼がないといけないということもありません。自衛隊という組織は統制こそが美であり、他人と違うことをすることを良しとしない。
ただ、民間企業は他人と違うことをして、他人を出し抜いてこそといった風潮があります。
利益を追うのか追わないのか、国家組織か民間組織か、これらの違いというのは案外大きいですよ。組織の本質が丸っきり逆だと言ってもいいくらいです。
だから、隣の芝が青く見えるだけの安易な気持ちで民間企業への転職をするのは、オススメできません。
民間企業への転職は、自衛隊に入隊したときと同じくらいの覚悟が必要です。
自衛隊から民間企業へ。転職先の見つけ方は主に2つ
自衛隊退職者向けの就職援護
自衛隊を辞めるなら就職援護を使うべきだろうなあとおぼろげに考えている人は、とても多いんじゃないでしょうか。確かに就職援護を利用すると、転職しやすいです。後ろ盾があって、支援してくれるんだから、自分で転職活動をするよりも楽で早いでしょう。
ただ、職種に限りがあるのが難点と言えます。
『退職自衛官雇用ガイド』の退職自衛官の職種別就職状況を見てみると、生産・工員の仕事に就いている人が退職陸士の44.6%を占めているんです。次に多いのが操縦手で11.6%、その次が販売・外交で10.9%、次に保安・警備で9.9%。こうして職種を見てみると、気づくことがありませんか?
ほとんどが、体動かす関係の仕事!
ただ、生産や製造に興味がある人にとっては良い傾向ですよね。事務や営業といった仕事がしたい人にとっては微妙ですが、自分の興味のある職種と就職援護の実績とを照らし合わせて、就職援護を利用するかどうかを決めれば良いと思います。
一般的な転職支援サービス
ハローワークを一番に思い浮かべる人が多いと思いますが、転職先探しに使えるのはハロワだけではありません。今ではインターネット上で様々なサービスが展開されているんです。
特にオススメなのが、転職エージェント。
これは、民間企業が運営している転職支援サービスです。あなたの希望条件に合う求人や、あなたが転職できそうな職種の求人などを代わりに探してくれるサービスで、求人探し以外も転職活動のアレコレを手伝ってくれます。
応募書類の書き方指導や添削、面接対策、職場の実態調査などなど…。
転職を成功させるための支援が充実しているので、一人で転職活動するよりも成功率が上がりますよ。僕も転職エージェントを利用して、働きながら転職を成功させました。以
前はブラック企業勤めで命を削りまくっていましたが、今はホワイト企業で命を使って仕事をしています。この削ると使うの違いは、結構大きかったです。
転職エージェントを利用すれば、就職援護のように支援を受けながらも自分好みの仕事を見つけられるというわけです。そして、社員ファーストな職場選びにも役立ちます。
就職援護を使わないという人には、オススメですよ。
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【参考】自衛隊からの転職先候補を2つ紹介
自衛隊から警察
自衛隊経験が活きる仕事ということで、自衛隊辞めて警察に転職しようかと考える人は多いです。
自衛隊辞めて警察に転職するメリットは、たくさんありますよ。
- 拘束時間が自衛隊より短い
- 自分の家に住める
- 転勤が全国じゃなく、県内にとどまる
- 何故か警察のほうが給料高い
警察も民間企業と比べたら拘束時間が長いけど、自衛隊よりは圧倒的に短いです。というか、自衛隊より拘束時間が長い仕事なんてありませんよね。生活を管理されていることを考えると、生活時間も拘束時間と言えそうだし。
しかも警察は自分の家に住めるし、転勤も県内だけ。
給料も高い。残業とか当直とかで給料がね、伸びるんですよ警察は。自衛隊は元々そういうのが組み込まれて年収600万円とかだから…。
警察として上のほうにいくと年収が800万円を超えます。
ただ、休日日数や長期休暇の長さは自衛隊のほうが上。
そのバランスをどう考えるかによって、警察に転職すべきかどうかが決まります。メリットは大きいものの、誰にでもオススメできるわけではありません。
自衛隊から営業職
自衛隊から民間に転職すると給料が下がってしまう可能性が高いです。
給料を重視していて、なおかつ実力主義の世界で勝負する覚悟があるなら、営業職がおすすめです。
民間企業というのはとにかく、利益利益利益です。利益を生み出すことのできる人材が高給取りになり、残業も少なくなって待遇が良くなる仕組みになっています。
そもそも、自衛官は営業に向いていると思います。
机に座ってデータとにらみ合いする企画や事務より、体を動かしてコミュニケーションをとる営業のほうが自衛官として身に着けたものを活かせると思います。
僕がこのブログに訪れたすべての皆さんに伝えたいこと…
それは、「仕事や会社を辞めたい気持ちが少しでもある人は、すぐに転職活動を始めるべき」ということです。
転職という選択に対して消極的な印象を持っていた僕がそう思うようになったのは、僕自身、転職したことで人生が好転したからです。
- 転職を決断する勇気が出ない
- この程度の悩みなら我慢したほうがいいんじゃないか
- 転職後の自分をイメージできない
- 辞めることを言い出しにくい
- 自分の年齢や能力で転職成功できるか不安
- 他の業種・職種に転職したいけど、どうすればいいかわからない
これは転職を考えている人なら誰しもが感じることだと思います。
でも、一昔前とは違って今は転職支援サービスがとても充実しているので、気軽に質の高い転職活動ができるようになっています。それに、転職活動を始めること自体には何のリスクもありません。むしろ早めに動き出しておくことは、いざというときの備えとしてメリットしかありません。
だから、悩みや不満の大小に関わらず、自分の人生が今より良くなることに希望を持って、自分なりの形で転職活動を始めてほしいです。
僕がおすすめしている転職支援サービスは無料の転職エージェントです。就業相談から求人紹介、採用対策まで、転職活動全般をサポートしてくれるサービスです。僕も実際に利用して転職を成功させました。
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