僕の友人に自動車学校の指導員をしていた人がいます。2018年末に教習指導員を辞めたてホヤホヤな彼は、「教官の仕事は本当にきつかった」としきりに言うんです。

そのときに僕は「教習所の指導員を辞めたいと思っている人は、大勢いるのでは」と思いました。

だから! 教習指導員を退職した彼…結月くんの全面協力のもと、転職成功者二人が「指導員を辞めたい」と思っている人に役立つアドバイスを用意しました。

教習指導員を辞めた人に聞きました! 将来性とよくある悩み

教習指導員を辞めた結月くんに聞きました! 「教習指導員にとってよくある悩みとは?」「自動車学校の将来性は?」立て続けに質問する僕に、彼は順序だてて答えました。その内容をまとめてみたので、辞めるかどうか判断する基準としてお役立てください。

1.よくある悩みを聞いてみた!

教習所の教官を本当に退職するかどうかを決めるためにも、転職を決めたときのためにも、まずは自分の悩みを自覚することが大切です。その悩みが大きければ大きいほど辞めるべきだとなるし、悩みによって転職活動の方向性も見えてきます。

そのきっかけになればと思い、結月くんと協力して「教習指導員によくある悩み」をまとめてみました。

  • 責任があまりに重い
  • 仕事内容の幅が広い
  • 給料に関する不満
  • 繁忙期と閑散期とのギャップがありすぎる
  • やる気がない生徒にイラッとする
  • 嫌われ役が嫌だ
  • 教習指導員同士の会話がゲスい

責任というのは、この場合は「教える責任」です。

自分が教えた人が事故を起こしてニュースになるということも考えられますし、自分の教えによって人が死ぬことすらあるという恐怖。もちろんその責任を問われることはありませんが、真面目な人ほど「教える責任」というものに苦しめられるんですよねえ。

それは自動車学校の指導員だけでなく、指導者という立場全体に言えることでしょう。

繁忙期と閑散期の落差が激しすぎると余計に疲れるというのは、よくわかります。徹夜寸前の状態で30分寝るより、起きていた方が楽なのと似たようなものでしょう。

また、生徒に関する不満も多いです。

やる気がない生徒にイライラしたり、歯向かってくる生徒に「なんだこいつ」と思ったり…ヤキモキさせられますよねえ。イライラさせられた挙句に嫌われるという報われない立場なのかもしれません。

その立場が嫌になる人も多いです。

ちなみに結月くんが教習指導員を退職した理由は「SNSによる悪口の投稿」「指導員同士の会話と人間関係」「給料」「将来性」と、色々あります。

指導員同士が生徒の悪口を言っているのを見かけたり、指導員同士での悪口も多かったりと人間関係が面倒なんですよね。生徒はSNSに名指しで悪口を書き込むことがあるし、それだけ苦労しても給料的に報われず…。

将来性も不安になった。

一番の決め手は将来性だったそうです。

その点に関して、詳しく見ていきましょう。

2.自動車学校の指導員に将来性はあるのか聞いてみた

自動車学校の需要はどんどん減ります。

結月くんが言うには「既に減っているが、今後はもっと減少傾向になる」とのことです。僕もそれには激しく同意します。

まず、少子高齢化により生徒になる可能性がある人の全体数が減っているんですよ。現在の若者の状況から考えると今後はさらに出生率は下がるでしょう。そのため、単純に需要が減っていくという見方があります。

ただ、それだけじゃあないんですよねえ…。

自動車免許取得の重要性が、どんどん低くなっているんですよ。

まず、「自動車を持てる状況にない人」が多いです。交通網もよほどの田舎でない限りは十分発達しており、車が無くても生きていけます。

社用車の運転もあるかと思いますが、免許必須の仕事も今はそんなに多くありません。

身分証として取得する人もいるものの、パスポート・マイナンバーカードなど普遍的に代用できるものや時代に合わせて使えるようになったものがありますよね。今後、身分証明はもっと手軽に形を変えていくのではないでしょうか。

以上を考えると…これから自動車学校の生徒は、かなり減ります。

自動車学校業界全体の将来性が危ういです。

また、教習指導員にはキャリアパスがありません。就職して審査を受けて指導員になってしまえば、あとはキャリアが続かない。年収の頭打ちはその分早く、そういう意味でも将来性は微妙と言えます。

そのうえ色々な苦悩があり、結月くんは「辞めたいと思いながら我慢して働く価値はない」と判断して辞めたわけです。

最後に、当人から一言貰いました。

「辞めたいならその気持ちを信じて…辞めた方が絶対に幸せになれると思います」

教習所の指導員から転職するときにおすすめな転職先を議論してみた

さあ転職を考えようというときに「どういう仕事ができるんだろう?」と考えると、尻込みしてしまいますよね。

でも、教習指導員にはさまざまな強みがある!

それを活かしたおすすめ転職先を、結月くんと協議したので紹介します。

1.営業職

自動車学校に勤務すると、審査に合格するまでは営業のような仕事をすることもあります。結月くんは「この経験が地味に役立つ」と語り、営業職をオススメしてくれました。現役営業職の僕からしても、営業は向いていると思いますよ。

営業は相手に自社商品やサービスを提案する仕事です。

提案というのは「アドバイス」とかなり似ている部分があるため、教官として生徒にアドバイスしてきた人には向いていると思います。

2.タクシー運転手

教習指導員を退職した結月くんの転職先が、タクシー会社でした。

教習所の教官として運転に慣れ親しみ、誰よりも交通ルールを把握している人はタクシー会社からの需要がものすごく高いです。あとは二種免許さえ取得すれば立派に一人前として活躍できると期待されますからねえ。

実際、結月くんはタクシー運転手になってから年収が上がりました。

今は成績が安定しているためか、年収500万円です。

二種免許は入社後に取得する流れが、最近は一般的。費用なども会社が支援してくれます。

3.ホテルの仕事

自動車学校の指導員をすると、コミュニケーション能力とアドバイス力が磨かれますよね。

また、指導教習員の「仕事の幅が広い」という特徴を活かすことも可能です。もちろんそこが最大の不満になっている人には、ホテルの仕事はあまりオススメできません。「仕事の幅自体は別に」と思っている人にはかなりオススメ。

ホテルのフロントは受付・備品貸し出し・事務作業など様々な仕事を行います。

人に喜ばれることはあっても、嫌われるようなことはほとんどありません。キャリアパスもしっかり用意されています。

ホテルフロントの仕事を極めたら、今度はホテルコンシェルジュになるとかね。キャリアパスも出世の段階も多いので、長く働ける仕事です。年収アップもしやすく、指導教習員の経験を活かしながら不満点の多くを解消できる仕事ではないでしょうか。

以上のような感じで自分に合う転職先を見つけることができれば、自動車学校の指導員を続けるよりも確実に幸せになれます。

転職エージェントにその作業を手伝ってもらうのが良いでしょう。

結月くんと僕から本当の最後の一言をおくります。

「Good Luck」