観光バスに乗る楽しさの半分くらいは、バスガイドさんにあると思うんです。
決して変な意味じゃなくて、バスガイドの話を聞いて「へえ、そうなんだ」と思えるというのが楽しいんですよね。ただ街並みや名所を見るだけではなくて、説明や案内をしてくれるから知識が増えて面白い。
ただ、バスガイドの仕事は大変そうですよね。いろいろな客が来るわけだから、ストレスも多く辞めたいと思う人も多いでしょう。
そんな、観光バスに欠かせない存在のバスガイドから転職するとき、どんな転職先を選べばいいのかをネットで調べながら考えてみました。
バスガイドは、思っているよりもきつい仕事
バスガイドの話を聞くのが楽しいんだけど、バスガイドからしてみると「知識を蓄えないといけないから大変」ということでもありますよね。しかも間違った知識ではだめだし、お客さんのほうが博識だったときには辛い思いをするから、正しくて深い知識が必要になります。
それに、話を聞いてくれない客が多いとストレスがたまるし、逆にツッコミを入れてくる客も面倒だし…お客さん関係のストレスは大きいのではないでしょうか。
また、バスガイドは拘束時間が長いですよね。
朝は早く起きて仕事に行き、搭乗した後も車内清掃などに時間を割き、帰るのは夜遅く…。精神的なストレスだけじゃなく、体力的のもかなりハードだと思います。プライベートの時間がなかなかなくて、買い物もエステにも行けない…。
運転手には、「次の運転まで8時間は間を空けないとダメ」という法律があるんですが、バスガイドにそれはありませんから。だから、どうしても仕事詰めになってしまうんですよ。
なんだか、ハンドルを握らないからと言って軽視されているように感じてしまいます。
給料も低いしね! 残業代なんて満足につきませんしね! バイトにはあるのに正社員には泊り手当無いしね!
何故正社員に泊り手当が無い会社が多いのかは、僕には謎です。
バスガイド、接客業には転職しやすいけど…
バスガイドの仕事は、接客業と言えます。
だから、違う業種の接客仕事に転職するハードルが低いです。バスガイド経験を活かそう! ということなら、やっぱり接客業になりますかねえ。ただ、接客業は転職先に選びやすい代わりにひとつ難点があります。
バスガイドの悩みどころである、「客関係のストレス」からは逃げられません。客層は違ってくると思いますが、どこにも嫌な客や変な客はいるものですからねえ。接客業をする限り、彼らとの付き合い一人ひとりとは短くともそれ自体は永遠に続くわけです。
接客業に転職しようと考えるなら、慎重に考えましょう。
旅行代理店には、転職しやすい
バスガイドとして勉強した知識を役立てるなら、旅行代理店がオススメです。バスガイドも旅行に携わる一つの仕事と言えますから、旅行業界に転職するのは自然な流れだと思います。転職理由も作りやすいだろうし、結構オススメですよ。
客と関わることにはなりますが、接客というよりも営業という色が濃くなります。
たとえば、顧客の需要を満たしながら自社に都合のいいプランを提案するなど、互いの利益を考えることが求められるんです。接客と微妙に異なり、客の意識も少し違ってくるため、バスガイドの悩みとは少し違う方向になるかもしれませんね。
だから、バスガイドとしての悩みは解消できるかもしれないし、違う悩みが生まれるかもしれない。
それでも、旅行代理店は豊富な知識を活かせる転職先として、とてもとてもオススメですよ。
もう接客なんてこりごり! それならこれがいいのでは?
接客業や、お客さんと関わる仕事が全体的に嫌だ! というのなら、一般事務がオススメです。事務職は女性に特に人気がある仕事で、女性社会だからいやだという人も多いですが、最近は男女バランスが結構よくなりつつありますよ。
それに、顧客と関わることは基本的にないから、接客ストレスはありません。
パソコンをある程度扱えないと仕事になりませんが、逆にパソコンが扱えるのならかなりいい仕事だと思います。残業も少なく休日は多いし、ガンガン稼ぐ仕事ではないものの給料は安定しているからバスガイドよりはたくさん貰えるはずです。
年数を重ねるごとにしっかりと昇給する制度が整っているところが多いから、将来的にも一般事務は安定していると言えます。
また、バスガイドが向いてないから辞めたいという人には、一般事務は向いてると思うんですよ。前線で自分が積極的に活躍するというバスガイドみたいな仕事よりも、誰かを支える縁の下の力持ちみたいな仕事がいいんじゃないでしょうか。
それが、一般事務というわけですね。
ほかには、営業事務も選択肢に入れられると思います。
営業職がバリバリ働くために、書類整理などの事務仕事を引き受ける仕事です。営業職の人と二人三脚で仕事をすることが多く、人を支える仕事というイメージが大きいんですよね。一般事務よりも給料が高い傾向があるし、サポートする仕事がしたいなら営業事務は超オススメ!
バスガイドから転職するとき、大切なこと
「私には、バスガイドの経験しかないから…」とネガティブにならないで、「私はバスガイドとしてこういう経験をしてきたんだ!」とポジティブに考えることが、何よりも大切です。
バスガイドの仕事の経験とひとまとめにしてしまうと、潰しがきかないようなイメージがあります。だからネガティブな考えになってしまう人が多いんですが、その仕事の経験は色々な経験の積み重ねだと思うんですよ。
だから、バスガイド経験と言っても「コミュ力を必要とする仕事の経験」「対応力が大事な仕事の経験」というように、たくさんの経験と能力が隠されているわけです。
転職のときに、それをしっかり相手に伝えないと、事務にも旅行代理店にも転職できません。
転職先選びに成功したとしても、それが台無しになります。
バスガイドを辞めたいなら、自分を適切にアピールしましょう。観光地の説明をするように、自分自身の説明を前向きにするんです。そのためには、自分の仕事ぶりを振り返り、自分のいいところを探さないといけません。
自分で考えるだけではなく、友達に聞いてみたり、転職エージェントに聞いてみたり、職場の人に聞いてみたり、人を頼りましょう。
バスガイドから転職するには、説明力と振り返りがカギ!